低調レアル・マドリー、ソシエダに敗戦で「会長辞めろ」チャント巻き起こる…唯一希望を灯したのは18歳ヴィニシウス

2019.01.07 07:30 Mon
6日のリーガ・エスパニョーラ第18節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのレアル・ソシエダ戦を0−2で落とした。

前節ビジャレアル戦を低調な内容で引き分け、クラブ・ワールドカップの栄光から一転して現実に引き戻されたマドリー。ソラーリ監督の「引き分けを過小評価してはならない」の発言がマドリー指揮官のものではないとの批判も起こったが、いずれにしても首位バルセロナに勝ち点7差をつけられる現状で、勝利を取り戻す必要がある。

アセンシオ、ベイル、マリアーノが負傷で不在のマドリーだが、ソラーリ監督は前線にベンゼマ、ルーカス・バスケス、そしてヴィニシウスを起用。GKクルトワ、DFカルバハル、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、MFクロース、カセミロ、モドリッチ、FWルーカス・バスケス、ベンゼマ、ヴィニシウスをスタメンとして、いつもの4−3−3を採用している。

この日も空席が目立つベルナベウで、マドリーはビジャレアル戦と同じく開始早々に失点を喫する……。2分、マルセロのボールロストをきっかけにラ・レアルに攻め込まれると、カセミロがペナルティーエリア内でミケル・メリノを倒してPKを献上。キッカーのウィリアン・ジョセにこれを決め切られて、ビハインドを負ってしまった。

ベルナベウは開始早々の失点に失望を隠せず、マルセロを中心にチームにブーイングを浴びせる。だが、その中で例外となる選手が一人いた。ヴィニシウスである。18歳のブラジル人FWは、スピードあふれるドリブルや飛び出し、さらには絶妙なヒールパスなどでチームの攻撃を牽引。観客は彼が何かアクションを起こす度に拍手を送っている。

しかし、ヴィニシウスがいくら輝いても、得点は決まらない。10分にベンゼマがフリーで叩いたボールは枠の右に外れ、22分にモドリッチが放ったミドルシュートはGKルジのセーブに遭った。試合は0−1のまま折り返しを迎え、観客は自チーム、さらにはラ・レアル贔屓の判定をしたとして審判団に辛辣な指笛を吹いている。

後半も指笛を受けながらピッチに再登場したマドリーは48分、CKからヴァラン、ヴィニシウス、再びヴァランと立て続けにシュートを放つが、決まらず。また51分にはペナルティーエリア内のヴィニシウスが枠の隅を狙ってボールを叩くも、わずかに外れた(観客はまたも大喝采)。ソラーリ監督は57分、打開を図るべくカセミロとの交代でイスコを投入。イスコをトップ下に置き、クロース&モドリッチを2ボランチとする4−2−3−1にシステムを変更している。

だが61分、マドリーはさらなる逆境に陥る……。M・メリノを後方から倒したL・バスケスが2枚目のイエローカードで退場となり数的不利に。このため中盤に右からモドリッチ、イスコ、クロース、ヴィニシウスが並ぶ4−4−1にシステムを変更して対応した。

その後にはラ・レアルにボールを保持されることも多くなり、ベルナベウはさらに不満を募らせていく。すると65分、観客の清涼剤、唯一の期待であるヴィニシウスが最終ラインを軽快に突破してペナルティーエリア内に入り込み、ルジに倒されたかのように見えた。しかしながらPKの笛は吹かれず、今度は審判団に対して痛烈な指笛が吹かれている。また、その直後にはヴィニシウス、前線に駆け上がったS・ラモスが立て続けにシュートを放ったが、いずれもルジにセーブされた。

ソラーリ監督はその後マルセロ、クロースをレギロン、セバジョスに代えて交代カードを使い切る。だが効果的な攻撃は見せられず、83分にはルベン・パルドのヘディング弾を許してビハインドは2点に……。観客の失望はこれ以上ないほど大きくなり、ついには「フロレンティーノ、辞めちまえ!」のチャントが巻き起こる。クリスティアーノ・ロナウド退団後の補強政策を怠ったとして、ペレス会長率いるクラブ首脳陣に批判の矛先を向けた格好だ。

結局、試合は0−2で終了のホイッスル。引き分けたビジャレアル戦、今回のレアル・ソシエダ戦で勝ち点5を取り損ねたマドリーは、アラベスに4位の座を奪われて5位に後退。同日にヘタフェ戦に臨む首位バルセロナには、勝ち点10差をつけられる可能性がある。

提供:goal.com

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