ラツィオが主将ルリッチの土壇場同点弾で薄氷ドロー…2戦未勝利で上位との勝ち点差縮められず《セリエA》

2019.04.08 03:23 Mon
Getty Images
セリエA第31節、ラツィオvsサッスオーロが7日にスタディオ・オリンピコで行われ、2-2のドローに終わった。

前節、SPAL相手に痛恨の黒星を喫したラツィオは1試合未消化も勝ち点48の6位に甘んじている。2戦ぶりの白星を目指す今節は11位のサッスオーロをホームで迎え撃った。
ホームの後押しを受けて立ち上がりから押し気味に試合を運ぶラツィオは、古巣対戦のアチェルビやカイセド、パローロらがセットプレーを軸に序盤からフィニッシュに絡んでいく。

だが、時間の経過と共にサッスオーロが盛り返したことで、前半半ばを過ぎるとなかなか決定機を作り出せない。それでも、やや攻撃に枚数をかけきれない相手の反撃を危なげなく凌いで最低限のゴールレスで試合を折り返す。

すると、迎えた後半立ち上がりの53分、パトリックがボックス右で上げたクロスがロカテッリの身体と腕に続けて当たると、このプレーに対してPKが与えられる。これをキッカーのインモービレが冷静に決め切って後半の早い時間帯に先制点を奪った。
しかし、先制からわずか4分後の57分にはボックス内で起点を作られてリロラにシュートを許すと、このこぼれ球をゴール前のロジェリオに押し込まれて早々にリードを吐き出してしまう。

再びゴールが必要となったラツィオはカイセドに代えてコレア、パローロに代えてミリンコビッチ=サビッチと攻撃的なカードを切っていく。そして、ここから相手陣内でハーフコートゲームを展開する。だが、77分にルイス・アルベルトの浮き球パスに抜け出したインモービレの決定機ではシュートを枠の左に外してしまう。さらに82分にはラドゥの左クロスをゴール前のミリンコビッチ=サビッチが頭で合わすが、至近距離から放たれた決定的なシュートはGKコンシーリの驚異的なセーブに阻まれる。

決定機を決め切れず焦りの色が見えるラツィオは89分、相手GKからのロングカウンターでセンシに長い距離を持ち運ばれると、そのセンシのスルーパスに抜け出したベラルディにGKとの一対一を決められて痛恨の逆転ゴールを許す。

それでも、諦めないラツィオはここからリスクを冒した攻めを見せると、後半アディショナルタイム6分に右CKの二次攻撃からゴール左に抜け出したインモービレからのマイナスクロスをカピターノのルリッチがワンタッチで流し込み、土壇場で同点に追いついた。

しかし、ここから再逆転ゴールを奪う時間は残されておらず、ホームで格下サッスオーロ相手に勝ち点1獲得に留まったラツィオは2戦未勝利と足踏みが続く。


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