「私の働きかけの問題」ホームで前半4失点の惨敗…日本代表・森保一監督が敗戦を語る《キリンチャレンジカップ2019》
2019.11.20 00:11 Wed
日本代表は19日、キリンチャレンジカップ2019でベネズエラ代表と対戦し、1-4で大敗を喫した。
14日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選ではアウェイの地ながら0-2で勝利した日本。しかし、ホームで万全の状態のベネズエラ相手には、前半から上手くハメられず、サロモン・ロンドンにハットトリックを許すなど、4失点を記録した。
試合後、森保一監督は試合を振り返り、敗戦を悔やむとともに、チームが勝てなかった責任は自分のアプローチに問題があると語った。
◆森保一監督(日本代表)
「ホームで戦う中で、スタジアムにはたくさんのサポーターの皆様が駆けつけてくれて、メディアの皆さんを通して沢山の方々が応援してくださっていますが、応援してくださった方々に期待に応えられず、残念に思います」
「選手たちにはスタートから勝ちたいという思いを持って試合に臨んでくれたと思いますが、攻撃の部分でビルドアップ、シュートまでつなげるところのパスの連携・連動やクオリティの部分が少し足りず、相手に付け込まれました」
「しかしながら、後半には選手たちが前半の結果を受けて、心が折れてしまって集中力が切れるという展開になるかもしれない中で、もう一度、顔を上げてくれて、自分を奮い立たせてくれました」
「得点を奪うこと、フレッシュにプレーすること、最後まで粘り強くプレーすることを示してくれたところは、選手たちがやらなくてはいけない、選手としての責任を果たしてくれたと思います」
「結果の責任については、準備の段階からの私の選手に対しての、チームに対しての働きかけだったと思いますので、反省しなくてはいけないと思っています」
──先日のU-22日本代表が戦ったコロンビア代表戦でもあったボールを取りに行っても取り切れないという同じ課題が前半にはあったように見えたが、どう改善していくか
「選手たちを招集させてもらい、代表で活動するときにはより国際大会で必要な、世界の舞台で勝っていくためのインテンシティというもの、クオリティというところは選手たちに働きかけていきつつ、試合で選手たちが肌で感じてもらえるような経験をしてもらえるようにしていきたいと思っています」
「また、代表の経験を持ち帰ってもらって選手には自チームで、さらに上げていかなくてはいけないところをトライしていってほしいと思います」
──MF中島翔哉(ポルト/ポルトガル)に関して、ここ数試合で彼が頭で考えているイメージと実際のプレーの間に開きがあって、そこで彼自身も悩んでいる印象があるが、ご自身どう見られているか
「今の彼に置かれている現状を考えると、試合に常時出ているという状況ではありませんので、自分の持っているイメージと動きというものにギャップがあるかどうかというのは、わかりませんが、試合でのコンディションの部分では、これまでと違ったところがあるのかなと思います」
「しかしながら、今日のゲームでチャンスの部分でやはりクオリティを発揮してくれて、チャンスを作る、決めることはできなかったですけど、チャンスに絡んでいくという良さは継続してくれているのかなと思っています」
──新戦力の発掘という部分では、MF古橋亨梧(ヴィッセル神戸)が特長を発揮していたように見えたが、彼に対する評価は?
「おっしゃられた通り、特長は発揮できていたというふうに感じられて質問されたと思いますが、彼が持っている攻撃の特長、そして好守にわたってハードワークできるという部分は、後半出してもらえたかなと思います。チャンス等々があったところで、最後に決めきれなかった部分は、再度、自チームで上げていってもらえばと思います。非常に思い切ってプレーしてくれて、自分の特長を後半の45分間で発揮してくれたと思います」
──チームに対する働きかけに反省点があると言っていたが、具体的にどういうことか
「上手く結果につながらなかったのは、まず私が監督として指示の部分で何か問題があったのではないかなと話させてもらいました」
「トレーニングの内容で言うと、相手のプレッシャーがキツいなか、攻撃の形を作るという部分で連動のトレーニングをしましたが、もっとクオリティを求めることや、プレッシャーの中でプレーするという部分、より試合に近い形や試合よりも、さらに難しい形でトレーニングするということは必要になってくると思っています」
──この2週間でU-22を含めて3チームを指揮したが、A代表では2試合で編成を変えたりもされていたが、当初の狙いをどれほど達成できたと考えているか
「達成できた成果としては、1/3が達成できた。2/3は達成できなかったという結果だと思います。それは1勝2敗という結果を受けて、全て勝つつもりで準備して、メンバー編成も考えて臨んだ中、勝利につながったのが1試合で残りは2連敗。目に見える結果が全てだと思っています」
「しかしながら、U-22のコロンビア戦ではアンダー世代ですけど、FIFAランキング10位の世界の強豪と、コンディションが良い中で、相手のメンバーも良い中で戦えたことや、今回、ベネズエラが直近のパラグアイ戦がなくなり、コンディションが非常に良い中、今日の試合ができたということ」
「世界の強豪に勝っていくために、我々が超えなくてはいけない壁、追いつかなくてはいけない相手の力を感じながら、試合ができたということは、負けて良しは絶対にないですけど、敗戦の中にも我々が成長するものが得られたという風に思っています。こういう強いチームをキリンチャレンジカップで呼んでいただいて、強化の試合させていただくことは、非常にありがたいことだと思っています」
──メンバーを大幅に変えた時にこういう結果となったことで、長期的なプランに何か影響は与えるのか
「長期的なプランに影響があることは基本にないと思います。あとは活動を通して、多くの選手を見させていただいている中、今後、どの選手がこのグループの中に残ってくのかというところの違いはあるかなと思います。それは活動してみないと分からないところですし、良いこともそうでないことも含めて、活動としては、プランに影響はありません」
──先程、前半の内容が選手の心が折れそうな内容だったとおっしゃっていたが、後半を迎える前に監督から働きかけることはあったか
「前半の結果は時間を巻き戻すことができないので、変えることができない中、まず我々がやらなくてはいけないこと、選手にやって欲しいことは勝利を目指して戦う、勝利という結果を応援してくださる方々に届けるということはこだわってやっていかなくてはいけないと思います」
「ただ、そこに約束されたものはないと思いますので、その中で選手たちに言ったのは、後半にもう一度顔を上げて、最後まで戦う姿勢を見せること、そして1点でも追いつくことを考えて最後まで戦おうと伝えました」
「勝っていても負けていても、選手たちに求めている責任は自分の力を100パーセント最後まで諦めずに戦い続けること、そしてチームとして糸が切れた凧のようになり、バラバラになっていくのではなく、最後までチームとして戦い続けることを選手たちの責任として考えてもらいたいと思っている中、今日選手たちはそういうパフォーマンスを後半に見せてくれたかなと思います」
「前半の結果を受けて、相手のテンションももちろん変わってきますけど、こちらがギアが上がらない状態であれば、後半ももっと差が広げられる展開になっていたかもしれないです。負けてしまうと説得力がないところはありますが、我々を応援してくださる方々、ここにおられる皆様にも、日ごろから楽して生活をしている方はいないと思います」
「そんな方々に、今、近年、日本全国各地で自然災害等々で、自分の生活を失ったり、苦しんでいたり、心に傷を負っているかたが多い中で、我々にできることは試合の中でタフに最後まで粘り強く戦い抜くことを、日本代表としてメッセージを送れるようにしようと選手たちに話していますし、選手たちもそれに社会貢献をしたいという風に活動しようとしてくれている中、今日の後半については心が折れて、足を止めるのではなく、歩みを進める、走り続けるということをやってくれたということを、監督しては選手の責任を評価したいと思います」
──選手交代は全て予定通りの時間だったか
「プランは選択肢を持ってやっていた中で、時間帯については大体考えていたものに近かったかなと思います。交代枠が6人あったので、交代枠全部使って試合をするプランでいましたが、最後1枚余らせたというところはプラン通りではなかったです」
14日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選ではアウェイの地ながら0-2で勝利した日本。しかし、ホームで万全の状態のベネズエラ相手には、前半から上手くハメられず、サロモン・ロンドンにハットトリックを許すなど、4失点を記録した。
◆森保一監督(日本代表)
「ホームで戦う中で、スタジアムにはたくさんのサポーターの皆様が駆けつけてくれて、メディアの皆さんを通して沢山の方々が応援してくださっていますが、応援してくださった方々に期待に応えられず、残念に思います」
「選手たちにはスタートから勝ちたいという思いを持って試合に臨んでくれたと思いますが、攻撃の部分でビルドアップ、シュートまでつなげるところのパスの連携・連動やクオリティの部分が少し足りず、相手に付け込まれました」
「また、ディフェンスの部分では、少し間合いがボール保持者に対して遠く、上手くプレッシャーをかけることができないなか、失点を重ねていったところは反省しなく手はいけないと思いますし、今日の敗因かなと思います」
「しかしながら、後半には選手たちが前半の結果を受けて、心が折れてしまって集中力が切れるという展開になるかもしれない中で、もう一度、顔を上げてくれて、自分を奮い立たせてくれました」
「得点を奪うこと、フレッシュにプレーすること、最後まで粘り強くプレーすることを示してくれたところは、選手たちがやらなくてはいけない、選手としての責任を果たしてくれたと思います」
「結果の責任については、準備の段階からの私の選手に対しての、チームに対しての働きかけだったと思いますので、反省しなくてはいけないと思っています」
──先日のU-22日本代表が戦ったコロンビア代表戦でもあったボールを取りに行っても取り切れないという同じ課題が前半にはあったように見えたが、どう改善していくか
「選手たちを招集させてもらい、代表で活動するときにはより国際大会で必要な、世界の舞台で勝っていくためのインテンシティというもの、クオリティというところは選手たちに働きかけていきつつ、試合で選手たちが肌で感じてもらえるような経験をしてもらえるようにしていきたいと思っています」
「また、代表の経験を持ち帰ってもらって選手には自チームで、さらに上げていかなくてはいけないところをトライしていってほしいと思います」
──MF中島翔哉(ポルト/ポルトガル)に関して、ここ数試合で彼が頭で考えているイメージと実際のプレーの間に開きがあって、そこで彼自身も悩んでいる印象があるが、ご自身どう見られているか
「今の彼に置かれている現状を考えると、試合に常時出ているという状況ではありませんので、自分の持っているイメージと動きというものにギャップがあるかどうかというのは、わかりませんが、試合でのコンディションの部分では、これまでと違ったところがあるのかなと思います」
「しかしながら、今日のゲームでチャンスの部分でやはりクオリティを発揮してくれて、チャンスを作る、決めることはできなかったですけど、チャンスに絡んでいくという良さは継続してくれているのかなと思っています」
──新戦力の発掘という部分では、MF古橋亨梧(ヴィッセル神戸)が特長を発揮していたように見えたが、彼に対する評価は?
「おっしゃられた通り、特長は発揮できていたというふうに感じられて質問されたと思いますが、彼が持っている攻撃の特長、そして好守にわたってハードワークできるという部分は、後半出してもらえたかなと思います。チャンス等々があったところで、最後に決めきれなかった部分は、再度、自チームで上げていってもらえばと思います。非常に思い切ってプレーしてくれて、自分の特長を後半の45分間で発揮してくれたと思います」
──チームに対する働きかけに反省点があると言っていたが、具体的にどういうことか
「上手く結果につながらなかったのは、まず私が監督として指示の部分で何か問題があったのではないかなと話させてもらいました」
「トレーニングの内容で言うと、相手のプレッシャーがキツいなか、攻撃の形を作るという部分で連動のトレーニングをしましたが、もっとクオリティを求めることや、プレッシャーの中でプレーするという部分、より試合に近い形や試合よりも、さらに難しい形でトレーニングするということは必要になってくると思っています」
──この2週間でU-22を含めて3チームを指揮したが、A代表では2試合で編成を変えたりもされていたが、当初の狙いをどれほど達成できたと考えているか
「達成できた成果としては、1/3が達成できた。2/3は達成できなかったという結果だと思います。それは1勝2敗という結果を受けて、全て勝つつもりで準備して、メンバー編成も考えて臨んだ中、勝利につながったのが1試合で残りは2連敗。目に見える結果が全てだと思っています」
「しかしながら、U-22のコロンビア戦ではアンダー世代ですけど、FIFAランキング10位の世界の強豪と、コンディションが良い中で、相手のメンバーも良い中で戦えたことや、今回、ベネズエラが直近のパラグアイ戦がなくなり、コンディションが非常に良い中、今日の試合ができたということ」
「世界の強豪に勝っていくために、我々が超えなくてはいけない壁、追いつかなくてはいけない相手の力を感じながら、試合ができたということは、負けて良しは絶対にないですけど、敗戦の中にも我々が成長するものが得られたという風に思っています。こういう強いチームをキリンチャレンジカップで呼んでいただいて、強化の試合させていただくことは、非常にありがたいことだと思っています」
──メンバーを大幅に変えた時にこういう結果となったことで、長期的なプランに何か影響は与えるのか
「長期的なプランに影響があることは基本にないと思います。あとは活動を通して、多くの選手を見させていただいている中、今後、どの選手がこのグループの中に残ってくのかというところの違いはあるかなと思います。それは活動してみないと分からないところですし、良いこともそうでないことも含めて、活動としては、プランに影響はありません」
──先程、前半の内容が選手の心が折れそうな内容だったとおっしゃっていたが、後半を迎える前に監督から働きかけることはあったか
「前半の結果は時間を巻き戻すことができないので、変えることができない中、まず我々がやらなくてはいけないこと、選手にやって欲しいことは勝利を目指して戦う、勝利という結果を応援してくださる方々に届けるということはこだわってやっていかなくてはいけないと思います」
「ただ、そこに約束されたものはないと思いますので、その中で選手たちに言ったのは、後半にもう一度顔を上げて、最後まで戦う姿勢を見せること、そして1点でも追いつくことを考えて最後まで戦おうと伝えました」
「勝っていても負けていても、選手たちに求めている責任は自分の力を100パーセント最後まで諦めずに戦い続けること、そしてチームとして糸が切れた凧のようになり、バラバラになっていくのではなく、最後までチームとして戦い続けることを選手たちの責任として考えてもらいたいと思っている中、今日選手たちはそういうパフォーマンスを後半に見せてくれたかなと思います」
「前半の結果を受けて、相手のテンションももちろん変わってきますけど、こちらがギアが上がらない状態であれば、後半ももっと差が広げられる展開になっていたかもしれないです。負けてしまうと説得力がないところはありますが、我々を応援してくださる方々、ここにおられる皆様にも、日ごろから楽して生活をしている方はいないと思います」
「そんな方々に、今、近年、日本全国各地で自然災害等々で、自分の生活を失ったり、苦しんでいたり、心に傷を負っているかたが多い中で、我々にできることは試合の中でタフに最後まで粘り強く戦い抜くことを、日本代表としてメッセージを送れるようにしようと選手たちに話していますし、選手たちもそれに社会貢献をしたいという風に活動しようとしてくれている中、今日の後半については心が折れて、足を止めるのではなく、歩みを進める、走り続けるということをやってくれたということを、監督しては選手の責任を評価したいと思います」
──選手交代は全て予定通りの時間だったか
「プランは選択肢を持ってやっていた中で、時間帯については大体考えていたものに近かったかなと思います。交代枠が6人あったので、交代枠全部使って試合をするプランでいましたが、最後1枚余らせたというところはプラン通りではなかったです」
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