東京V、永井秀樹監督との契約更新を発表「初志貫徹、ヴェルディ再建」

2020.11.25 22:50 Wed
©︎TOKYO VERDY
東京ヴェルディは25日、永井秀樹監督(49)と契約を更新し、2021シーズンも引き続き指揮を執ることが決まったことを発表した。

同クラブのOBでもある永井監督は、2019年7月にギャリー・ホワイト全監督の退任に伴い、ユースチームから昇格する形で就任した。
1年目は13位という成績に終わったものの、今季は新型コロナウイルスの影響で過密日程が強いられた中で、ここまで13勝13分け10敗の成績で8位と上位をキープ。契約更新発表の同日に行われた明治安田生命J2リーグ第36節では、2位のアビスパ福岡に追いつかれる形で引き分けに。

強豪相手にも堂々の試合を披露する永井監督は、契約更新に際し公式サイトを通じて喜びのコメント。感謝と恩返しを強調した。

「この度クラブから正式に来季監督続投のオファーをいただき、来季も引き続き愛する東京ヴェルディの指揮を取らせていただけることになりました」
「初志貫徹、ヴェルディ再建」

「素晴らしき選手達、スタッフとさらなる成長、そしてさらなる高みへ全身全霊懸けて取り組んでまいります。心あるヴェルディファン、サポーターの皆様、ヴェルディに関わる全ての皆様に沢山の恩返しができますよう、そしてヴェルディfamilyの皆様と沢山の感動を共有できますよう全力を尽くします」

「感謝と恩返しの気持ちを日々忘れることなく、毎日努力し、我々が目指すヴェルディフットボールの価値をさらに高め、勝利のために毎試合ベストを尽くしたく思います」

「今シーズン残り試合含め東京ヴェルディへの愛ある御声援と御支援を何卒よろしくお願いいたします」
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