6月はイベントが目白押しだが今後は整理する必要も/六川亨の日本サッカー見聞録
2019.05.30 19:20 Thu
影山雅永監督率いるU-20日本代表が、ポーランドで開催中のU-20W杯で「死の組」と言われたグループBを1勝2分けの2位で通過し、2017年の韓国大会に続きベスト16進出を決めた。
前回大会は“飛び級”で久保建英や田川亨介らが招集されたものの、第2戦のウルグアイ戦でエースの小川航基が負傷。1勝1分け1敗ながら3位でグループリーグを突破した。しかしラウンド16で準優勝したベネズエラに延長戦の末0-1で敗れて敗退を余儀なくされた。
今回のチームには久保が不在だが、初戦で南米王者のエクアドルと1-1で引き分けると、北中米2位のメキシコに3-0と快勝。そして昨夜は欧州2位のイタリアとスコアレスドローだったが、PKやGKとの1対1を確実に決めておけば首位通過も可能だった。
ただ、首位通過だとA/C/Dの3位と対戦と組み合わせには恵まれるものの、試合が6月2日のため中3日でのゲームになる。しかし2位のため試合は6月4日と中5日の余裕がある。イタリア戦では田川がGKと1対1の場面で負傷し、斉藤光毅もドリブル突破を仕掛けた際に左肩を負傷して交代を余儀なくされた。
これまでの連戦と続出した負傷者を考慮すれば、中5日のインターバルは日本にとってアドバンテージになる。
さてラウンド16の対戦相手はグループFの2位で、現在は韓国だが、3位のポルトガルとは同勝点で、得失点差でリードを保っている。しかし最終戦の相手は韓国が2戦全勝のアルゼンチン、ポルトガルは2戦全敗の南アフリカだけに、最終戦で順位が入れ替わる可能性も大だ。
ポルトガルは欧州1位の強豪だが、アジア勢はU-19アジア選手権のサウジアラビアと3位のカタールが2戦全敗で早々とグループリーグ敗退が決定。もしも韓国が2位だとアジア勢同士のつぶし合いになるだけに、できればポルトガルと対戦したいところだ。
そして6月に入ればトゥーロン国際大会とキリンチャレンジ杯が始まり、中旬からはコパ・アメリカも開幕する。さらに女子のW杯と主要なイベントが目白押しだ。現在ポーランドで取材中の知人記者は、決勝まで残り、ポルトガルで開催されるリスボン杯(6月4日~15日。U-18日本代表が参加)を取材してからブラジル入りと長期ツアーを計画している猛者もいる。
ただ、こうして簡単に紹介しただけでもかなりハードな6月で。先週23日のJリーグの理事会で、ある理事から「スケジュールが過密なので、今後はコパ・アメリカも含めて出場する大会を整理したらどうか」という提案が出されたのも当然だろう。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
前回大会は“飛び級”で久保建英や田川亨介らが招集されたものの、第2戦のウルグアイ戦でエースの小川航基が負傷。1勝1分け1敗ながら3位でグループリーグを突破した。しかしラウンド16で準優勝したベネズエラに延長戦の末0-1で敗れて敗退を余儀なくされた。
ただ、首位通過だとA/C/Dの3位と対戦と組み合わせには恵まれるものの、試合が6月2日のため中3日でのゲームになる。しかし2位のため試合は6月4日と中5日の余裕がある。イタリア戦では田川がGKと1対1の場面で負傷し、斉藤光毅もドリブル突破を仕掛けた際に左肩を負傷して交代を余儀なくされた。
これまでの連戦と続出した負傷者を考慮すれば、中5日のインターバルは日本にとってアドバンテージになる。
2年前の大会に比べ、試合を重ねるごとに日本は戦術理解度が浸透し、対戦相手の攻撃に臨機応変に判断して対処していた。失点はGKのパンチングが田川の顔面をヒットして失ったOGだけで、実質無失点に近い。イタリア戦でも後半は相手の猛攻にさらされたが、GK若原智哉が好セーブでゴールを死守した。
さてラウンド16の対戦相手はグループFの2位で、現在は韓国だが、3位のポルトガルとは同勝点で、得失点差でリードを保っている。しかし最終戦の相手は韓国が2戦全勝のアルゼンチン、ポルトガルは2戦全敗の南アフリカだけに、最終戦で順位が入れ替わる可能性も大だ。
ポルトガルは欧州1位の強豪だが、アジア勢はU-19アジア選手権のサウジアラビアと3位のカタールが2戦全敗で早々とグループリーグ敗退が決定。もしも韓国が2位だとアジア勢同士のつぶし合いになるだけに、できればポルトガルと対戦したいところだ。
そして6月に入ればトゥーロン国際大会とキリンチャレンジ杯が始まり、中旬からはコパ・アメリカも開幕する。さらに女子のW杯と主要なイベントが目白押しだ。現在ポーランドで取材中の知人記者は、決勝まで残り、ポルトガルで開催されるリスボン杯(6月4日~15日。U-18日本代表が参加)を取材してからブラジル入りと長期ツアーを計画している猛者もいる。
ただ、こうして簡単に紹介しただけでもかなりハードな6月で。先週23日のJリーグの理事会で、ある理事から「スケジュールが過密なので、今後はコパ・アメリカも含めて出場する大会を整理したらどうか」という提案が出されたのも当然だろう。
【六川亨】1957年9月25日生まれ。当時、月刊だった「サッカーダイジェスト」の編集者としてこの世界に入り、隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長や、「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。日本サッカー暗黒の時代からJリーグ誕生、日本代表のW杯初出場などを見続けた、博識ジャーナリストである。
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