スパーズがD・ザグレブに屈辱の敗退…初戦2-0もオルシッチにハット許し延長戦の末に散る《EL》

2021.03.19 05:39 Fri
Getty Images
ヨーロッパリーグ(EL)ラウンド16・2ndレグ、ディナモ・ザグレブvsトッテナムが18日に行われ、ホームのディナモ・ザグレブが2-0で勝利した。その後、延長戦を制したディナモ・ザグレブが2戦合計3-2で逆転での準々決勝進出を決めた

1週間前に行われたホームでの1stレグをケインの2ゴールによって2-0で先勝したトッテナム。ただ、先週末のプレミアリーグではアーセナルとのダービーで1-2の逆転負けを喫し、トップ4フィニッシュに黄色信号が灯る。
横領事件で実刑判決を受けたマミッチ監督が電撃辞任となった揺れるクロアチア王者とのリターンレグに向けてはアーセナル戦から守護神ロリス、ダビンソン・サンチェス、ルーカス・モウラ、ケインを除く先発7人を変更。ウィンクスやダイアー、ラメラ、デレ・アリなど1stレグを戦ったメンバーが引き続きピッチに立った。

立ち上がりから2点のリードを意識した慎重な戦い方を見せたトッテナムは、相手の攻撃を受け止めながらカウンターでの一刺しを狙う。

ホームチームの拙攻もあって省エネモードのプレーが目立つ中、前半半ばを過ぎてから徐々に攻勢を強めると、28分にはボックス左でデレ・アリからのラストパスに反応したラメラに決定機も、ここは相手DFのブロックに遭う。
その後、30分過ぎにマイェルの枠の左ギリギリに外れるミドルシュート、DFのクリアミスをGKロリスが好守で凌ぐ場面も見受けられたが、主導権は譲らないトッテナム。前半終了間際の44分にはルーカスのスルーパスに抜け出したケインがボックス左でGKと一対一のチャンスが訪れるが、ここは相手の寄せの素晴らしさもあって突破を決定づけるアウェイゴールとはならなかった。

後半も出足が鈍いトッテナムは押し込まれる入りを強いられる。前半に比べてボールを持てない状況が続く中、60分には1枚カードをもらっていたラメラに開けてベイルを投入する。だが、この交代直後の62分にはボックス手前左からオルシッチに右足の見事なミドルシュートをゴール右上隅に突き刺されて先制点を奪われた。

これで2戦合計スコアで1点差に迫られてバタつくトッテナムは、68分にデレ・アリとウィンクスを下げてエンドンベレと共に負傷明けで久々の出場となるロ・チェルソを投入。

すると、70分には左サイドのスペースに抜け出したルーカスからボックス中央でマイナスのパスを受けたロ・チェルソが右足のシュート。相手DFにディフレクトしたボールが枠に向かうが、これはGKの好守に遭う。続く73分にはロ・チェルソのスルーパスに抜け出したルーカスがボックス左角度のないところからシュートを狙うが、これは惜しくもサイドネットを叩きアウェイゴールとはならず。

その後、一旦は試合を落ち着かせたトッテナムだったが、82分には緩慢な守備を相手に突かれてボックス右でアティエムウェンが折り返したボールをゴール前に猛然と走り込んできたオルシッチに右足ダイレクトで蹴り込まれ、2戦合計スコアでタイに戻された。

慌てて攻撃に出るトッテナムは失点直後の85分にベイルのクロスに反応したケインがボックス左角度のないところからヘディングシュートを放つが、GKに触られたボールは相手DFのゴールカバーに遭い、ゴールとはならず。

結局、試合は2戦合計2-2のまま延長戦へ突入することに。後半終了間際にカルロス・ヴィニシウス、延長前半にレギロンとフレッシュな選手を投入して勝ち越しゴールを目指すトッテナムは、延長前半終了間際にベイルの強烈なミドルシュートでゴールに迫るが、これはわずかに枠の右へ外れた。

すると、運動量、プレー強度で明らかに劣るトッテナムは延長後半立ち上がりの106分には左サイドから内にドリブルで切り込んだオルシッチに強烈なミドルシュートをゴール左隅の完璧なコースに突き刺され、ついに2戦合計スコアで試合を引っくり返される。

この直後にオーリエを下げてベルフワインをピッチに送り込んだトッテナムはここから猛攻を見せる。115分にはボックス中央でロ・チェルソの鋭い縦パスを足元で収めたベイルが反転点シュートも、これはGKの好守に遭う。さらに、直後の116分にはゴール前の混戦からボックス右でフリーのケインに絶好のゴールチャンスが訪れるが、枠を捉えた左足のシュートはGKの驚異的な反応にはじき出された。

その後も決死のパワープレーを仕掛けたトッテナムだが、最後までディナモ・ザグレブのゴールをこじ開けることはできず。この結果、指揮官電撃辞任の逆境を撥ね退けたクロアチア王者が劇的過ぎる逆転突破を果たした。

一方、攻守に精彩を欠いたトッテナムはダービーでの敗戦を払しょくすることができなかったばかりか、屈辱的な形でELベスト16敗退となった。
関連ニュース

ユナイテッド&トッテナム関心のトディボ、移籍金76億円で獲得可か

ニースのフランス代表DFジャン=クレール・トディボ(24)にかかる移籍金額が判明したようだ。 バルセロナでは大成せずだったが、2021年2月加入のニースで実力を発揮し、フランス代表にまで活躍の場を広げるトディボ。今季のニースでもダンテを相棒にリーグ・アン最少タイとなる20失点の堅守を支えており、今夏の動向が注目されるところだ。 そんなセンターバックを巡ってはプレミアリーグ勢の関心が集まり、マンチェスター・ユナイテッドとトッテナムの名も。イギリス『talkSPORT』によると、ニースはこのDFの移籍金額を4000万ポンド(約76億3000万円)と評しているという。 なお、トディボとニースは2022年11月に2027年6月30日まで契約延長。そんなニースを保有するのはサー・ジム・ラトクリフ氏で、今年2月からユナイテッドの共同オーナーにも就任している。 2024.03.29 12:45 Fri

99億円のオルモ巡る争いにユナイテッドも? 今夏予算と退団選手次第でトライか

RBライプツィヒのスペイン代表MFダニ・オルモ(25)を巡る争いにマンチェスター・ユナイテッドも加わっているようだ。 バルセロナアカデミー出身のアタッカーはディナモ・ザグレブでのブレイクを経て、2020年1月からライプツィヒを主戦場に。ドイツでも活躍を続け、将来のステップアップ移籍も期待されるタレントだ。 この3月の代表戦でもブラジル代表相手に1ゴールを決めるなど、他クラブの目を惹きつけるなか、イギリス『デイリー・メール』によると、今夏の動きが活発的になりそうなユナイテッドも関心を抱く模様だ。 マンチェスター・シティや、チェルシー、トッテナムをはじめ、レアル・マドリーとの争奪戦になるが、新たな攻撃オプションを探るユナイテッドも今夏の予算と退団選手の顔ぶれ次第ながら注目しているという。 オルモは昨年6月にライプツィヒとの契約を2027年夏まで更新したが、この夏に5200万ポンド(約99億2000万円)のリリース条項が有効となるといわれる。 サー・ジム・ラトクリフ氏が共同オーナーとなり、戦力も含め、生まれ変わりが期待されるユナイテッド。競合必至のオルモ獲りにトライするのだろうか。 2024.03.29 12:15 Fri

マディソンがユーロ2024へ執念…カタールW杯は選出も出場ゼロ「逃すわけにいかない」

トッテナムのイングランド代表MFジェームズ・マディソンがユーロ2024へ執念だ。イギリス『ミラー』が伝えている。 今季レスター・シティからチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争うトッテナムへ移籍し、背番号「10」も背負って攻撃を司どるマディソン。1996年組のプレーメーカーは、20代後半突入とともにクラブキャリアを1〜2段階引き上げた。 しかし、2019年11月のイングランド代表デビューから4年以上…通算1キャップで臨んだカタールW杯を境にガレス・サウスゲイト監督のチームに定着も、未だに通算6キャップ。ユーロ2024予選8試合中4試合出場にとどまるなど、なかなかイングランド代表での序列が上がらない。 テストマッチ2試合が組まれた今回の代表ウィーク、2戦目のベルギー代表戦には後半途中から出場で1アシストと結果を残したが、おそらく“目玉”だったであろうブラジル代表戦には出られず。現チームはジュード・ベリンガムやコール・パーマーなど若くて実力も伴った攻撃的MFが多い。 必然的にマディソンのチャンスは限られるわけだが、「己を信じずして指揮官の信頼は得られず」といったところか。ユーロ2024メンバー発表前最後のテストマッチを終え、トッテナムの背番号10は本大会行きに自信を示している。 「プレッシャー? ないよ。このグループ(イングランド代表)では常にリラックスできるし、僕が定着して18カ月くらいだろうか…ここで僕は自らの資質を把握し、チームを助ける術があると理解しているんだ」 「僕は毎日のトレーニングで自らのクオリティを発揮している。そしてそれをマネージャーが見てくれている。今回は(ベルギー戦の)ピッチ上でも示たし、これが重要なことだね」 それでも、やはりブラジル戦には出たかったようで、1月下旬の足首負傷から、まだ100%の状態には戻っていないことも明かした。 「ウェンブリー・スタジアムでのビッグゲーム…今回最初のブラジル戦には出たかった。残念だったけど、ベルギー戦でインパクトを残せたし、僕はサウスゲートをよく知っている。少しでも多くの“僕”を彼にアピールしたい」 「まだスパーズでトップレベルに戻れていない。失った鮮やかさを取り戻すのにもう少しかかりそうなんだ…だからと言って気分が悪いわけじゃない。フィットはしているし、自分の強さを感じているよ」 カタールW杯でも、ケガで出場ゼロ、チームメイトの試合をキャンプ地からTV画面越しで見守る悔しさも味わったマディソン。 「あの時はとても大変な時期だった。人々はカーテンの後ろ(舞台裏)を見てなどくれないからね。イングランドとともにメジャートーナメントを戦いたい。この欲求を満たせずとても残念な大会だった…今回は逃すわけにいかない」 2024.03.29 10:20 Fri

プレミア4クラブを筆頭に20歳FWイリング・ジュニア争奪戦? ユベントスがしぶしぶ売却受け入れか

ユベントスのU-21イングランド代表FWサミュエル・イリング・ジュニア(20)は今夏の移籍の可能性が高まっているようだ。イギリス『フットボール・インサイダー』が報じた。 チェルシーのアカデミー出身で、2020年夏にユベントスへ移籍した逸材アタッカーのイリング・ジュニア。2022年10月にファーストチームデビューを果たすと、同年12月にはプロ契約を締結し、2025年6月までの契約を結んだ。 これまでも度々ビッグクラブからの関心が報じられてきた中、途中出場がメインながら今シーズンここまで公式戦19試合でプレー。さらなる飛躍が期待されると同時に、U-21イングランド代表でのパフォーマンスで評価を高めている。 ところが、イリング・ジュニアとの契約が残り1年に迫るユベントスは、フリーでの移籍を防ぐため、今夏の売却をしぶしぶ受け入れているとのこと。かねてから獲得への動きを見せていたトッテナムやエバートンの他、ウェストハムやブライトン&ホーブ・アルビオンなど、プレミアリーグのクラブが獲得を検討しているという。 また、ドイツ方面のクラブも興味を示しているようで、レバークーゼンとバイエルンが動向を注視。移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、イタリアのクラブも移籍先の候補に挙がっている模様だ。 なお、ユベントスは1月の移籍市場においても、1700万ポンド(約32億5000万円)のオファーがあれば売却を受け入れていた見込み。今度こそいずれかのクラブが獲得へ漕ぎ着けるのだろうか。 2024.03.28 15:32 Thu

コパ・アメリカに続き五輪も「出場したい」、ロメロがトッテナムに理解求める「僕だけで決められることではないけど…」

トッテナムのDFクリスティアン・ロメロは、アルゼンチン代表として今夏のパリ・オリンピックに出場することを望んでいるようだ。イギリス『イブニング・スタンダード』が伝えている。 トッテナムの主力センターバックとして、今シーズン公式戦24試合に出場するロメロ。カードの多さは玉に瑕だが、現在プレミアリーグで5位につけるチームにとって非常に重要な存在となっている。 ロメロはアルゼンチン代表でも主力を担っており、カタール・ワールドカップでの悲願の優勝にも貢献。今年6月から開催されるコパ・アメリカのメンバーにも、順当に選出されることが予想される。 そんなロメロだが、コパ・アメリカだけでなく7月から始まるパリ・オリンピックへの、3名のオーバーエイジ枠を利用した出場も望んでいる模様。オリンピックについてはトッテナムに招集を拒否する権利があるが、ロメロは出場へ向けて可能性を探り続けたいと表明している。 「僕はこれまで、オリンピックに出場する機会がなかったんだ。だから、今回は出場したいと思っている。もちろん、それは僕だけで決められることではない。それでも、望んでくれるならアルゼンチン代表への参加は可能だ」 「僕はいつもと同じ熱意と願望を持っていたいと思っている。まずはクラブでさまざまなことをうまくやり続けて、それから代表チームにコパ・アメリカ後も残れる可能性を探り続けたい」 2024.03.27 18:15 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly