【2019-20セリエA前半戦総括】最優秀選手はインモービレ!
2020.01.15 18:00 Wed
◆王者ユーベとコンテ・インテルがデッドヒート
9連覇を目指すユベントスと、コンテ新監督を迎えたインテルがハイレベルな優勝争いを演じた。15勝3分け1敗のユベントスが首位で前半戦を終え、2ポイント差でインテルが追う、デッドヒートを繰り広げている。その2強に続いたのがラツィオ。1試合消化が少ない中、ユベントスを6ポイント差で追走する大健闘を見せている。また、残留が目標の小クラブであるカリアリが6位とサプライズを起こした。一方でナポリとミランは共に監督交代が行われるなど、開幕前に思い描いていたようなシーズンにはなっていない状況だ。
対するインテルはコンテ監督の下、ソリッドで勝負強いチームに変貌を遂げた。強固な3バックを軸に、FWルカクとFWラウタロ・マルティネスの強力2トップがコンスタントに得点を重ねた。中盤に多くケガ人が出てしまったが、チームの心臓となったMFブロゾビッチを軸に踏ん張り、ユベントスに食らいついている。
シモーネ・インザーギ監督の下、熟成路線を図るラツィオが大健闘を見せた。主な補強はMFラッツァーリとMFジョニー程度だったが、昨季の主力が軒並み残留した中、FWインモービレが20ゴール、MFルイス・アルベルトが12アシストと突出したパフォーマンスを発揮し、リーグ戦10連勝を達成している。
ラツィオに7ポイント差離されての4位に付けるのがアタランタ。CL初出場を果たしたチームは厳しい日程をこなしながらセリエAでも好位置をキープ。ガスペリーニ監督の下、戦術の浸透が進むチームは昨季に続きリーグ最強の攻撃力を誇った。そして、CLでは奇跡的な大逆転での決勝トーナメント進出と、昨季に続き最高のシーズンを送っている。
一方でナポリは11位と低迷。アンチェロッティ体制2季目の今季は優勝争いが期待されたが、思わぬ躓きとなった。また、8位ミランはビッグクラブ初采配となったジャンパオロ監督に命運を託すも、見事に期待を裏切ってしまった。開幕から一向に試合内容が上向かず、わずか7試合でクビを切られた。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆チーロ・インモービレ(ラツィオ)
18試合を消化した段階で20ゴールと圧巻の得点力を発揮したラツィオのエースFWを選出。2位のFWルカクに6ゴール差を付けての得点ランク首位に立ち、3位と躍進したラツィオを牽引した。一時は9試合連続ゴールを挙げるなど手の付けられない状態となり、セリエAの守備陣を手玉に取って見せた。MFルイス・アルベルト、FWホアキン・コレアらが生み出したチャンスをインモービレがきっちりと決め切るという役割がうまく機能していた。
★最優秀監督
◆ロランド・マラン(カリアリ)
インテルを優勝争いに導いているコンテ監督やラツィオを躍進させているS・インザーギ監督らと迷ったが、前半戦を終えた段階で6位と、今季前半戦のサプライズチームとなったカリアリを率いるマラン監督を選出。開幕前にMFナインゴランやFWシメオネら好補強を敢行したカリアリだが、この個性的な面々をマラン監督がうまく操り、見事融合させている。カターニャやキエーボで実績を積んだマラン監督は、ナインゴランやMFログ、MFナンデスといったボールスキルに優れる選手で中盤を構成し、攻守にバランスの取れたスタイルを構築している。
【期待以上】
★チーム
◆ラツィオ
ユベントスとインテルが驚異的なペースで勝ち点を積み上げている中、その2強を追走している3位のラツィオを選出。2016年4月に就任して以降、毎シーズン着実に結果を残しているS・インザーギ監督の下、今季もインモービレを生かした堅守速攻スタイルで好成績を収めている。快足サイドアタッカーのMFラッツァーリ以外に目立った補強のなかった中、成熟路線で優勝争いに食らついている。
★選手
◆FWパウロ・ディバラ(ユベントス)
昨季の不出来により今季開幕前はプレミアリーグ方面への売却の噂もあったが、サッリ新監督の下で輝きを取り戻した。昨季は自身が生きないウイングでのプレーによりパフォーマンスが悪化していったが、今季は2トップの一角、もしくはトップ下でのプレーによりディバラのボールスキルの高さと得点力が遺憾なく発揮されている。一昨シーズンのパフォーマンスを取り戻し、ユベントスに欠かせない戦力であることを実力で証明してみせた。
【期待外れ】
★チーム
◆ナポリ
開幕前はユベントス、インテルに次ぐ優勝候補かと思われたが、アンチェロッティ体制2シーズン目の今季は大きく躓いた。平行して戦っていたチャンピオンズリーグで疲弊した面も大いにあったと思われるが、メンツが昨季とほぼ変わらずマンネリ化の影響もあったか。結果、リーグ戦7試合勝利から見放されたところでアンチェロッティ監督は解任となり、ガットゥーゾ監督にバトンが渡っている。
★選手
◆FWクシシュトフ・ピョンテク(ミラン)
昨季のブレイクから一転、2年目のジンクスなのか、呪われた背番号9への変更がまずかったのか、期待を大きく裏切ってしまった。ポーランドの無名クラブからイタリアにやってきたストライカーは昨季、ジェノアとミランで得点ランク3位の22ゴールを挙げ、ワールドクラスのストライカーに一躍仲間入りしたかに思われたが、真価の問われた今季ここまでわずか4ゴールにとどまっている。
9連覇を目指すユベントスと、コンテ新監督を迎えたインテルがハイレベルな優勝争いを演じた。15勝3分け1敗のユベントスが首位で前半戦を終え、2ポイント差でインテルが追う、デッドヒートを繰り広げている。その2強に続いたのがラツィオ。1試合消化が少ない中、ユベントスを6ポイント差で追走する大健闘を見せている。また、残留が目標の小クラブであるカリアリが6位とサプライズを起こした。一方でナポリとミランは共に監督交代が行われるなど、開幕前に思い描いていたようなシーズンにはなっていない状況だ。
PR
首位で前半戦を折り返したユベントスは、サッリ新監督を迎えた中、試合内容は低調だったものの、クラブ伝統の勝負強さを武器に勝ち星を積み重ねていった。ポゼッションスタイルに移行した中、MFピャニッチやFWディバラが生きる状況となった一方、FWクリスティアーノ・ロナウドのコンディションがなかなか上がらず苦戦が続いた。それでも、DFボヌッチを軸とした守備陣が踏ん張り、接戦をモノにしていった。シモーネ・インザーギ監督の下、熟成路線を図るラツィオが大健闘を見せた。主な補強はMFラッツァーリとMFジョニー程度だったが、昨季の主力が軒並み残留した中、FWインモービレが20ゴール、MFルイス・アルベルトが12アシストと突出したパフォーマンスを発揮し、リーグ戦10連勝を達成している。
ラツィオに7ポイント差離されての4位に付けるのがアタランタ。CL初出場を果たしたチームは厳しい日程をこなしながらセリエAでも好位置をキープ。ガスペリーニ監督の下、戦術の浸透が進むチームは昨季に続きリーグ最強の攻撃力を誇った。そして、CLでは奇跡的な大逆転での決勝トーナメント進出と、昨季に続き最高のシーズンを送っている。
そしてアタランタと同勝ち点の5位ローマはフォンセカ新監督を迎えた中、ケガ人が続出していた中での戦いが続いたが、補強したDFスモーリング、GKパウ・ロペスらがウィークポイントを埋め、MFザニオーロ、MFペッレグリーニの両若手イタリア代表MFがチームを牽引した。
一方でナポリは11位と低迷。アンチェロッティ体制2季目の今季は優勝争いが期待されたが、思わぬ躓きとなった。また、8位ミランはビッグクラブ初采配となったジャンパオロ監督に命運を託すも、見事に期待を裏切ってしまった。開幕から一向に試合内容が上向かず、わずか7試合でクビを切られた。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆チーロ・インモービレ(ラツィオ)
Getty Images
18試合を消化した段階で20ゴールと圧巻の得点力を発揮したラツィオのエースFWを選出。2位のFWルカクに6ゴール差を付けての得点ランク首位に立ち、3位と躍進したラツィオを牽引した。一時は9試合連続ゴールを挙げるなど手の付けられない状態となり、セリエAの守備陣を手玉に取って見せた。MFルイス・アルベルト、FWホアキン・コレアらが生み出したチャンスをインモービレがきっちりと決め切るという役割がうまく機能していた。
★最優秀監督
◆ロランド・マラン(カリアリ)
Getty Images
インテルを優勝争いに導いているコンテ監督やラツィオを躍進させているS・インザーギ監督らと迷ったが、前半戦を終えた段階で6位と、今季前半戦のサプライズチームとなったカリアリを率いるマラン監督を選出。開幕前にMFナインゴランやFWシメオネら好補強を敢行したカリアリだが、この個性的な面々をマラン監督がうまく操り、見事融合させている。カターニャやキエーボで実績を積んだマラン監督は、ナインゴランやMFログ、MFナンデスといったボールスキルに優れる選手で中盤を構成し、攻守にバランスの取れたスタイルを構築している。
【期待以上】
★チーム
◆ラツィオ
Getty Images
ユベントスとインテルが驚異的なペースで勝ち点を積み上げている中、その2強を追走している3位のラツィオを選出。2016年4月に就任して以降、毎シーズン着実に結果を残しているS・インザーギ監督の下、今季もインモービレを生かした堅守速攻スタイルで好成績を収めている。快足サイドアタッカーのMFラッツァーリ以外に目立った補強のなかった中、成熟路線で優勝争いに食らついている。
★選手
◆FWパウロ・ディバラ(ユベントス)
Getty Images
昨季の不出来により今季開幕前はプレミアリーグ方面への売却の噂もあったが、サッリ新監督の下で輝きを取り戻した。昨季は自身が生きないウイングでのプレーによりパフォーマンスが悪化していったが、今季は2トップの一角、もしくはトップ下でのプレーによりディバラのボールスキルの高さと得点力が遺憾なく発揮されている。一昨シーズンのパフォーマンスを取り戻し、ユベントスに欠かせない戦力であることを実力で証明してみせた。
【期待外れ】
★チーム
◆ナポリ
Getty Images
開幕前はユベントス、インテルに次ぐ優勝候補かと思われたが、アンチェロッティ体制2シーズン目の今季は大きく躓いた。平行して戦っていたチャンピオンズリーグで疲弊した面も大いにあったと思われるが、メンツが昨季とほぼ変わらずマンネリ化の影響もあったか。結果、リーグ戦7試合勝利から見放されたところでアンチェロッティ監督は解任となり、ガットゥーゾ監督にバトンが渡っている。
★選手
◆FWクシシュトフ・ピョンテク(ミラン)
Getty Images
昨季のブレイクから一転、2年目のジンクスなのか、呪われた背番号9への変更がまずかったのか、期待を大きく裏切ってしまった。ポーランドの無名クラブからイタリアにやってきたストライカーは昨季、ジェノアとミランで得点ランク3位の22ゴールを挙げ、ワールドクラスのストライカーに一躍仲間入りしたかに思われたが、真価の問われた今季ここまでわずか4ゴールにとどまっている。
PR
|
関連ニュース