エクアドルに勝つと次はブラジル戦/六川亨の日本サッカーの歩み
2019.06.24 20:30 Mon
ブラジルで開催中のコパ・アメリカで、日本は今夜8時(日本時間の明日午前8時)にグループリーグの最終戦となるエクアドルと対戦する。大会は3グループの上位2チームと、成績上位の3位2チームが決勝トーナメントに進める。
現在グループAの3位ペルーは勝点4、グループBのパラグアイは勝点2のため、日本はエクアドルに勝利すればグループCを3位で通過できるし、大量得点し、チリ対ウルグアイでウルグアイが大敗すれば2位通過の可能性も残っている(現実的ではないが)。
すでにグループAの3位はペルーで確定して決勝トーナメント進出を決めているため、日本がグループCの3位で勝ち上がると、決勝トーナメントではホスト国のブラジルと対戦することになる。
そのブラジルだが、過去の対戦成績は0勝2分け10敗と圧倒的に分が悪い。南米ビッグ3と言われるアルゼンチンには1勝0分け6敗、ウルグアイとは今大会のドローも含め2勝2分け4敗と、いずれも負け越してはいるが、勝利をもぎ取っている。
日本が南米勢で唯一未勝利なのがブラジルとベネズエラ(0勝4分け0敗)なのだ(エクアドルには2勝0分け0敗)。
日本のメンバーはGK森下申一、DFは信藤克義、井原正巳、堀池巧、ウイングバックに森正明と佐々木雅尚、MFが名取篤、望月聡(松山吉之)、FWが長谷川健太、水沼貴史(吉田光範)、黒崎久という顔ぶれだった。
対するブラジルは監督がジーコの実兄エドゥーで、GKタファレルにDFはアウダイール、マウロ・ガルボン、ジョジマール、ブランコ。中盤にはドゥンガ(後に磐田に加入)が君臨し、前線にはカレッカ(後に柏に加入)、ロマ-リオ、ベベート(鹿島に移籍もほとんど活躍できず)が顔を揃え、交代でビスマルク(代表初招集で後にV川崎や鹿島で活躍)やシーラスも出場した。
試合は1-0でブラジルが勝ったが、ブラジルは同年に開催されたコパ・アメリカで優勝したばかりだったため、モチベーションもかなり低く、ハーフタイムに8人が交代と、国際Aマッチとはいえブラジルにとっては練習試合のようなものだった。
逆に日本が最も健闘したのが日韓W杯の前年に行われたコンフェデレーションズ杯と、ドイツW杯の前年に開催されたコンフェデレーションズ杯だった。01年6月4日の試合は0-0のドロー。この大会で日本は初の決勝戦に進出したが、当時のFIFAランクはブラジルが2位、日本は44位だった。
そして05年6月22日の試合ではグループリーグの最終戦で対戦し、日本はロビーニョとロナウジーニョのゴールで2度のリードを許しながらも、中村俊輔と大黒将志がゴールを奪い2-2の引き分けに持ち込む健闘を見せた。
ブラジルはグループリーグでメキシコに敗れたとはいえ、準決勝で地元のドイツを3-2で振り切り、決勝でもアルゼンチンを4-1と圧倒して2度目の優勝を果たした。日本と対戦時のFIFAランクはブラジルが1位、日本も18位と健闘していた時代だった。
果たしてブラジルと13度目の対戦が実現するか。そのためにも明日のエクアドル戦には是が非でも勝ってもらいたいものだ。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
現在グループAの3位ペルーは勝点4、グループBのパラグアイは勝点2のため、日本はエクアドルに勝利すればグループCを3位で通過できるし、大量得点し、チリ対ウルグアイでウルグアイが大敗すれば2位通過の可能性も残っている(現実的ではないが)。
そのブラジルだが、過去の対戦成績は0勝2分け10敗と圧倒的に分が悪い。南米ビッグ3と言われるアルゼンチンには1勝0分け6敗、ウルグアイとは今大会のドローも含め2勝2分け4敗と、いずれも負け越してはいるが、勝利をもぎ取っている。
日本が南米勢で唯一未勝利なのがブラジルとベネズエラ(0勝4分け0敗)なのだ(エクアドルには2勝0分け0敗)。
日本が初めてブラジルと対戦したのは1989年のこと。イタリアW杯予選は1次リーグであっさり敗退した横山ジャパンがアルゼンチンとブラジルへ遠征し、なんとブラジル代表と対戦したのだ。もちろんテレビ中継などなかったが、当時はコリチーバに所属していたカズも観戦に訪れた。
日本のメンバーはGK森下申一、DFは信藤克義、井原正巳、堀池巧、ウイングバックに森正明と佐々木雅尚、MFが名取篤、望月聡(松山吉之)、FWが長谷川健太、水沼貴史(吉田光範)、黒崎久という顔ぶれだった。
対するブラジルは監督がジーコの実兄エドゥーで、GKタファレルにDFはアウダイール、マウロ・ガルボン、ジョジマール、ブランコ。中盤にはドゥンガ(後に磐田に加入)が君臨し、前線にはカレッカ(後に柏に加入)、ロマ-リオ、ベベート(鹿島に移籍もほとんど活躍できず)が顔を揃え、交代でビスマルク(代表初招集で後にV川崎や鹿島で活躍)やシーラスも出場した。
試合は1-0でブラジルが勝ったが、ブラジルは同年に開催されたコパ・アメリカで優勝したばかりだったため、モチベーションもかなり低く、ハーフタイムに8人が交代と、国際Aマッチとはいえブラジルにとっては練習試合のようなものだった。
逆に日本が最も健闘したのが日韓W杯の前年に行われたコンフェデレーションズ杯と、ドイツW杯の前年に開催されたコンフェデレーションズ杯だった。01年6月4日の試合は0-0のドロー。この大会で日本は初の決勝戦に進出したが、当時のFIFAランクはブラジルが2位、日本は44位だった。
そして05年6月22日の試合ではグループリーグの最終戦で対戦し、日本はロビーニョとロナウジーニョのゴールで2度のリードを許しながらも、中村俊輔と大黒将志がゴールを奪い2-2の引き分けに持ち込む健闘を見せた。
ブラジルはグループリーグでメキシコに敗れたとはいえ、準決勝で地元のドイツを3-2で振り切り、決勝でもアルゼンチンを4-1と圧倒して2度目の優勝を果たした。日本と対戦時のFIFAランクはブラジルが1位、日本も18位と健闘していた時代だった。
果たしてブラジルと13度目の対戦が実現するか。そのためにも明日のエクアドル戦には是が非でも勝ってもらいたいものだ。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
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