デンベレ&メッシ弾のバルセロナが完勝でセビージャの連勝を「6」でストップ! 逆転目指すコパでのリターンマッチに弾み《ラ・リーガ》

2021.02.28 02:16 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第25節、セビージャvsバルセロナが27日にサンチェス・ピスフアンで行われ、アウェイのバルセロナが0-2で勝利した。
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来週ミッドウィークにコパ・デル・レイ準決勝の2ndレグを控える4位のセビージャ(勝ち点48)と、3位のバルセロナ(勝ち点50)による上位対決。
セビージャは前節、オサスナとのアウェイゲームを2-0で快勝し、ラ・リーガ6連勝を達成。直近のチャンピオンズリーグ(CL)のドルトムント戦で喫した久々の敗戦を見事に払拭した。バルセロナとの連戦に向けてはオサスナ戦から先発3人を変更。レキクとオリベル・トーレス、スソに代わってエスクデロ、パプ・ゴメス、ラキティッチが起用された。

対するバルセロナは先週末のカディス戦を1-1のドローで終えることになり、ラ・リーガでの連勝が7試合でストップ。CLのパリ・サンジェルマン戦での大敗を引きずる結果となった。それでも、ミッドウィークに行われた第1節延期分ではエルチェ相手に3-0の快勝。直近2試合の体たらくから何とか立て直してきた。そのエルチェ戦からは先発4人を変更。ユムティティ、ピャニッチ、ブラースヴァイト、トリンコンに代えてラングレ、デスト、ブスケッツ、デンベレを起用。さらに、メッシとデンベレを最前線に配した[3-5-2]へ並びを変更した。

左サイドのジョルディ・アルバの立ち位置の変化によって守備時4バック、攻撃時に3バックの形を取る変則的な並びで臨んだバルセロナに対して、セビージャは相手の出方を窺いながら後ろに重心を置いた[4-5-1]のコンパクトな陣形で受けに回る入りを見せた。
序盤からボールを握って相手陣内でのプレー時間を増やしていくバルセロナだが、中央をきっちりと締めるセビージャの堅守を前になかなか危険な位置にボールを入れることができない。それでも、22分にはペドリとフレンキー・デ・ヨングのコンビネーションで中央を破り、デンベレに縦パスが入ると、そのままボックス内まで運んだデンベレが切り返しでDFを外して左足のシュートを枠に飛ばす。だが、両チームを通じてのファーストシュートはややパワー不足でGKブヌに難なくキャッチされた。

このファーストシュートをキッカケにパスワークにリズムが生まれ始めたホームチームは、相手の一瞬の隙を突いてゴールをこじ開ける。29分、自陣中央でルーズボールを回収したブスケッツからメッシに縦パスが入ると、メッシはすかさずハイラインの背後を狙うデンベレへ絶妙なスルーパスを通す。そのままボックス内まで持ち込んだデンベレが冷静にGKブヌの股間を抜くシュートを流し込み、ラ・リーガ5試合連続クリーンシート中だったアウェイチームの堅守を破った。

一方、守勢が続いた中で耐え切れずに失点を喫したセビージャは立ち上がりから攻撃が全く機能しないこともあり、ムニルを右サイド、パプ・ゴメスを左サイドに入れ替えるなど、少しずつ戦い方に変更を加えながら流れを好転させようと腐心。だが、攻守の切り替えが徹底されているバルセロナの強度の高い守備に苦戦を強いられ、決定機はおろかシュート0に抑え込まれて前半を終えることになった。

迎えた後半、先に動いたのはビハインドを追うセビージャ。ジエゴ・カルロスに代えてレキク、パプ・ゴメスとムニルの両翼を下げてエン=ネシリとスソを投入する3枚替えを敢行。

この交代でフェルナンドを最終ラインに下げてルーク・デ・ヨングとエン=ネシリを最前線に並べた[3-5-2]へ変更した。すると51分、この交代によって前半は攻撃面で全く見せ場がなかった右サイドのヘスス・ナバスがボックス手前右から左足を振ってチーム最初のシュートを放った。

一方、相手の戦い方の変化によって入りこそバタついたバルセロナだが、すぐに主導権を奪い返すと、続けて決定機を作り出し2点目に迫る。まずは59分、F・デ・ヨングのボックス手前中央での粘りからメッシ、ペドリを経由したボールがボックス左に走り込んだアルバに繋がる。ここでアルバの丁寧な折り返しをファーで受けたデンベレのシュートのこぼれ球をデストが右足で狙うが、惜しくもクロスバーを叩く。

その直後の60分には左サイドでフェルナンドと完璧に入れ替わったデンベレがボックス内まで持ち込んでDFとGKを引き付けて、後方から走り込んできたメッシに丁寧に落とすが、メッシの左足のシュートは大きく枠の上に外れた。

後半も徐々に流れが悪くなってきたセビージャは63分、ラキティッチとL・デ・ヨングを下げてオスカル、オリベルを同時投入。対してバルセロナは67分にピケを下げて負傷明けのアラウホ、71分には筋肉系を痛めたと思われるペドリに代えてイライクスをピッチへ送り込んだ。

バルセロナペースで試合が進んでいく中、80分にはボックス内でボールを収めたエン=ネシリが巧みな左足の反転シュートをゴール右下隅に流し込むが、ここは反転の際にボールを手でコントロールしたとの判定でゴールは認められず。

その後、バルセロナは途中投入のアラウホが以前に痛めていた左足首のケガを再発させたか、プレー続行不可能となり、82分にデンベレと共にピッチを後にし、ユムティティとブラースヴァイトが投入される。

続けざまのアクシデントによって嫌な流れが漂い始めるが、頼れるエースがチームを勝利に導く2点目を奪い切る。85分、相手陣内左サイドでボールを持ったメッシがイライクスとのパス交換でボックス左に抜け出す。ここで一瞬の切り返しでDFフェルナンドを抜き去ると、ゴール至近距離で放ったチップキックはGKブヌに触られるも、こぼれ球を右足で押し込んでラ・リーガ6試合連発となる今季19点目とした。

これで勝利を決定づけたアウェイチームは冷静に相手の反撃を撥ね返し続け、敵地で2-0の完勝。今季3度目の対戦でようやくセビージャから勝利を挙げたバルセロナは、逆転を狙うコパ準決勝のリターンマッチに向けて弾みを付けた。

一方、良いところを出せずに完敗のセビージャは5試合連続クリーンシートと共に連勝が6試合でストップした。

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