“悲劇のスリップ”経験のジェラード、シティの2014年プレミア優勝剥奪の可能性に「大いに興味がある」

2020.02.17 19:55 Mon
Getty Images
2013-14シーズンのプレミアリーグ終盤に“悲劇のスリップ”を経験したスティーブン・ジェラード氏は、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)違反を巡るマンチェスター・シティの現状に最も関心を持つ人物の1人のようだ。

2013-14シーズンにリバプールはプレミアリーグ第36節を迎えた時点で首位に立っていた。そして、残り3試合を2勝1分けで乗り切れば悲願のプレミアリーグ初制覇が決まる状況だった。
その3試合の中で最難関であるチェルシー戦では当時キャプテンを務めていたジェラードに悲劇的な出来事が起こった。前半アディショナルタイム、ジェラードが自陣でボールコントロールを誤った上に足を滑らせると、チェルシーFWデンバ・バにルーズボールをかっさらわれて痛恨の先制点を献上。

重圧がかかる中、最も経験のあるキャプテンの衝撃的なミスによるチームの動揺は大きく最終的に0-2で敗戦。この痛恨の敗戦によって当時2位のシティに首位奪還を許すと、このまま勝ち点2差で逃げ切られた。そして、チェルシー戦での悲劇のスリップは、大事なところで勝負弱いリバプールを象徴する瞬間として以降もライバルから揶揄されてきた。

しかし、欧州サッカー連盟(UEFA)は14日、シティに対してFFP違反による来シーズンから2年間の同連盟主催大会出場禁止処分と、3000万ユーロ(約35億6000万円)の罰金処分を発表。
その決定を受け、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に控訴する姿勢を表明しているシティだが、FFP制度への抵触はプレミアリーグのルールも違反したことを意味するため、今回の問題は欧州のみならず、イングランド国内でも処分対象になる可能性が浮上。

そして、前述の2013-14シーズンは処分の対象期間となるため、勝ち点剥奪やタイトル剥奪によって同シーズンに2位だったリバプールが繰り上げで優勝となる可能性が出てきている。

現在、グラスゴー・レンジャーズの指揮官を務めるジェラード氏は16日、リヴィングストン戦後の会見場でシティのFFP違反に対する感想を求められると、「大いに興味がある」と動向を注視していることを明かした。

「今朝、その記事を読んだよ」

「我々は動向を見守っている。UEFAの観点から見ると、明らかに強力なメッセージであり、罰だと言える。シティ側が上訴するのは明らかだと思うし、今後の動向を見守りたい」

「その後、プレミアリーグがどのようなアクションを起こすかも見る必要がある。ただ、UEFAからの罰の厳しさを考えれば、何か問題があったことは明らかだと思う」

「だから、最終的な結果を確認することに大いに興味があるよ。ただ、プレミアリーグから何らかの処分が下されるまで、これ以上この件に関してコメントするつもりはない」

「しかし、個人的には本当に、本当に関心があるよ。私には明白な理由があるからね」

「ただ、あくまでタラレバの話だ。マンチェスター・シティはチャンピオンだった。ここから物事が進展しない限り、タラレバの話だ」

仮に、シティのタイトル剥奪が決定したとしても、当時ジェラード氏が感じた絶望や失望の記憶が完全に消えるわけではないが、数年遅れの自身初のプレミアリーグのタイトルはその悲しい記憶を少しでも薄れさせてくれるかもしれない。
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