ブライトンが英断! 今季打ち切りでも試合運営スタッフへの給与支払いを約束

2020.03.14 16:00 Sat
Getty Images
新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響が深刻化するプレミアリーグにおいてブライトン&ホーヴ・アルビオンが英断を下した。
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イングランドサッカー協会(FA)は13日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて国内のプロサッカーに関して、4月3日まで延期することを発表した。

さらに、一部メディアの報道では今後も新型コロナウイルスの問題に収束の兆しが見込まれない場合、リーグ戦打ち切りの可能性も検討されているという。
仮に、打ち切りの決定が下された場合、テレビ放映権や入場料収入、グッズ収入など各クラブの財政に多大な損失が出ることは想像に難くない。さらに、よりミクロな視点で見ると、クラブが創出する雇用面において深刻な問題が生じることになる。

その難しい状況の中でブライトンは13日、新型コロナウイルスの影響で働くことができないスタッフに対して、通常通り給与を支払うことを明言した。なお、そのスタッフにはホームゲーム開催時に運営スタッフとして働く600人以上のパートやアルバイトスタッフも含まれるという。

ブライトンの最高経営責任者(CEO)を兼任するポール・バーバー副会長は、今回の決断の理由を以下のように説明している。
「我々のクラブには600人以上のマッチデースタッフがいます。彼らは明日(延期となったアーセナル戦)も含めて、マッチデーに定期的にスタジアムで働いています」

「ただ、我々にはこの短期間に彼らの仕事をキャンセルする必要がありました。同時に我々は彼らの仕事と賃金がいかに重要なものかを理解しています」

「そして、我々は今後残りのプレミアリーグのホームゲームが開催されるか否かに関わらず、ほとんどのマッチデースタッフに対してシーズン残り期間の給与を支払い続けることをクラブとして決定しました」

「観客を入れた状態、無観客、中止といういかなる状況にも関わらず、この決定は重要なものだと感じています。そして、スタッフたちにはクラブからきちんと給与が支払われることを知っていてほしいと思います」

「それは我々にできる小さなことだと思います。ただ、我々が雇用しているスタッフの大多数は地元の人たちです。したがって、このような困難な時期に彼らを支援し、彼らを通じて地域経済を支え、他の状況に関わらず、我々からの収入があることで彼らに安心感を与えることが重要だと考えています」

また、バーバー副会長は現時点でのトップチーム、コーチングスタッフの健康状態が良好であることや、それ以外のスタッフにはテレワークを推奨しリスク管理の徹底を求めていることを明らかにしている。

さらに、同クラブは14日開催予定だったアーセナル戦用に購入していたホスピタリティラウンジと売店用の食料すべてをホームレスを支援する地元の慈善団体に寄付したことを明かしている。

仮に、無観客開催やシーズン打ち切りとなった場合、スタッフへの給与の支払いはブライトンにとって小さくない経済的な負担となるが、クラブに関わるすべての人たちに対するリスペクト、地元の経済を支えるという地方クラブの責任を全うする素晴らしい決断だ。

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