バイエルンが9連覇に王手! 次節マインツ戦勝利で前人未踏の偉業達成《ブンデスリーガ》

2021.04.21 05:26 Wed
Getty Images
ブンデスリーガ第30節、バイエルンvsレバークーゼンが20日にアリアンツ・アレーナで行われ、ホームのバイエルンが2-0で勝利した。
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前節、ヴォルフスブルクとの上位対決をミュージアラのドッペルパックの活躍などで競り勝った首位のバイエルン(勝ち点68)。この重要な勝利によって2位のRBライプツィヒ(勝ち点61)とのポイント差を「7」に広げることに成功した。
ただ、今週に入ってハンジ・フリック監督の今季限りでの退団希望発言が明るみに出たことで、クラブ内部での確執が深刻化。さらに、クラブは公式に参戦拒否も、ヨーロッパ・スーパーリーグ構想が話題を集める中で6位のレバークーゼン(勝ち点47)との上位対決に臨んだ。ヴォルフスブルク戦からのメンバー変更はサネに代えてコマンを右ウイングで起用した1点のみとなった。

立ち上がりはディアビのスピードを生かしたレバークーゼンが押し込む入りを見せたが、このピンチを凌いだバイエルンがファーストチャンスをゴールに結びつけた。

7分、相手陣内中央左でボールを持ったアラバからボックス右に走り込むミュラーへ絶妙なクロスが通る。ミュラーの右足のスライディングシュートはGKフラデツキーの好守に遭うが、ゴール前でこぼれ球をワントラップしたチュポ=モティングが強烈な右足のボレーシュートをゴール中央に叩き込んだ。
チュポ=モティングの公式戦3試合連続ゴールによって最高のスタートを切ったホームチームは、完全に主導権を掌握。すると、13分には左サイド深くでアラバが入れたクロスに対してDFシンクラーフェンのクリアが短くなると、ボックス手前でこれに反応したキミッヒが見事な右足のシュートをゴール左下隅に突き刺した。

これで一気に余裕の試合運びが可能となったバイエルンはボールの主導権を握りながら冷静にゲームをコントロール。幾度かハイラインの背後を突かれてシックやディアビに決定機を許したものの、GKノイアーを中心とする守備陣が最後のところでやらせない。

前半終了間際の44分にはボックス手前右で得たFKをアラバが直接左足で狙うも、ここはGKフラデツキーの好守に阻まれて3点目まで奪うことはできなかった。

迎えた後半、ハーフタイム明けに2枚替えを敢行してヴィルツ、ベララビを投入したアウェイチームがアグレッシブな入りを見せる。しかし、時間の経過と共にバイエルンが押し返していく。

うまく試合を落ち着けたホームチームは63分にボアテング、ミュラー、コマンを下げてクアシと負傷明けのゴレツカ、サネを一気に投入する。この交代直後には右サイドに完璧に抜け出したチュポ=モティングが冷静にGKの股間を抜くシュートを決めてドッペルパック達成かに思われたが、ここは惜しくもオフサイドの判定となった。

以降は連戦の疲労が出始めたことでレバークーゼンに押し返されていく中、幾度か決定機まで持ち込まれるが、アミリの決定的なシュートを守護神ノイアーがさすがの反応ではじき出すなど、要所を締めた守備できっちり対応。一方、攻撃ではミュージアラやサネが決定機を決め切れず、試合を決定づける3点目を奪うことができない。

その後、パヴァール、ミュージアラを下げてブナ・サール、スコットと控えや若手選手の投入で試合を締めにかかったバイエルンは、このまま2-0のスコアを最後まで維持した。

そして、レバークーゼンとの上位対決を制したバイエルンは今節ケルンに敗れたライプツィヒとの勝ち点差を10ポイントに広げ、次節マインツ戦での勝利によって自力での9連覇が決定することになった。

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