圧巻ユナイテッドが敵地でのダービーでシティの公式戦連勝を「21」でストップ! ブルーノ&ショーのゴールで29戦ぶりの黒星与える《プレミアリーグ》

2021.03.08 03:31 Mon
Getty Images
プレミアリーグ第27節、マンチェスター・シティとマンチェスター・ユナイテッドによるダービーが、7日にエティハド・スタジアムで行われ、アウェイのユナイテッドが0-2で勝利した。

昨年12月半ば以降、プレミアリーグ15連勝を含む公式戦21連勝と驚異的な強さを見せるプレミア首位のシティ(勝ち点65)。5日前に行われた直近のウォルバーハンプトン戦では試合終盤まで1-1の接戦に持ち込まれたが、ガブリエウ・ジェズスの2ゴールなど終わってみれば、4-1の快勝を収めた。前回対戦で引き分けた宿敵撃破で更なる独走態勢を築きたいグアルディオラ率いるチームはウルブス戦から先発3人を変更。ラポルテ、ウォーカー、ベルナルド・シウバに代えてジンチェンコ、ストーンズ、ギュンドアンを起用した。
一方、ユナイテッド(勝ち点51)は直近の公式戦3試合連続無得点と得点力不足に悩まされる中、辛くも2位をキープ。ただ、14ポイント差を付けられていることもあり、逆転優勝に向けた大一番というよりも、熾烈なトップ4争いを繰り広げる後続の追い上げを振り切る上で勝ち点3を狙う意味合いが強い一戦となった。0-0のドローに終わったクリスタル・パレス戦からは先発4人を変更。バイリー、マティッチ、グリーンウッドに代わってリンデロフ、マクトミネイ、ダニエル・ジェームズが復帰し、負傷でベンチ外のカバーニの代役はマルシャルが務めた。

シティ絶対優位が囁かれる中でスタートした注目のダービーは予想外の入りとなった。開始30秒過ぎにボックス左からドリブルで内へ切り込んだマルシャルがガブリエウ・ジェズスに足をかけられて倒れると、このファウルでユナイテッドにPKが与えられる。これをキッカーのブルーノ・フェルナンデスが冷静に左隅へ決めて開始2分の先制点とした。

公式戦4試合ぶりとなるゴールを挙げて勢いづくアウェイチームは4分にも相手ボックス内でのカウンタープレスからショーが惜しいシュートを放つ。その後も15分過ぎまでは前から相手のビルドアップに圧力をかけ、ボールは握られながらも試合の主導権を掌握。16分にはショートカウンターからラッシュフォードが得意のミドルシュートを狙うが、これはGKエデルソンのセーブに遭う。
一方、いきなりのビハインドに加えて、相手の予想外にアグレッシブな守備に面食らったか、なかなかリズムを掴み切れないシティだが、時間の経過と共に相手の守備に順応。立ち位置の微調整、局面で見せる質の高いターンやダイレクトプレーで相手を剥がして相手陣内の深い位置までボールを運んでいく。24分にはジンチェンコが強烈なミドルシュートを枠に飛ばすが、これはGKヘンダーソンのファインセーブに阻まれる。

前半半ばから終盤にかけてはユナイテッドがなかなか前から圧力をかけることができず、70%を超えるボール支配率で主導権を握ったシティが押し込む形に。高い守備強度を誇る相手サイドバックに対してなかなか個的優位を作り出せずにいたが、デ・ブライネの直接FKやマフレズの右足のシュートなど、幾度か決定機を創出した。

ユナイテッドの1点リードで折り返した試合は、後半も早い時間帯にスコアが動く。まずは48分、カンセロのボールリカバリーからショートカウンターに転じたシティがマフレズからの斜めのパスをボックス内のジェズスがマイナスに落とし、これをロドリが右足で強振。強烈なシュートがゴールに向かうが、これは惜しくもクロスバーを叩く。

すると、直後の50分にはユナイテッドがGKヘンダーソンのロングスローから鮮やかな高速アタックを発動。ハーフウェイライン付近の左サイドでスローを受けたショーがカンセロをドリブルで剥がして相手陣内を独走。一度外のラッシュフォードに預けてボックス中央でリターンパスを受け直すと、相手DFの股間を抜く技ありの左足グラウンダーシュートをゴール右下隅へ流し込んだ。

相手の一瞬の隙を突いて追加点を奪ったユナイテッドは前半同様に前がかるシティの攻撃を巧みに吸収しながら効果的にカウンターを繰り出していく。その流れの中でマルシャル、ダニエル・ジェームズにチャンスが訪れるが、GKエデルソンの好守に阻まれて3点目とはならず。

ユナイテッドの守備に手を焼きロドリの決定機以降はゴールが遠いホームチームは65分にカンセロを下げてウォーカー、70分にはジェズスに代えてフォーデンをピッチに送り込む。この交代でスターリングが中央、フォーデンが左ウイングに入る。この交代でやや攻撃が活性化された中、75分にはデ・ブライネのお膳立てからゴール前のフォーデンが鋭い反転シュート、80分にはウォーカーからの高精度の右クロスにスターリングが飛び込む決定機を創出するが、ゴールまであと一歩という状況が続く。

一方、献身的なプレスバックでピンチを救った際に左足首を痛めたラッシュフォードがプレー続行不可能となったユナイテッドは73分にグリーンウッドをスクランブル投入。それでも、攻守両面の強度、バランスは揺らがず。その後、試合最終盤には殊勲のマルシャル、B・フェルナンデスを下げてマティッチ、ブランドン・ウィリアムズの守備的なタレントの投入で試合をクローズにかかる。

そして、何とか一矢報いたいホームチームの猛攻を最後まで身体を張った守備で凌ぎ切ったユナイテッドが今季3度目のダービーに2-0の完勝。昨季から続くプレミアリーグでのアウェイ無敗記録を「22」に更新すると共に、リーグ3試合ぶりの白星で2位キープに成功した。

一方、宿敵相手にリーグ戦15連勝、公式戦21連勝をストップされたシティは、昨年11月のトッテナム戦以来となる公式戦29試合ぶりの黒星を喫することになった。
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