カバーニデビューのユナイテッドvsチェルシーは痛み分けのドロー《プレミアリーグ》

2020.10.25 03:31 Sun
Getty Images
プレミアリーグ第6節、マンチェスター・ユナイテッドvsチェルシーが24日にオールド・トラフォードで行われ、0-0のドローに終わった。
PR
前節、ニューカッスル相手に4-1の逆転勝利を掴んだユナイテッドは、チャンピオンズリーグ(CL)初戦でも昨季ファイナリストであるパリ・サンジェルマン(PSG)を2-1で破り、公式戦連勝を飾った。今季のホーム初勝利を目指す、この一戦ではPSG戦から先発3人を変更。負傷明けのマグワイアがトゥアンゼベに代わって復帰したほか、ベンチ外のテレスと出場停止のマルシャルに代わってマタ、ダニエル・ジェームズを起用。システムも[3-4-1-2]から[4-2-3-1]に戻した。また、カバーニが加入後初のベンチ入りを果たした。
一方、チェルシーは前節のサウサンプトン戦でヴェルナー、ハヴァーツに待望のプレミア初ゴールが生まれたものの、試合終了間際に追いつかれて3-3のドロー。直近のCLではセビージャ相手に0-0のドローに終わり、公式戦2試合勝利から遠ざかる。昨季、シーズンダブルを喫した因縁の相手との対戦では、セビージャ戦とほぼ同じメンバーを起用したが、今季初めてスタートから[3-4-2-1]の布陣を採用した。

互いに直近の試合から並びを変えたことで、立ち上がりはやや様子見の展開となる。共にマイボール時は相手の立ち位置やプレスのかけ方を窺いつつ、ジャブの応酬に留まる。

それでも、ライバル同士の直接対決ということもあり、時間の経過と共に球際でのバトルが強調されていく。互いに相手の素早いトランジションを上回る攻撃をなかなか仕掛けられず、フィニッシュはセットプレーの場面が目立つが、チェルシーはシャドーに入るプリシッチが積極的な仕掛けから足を振っていく。
一方、徐々にカウンター主体の戦い方に落ち着いたユナイテッドは、35分にビッグチャンスを迎える。マクトミネイの縦パスのこぼれ球を回収したブルーノ・フェルナンデスから足元にパスを受けた中央のマタが絶妙なスルーパスをラッシュフォードに通す。スムーズにボックス付近まで運んだラッシュフォードは得意の角度から右足を振り、ゴール左下隅を狙ったシュートを放つが、ここはGKメンディが長い足を残した見事なセーブで阻止。

ワンチャンスを生かしての先制とはならなかったものの、これで勢いづいたユナイテッドは、前半終盤にかけてチェルシーを押し込むと、41分にも左サイドでの細かい連係から最後はボックス手前でラッシュフォードのパスを受けたマタが左足の鋭いシュートをゴール左隅に飛ばすが、ここもGKメンディの横っ飛びセーブに阻まれた。

時間を経るごとに見応えを増した白熱の一戦はゴールレスのまま後半に突入。立ち上がりはユナイテッドが押し込む形となったが、チェルシーもジョルジーニョ、ハヴァーツがうまく相手のプレスを剥がしてヴェルナーのシュートチャンスを創出するなど、きっちり押し返す。

ホームでより勝ち点3が必要なユナイテッドは58分、マタとD・ジェームズの両翼に代えてカバーニ、ポグバを同時投入。この交代でカバーニが最前線、2列目に右からB・フェルナンデス、ポグバ、ラッシュフォードが並ぶ形に。すると、59分には相手陣内左サイドで得たFKの場面でキッカーのB・フェルナンデスがニアへ低いクロスを入れると、赤い悪魔の新たな背番号7が右足アウトを使ったワンタッチシュートで合わせ、挨拶代わりのフィニッシュを見せる。

一方、チェルシーも直後の60分には右サイドでフリーのリース・ジェームズから絶妙なクロスが入り、これに中央のハヴァーツ、ファーのプリシッチが反応するが、ハヴァーツのヘディングの当たりが薄くゴールとはならない。その後、72分にはヴェルナーとハヴァーツを下げてマウント、エイブラハムを同時投入し、高さと運動量と異なるアプローチでゴールを目指す。

後半半ばから終盤にかけても拮抗した状況が続く。互いに破壊力抜群の攻撃陣も相手の集中した守備をあと一歩のところで崩し切れない。試合最終盤にはマクトミネイに代えてグリーンウッドを投入するベンチからの明確なメッセージを受けて、ホームのユナイテッドが攻勢を仕掛ける。

88分にはボックス右で仕掛けたグリーンウッドの折り返しをカバーニがダイレクトで蹴り込もうとするが、昨季までのPSGの同僚チアゴ・シウバが立ちはだかる。さらに、91分にはボックス手前でB・フェルナンデスからパスを受けたラッシュフォードが右足の鋭いシュートを枠の右隅に飛ばしたが、ここはGKメンディが見事な反応ではじき出した。

そして、試合は0-0のままタイムアップを迎え、スールシャールvsランパードの通算5度目の対戦は初めてドローに終わった。ユナイテッドはホーム初勝利、チェルシーは公式戦3試合ぶりの白星を目指したが、最終的には痛み分けの結果となった。

PR
関連ニュース

ブルーノが逆転導く2ゴールで直近5戦7発! 「一番は勝つこと」

マンチェスター・ユナイテッドの大黒柱がプレミアリーグ5試合ぶりの勝利を呼び込んだ。 ユナイテッドは24日の第29節延期分でシェフィールド・ユナイテッドをホームに迎え撃ち、4-2で勝利。最下位に沈み、残留に厳しい戦いが続く相手に2度もリードを許したが、ポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスが1-2の61分に同点となるPK弾を決めると、81分に勝ち越し弾もマークし、逆転に導いた。 85分のダメ押しとなるデンマーク代表FWラスムス・ホイルンド弾もアシストして、2得点1アシストの活躍を披露したブルーノはイギリス『BBC』によると、失点を反省しつつ、逆転勝ちを喜び、不安定な戦いぶりにも言及している。 「僕らはいつだってクリーンシートの話をしているし、やりたいと思っている。その点ではシェフィールド・ユナイテッドの功績だ」 「でも、最後は僕らが挽回した。自分たちで勝つのを難しくしたけど、少しはキャラクターを示したと思う。前半のように試合をコントロールするなら、チャンスをモノにしないといけないのを認識する必要がある」 「僕らは多くのゴールを決めた。チームとして必要なのはコンパクトさだ。ゴールを決められたのは本当に嬉しいけど、そんなことよりも勝ちたい。ゴールも僕の役割ではあるけど、一番は勝つことなんだ」 「最近、僕らは本来ほど多く勝てているわけじゃない。それも仕事の一部で、8、9試合続けて勝ったりもするけど、負ければ批判されるもの。マンチェスター・ユナイテッドの選手である限り、勝利が求められる」 なお、ブルーノはこれで直近の公式戦5試合で7得点2アシスト。プレミアリーグでは4戦連発だ。 <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】マンチェスター・ユナイテッドvsシェフィールド・ユナイテッド</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="qS24vORE20w";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.25 10:45 Thu

テン・ハグ監督がネガティブな点もありと語る逆転劇 「学ばないと。勝利には満足だがね」

マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグ5試合ぶりの白星を掴んだ。 24日の第29節延期分でシェフィールド・ユナイテッドをホームに迎え撃ったユナイテッド。最下位相手に2度もリードを許したが、大黒柱ブルーノ・フェルナンデスの2得点1アシストもあり、4-2で逆転勝ちした。 先のFAカップ準決勝でPK戦にもつれる熱戦を演じた直後のリーグ戦も勝利で飾り、公式戦連勝のエリク・テン・ハグ監督はイギリス『BBC』の番組『 Match of the Day』で反省も口にしつつ、勝利に満足した。 「多くのポジティブがある日だ。2度にわたってリードを許してから反撃する挽回力もあった。ネガティブな点もあったがね。失点はあってはならないし、受け入れられない。学ばないとね。だが、勝利に関しては満足だし、次に進まないといけない」 また、「(ビハインドになってからの動揺?) いや、ないよ。試合を通じてチャンスを作り続けた。(ラスト15分はベストな出来?) いや、ウェンブリーでの70分間の方がずっと良かったよ」と振り返っている。 FAカップに続いて、センターバックとしてプレーしたカゼミロにも「ハリー(・マグワイア)とともに、彼はとても良いセンターバックだと思う。ポゼッションの有無に関わらず、非常に安定している」と評した。 そして、直近の公式戦5試合で7ゴールを記録するブルーノの働きぶりにも「彼は非常に一貫性がある。今の彼は非常に調子が良いね」と話している。 <span class="paragraph-title">【ハイライト動画】マンチェスター・ユナイテッドvsシェフィールド・ユナイテッド</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="qS24vORE20w";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.25 10:15 Thu

ブルーノ・フェルナンデスが2G1Aと躍動!最下位ブレイズを下したユナイテッドがリーグ戦5試合ぶりの白星【プレミアリーグ】

マンチェスター・ユナイテッドは24日、プレミアリーグ第29節延期分でシェフィールド・ユナイテッドと対戦し4-2で勝利した。 FAカップ準々決勝の影響で延期となっていた最下位ブレイズ(勝ち点16)とのホームゲームでリーグ戦5試合ぶりの勝利を狙う7位ユナイテッド(勝ち点50)。 21日に行われたFAカップ準決勝のコヴェントリー・シティ戦をPK戦の末に勝利したユナイテッドは、その試合からスタメンを2人変更。ラッシュフォードとマクトミネイに代えてエリクセンとアントニーをスタメンで起用した。 立ち上がりから主導権を握ったユナイテッドだが、要所で集中した守りを見せるブレイズ守備陣を攻略できず、なかなか決定機まで至らない状況が続く。 それでも22分には、アントニーとのワンツーでゴール前まで侵入したガルナチョが最初の決定機を迎えたが、シュートはGKフォダリンガムの好セーブに防がれた。 するとユナイテッドは、35分にミスから失点を許す。GKオナナが左サイドに展開したビルドアップのボールをボーグルがカットされると、そのままゴールエリア右まで侵入され、シュートをゴールに流し込まれた。 先制を許したユナイテッドだったが、42分にセットプレーの流れから追いつく。ボックス右手前で獲得したFKからブルーノ・フェルナンデスがクロスを供給すると、左サイドに流れたボールをボックス左横で拾ったガルナチョがクロス。ニアでマグワイアが合わせると、これがゴール右隅に吸い込まれた。 さらにユナイテッドは、44分にもGKオナナからロングフィードをボックス手前まで駆け上がったダロトが落とすと、最後はガルナチョがシュートを放ったが、これはGKフォダリンガムの好セーブに阻まれた。 同点で後半を迎えたユナイテッドだったが、開始早々の50分にリードを許す。ハメルのパスでボックス左に抜け出したオズボーンの折り返しをブレレトン・ディアスにワンタッチで流し込まれた。 早い時間に勝ち越しを許したユナイテッドは60分、右CKの場面でポジション内のマグワイアがトラスティに倒されると、主審はPKを宣告。このPKをブルーノ・フェルナンデスがゴール左に突き刺した。 試合を振り出しに戻したユナイテッドは、81分にもバイタルエリア中央右でボールを受けたブルーノ・フェルナンデスが左足を振り抜くと、コントロールショットがゴール右に突き刺さり、逆転に成功した。 待望の逆転弾で勢いづくユナイテッドは85分、ダロトのロングパスからボックス右に侵入したブルーノ・フェルナンデスが意表を突くタイミングで折り返しを供給すると、ゴール前に走り込んだホイルンドがゴールネットを揺らした。 その後、91分にトップチームデビューとなる18歳FWウィートレイを投入したユナイテッドは4-2のままタイムアップ。ユナイテッドが逆転勝利でリーグ戦5試合ぶりの白星を飾った。 2024.04.25 06:03 Thu

負傷者多数のユナイテッド、ラッシュフォード&マクトミネイも状態懸念

マンチェスター・ユナイテッドのエリク・テン・ハグ監督が、2選手の欠場の可能性について語った。クラブ公式サイトが伝えた。 先日行われたFAカップ準決勝では、チャンピオンシップ(イングランド2部)のコヴェントリー・シティ相手に3点差を追いつかれ、延長戦とPK戦の末に辛くもファイナル進出を決めたユナイテッド。プレミアリーグでも4試合勝ちなしと苦しい状況が続く中、24日には第29節延期分のシェフィールド・ユナイテッド戦に臨む。 最終ラインを中心に負傷者に悩まされているテン・ハグ監督は、コヴェントリー戦でブラジル代表MFカゼミロをセンターバックで起用。シェフィールド・ユナイテッド戦も引き続きカゼミロがCBに入ると見られる。 また、テン・ハグ監督はイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードとスコットランド代表MFスコット・マクトミネイの状態が不安だと前日会見でコメント。アルゼンチン代表FWアレハンドロ・ガルナチョとポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスも万全ではないというが、こちらはプレー可能なようだ。 「ガルナチョには問題があったからあの試合(コヴェントリー戦)では交代させた。だが、彼は大丈夫だと思う」 「スコット・マクトミネイについては今日判断しなければならない。状態がとても疑わしい。マーカス・ラッシュフォードの状態も怪しい。ブルーノ・フェルナンデスは手に問題があったが、彼は出場可能だと思う」 「そのため、明日の試合に向けてはいくつかの懸念がある」 2024.04.24 15:57 Wed

「帰ってきたポグバが別人に」モウリーニョ氏がユナイテッドでの指揮を回想「私は仕事をこなした」

ジョゼ・モウリーニョ氏がマンチェスター・ユナイテッド指揮官時代を振り返った。イギリス『ミラー』が伝えている。 2016-17シーズンから18-19シーズン途中まで、約2年半ユナイテッドを指揮したモウリーニョ氏。最後は成績不振が決定打となって解任されたわけだが、今回『テレグラフ』の取材でその当時を振り返る。 「最後の数カ月、クラブが私の経験・判断を信頼してくれれば、状況を変えられるかもしれないと感じる瞬間もあった。ユナイテッドは5〜6年前(在任当時)に私が必要としなかった選手が今も残っているね」 「ユナイテッドに相応しいパーソナリティやプロフィールをしっかり披露しなかった選手がいる一方、私は自らの仕事をこなした。時間が経つと、真実が浮き彫りになってくる」 ユナイテッド前上層部に恨み節のモウリーニョ氏。解任された18-19シーズン、当時W杯制覇メンバーとなったばかりのポール・ポグバとの衝突が伝えられたが、これは事実だと言う。 「フランス代表が勝った2018年だな…帰ってきたポールは別人だったよ」 「サッカーはチームスポーツ。全員が同じ哲学を同じレベルで共有したいわけだが、あのロシアW杯はポールの価値観を変えてしまった。サッカーが最も大事ではない人生に切り替わってしまった…」 最後はマンチェスターでほとんど信任を得られなかったモウリーニョ氏だが、指揮官なりの苦悩もあったようだ。 2024.04.24 14:20 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly