バイエルンの新星デイビスがリネカー聞き手にキャリアを回想! 「最終的には俳優を目指している」
2020.04.25 19:45 Sat
バイエルンのカナダ代表FWアルフォンソ・デイビス(19)がイングランドサッカー界のレジェンドの1人であるギャリー・リネカー氏を相手にこれまでのキャリアを回想している。イギリス『ガーディアン』が対談の様子を伝えている。
現在、バイエルンで披露している印象的なパフォーマンスに加え、リベリア出身の両親の下、ガーナの難民キャンプで生まれ、幼少期に難民としてカナダに渡ったという壮絶な生い立ち。
そこからのサクセスストーリーと1人の若者としても興味を惹くデイビスは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のキャンペーンの一環としてリネカー氏とWeb会議サービス『ZOOM』を用いたビデオチャットで対談。自身の生い立ちやバイエルン移籍の経緯、今後の目標など様々なトピックについて語った。以下では両者の興味深い幾つかのやり取りを伝える。
◆~生い立ち~
――リネカー(以下L)「アルフォンソ、このような状況でも会えたことを心から嬉しく思うよ。まずはブドゥブラムの難民キャンプでの生い立ちに関して覚えていることを聞かせてほしい」
――L「移住先のカナダでは初めて学校に通うことができたそうだね。それは子供時代において重要な出来事だと思う。そして、その頃には自分がフットボールが得意だってことも気付いたと思うけど、そのへんはどうかな?」
――D「その通りだね。学校にいるすべての瞬間をとても楽しんでいたよ。フットボールキャリアは永遠に続くわけではないし、長期間の教育も重要だと考えていたよ。得意だと感じ始めたのは、(プロキャリアをスタートした)バンクーバー・ホワイト・キャップスのアカデミーに入った頃かな。トップチームを見ていた時は『ここが僕の目標の場所。自分の夢だ』って感じたよ。そして、常に全力を尽くして今では世界最高のクラブのひとつでプレーできている」
◆~幼少期の憧れのプレーヤー~
――L「子供の頃に憧れていたプレーヤーはいたかい」
――D「実は僕の父親はチェルシーファンなんだ」
――L「本当かよ。君はこの前の試合でそのチェルシー相手になんてことをしたんだ!」
――D「本当にそう思うよ。(笑) 父はディディエ・ドログバのファンだったんだ。だから、子供の頃はよくチェルシーの試合を観ていたよ。多くの素晴らしいチームがあるけど、個人的に強い思い入れがあるチームはなかったね。だから、いつも父から強制的にチェルシーの試合を見せられていたんだ…」
◆~バイエルン移籍の経緯~
――L「2019年1月のバイエルン移籍の経緯を聞かせてほしい。マンチェスター・ユナイテッドやリバプール、チェルシー含めヨーロッパの多くのクラブから関心を示されていたと聞いているけど…」
――D「当時は多くのクラブが関心を示してくれていると聞いていたけど、どのクラブかは知らなかったんだ。誰も教えてくれなかったしね。だけど、ある時に『バイエルン・ミュンヘンが君に会いたがっている』って言われたんだ。その時は『マジかよ』って感じだったね。興奮と同時に自分がそんなところで通用するか不安な部分も大きかったよ」
「加入初日はかなり緊張したよ。今までずっとテレビで見てきた憧れの人たちと一緒に練習したり、プレーしなければならないからね。だから、かなりビビっていたよ。アリエン・ロッベンに自己紹介したときはその状況が現実かどうかわからなかったよ」
◆~特殊な生い立ちが与えたプラスな影響~
――L「難民としての生い立ちや(カナダの)エドモントンからバンクーバーへの移住。そういった経験はドイツへの適応という部分でアドバンテージになったんんじゃないかな?」
――D「その通りだと思うね。そういったこれまでの経験が海外移籍に向けて良い準備になっていたと思う。きっと、そういう経験をしてこなければ、ずっとホームシックになっていたと思うよ。今でも故郷が恋しくなることもあるけど、自分の中で対処できるよ」
◆~成功者として感じる責任~
――L「僕たちは厳しい時代を生きている。君はUNHCRのサポーターだけど、成功者の1人としてどんなものを還元したいと考えているか教えてほしい」
――D「自分のプラットフォームを利用して難民についての話を積極的に伝えていきたい。僕の個人的な物語を通じて、多くの人たちが難民に対する支援を行ってくれるように促していきたいんだ。たとえば、難民キャンプではコロナ禍においてもソーシャル・ディスタンスを保つことは非常に難しい。彼らは綺麗な水や食料、石鹸などの衛生用品、そのすべてが不足していているんだ」
◆~フットボール以外の夢~
――L「最後に『TikTok』で君のビデオを幾つか見たことがあるけど、かなり個性的だね。歌や踊り、諸々を含めてね。そういったことに興味があるの?」
――D「もちろん、最優先はフットボールさ。だけど、最終的には俳優を目指しているんだ。僕は人を楽しませるのが大好きなんだ。『TikTok』はそのためのプラットフォームを提供してくれているんだ。それを通じてファンはピッチ上でのプレーだけでなく、僕の普段の性格なんかを知ることができるしね。コロナ禍で自宅での時間が続く中、少しでも暇つぶしになればいいと思っているよ」
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今年2月末に行われたチャンピオンズリーグ(CL)のチェルシー戦で多くのフットボールファンに衝撃を与えた19歳の左サイドバック。今月20日には今シーズンここまでの印象的な活躍が評価され、バイエルンと2025年6月までの新契約を締結したばかりだ。そこからのサクセスストーリーと1人の若者としても興味を惹くデイビスは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のキャンペーンの一環としてリネカー氏とWeb会議サービス『ZOOM』を用いたビデオチャットで対談。自身の生い立ちやバイエルン移籍の経緯、今後の目標など様々なトピックについて語った。以下では両者の興味深い幾つかのやり取りを伝える。
◆~生い立ち~
――リネカー(以下L)「アルフォンソ、このような状況でも会えたことを心から嬉しく思うよ。まずはブドゥブラムの難民キャンプでの生い立ちに関して覚えていることを聞かせてほしい」
――デイビス(以下D)「こちらこそお会いできて光栄だよ。難民キャンプでのことはほとんど覚えていないんだ。サッカーボールを蹴っていたかもあまり思い出せないね。正直なところ、その頃の友人たちと共有する良い思い出なんかはあまりないけど、それも僕の物語の一部だと思っているよ」
――L「移住先のカナダでは初めて学校に通うことができたそうだね。それは子供時代において重要な出来事だと思う。そして、その頃には自分がフットボールが得意だってことも気付いたと思うけど、そのへんはどうかな?」
――D「その通りだね。学校にいるすべての瞬間をとても楽しんでいたよ。フットボールキャリアは永遠に続くわけではないし、長期間の教育も重要だと考えていたよ。得意だと感じ始めたのは、(プロキャリアをスタートした)バンクーバー・ホワイト・キャップスのアカデミーに入った頃かな。トップチームを見ていた時は『ここが僕の目標の場所。自分の夢だ』って感じたよ。そして、常に全力を尽くして今では世界最高のクラブのひとつでプレーできている」
◆~幼少期の憧れのプレーヤー~
――L「子供の頃に憧れていたプレーヤーはいたかい」
――D「実は僕の父親はチェルシーファンなんだ」
――L「本当かよ。君はこの前の試合でそのチェルシー相手になんてことをしたんだ!」
――D「本当にそう思うよ。(笑) 父はディディエ・ドログバのファンだったんだ。だから、子供の頃はよくチェルシーの試合を観ていたよ。多くの素晴らしいチームがあるけど、個人的に強い思い入れがあるチームはなかったね。だから、いつも父から強制的にチェルシーの試合を見せられていたんだ…」
◆~バイエルン移籍の経緯~
――L「2019年1月のバイエルン移籍の経緯を聞かせてほしい。マンチェスター・ユナイテッドやリバプール、チェルシー含めヨーロッパの多くのクラブから関心を示されていたと聞いているけど…」
――D「当時は多くのクラブが関心を示してくれていると聞いていたけど、どのクラブかは知らなかったんだ。誰も教えてくれなかったしね。だけど、ある時に『バイエルン・ミュンヘンが君に会いたがっている』って言われたんだ。その時は『マジかよ』って感じだったね。興奮と同時に自分がそんなところで通用するか不安な部分も大きかったよ」
「加入初日はかなり緊張したよ。今までずっとテレビで見てきた憧れの人たちと一緒に練習したり、プレーしなければならないからね。だから、かなりビビっていたよ。アリエン・ロッベンに自己紹介したときはその状況が現実かどうかわからなかったよ」
◆~特殊な生い立ちが与えたプラスな影響~
――L「難民としての生い立ちや(カナダの)エドモントンからバンクーバーへの移住。そういった経験はドイツへの適応という部分でアドバンテージになったんんじゃないかな?」
――D「その通りだと思うね。そういったこれまでの経験が海外移籍に向けて良い準備になっていたと思う。きっと、そういう経験をしてこなければ、ずっとホームシックになっていたと思うよ。今でも故郷が恋しくなることもあるけど、自分の中で対処できるよ」
◆~成功者として感じる責任~
――L「僕たちは厳しい時代を生きている。君はUNHCRのサポーターだけど、成功者の1人としてどんなものを還元したいと考えているか教えてほしい」
――D「自分のプラットフォームを利用して難民についての話を積極的に伝えていきたい。僕の個人的な物語を通じて、多くの人たちが難民に対する支援を行ってくれるように促していきたいんだ。たとえば、難民キャンプではコロナ禍においてもソーシャル・ディスタンスを保つことは非常に難しい。彼らは綺麗な水や食料、石鹸などの衛生用品、そのすべてが不足していているんだ」
◆~フットボール以外の夢~
――L「最後に『TikTok』で君のビデオを幾つか見たことがあるけど、かなり個性的だね。歌や踊り、諸々を含めてね。そういったことに興味があるの?」
――D「もちろん、最優先はフットボールさ。だけど、最終的には俳優を目指しているんだ。僕は人を楽しませるのが大好きなんだ。『TikTok』はそのためのプラットフォームを提供してくれているんだ。それを通じてファンはピッチ上でのプレーだけでなく、僕の普段の性格なんかを知ることができるしね。コロナ禍で自宅での時間が続く中、少しでも暇つぶしになればいいと思っているよ」
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