【ELグループステージ展望】4人のサムライが参戦! ノースロンドン勢にセリエA勢に注目
2020.10.22 18:00 Thu
2020-21シーズンのヨーロッパリーグ(EL)・グループステージが22日に開幕する。昨シーズンと同様、優勝チームに翌シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権が与えられるELに、今シーズンは4人の日本人選手がグループステージから参加。また、アーセナル、トッテナム、ミラン、ナポり、ローマ、ベンフィカといった優勝候補も登場する。
ここでは、注目クラブや日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。
◆優勝候補はロンドン勢とセリエA勢!
今大会の優勝候補はアーセナル、トッテナムのノースロンドン勢に加え、ミラン、ナポリ、ローマのセリエA勢だ。
昨シーズン、リーグ戦ではEL出場権を逃がすもチェルシーとのFAカップを制して今大会出場に漕ぎ着けたアーセナル。今夏の移籍市場ではMFトーマスを始め、DFガブリエウ、MFウィリアンと実力者を迎え入れ、アルテタ体制2年目は更なる進化の予感だ。今回のグループステージではラピド・ウィーン(オーストリア)、モルデ(ノルウェー)、ダンドーク(アイルランド)と実力差、移動距離を考えても、まずまずの組み分けとなっており、問題なく突破可能と思われる。そういった中、新戦力や準主力にプレー機会を与えながら、昨季のMFサカ、FWエンケティアに続く新たな若手の台頭を促したい。
そのアーセナルのライバルチームであるトッテナムは、2015-16シーズン以来となるELグループステージの参戦に。予選からの参戦となったものの、爆発的な攻撃力を武器に問題なくグループステージ進出を決めた。今夏の移籍市場ではFWベイルの7年ぶりの復帰をトピックに、DFレギロン、MFホイビュルク、FWカルロス・ヴィニシウスらとポルトガル人指揮官が求める7人の新戦力を加え、今大会出場チーム屈指の陣容を誇る。ルドゴレツ(ブルガリア)、リンツ(オーストリア)、アントワープ(ベルギー)と同居するグループJではアーセナル同様に突破へ向けて大きな問題はなく、ベイルらのコンディション調整の場に当てつつチーム内のポジション争いを盛り上げていきたい。
戦力値で前述の3チームと比肩するローマとナポリは、ローマが比較的ラクな組に入った一方、ナポリはレアル・ソシエダ(スペイン)とAZ(オランダ)と同じ組に入り、突破に向けてよりパワーを使うことになりそうだ。共にリーグ戦において比較的メンバーを固定する傾向にあるため、控え選手や新加入選手はこのELをアピールの場としたい。
その他では昨季プレミアリーグで再躍進を遂げたレスター・シティ、ベンフィカ、昨季ベスト8のレバークーゼンといった実力クラブの戦いぶりにも注目が集まるところだ。
◆久保、北川、三好が初参戦!
今シーズンのELグループステージでは、4人の日本人選手がプレーすることになる。
今夏、レアル・マドリーからビジャレアルにレンタル加入したMF久保建英は、カラバフ(アゼルバイジャン)、マッカビ・テルアビブ(イスラエル)、スィヴァススポル(トルコ)と同居するグループIに入った。大きな期待を背負って加入した新天地では開幕から6試合連続途中出場と、守備面や規律を重視するエメリ監督から信頼を得るまでには至らず。直近のバレンシア戦では決勝点をお膳立てした一方、やや不運な形で退場処分となっている。ただ、この退場の影響により、初戦となるホームでのスィヴァススポル戦では初先発のチャンスが与えられる可能性が高い。本人としては主力が起用されるラ・リーガでスタメンを勝ち取りたいところだが、まずはELの舞台できっちり結果を残したい。
その久保と日本代表でポジションを争う一人のMF三好康児はアントワープで主力として活躍。今季ここまではリーグ戦5試合に出場し、ゴールこそ1点に留まっているものの、攻撃の起点としてチームをけん引している。自身初のELではトッテナムやルドゴレツ、リンツといずれも格上との対戦となるが、今後の更なるステップアップに向けて活躍を期待したい。
同じくELは初参戦となるラピド・ウィーンのFW北川航也は優勝候補アーセナル、モルデ、ダンドークと同じグループBに入った。今季ここまでは途中出場を中心に公式戦8試合1ゴールとポジション奪取に向けてアピールが必要な状況だ。そういった中、フランクフルトでアーセナル相手に躍動した昨季のMF鎌田大地のように注目の一戦で活躍を見せたいところだ。
前述の3選手とは異なり、EL2シーズン連続の参戦となるAZのDF菅原由勢は、ナポリ、ソシエダと同居する厳しいグループに入ったが、更なるステップアップに向けて強豪チームとの対戦は格好のアピールの場ともいえる。昨季のELでマンチェスター・ユナイテッドとの対戦も経験しているため、物怖じすることなくビッグクラブ相手にプレーできるはずだ。
◆グループA
ローマ(イタリア)
ヤング・ボーイズ(スイス)
クルージュ(ルーマニア)
CSKAソフィア(ブルガリア)
◆グループB
アーセナル(イングランド)
ラピド・ウィーン(オーストリア)※北川航也
モルデ(ノルウェー)
ダンドーク(アイルランド)
◆グループC
レバークーゼン(ドイツ)
スラビア・プラハ(チェコ)
ハポエル・ベエルシェバ(イスラエル)
ニース(フランス)
◆グループD
ベンフィカ(ポルトガル)
スタンダール・リエージュ(ベルギー)
レンジャース(スコットランド)
レフ・ポズナン(ポーランド)
◆グループE
PSV(オランダ)
PAOK(ギリシャ)
グラナダ(スペイン)
オモニア(キプロス)
◆グループF
ナポリ(イタリア)
レアル・ソシエダ(スペイン)
AZ(オランダ)※菅原由勢
リエカ(クロアチア)
◆グループG
ブラガ(ポルトガル)
レスター・シティ(イングランド)
AEKアテネ(ギリシャ)
ゾリャ(ウクライナ)
◆グループH
セルティック(スコットランド)
スパルタ・プラハ(チェコ)
ミラン(イタリア)
リール(フランス)
◆グループI
ビジャレアル(スペイン)※久保建英
カラバフ(アゼルバイジャン)
マッカビ・テルアビブ(イスラエル)
スィヴァススポル(トルコ)
◆グループJ
トッテナム(イングランド)
ルドゴレツ(ブルガリア)
リンツ(オーストリア)
アントワープ(ベルギー)※三好康児
◆グループK
CSKAモスクワ(ロシア)
ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
フェイエノールト(オランダ)
ヴォルフスベルガー(オーストリア)
◆グループL
ヘント(ベルギー)
ツルヴェナ・ズヴェズタ(セルビア)
ホッフェンハイム(ドイツ)
リベレツ(チェコ)
ここでは、注目クラブや日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。
Getty Images
今大会の優勝候補はアーセナル、トッテナムのノースロンドン勢に加え、ミラン、ナポリ、ローマのセリエA勢だ。
昨シーズン、リーグ戦ではEL出場権を逃がすもチェルシーとのFAカップを制して今大会出場に漕ぎ着けたアーセナル。今夏の移籍市場ではMFトーマスを始め、DFガブリエウ、MFウィリアンと実力者を迎え入れ、アルテタ体制2年目は更なる進化の予感だ。今回のグループステージではラピド・ウィーン(オーストリア)、モルデ(ノルウェー)、ダンドーク(アイルランド)と実力差、移動距離を考えても、まずまずの組み分けとなっており、問題なく突破可能と思われる。そういった中、新戦力や準主力にプレー機会を与えながら、昨季のMFサカ、FWエンケティアに続く新たな若手の台頭を促したい。
そのアーセナルのライバルチームであるトッテナムは、2015-16シーズン以来となるELグループステージの参戦に。予選からの参戦となったものの、爆発的な攻撃力を武器に問題なくグループステージ進出を決めた。今夏の移籍市場ではFWベイルの7年ぶりの復帰をトピックに、DFレギロン、MFホイビュルク、FWカルロス・ヴィニシウスらとポルトガル人指揮官が求める7人の新戦力を加え、今大会出場チーム屈指の陣容を誇る。ルドゴレツ(ブルガリア)、リンツ(オーストリア)、アントワープ(ベルギー)と同居するグループJではアーセナル同様に突破へ向けて大きな問題はなく、ベイルらのコンディション調整の場に当てつつチーム内のポジション争いを盛り上げていきたい。
PK戦までもつれ込んだ薄氷のプレーオフを制してグループステージに到達したミランは、セリエAではインテルとのダービーを制するなど開幕4連勝と絶好調。セルティック(スコットランド)、スパルタ・プラハ(チェコ)、リール(フランス)と同居したグループHの戦いは、他のビッグクラブに比べて困難と見られるが、より上位を狙えるリーグ戦とのバランスを意識しながらの戦いとなる。やや選手層に不安を抱えていることもあり、攻撃陣ではFWマルディーニやFWコロンボといった生え抜きの若手の活躍に期待したい。
戦力値で前述の3チームと比肩するローマとナポリは、ローマが比較的ラクな組に入った一方、ナポリはレアル・ソシエダ(スペイン)とAZ(オランダ)と同じ組に入り、突破に向けてよりパワーを使うことになりそうだ。共にリーグ戦において比較的メンバーを固定する傾向にあるため、控え選手や新加入選手はこのELをアピールの場としたい。
その他では昨季プレミアリーグで再躍進を遂げたレスター・シティ、ベンフィカ、昨季ベスト8のレバークーゼンといった実力クラブの戦いぶりにも注目が集まるところだ。
◆久保、北川、三好が初参戦!
Getty Images
今シーズンのELグループステージでは、4人の日本人選手がプレーすることになる。
今夏、レアル・マドリーからビジャレアルにレンタル加入したMF久保建英は、カラバフ(アゼルバイジャン)、マッカビ・テルアビブ(イスラエル)、スィヴァススポル(トルコ)と同居するグループIに入った。大きな期待を背負って加入した新天地では開幕から6試合連続途中出場と、守備面や規律を重視するエメリ監督から信頼を得るまでには至らず。直近のバレンシア戦では決勝点をお膳立てした一方、やや不運な形で退場処分となっている。ただ、この退場の影響により、初戦となるホームでのスィヴァススポル戦では初先発のチャンスが与えられる可能性が高い。本人としては主力が起用されるラ・リーガでスタメンを勝ち取りたいところだが、まずはELの舞台できっちり結果を残したい。
その久保と日本代表でポジションを争う一人のMF三好康児はアントワープで主力として活躍。今季ここまではリーグ戦5試合に出場し、ゴールこそ1点に留まっているものの、攻撃の起点としてチームをけん引している。自身初のELではトッテナムやルドゴレツ、リンツといずれも格上との対戦となるが、今後の更なるステップアップに向けて活躍を期待したい。
同じくELは初参戦となるラピド・ウィーンのFW北川航也は優勝候補アーセナル、モルデ、ダンドークと同じグループBに入った。今季ここまでは途中出場を中心に公式戦8試合1ゴールとポジション奪取に向けてアピールが必要な状況だ。そういった中、フランクフルトでアーセナル相手に躍動した昨季のMF鎌田大地のように注目の一戦で活躍を見せたいところだ。
前述の3選手とは異なり、EL2シーズン連続の参戦となるAZのDF菅原由勢は、ナポリ、ソシエダと同居する厳しいグループに入ったが、更なるステップアップに向けて強豪チームとの対戦は格好のアピールの場ともいえる。昨季のELでマンチェスター・ユナイテッドとの対戦も経験しているため、物怖じすることなくビッグクラブ相手にプレーできるはずだ。
◆グループA
ローマ(イタリア)
ヤング・ボーイズ(スイス)
クルージュ(ルーマニア)
CSKAソフィア(ブルガリア)
◆グループB
アーセナル(イングランド)
ラピド・ウィーン(オーストリア)※北川航也
モルデ(ノルウェー)
ダンドーク(アイルランド)
◆グループC
レバークーゼン(ドイツ)
スラビア・プラハ(チェコ)
ハポエル・ベエルシェバ(イスラエル)
ニース(フランス)
◆グループD
ベンフィカ(ポルトガル)
スタンダール・リエージュ(ベルギー)
レンジャース(スコットランド)
レフ・ポズナン(ポーランド)
◆グループE
PSV(オランダ)
PAOK(ギリシャ)
グラナダ(スペイン)
オモニア(キプロス)
◆グループF
ナポリ(イタリア)
レアル・ソシエダ(スペイン)
AZ(オランダ)※菅原由勢
リエカ(クロアチア)
◆グループG
ブラガ(ポルトガル)
レスター・シティ(イングランド)
AEKアテネ(ギリシャ)
ゾリャ(ウクライナ)
◆グループH
セルティック(スコットランド)
スパルタ・プラハ(チェコ)
ミラン(イタリア)
リール(フランス)
◆グループI
ビジャレアル(スペイン)※久保建英
カラバフ(アゼルバイジャン)
マッカビ・テルアビブ(イスラエル)
スィヴァススポル(トルコ)
◆グループJ
トッテナム(イングランド)
ルドゴレツ(ブルガリア)
リンツ(オーストリア)
アントワープ(ベルギー)※三好康児
◆グループK
CSKAモスクワ(ロシア)
ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
フェイエノールト(オランダ)
ヴォルフスベルガー(オーストリア)
◆グループL
ヘント(ベルギー)
ツルヴェナ・ズヴェズタ(セルビア)
ホッフェンハイム(ドイツ)
リベレツ(チェコ)
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