【プレミア注目プレビュー】公式戦21連勝vsPLアウェイ21戦無敗! 独走シティと失速ユナイテッドが激突する14pt差のダービー!

2021.03.07 13:00 Sun
Getty Images
プレミアリーグ第27節、マンチェスター・シティとマンチェスター・ユナイテッドによるダービーが、日本時間7日25:30にエティハド・スタジアムでキックオフされる。公式戦21連勝中と絶好調の首位シチズンズと、失速で後続の追い上げ気になる2位ユナイテッドが対峙する今季公式戦3度目のマンチェスター・ダービーだ。
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昨年12月半ば以降、プレミアリーグ15連勝を含む公式戦21連勝と驚異的な強さを見せるプレミア首位のシティ(勝ち点65)。5日前に行われた直近のウォルバーハンプトン戦では試合終盤まで1-1の接戦に持ち込まれたが、FWガブリエウ・ジェズスの2ゴールなど終わってみれば、4-1の快勝を収めた。
欧州5大リーグで歴代3番目の公式戦21連勝中と絶好調のグアルディオラ率いるチームは、昨年にバイエルンが記録した最多連勝記録(23)に迫る。今後の対戦相手がサウサンプトン、フルアムと格下ということもあり、今回のダービーで宿敵を撃破できれば、また新たな偉業達成の可能性が高まる。

一方、ユナイテッド(勝ち点51)は3位レスター・シティ(勝ち点50)の“お付き合い”によって辛くも2位をキープしている。ただ、前節のクリスタル・パレス戦を含め、直近の公式戦3試合連続無得点と得点力不足に悩まされるチームは、14ポイント差を付けられる宿敵よりも、1試合未消化ながら5ポイント差に迫る5位のエバートン(勝ち点46)らここに来て追い上げを見せる後続の姿が気になり始めている。

仮に、今回のダービーを落とすことになれば、逆転優勝の可能性がほぼ潰えると共に、チャンピオンズリーグ(CL)出場権争いに巻き込まれることになるだけに、是が非でも勝ち点3を持ち帰りたいところだ。
なお、今シーズンここまではユナイテッドホームのリーグ戦の前回対戦、EFLカップ準決勝で2度対戦している両者だが、シティが1勝1分けと優位な戦績を残している。とりわけ、シティが完全復活を遂げた後の今年1月のEFLカップでは2-0のスコア以上の完勝を収めており、今回の一戦でもホームチーム優位と言える。

ただ、ユナイテッドは昨季からのリーグ戦のアウェイゲームで21戦無敗(13勝8分け)を継続しており、今回のダービーではいずれのチームが自らの記録を「22」に更新することになるのか…。

◆マンチェスター・シティ◆
【4-3-3】
▽マンチェスター・シティ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:エデルソン
DF:ウォーカー、ストーンズ、ルベン・ジアス、カンセロ
MF:デ・ブライネ、ロドリ、ギュンドアン
FW:ベルナルド・シウバ、ガブリエウ・ジェズス、スターリング

負傷者:DFアケ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはマッチフィットネスに問題を抱えるアケ以外は全選手が起用可能だ。

スタメンに関して誰が起用されても結果を残しているだけにジンチェンコ、マフレズ、フェルナンジーニョ、フォーデンらが前述のメンバーに代わって起用される可能性も十二分にあるはずだ。とりわけ、前線に関しては最前線の中央にジェズスではなく、ベルナルド・シウバ、フォーデン、デ・ブライネを置くゼロトップ採用も想定される。

◆マンチェスター・ユナイテッド◆
【4-2-3-1】
▽マンチェスター・ユナイテッド予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:ヘンダーソン
DF:ワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、ショー
MF:マクトミネイ、フレッジ
MF:ダニエル・ジェームズ、ブルーノ・フェルナンデス、ラッシュフォード
FW:カバーニ

負傷者:DFフィル・ジョーンズ、MFポグバ、マタ、FWマルシャル
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはフィル・ジョーンズ、ポグバ、マタの3選手が引き続き欠場する。直近のパレス戦でメンバー外のマルシャルに関してはギリギリ間に合う可能性がある。さらに、第一子妊娠中だったパートナーと共にスペインに一時帰国していた守護神デ・ヘアは5日に愛娘ヤナイちゃんの誕生を報告したが、現時点で早期帰国はできず引き続き欠場となる。

システムに関してはより守備的な[5-3-2]のオプション採用の可能性もあるが、本来の[4-2-3-1]で臨むはずだ。スタメンに関しては直近のパレス戦からバイリー、マティッチ、グリーンウッドに代わってリンデロフ、マクトミネイ、ダニエル・ジェームズが復帰する見込みだ。1トップと左右のウイングに関してはカバーニ、マルシャルの状態によっては変更の可能性もあり、より攻撃的に戦う場合はグリーンウッド起用も考えられるが、カンセロ対策にプレッシングの強度、運動量、スピードで勝るダニエル・ジェームズをぶつけて来るとみる。

★注目選手
◆マンチェスター・シティ:FWガブリエウ・ジェズス
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シティの注目プレーヤーは最前線で攻守両面での貢献光るガブリエウ・ジェズス。今シーズンの序盤戦はケガや新型コロナウイルス感染の影響もあって出場機会は限定的も、今年1月初旬以降は公式戦16試合連続で出場中だ。途中出場が多いこともあり、公式戦27試合11ゴール3アシストと数字面のインパクトは今一つも、戦術理解の成熟によって攻守に渡る貢献度は絶大だ。

守備の局面においてはグアルディオラ監督が求めるファーストディフェンダーの役割を完璧に熟知しており、フォーデンやベルナルド・シウバらと共に堅守構築に貢献。また、攻撃の局面では数字上の貢献は目立たないが、的確な立ち位置、判断で顔を出してボールに絡み基準点として機能。一昨季、昨季のリバプールFWフィルミノを彷彿とさせる周囲を生かす黒子の役割として抜群の存在感を放つ。さらに、直近で先発出場したボルシアMG戦、ウルブス戦ではゴールという結果も残している。

今回のダービーではスタメンか途中出場、その起用法は不明だが、最前線で攻守両面での貢献光る若きセレソンのプレーがシチズンズの勝利の鍵を握る。

◆マンチェスター・ユナイテッド:MFブルーノ・フェルナンデス
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ユナイテッドの注目プレーヤーはビッグマッチでの勝負強さ求められる絶対的司令塔だ。今季のプレミアリーグで27試合15ゴール10アシストと圧巻のスタッツを残し、昨年11月、12月にはリーグ月間MVPを2カ月連続受賞したB・フェルナンデス。この活躍により、今シーズンのリーグ年間MVP受賞候補の最右翼に挙げられている。

加入1年にしてユナイテッドの攻撃の全権を握るポルトガル代表MFのパフォーマンスは圧巻と言えるが、ここ最近では対ビッグ6相手のパフォーマンスに関する批判も目立っている。

B・フェルナンデスは昨シーズンから対ビッグ6相手のリーグ戦に10試合に出場し、2ゴール2アシストを記録。ただ、その内訳はPKによる2ゴールと、セットプレーでの2アシストとオープンプレーでは結果を残せていない。また、それ以外の全体のパフォーマンスに関しても芳しくなく、同選手のパフォーマンスと呼応するようにユナイテッドは今季の対ビッグ6の試合で2敗5分けと一度も勝利を挙げられていない。

そのため、ビッグマッチでも勝負強さを発揮する相手MFデ・ブライネとの司令塔対決にも注目が集まる今回のダービーでは、チームを勝利に導く決定的な仕事を果たし、クラブOBを中心とするうるさい識者たちを黙らせる活躍を期待したい。

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チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、ドルトムントvsアトレティコ・マドリーが日本時間16日28:00にキックオフされる。1週間前に行われた1stレグではアトレティコが圧倒した中、2-1で先勝していた一戦だ。 準優勝した2012-13シーズン以来、11季ぶりのベスト4進出を目指すドルトムントは敵地での1stレグ、終始守勢の展開を強いられた中、守護神コベルの奮闘で2失点に凌いだ。そして終盤のFWアラー弾の一撃で、内容を考えれば御の字の1点差負けでホームに戻ってくることに成功している。そのドルトムントは直近のボルシアMG戦でFWマレンが復帰したが、代わってアトレティコ戦同点弾のアラーが負傷し、再離脱となったのは痛い。 一方、2016-17シーズン以来、7季ぶりのベスト4進出を目指すアトレティコは1stレグ、ハイプレスをかけるアグレッシブな戦いを見せて前半のうちに2点のリードを得ることに成功。守備面もほぼ綻びを見せることなく試合を進めていたが、前述のように一瞬の隙を突かれてアラーにゴールを許した。そのアトレティコは直近のジローナとの上位対決をFWグリーズマンのドブレーテで鮮やかに逆転勝利。良い流れでリターンマッチを迎えている。 <div style="text-align:center;">◆ドルトムント◆ 【4-2-3-1】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_5_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:コベル DF:リエルソン、フンメルス、シュロッターベック、マートセン MF:ジャン、ザビッツァー MF:サンチョ、ブラント、マレン FW:フュルクルク 負傷者:DFベンセバイニ、FWアラー 出場停止者:なし アラーが直近のボルシアMG戦で足首を負傷し欠場。1stレグではMFエンメチャを起用する[4-3-3]で臨んだもののハマらず、後半から投入されたMFブラントが好パフォーマンスだっただけに普段通りの[4-2-3-1]で行くと見られる。ボルシアMG戦で復帰したマレンはドイツ『キッカー』によるとスタメン予想となっている。 <div style="text-align:center;">◆アトレティコ◆ 【3-5-2】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_5_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:オブラク DF:ヴィツェル、ヒメネス、エルモソ MF:モリーナ、ジョレンテ、コケ、デ・パウル、アスピリクエタ FW:モラタ、グリーズマン 負傷者:MFレマル、FWデパイ 出場停止者:MFリーノ 攻守両面で存在感を見せるリーノが累積により出場停止となる。代わって左サイドにはアスピリクエタが入り、ジローナ戦で復帰したエルモソが左センターバックに入るとスペイン『アス』は予想している。 ★注目選手 ◆FWドニエル・マレン(ドルトムント) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_7_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 3月下旬の代表戦で負傷し、公式戦3試合を欠場していたマレンに注目。ここまでFWフュルクルクと共にチームトップの公式戦13ゴールを挙げている得点源かつチャンスメーカーでもあるドリブラーは、1stレグではゴールシーン以外にチャンスを作れなかったチームにおいてキーマンとなる存在。直近のボルシアMG戦で試運転を終え、逆転突破の懸かる大一番での爆発に期待したい。 ◆FWアルバロ・モラタ(アトレティコ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_7_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 対するアトレティコの注目選手にはモラタを挙げたい。引き分けでも突破となるアトレティコとしては1stレグのようにハイプレスをかける必要はなく、十八番の自陣に引いてロングカウンターを生かしやすい展開に持ち込める。長い距離をドリブルで運べ、フィニッシュに繋げることのできるモラタがアトレティコの準決勝進出のキーマンになりそうだ。 2024.04.16 18:00 Tue

【CL準々決勝プレビュー】元同僚指揮官初対決となるPSGvsバルサの強豪対決

チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグ、パリ・サンジェルマン(PSG)vsバルセロナが、日本時間10日28:00にパルク・デ・プランスでキックオフされる。元同僚指揮官初対決に注目集まる、パリの巨人とカタルーニャの雄の強豪対決第一ラウンドだ。 PSGは、ドルトムント、ミラン、ニューカッスルと今大会屈指の激戦区となった“死の組”をドルトムントに続いて2位通過。ラウンド16ではレアル・ソシエダを相手にエースFWムバッペの2試合連続ゴールの活躍によって2戦合計4-1のスコアで連勝での8強入りを決めた。 一時混戦に巻き込まれつつあったリーグ・アンでは引き分けこそ目立つものの、ライバルの取りこぼしを尻目に安定して勝ち点を重ねて2位以下に10ポイント差を付けて首位を快走中。1-1のドローに終わった直近のクレルモン戦では守護神ドンナルンマやデンベレ、ヴィティーニャらに完全休養を与え、今回のビッグマッチに向けて万全の準備をしてきた。 一方、バルセロナは組み合わせに恵まれたグループステージを首位通過し、3シーズンぶりの決勝トーナメント進出。ラウンド16では難敵ナポリを相手に敵地での初戦こそ1-1のドローで終えたが、ホームでの2ndレグを3-1で勝利し、2戦合計4-1でベスト8進出を果たした。 連覇を狙うラ・リーガでは直近7勝2分けと復調をみせ、首位のレアル・マドリーと8ポイント差の2位まで順位を上げてきたが、残り試合での逆転は厳しく、CLでのタイトル獲得へより注力したいところだ。前節のラス・パルマス戦をFWハフィーニャのゴールでウノセロと勝ち切ったブラウグラナは、コパ・デル・レイ決勝開催に伴い先週末にリーグ戦が行われなかったため、中10日と休養十分で敵地へ乗り込む形となっている。 両者の通算成績はバルセロナの5勝4分け4敗とほぼ五分の戦績。ただ、直近の2020-21シーズンのCLラウンド16ではPSGが初戦を4-1、第2戦を1-1で終えてベスト8進出を果たしている。 なお、ルイス・エンリケ監督とチャビ監督はバルセロナで選手として同僚、前者が監督を務めた際に後者が選手として指導を受けた関係にあり、今回の指揮官初対決に大きな注目が集まるところだ。 ◆パリ・サンジェルマン◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ドンナルンマ DF:マルキーニョス、リュカ、ベラウド、ヌーノ・メンデス MF:ザイール=エメリ、ヴィティーニャ、ファビアン・ルイス FW:デンベレ、ムバッペ、バルコラ 負傷者:DFムキエレ、キンペンベ、FWバルコラ 出場停止者:DFハキミ(1/1) 累積警告でハキミが欠場となる。負傷者に関してはクレルモン戦で頭部を負傷したムキエレが欠場となるが、バルコラは全体練習をこなしておりメンバー入りの可能性が高い。 スタメンに関しての注目は本職不在の右サイドバック。マルキーニョスとザイール=エメリの2択となる可能性が高いが、中盤のバランスを考えてマルキーニョスの起用を予想。3トップではムバッペとデンベレの相棒に関してバルコラのぶっつけ本番の起用か、コロ・ムアニ、ゴンサロ・ラモスをセンターフォワードに置く形も想定される。 ◆バルセロナ◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:テア・シュテーゲン DF:クンデ、アラウホ、クバルシ、カンセロ MF:フレンキー・デ・ヨング、クリステンセン、ギュンドアン FW:ラミン・ヤマル、レヴァンドフスキ、ハフィーニャ 負傷者:DFバルデ、MFガビ、ペドリ、フレンキー・デ・ヨング 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関してはバルデ、ガビの欠場が確定。いずれもメディカルスタッフの許可待ちで遠征メンバーに入ったフレンキー・デ・ヨング、ペドリに関しては前者は復帰の可能性が高いようだ。 スタメンはデ・ヨングの復帰を前提に前述の11名を予想。デ・ヨングが間に合わない場合はフェルミン・ロペスかセルジ・ロベルトが代役を担うことになる。前線ではハフィーニャのところにフェリックス、フェラン・トーレスが入るオプションもある。 ★注目選手 ◆パリ・サンジェルマン:FWウスマーヌ・デンベレ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 古巣初対戦で存在感示せるか。チャビ監督から全幅の信頼を得て昨シーズンのラ・リーガ制覇に貢献したものの、昨夏PSGに電撃移籍して物議を醸したフランス代表FWはこれが古巣初対戦に。個人としてはこの移籍が正しい選択だったと示すために是が非でも勝ち抜けを決めたいところだ。 新天地では公式戦34試合1ゴール13アシストとチャンスメイクの部分で存在感を示しているが、その高額なサラリーや期待値を鑑みれば、物足りないと言わざるを得ない。そのため、クラブにとって悲願のビッグイヤー獲得に向けてここからの戦いでの活躍が求められるところだ。 今回の一戦では相棒ハキミ不在の中で右ウイングでの起用が見込まれるため、守備にやや難がある対面のカンセロを相手にいかにサイドで優位性を保てるかが、チームにとっても勝利を掴む上での重要なポイントとなるはずだ。 ◆バルセロナ:DFロナルド・アラウホ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ムバッペを止められるか。2戦合計2-5で敗れた前回対戦ではムバッペに合計4ゴールを決められており、その相手のエースを封じ込められるかが、バルセロナの突破のカギを握る。その中で同胞の特徴をよく知る右サイドバックのクンデと共に“エースキラー”として知られるウルグアイ代表DFのパフォーマンスに注目が集まるところだ。 ラ・リーガではムバッペと比較的タイプが近いヴィニシウスを相手にしており、ある程度イメージを掴めている中、できるだけ早い段階でプレーのリズムにアジャストし、周囲と連携しながら抑え込みたい。 来季のレアル・マドリー入りが決定的と見られる中、その前哨戦という意味合いもあるため、持ち味であるタイトなチェックで自由を奪って嫌な印象も与えておきたいところだ。 2024.04.10 18:30 Wed

【CL準々決勝プレビュー】来季のCL出場権争い真っ只中のアトレティコとドルトムントが激突

チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグ、アトレティコ・マドリーvsドルトムントが日本時間10日28:00にキックオフされる。共に国内リーグでは来季のCL出場権争い真っ只中での大一番となった。 ラウンド16でインテルとの死闘の末、PK戦で勝ち上がり2季ぶりのベスト8進出としたアトレティコは、ラ・リーガでは4位に位置。5位アスレティック・ビルバオとは2ポイント差と熾烈なCL出場権争いが続いている。コパ・デル・レイ決勝があったため、中9日空いての試合でコンディションは万全で臨める。 一方、ラウンド16でPSVをホームでの2ndレグで勝利し、3季ぶりにベスト8進出としたドルトムントは、直近のシュツットガルトとの上位対決では0-1のシャットアウト負けを喫し、公式戦6試合ぶりの敗戦となった。こちらはライプツィヒに得失点差でかわされ、CL圏外の5位に後退。中4日、タフな試合を戦ったこともありコンディション面では不利と言えそうだ。 両チームは過去に4度対戦。2勝2敗の五分となっている。直近では2018-19シーズンのCLグループステージで対戦し、1勝1敗となっていた。 <div style="text-align:center;">◆アトレティコ◆ 【3-5-2】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_2_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:オブラク DF:ヒメネス、ヴィツェル、アスピリクエタ MF:モリーナ、ジョレンテ、コケ、デ・パウル、リーノ FW:モラタ、グリーズマン 負傷者:MFレマル、FWデパイ 出場停止者:なし 6日のトレーニング中に筋肉を負傷したデパイが欠場となる。一方で前日練習を消化したエルモソがベンチ入りできる見込み。モリーナではなくバリオスが起用された場合、右MFにジョレンテが回る可能性がある。 <div style="text-align:center;">◆ドルトムント◆ 【4-2-3-1】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_2_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:コベル DF:リエルソン、フンメルス、シュロッターベック、マートセン MF:ジャン、ザビッツァー MF:サンチョ、ブラント、アデイェミ FW:フュルクルク 負傷者:DFベンセバイニ、FWマレン 出場停止者:なし 代表ウィーク中に負傷したマレンとベンセバイニが引き続き欠場する。直近のシュツットガルト戦のスタメンがベースとなりそうだ。 ★注目選手 ◆DFアクセル・ヴィツェル(アトレティコ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_3_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> アトレティコの注目選手には古巣対決となるヴィツェルを挙げたい。2018~2022年にかけてドルトムントに在籍し、4年間に渡って主力としてプレーしたヴィツェル。ボランチを主戦場にしていた35歳のベテランはアトレティコではリベロに下がり、新境地を切り開いている。古巣との初対戦でもリベロでの起用が想定される中、前日会見に臨んだヴィツェルは「ドルトムントにはスピードのある選手が多く居て違いを生み出すことができる」と警戒した。ディフェンスラインを統率するヴィツェルが対人に優れた両脇のヒメネスとアスピリクエタをうまく使ってドルトムントのストロングポイントであるウインガーのサンチョとアデイェミをいかに抑えるかに注目だ。 ◆DFマッツ・フンメルス(ドルトムント) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_3_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 対するドルトムントの注目選手にはフンメルスを挙げたい。ヴィツェルと同い年の35歳はバイエルンとのデア・クラシカーで秀逸のパフォーマンスを披露。衰えを隠せずにいたここ数シーズンのフンメルスだったが、ビッグマッチで全盛期を彷彿とさせるプレーを見せ付けた。アトレティコにはグリーズマンとモラタの強力2トップが構えており、一瞬の隙でも与えてしまえば失点に繋がりかねない状況に陥る。デア・クラシカーでのプレーを再現し、ドルトムントを先勝に導けるかに注目だ。 2024.04.10 18:00 Wed
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