【原ゆみこのマドリッド】もうリーガは始まっているのに…2018.08.23 15:15 Thu

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▽「市場がまだ開いているのがいけないのよね」そんな風に私がイラッとしていたのは水曜日、すでにリーガ1節が終わったというのに相変わらず、マスコミの話題を移籍関連が多くを占めているのに気がついた時のことでした。いえ、低予算でやっているため、レンタルの選手も多く、毎夏、多くのメンバーが入れ替わるのが前提。その上、他のクラブで余剰人員となった選手が格安の値段で手に入るのを最後まで待っているマドリッドの弟分3チームに関しては、それも仕方ないところがあるんですけどね。

▽おまけにクリスチアーノ・ロナウドがユベントスに行ってしまったレアル・マドリーもこの夏はネイマールやエムバペ(どちらもPSG)の獲得がムリということから、一時は補強話が沈静化していたところ、UEFAスーパーカップの敗北でCF探しが再燃。挙句の果てにカリニッチ(ミランから移籍)の加入をもって、チーム編成終了としていたアトレティコまで、フィリペ・ルイスのPSG行きの希望が突如、表面化し、今頃になって、すでに獲得済みのジョニー(セルタから移籍)がヴォルバーハンプトンでのレンタル修行を終え、来季には加わるのがわかっている左SB探しをしなくちゃならないって、やっぱりプレミアリーグやセリエAのようにリーグ開幕前に選手登録を締め切って実質、移籍市場を閉めてしまう方がファンも試合に集中できていいような気がしたから。

▽そんな中、先週末に始まったリーガ1節がどうだったか、お話ししていくことにすると、いやあ、いよいよマドリッドの1部チームが5つに増え、金曜から月曜まで観戦三昧なのかと思いきや、世の中、そうは問屋が卸さず。リーガが私の移動時間を考慮してくれる訳ではないため、今季は早くも7節まで発表になった時間割によると、取捨選択しないといけない場合がかなり多いんですよ。

▽開幕戦から、もうその有様で、ええ、マドリッド勢はラージョがトップバッターとして、日曜にエスタディオ・バジェカスにセビージャを迎えたものの、同日の2時間後にはこの史上最多のダービー祭りシーズン、一番手となるレアル・マドリーvsヘタフェ戦がサンティアゴ・ベルナベウでキックオフとなれば、私がそちらを選んでしまったのは仕方なかったかと。

▽その上、メトロに乗る前に近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でセビージャ戦の前半を見ていたところ、いえ、後でミチェル監督も「Necesitamos refuerzos, la plantilla es corta/ネセシタモス・レフエルソス、ラ・プランティージャ・エス・コルタ(ウチには補強が必要。選手層が薄い)」と嘆いていたんですけどね。まだ5、6人欠けている昇格したばかりのラージョはすでにEL予選4試合とスペイン・スーパーカップ、5つも公式戦をこなしている相手にまったく歯が立たず。前半15分に"ムード"・バスケスに先制点を奪われたのを皮切りに31分、46分、そして後半35分にもミランからレンタルで加入したアンドレ・シウバに決められ、開幕ハットトリックを達成されてしまうって、やっぱり3年ぶりに戻る1部の戦いは厳しかった?

▽最後はエンバルバがPKで1点を返し、1-4で負けたラージョでしたが、後日報によると、間に合っていなかったのは選手補強だけに留まらず。何と、オフシーズンに始まったスタジアム施設の改装もまだ完成していなかったようで、スタンドやトイレなど、かなり悲惨な状態だったようですしね。この土曜にはワンダ・メトロポリターノでアトレティコとのミニダービーがあるため、一応、彼らの状態を生で見る機会は持てるんですが、その後も日程表によると、私がバジェカスを訪れることができるのは代表戦週間後、9月後半。その頃までには工事も済んで、新戦力もチームに馴染んでいてくれるといいのですが。

▽続いて兄貴分のマドリーがホームで今季リーガデビューをしたんですが、何せ夏の暑さを考慮した8月限定の午後10時15分という遅いキックオフでしたからね。先日のUEFAスーパーカップもエストニアはスペインより1時間早いとはいえ、午後10時だったせいか、ドイツ人のクロースなど、後で「機嫌良さそうに見えるけど、この時間、普段の自分は眠っている(https://twitter.com/ToniKroos/status/1031318720231235584)」と文句を言っていたぐらいですが、もしやそれもサンティアゴ・ベルナベウの観客数が5万人にも届かなかったのに影響していたかも。

▽え、今まではバケーション中のabonado(アボナードー/シーズンシート購入者)が来られない時期でも観光客で賑わっていたマドリーの試合だというのに満員にならないって、やっぱりロナウドに代わるスーパースターを獲得できてないからじゃないのかって?どうですかねえ、一応、昨季までロナウドだったスタメンアナウンスのトリにはベイルが入り、前半20分には彼のクロスをGKソリアがパンチング。中途半端なところに落ちたボール゛をカルバハルが頭でゴールに入れ、先制したマドリーは後半6分、今度はアセンシオのラストパスでベイルが2点目をゲットと、当人も今季の看板に恥じない働きは見せてくれたんですけどね。

▽もちろん、その日は相手がここ9年間、マドリーとのアウェイ戦で勝っていないヘタフェ。しかもせっかく柴崎岳選手がフル出場しながら、「No ha salido casi de nada de lo que habiamos trabajado/ノー・ア・サリードー・カシー・デ・ナーダ・デ・ロ・ケ・アビアモス・トラバハードー(練習してきたことが、ほとんど上手くいかなかった)
(ボルダラス監督)という状態で、とりわけ2失点目以降は「El equipo ha sido incapaz de dar tres pases seguidos/エル・エキポ・ア・シードー・インカパス・デ・ダール・トレス・パセス・セギードス(チームはパス3つも繋げなかった)
(同)有様となれば、マドリーがあっさり2-0で初勝利したのも当然だったかと。

▽おかげで終盤、ボールを追うのに疲れたヘタフェの選手たちがタイミングの遅れたタックルをかけて、イエローカードだらけになっていたのはともかく、でも何かねえ。ロペテギ監督は「No conceder ocasiones a un equipo como este nos hace estar contentos/ノー・コンセデール・オカシオネス・ア・ウン・エキポ・コモ・エステ・ノス・アセ・エスタル・コンテントス(ああいうチームにゴールチャンスを与えなかったのは自分たちを満足させてくれる)と語っていたものの、どうにも今季のマドリーが地味なチームになってしまったと感じたのは私だけ?

▽いえ、結論を急いではいけません。今週末の彼らは再び、日曜午後10時15分(日本時間翌午前5時15分)から、アウェイのジローナ戦。そろそろ、W杯のせいでプレシーズン開始が遅れ、この2試合、途中出場だったモドリッチの先発や、ナバスに文句をつけるところは1つもないものの、GKクルトワ(チェルシーから移籍)のデビューがあるかもしれませんが、とにかくアタッカーの新顔は18歳のビニシウス(同フラメンゴ)だけですからね。土曜の開幕アラベス戦から2得点して、バルサではメッシがスポットライトを独占しているのと比べると、ちょっとマドリーファンも肩身が狭い気がするんですが、本当にこの夏はもう、FWの補強はしないんですかね。

▽そして翌月曜には“Supercampeon/スーペルカンペオン(スーパーチャンピオン)"がバレンシアの選手たちのpasillo(パシージョ/花道)に迎えられ、メスタジャで待望のリーガデビューをしたんですが、UEFAスーパーカップで妙に強いアトレティコを見てしまったせいで、私が期待しすぎたんでしょうか。前半26分にはグリーズマンの顔を背けたスルーパスから、コレアがゴールを決めて先制してくれたのは良かったんですが、ジエゴ・コスタが数度、抜け出しながら、ガライにファールで止められてしまったり、角度のないところから撃ったシュートはGKネトにそらされてしまったから、何ともツイていない。

▽おかげで後半10分、コンドグビアのロングクロスをヴァスがエリア内でそのまま上げ、見事なトラップから、マドリーのロペテギ監督がもし、ペレス会長に獲ってもらえるなら、一番の候補に考えているロドリゴのシュートが決まって、バレンシアに同点にされてしまったんですが、まあ、よく考えれば、相手は今季CLにも出場する強いチーム。それこそ終盤、シメオネ監督も「Estuvo abierto en el final, hubo mucho desorden que no me gusto/エストゥーボ・アビエルト・エン・エル・フィナル、ウボ・ムーチョ・デスオルデン・ケ・ノー・メ・グストー(最後はオープンな展開になって、自分の気に入らない無秩序なシーンが多かった)」と言っていた通り、ヴァスやアトレティコから移籍したばかりのガメイロのエリア内シュートをGKオブラクが救ってくれたなんてこともあったため、逆転負けを喰らわなかっただけで良しとするべきかと。

▽ええ、そのオブラクも「nosotros notamos que veníamos de jugar 120 minutos/ノソトロス・ノタモス・ケ・ベニモス・デ・フガール・シエントベインテ・ミヌートス(ボクらは120分をプレーしてきたことに気付かされた)」と説明していましたが、確かにタリンでは延長戦でその上、相手のマドリーより、アトレティコは10キロ以上多く走っていましたからね。しかも前後半にお水休憩を挟む程の暑さのバレンシアでの試合となれば、その疲れが出てもムリはなかったかもしれません。

▽え、最後は1-1で引き分け、1節からライバルのマドリーやバルサに勝ち点2差をつけられてしまったアトレティコだったけど、フィリペ・ルイスはこの試合に普通の顔をして出ていなかったかって?その通りで、実はPSG移籍希望騒ぎはその前から起きていたんですが、この日は昨季から引きずる出場停止処分を受けていたリュカが出られませんでしたからね。いくら当人が昨季のEL決勝に続き、UEFAスーパーカップでもベンチ待機だったことに不満を持っていたり、32歳以上の選手とは複数年契約をしないアトレティコより、3年契約をオファーしてきたPSGに魅力を感じていたとしたって、そんな窮地にチームを見捨てることはできませんって。

▽ただ、フィリペ・ルイスは4年前のリーガ優勝直後もプレミアリーグを経験したいとチェルシーに移籍し、たった1年で舞い戻って来たという前科がありますからねえ。昨季は当人の腓骨骨折などで、本職CBのリュカが左SBとして大成長。それこそデシャン監督の目にまで止まり、そのポジションのレギュラーとしてフランス代表のW杯優勝に貢献しているため、今季はアトレティコでの出番が減るんじゃないか心配する彼の気持ちもわかりますが、ここはよくよく考えるべきかと。ええ、33歳の今となっては後でやっぱりパリよりマドリッドの方がいいと後悔したって、きっと戻って来られませんよ。

▽実際、チームメートたちも皆、「Le queremos mucho y ojalá siga con nosotros/レ・ケレモス・ムーチョ・イ・オハラ・シガ・コン・ノソトロス(彼のことが大好きだし、ボクらと一緒にいてくれますように)
(ファンフラン)と引き留めてくれていますし、シメオネ監督も試合後の記者会見で「残ると思う」とコメント。クラブも契約破棄金額の3000万ユーロ(約40億円)をPSGに要求しているとなれば、大抵、大丈夫なはずですが、さて。むしろ今はバレンシア戦で途中出場したビトロがヒザを負傷。全治5~7週間になってしまったという悪いニュースの方がこの土曜、午後8時15分(日本時間翌午前3時15分)からのラージョ戦を前にしての懸念となりますでしょうか。

▽そして最後に1節のトリを飾った弟分のレガネスのことも伝えておかないと。ええ、こちらはサン・マメスでアスレティックと対戦だったんですが、前半にCKからノラスコアインにヘッドで取られた1点はすぐ、新加入のジョナタン・シウバ(スポルティグCPからレンタル移籍)がデビュー初ゴールを挙げて帳消しにできたんですけどね。そのままアトレティコのように引き分けるかと思いきや、後半ロスタイムに決勝ゴールをムニアインに奪われて、ペレグリーニ監督は初陣を2-1の黒星で終えることに。

▽まあ、こちらも完全にチーム編成は終わっていませんし、難所での試合でしたからね。早くもこの金曜午後10時15分にはブタルケに昨季まで5年間、レガネスを率いたガリターノ監督がレアル・ソシエダの指揮官として帰還してくるため、1部3年目の飛躍を期待するホームのファンの前でいいプレーを見せてくれればいいかと。ちなみにまた、その金曜はマドリッド勢の試合が連続開催となり、私は午後8時15分からのヘタフェvsエイバル戦のため、コリセウム・アルフォンソ・ペレスに行くことを選んだんですが、実は両スタジアムの場所は車なら10分程度の近さ。それでもメトロと徒歩で移動すると30分以上かかるため、梯子を断念するしかないのはこの先、きっと何度となくあるジレンマになりそうです。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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4位争いが熱い…/原ゆみこのマドリッド

「これは楽しみな勝負だわ」そんな風に私が頷いていたのは日曜日、コリセウム・アルフォンソ・ペレス近くのバル(スペインの喫茶店兼バー)で遅い昼食をとりながら、時間の余裕がなくて行けなかったサンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー戦を見終えた時のことでした。いやあ、ミッドウィーク節のあるこの木曜、午後9時30分(日本時間翌午前4時30分)からの兄弟分ダービーで激突する両者はこの日、どちらも3-0で勝利。それぞれ、ケチをつけようと思えばいくらでもつけられますが、先週末の33節10試合中、唯一、完勝と言えるスコアを残した2チームの対戦となれば絶対、見応えのある展開が期待できるはずだったから。 まあ話は順々にしていくことにして、マドリッド勢の先鋒を務めたのはエイバル(スペイン北部)を訪れたアトレティコ。戦前から、グリーズマンが累積警告で出られないため、得点面での懸念はあったんですが、いやホントに前半はコレアがGKドミトロビッチとの1対1を失敗するわ、モラタもシュート直前にカットされてしまうわと、せっかくのチャンスをモノにできず。後半になると得意の「3回のパスも続かない」状態まで発現していたため、0-0のまま、25分にエスタディオ・バジェカスへ行こうとお店を出た時にはほぼ勝利を諦めていたんですが、いえいえ、彼らを侮ってはいけません。 メトロのポルタスゴ駅に着いてスマホを見てみたところ、何と0-1で勝っていたから、ビックリしたの何のって。ええ、この日は交代策が功を奏し、39分にはモラタの落としたボールをシメオネ監督がアリアスを引っ込め、トマスを右SBに回して入れたFWカリニッチが繋ぎ、エリア内に走り込んだコケがラストパス。反対サイドに詰めた、こちらもコレアに代わって出場していたレマルがゴール前から今季リーガ2点目を決め、虎の子の1点を奪っているのですから、もしやクラブ史上最多となる移籍金7000万ユーロ(約88億円)の投資がようやく報われた? いえ、イプルアでは12試合戦って1勝もしていないエイバルですし、メンディリバル監督の「Nos gana bien siempre. Hoy ha sido 0-1, pero jugando bien/ノス・ガナ・ビエン・シエンプレ。オイ・ア・シードー・セロ・ウノ、ペロ・フガンドー・ビエン(いつもウチに勝つ。今日は0-1だったが、いいプレーをしていた)」というのはほぼ、目標である残留を達成しているチームならではの余裕から出たお世辞だと思いますけどね。ただ終盤の決勝点で気分の上がってしまったのは私もアトレティコの選手たちも同じだったよう。 「Nosotros jugamos hasta el ultimo suspiro por ganar la Liga/ノソトロス・フガモス・アスタ・エル・ウルティモ・ススピロ・ポル・ガナール・ラ・リーガ(ウチはリーガ優勝するため、最後の一呼吸までプレーする)」というシメオネ監督を始め、コケなど「チャンスがある限り、ボクらは戦うよ。El futbol es muy bonito y a veces ocurren milagros/エル・フトボル・エス・ムイ・ボニートー・イ・ア・ベセス・オクレン・ミラグロス(サッカーはとても美しくて、時に奇跡だって起きる)」と急に元気になっていましたが、あれ、そんな状況でしたっけ?その時は弟分ラージョのウエスカとの最下位決戦が始まったため、私もあまり深くは考えていなかったんですが…。 いやあ、どちらのチームも勝たない限り、残留の可能性がほとんどなくなる大事な試合だったせいでしょうか。膠着状態が続いた後、ホームチームは後半8分、ポソのパスからラウール・デ・トマスのゴールが決まり、スタンド中が歓喜に沸いたんですが、お祝いのアナウンスが流れた後、VAR(ビデオ審判)によりオフサイドで取り消されてしまってはたまりません。残り10分近くになると、両者共、捨て身の攻撃を試みたものの、結局、スコアは0-0のまま動かず。ラージョも残り5試合で17位との勝ち点差6を詰めるという非常に苦しい事態になってしまいましたが、何と災難はそれだけじゃないんですよ。 というのもこのウエスカ戦でチームのエース、ラウール・デ・トマスが累積警告となる5枚目のイエローカードをもらい、木曜のセビージャ戦で出場停止になってしまったから。おまけに彼はマドリーからレンタル移籍の身分のため、日曜に兄貴分をバジェカスに迎える試合にも契約条項で出られないとなれば、どうしていいものやら。パコ・ヘメス監督は「Vamos a gestionar con el Real Madrid/バモス・ア・ヘスティオナール・コン・エル・レアル・マドリッド(レアル・マドリーと調整してみる)」と言っていましたが、実際、違約金を払って出場させるのだって、あまり前例があることじゃありませんからね。 もうこうなったら、来週以降の3試合を全勝して、あとは運を天に任せるしかない気がしますが、さて。そうそう、この日はスタンドからいつも聞こえる「No te abandoné, En segunda B, Allá donde estés, Yo te seguiré/ノー・テ・アバンドネー、エン・セグンダ・ベー、アジャー・ドンデ・エステス、ジョー・テ・セギレ(2部Bにいてもボクは君たちを見捨てたりはしなかった。どこにいてもサポートし続けるよ)」という応援歌がなかったのって、やっぱりラージョファンが空気を読んだからだったんでしょうか。 そしてガッカリして家に戻った私を待ち受けていたのは氷のように冷たい現実で、土曜最後の試合で戦ったバルサがレアル・ソシエダに2-1で勝利。ええ、2位との勝ち点差9のままだったため、この火曜のアラベス戦、土曜のレバンテ戦に彼らが勝てば、アトレティコが連勝してもリバプールとのCL準決勝が始まる前にリーガ優勝が確定するんですよ。それどころか、彼らが火曜に勝って、アトレティコが水曜午後7時30分(日本時間翌午前2時30分)から、ワンダ・メトロポリターノにバレンシアを迎える一戦に負ければ、週末を待たずして王者が決まることに。 うーん、出場停止でエイバル遠征には行かず、ニューヨークまでNBAプレーオフのネッツvsセブンティシクサーズ戦を見に弾丸ツアーを敢行していたグリーズマンは日曜午前中にはちゃんと戻り、練習していたんですけどね。実は土曜の試合ではフル出場したものの、前半にヒメネスが右足の第2肢を骨折。丁度、ケガから復活してきたサビッチと入れ替わりで休場とCBコンビの綱渡り状態も変わらず、日曜にはベティスを破り、再びヘタフェに勝ち点差2と追い上げてきたバレンシアを倒して、弟分への援護射撃をしてあげられるかどうかも不安なんですが、こればっかりはねえ。 もうヘタフェには自力で何とか、マドリーに勝ってもらうしかありませんが、先走りせず、日曜のセビージャ戦がどうだったか、お話しすると。折しも前日もコリセウムを訪ね、ボルダラス監督の記者会見を聞いた後、帰り際に丁度、駐車場から出てきた柴崎岳選手がファンにサインをしてあげているところにバッタリ出くわした私でしたが、その日スタジアムで待っていたのは彼が先発に抜擢されたという朗報。今季はなかなか出場機会に恵まれず、127日ぶりにヘタフェのユニを着てピッチを踏んだことになりますが、最初は右サイド、途中からはトップ下に回ってプレーした柴崎選手の見せ場が回ってきたのは後半になってからのことでしたっけ。 そう、前半は勢いに乗るセビージャに押されていた感じもしたヘタフェだったんですが、35分には一旦はスルーされたプレーにVAR判定が入り、CKの時に"ムード"・バスケスの手にボールが当たっていたことが発覚したんですよ!これでもらったPKをマタが決めると、ヘタフェはロスタイムにも同様の幸運を手に入れて、今度はエスクデーロのハンドでPKをゲット。マタに代わってキッカーを担当したホルヘ・モリーナが2点目を挙げただけでなく、エスクデーロが2枚目のイエローカードで退場って、いやあ、前節のバジャドリー戦終了間際の同点PKゴールといい、最近の彼らはVARに好かれている? 後半に入ってもヘタフェは2点のリードにおごらず、8分には柴崎選手が右サイド奥に出したパスをマタが受け、ゴール前に詰めたホルヘ・モリーナへ。月曜には37才のバースデーを迎えるベテランはケアが邪魔するのも何のその、ボールをネットに押し込むともう、場内はお祭り騒ぎ。柴崎選手が16分でポルティージョと代わり、29分にはジェネがヘスス・ナバスへのスパイクを立てたタックル、これもVARで見咎められてしまったため、レッドカードを受けた時は少々、水を差されましたけど、大丈夫ですよ。ファンがola/オラ(ウェーブ)を何度も繰り返す中、敵に一矢も報わせなかった彼らはそのまま3-0で勝利。前節、奪われた4位の座を直接対決で取り戻し、クラブ史上かつてないCL出場への意気込みを示してくれたから、嬉しかったの何のって。 この勝利のおかげで、前日の記者会見では来季はセビージャを率いることになっているというAS(スポーツ紙)の報道を「Es rotundamente falsa/エス・ロトゥンダメンテ・ファルサ(断固として否定する)」と言っていたボルダラス監督を信じることができましたしね。ちなみにその日、久々のプレーで勝利に貢献した柴崎選手のことは「Gaku entrena bien siempre/ガク・エントレナ・ビエン・シエンプレ(ガクはいつもいい練習をする)。プレー時間不足が影響することはないと確信していたよ。ピッチでは素晴らしかったからね」と褒めてくれていましたが、残り5試合、また出番をもらって、チームが歴史的偉業を達成するのに力を貸せるといいですよね。 そして続いてマドリーの試合が始まったんですが、どうやら私が見られなかった前半は大したことは何もなかったよう。ところが後半は一転して、再開直後の2分にはアセンシオのクロスをベンゼマが頭で捉え、先制点が入ることに。おまけに最近、1人でマドリーのゴールを挙げ続けているFWは31分にも今度はモドリッチのCKをヘッドして2点目をゲット。いえ、ロスタイムの3点目は完全にエリアを飛び出してきたGKエレリンのミスで、途中出場したベイルがよこしたボールを空のゴールにvaselina(バセリーナ/ループシュート)するだけでしたけどね。ハットトリック達成でとうとう、チームのここ8得点を独占しているって、もう感心するしかない? いやあ、わかりますよ、グリーズマンがCLユベントス戦2ndレグやバルサ戦でゴールを挙げてくれなかったのを嘆くアトレティコファンとしては、どうしてこれだけの決定力をベンゼマがCLアヤックス戦2ndレグやコパ・デル・レイ準決勝とリーガのクラシコ祭りで発揮してくれなかったのかとマドリーサポーターが恨めしく思う気持ちは。とはいえ、クリスチアーノ・ロナウドが戻って来る訳でもなし、来季もベンゼマのゴールに頼っていくことになるジダン監督としては、彼の得点能力の発露は心強かったかと。おかげでベルナベウのスタンドからも交代してピッチに入った瞬間から標的にされたベイル以外、pito(ピト/ブーイング)を受けた選手はいませんでしたしね。セマナ・サンタ(イースター週間)のバケーション最後の日を3-0の勝利でファンが祝えたのは良かったのでは? そんな調子で2位アトレティコとの差を勝ち点4に保ったマドリーでしたが、アスレティック戦でもバジェホやブライムといった、ほとんど出場機会のなかった選手にチャンスが与えられたように、ヘタフェ戦でもこの流れは続きそう。ええ、負傷していたGKクルトワ、マリアーノも月曜には全体練習に戻っていましたしね。ビニシウスもそろそろ復帰するかもしれませんが、セルヒオ・ラモスはまだリハビリ中。ヘタフェもダミアンとオリベイラは戻って来るものの、ジェネが入れ替わりで出場停止とあって、絶好調ベンゼマとジダン監督の下で輝きを取り戻してきたアセンシオを止めるのには苦労するかもしれませんね。 え、それでベルナベウで15年間白星なしという黒歴史を更新しながら、「Esta derrota no nos desvía del camino europeo y vamos a ir a por ella/エスタ・デロータ・ノー・ノス・デスビア・デル・カミーノ・エウロペオ・イ・バモス・ア・イル・ア・ポル・エジャ(この敗戦でヨーロッパへの道が逸れることはない。ボクらはそれを取りに行くよ)」とムニアインが語っていたアスレティックと、火曜に対戦するレガネスはどうだったのかって?いやあ、前節はブタルケに兄貴分のマドリーを迎え、見事に1-1の引き分けを掴んだ彼らでしたが、どうやらそれでほぼ残留が決まってしまったのが裏目に出たよう。 日曜のビジャレアル戦ではスコアレスドローでも十分という気持ちが見え透いて、後半にバッカとエカンビにゴールを喰らい、終了間際にエル・ザールのPKで2-1にするのがやっととなれば、ペジェグリーノ監督が怒っていたのもムリはなかったかと。うーん、先週末でEL出場圏の6位とは勝ち点差11ついてしまいましたし、1部に昇格してからの2年間、17位とギリギリのところで残留を果たしていたため、12位という位置にいるだけでもう彼らのシーズンは大成功なんですけどね。おかげでビジャレアルは残留争いから頭1つ抜けて、ラージョがますます苦しくなってしまったため、せめてこのミッドウィークはお隣りさんのよしみで、CL出場権を争っているヘタフェの後押しをしてほしいんですが…再び勝ち点6が動く今週、4位から下のotra liga/オトラ・リーガ(もう1つのリーガ)ではどんな波乱があるのでしょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.04.23 16:30 Tue
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CL週は長かった…/原ゆみこのマドリッド

「でも練習しても仕方ないんだよね」そんな風に私が肩をすくめていたのは金曜日、マハダオンダ(マドリッド近郊)のグラウンドにジエゴ・コスタの姿を確認した時のことでした。いやあ、スペインの首都を除く世間がCLやELの準々決勝2ndレグで盛り上がっていた今週、お隣さん同様、長いミッドウィークを過ごしていたアトレティコだけにおそらく、何か話題があった方がいいと思われたんでしょうかね。先のバルサ戦で退場、8試合の出場停止処分を受けた件について、クラブがコスタに罰金を科すかどうか、検討を始めたという報に当人が立腹。木曜には練習場に来たものの、グラウンドでチームメートと一緒にトレーニングするのを拒否したというニュースが大々的に流れることに。 そこで私も野次馬根性を刺激され、コスタのストは続くのかと今にも雨が降り出しそうな天気の中、現場に足を運んでみたんですが、いやいや、何てことありません。敷地内の見晴らし台へと続く道をたどり、手前の外部からでも見える唯一のグラウンドで水曜に2023年まで契約を延長。破棄金額も1億2000万ユーロ(約150億円)に上がり、年棒もグリーズマン次ぐチームで2番目の1000万ユーロ(約13億円)となった守護神、オブラクがアダムとカンテラーノ(アトレティコBの選手)と一緒にGK練習をしている前を通り過ぎた後、フィールドプレーヤーたちがいるグラウンドに着くと、そこではいつもと変わらぬ、ちょっと元気すぎるくらいのコスタがチームメートとパスワークのエキササイズ中。 練習後の記者会見では、ほとんど彼に関する質問ばかり投げかけられていたシメオネ監督も「Una situación interna, la resolvimos ayer/ウナ・シトゥアシオン・インテルナ、ラ・レソルビモス・アジェール(チーム内の問題で昨日解決した)」と言っていたため、やはりゴタゴタはあったようですが、いくらマジメに練習をしたって、あの処分のせいで今季もう試合に出られないという状況は変わりませんからね。となると、「Encontraremos a un Costa con hambre e ilusión la próxima pretemporada/エンコントラレモス・ア・ウン・コスタ・コン・アンブレ・エ・イルシオン・ラ・プロキシマ・プレテンポラーダ(次のプレシーズンにはハングリー精神と夢を抱いたコスタに出会うだろう)」(シメオネ監督)というのを期待して、このままバケーションに入ってもらってもファン的には一向に構わないぐらいなんですが、さすがに給料をもらっている手前、それは許されない? 頼みのグリーズマンが累積警告となったこの土曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)からのエイバル戦だって、ようやくケガの治ったレマルがモラタとツートップを組むようですしね。交代でヒメネスとトマスが戻り、ゴディンも復活したため、守備面での不安はなくなりましたが、何せもう、前節で首位バルサとの差が勝ち点9になったとはいえ、マンチェスター・ユナイテッドにカンプ・ノウでの2ndレグでは3-0とお決まりの快勝。CL準決勝の相手が昨季のファイナリスタ、リバプールに決まり、リーガが手薄になるんじゃないかと番記者の誰に訊いても鼻で笑われるばかりで、アトレティコの逆転優勝の目はないみたいですからねえ。 シメオネ監督からして、ゴールTV(スペインの民放)のインタビューで「クラブ史上、アトレティコが2位になったのは9回しかない。現実的には3位というのが妥当だろう。Si no somos terceros, entiendo todas las críticas/シー・ノー・ソモス・テルセーロス、エンティエンドー・トーダス・ラス・クリティカス(もしウチが3位になれなかったら、全ての批判は理解できる)」とCL16強対決でユベントスに逆転敗退を喰らったことも含め、現在の状況に満足しているように見えますしね。ここは私も「我々の目標は次のリーガ優勝に25年や18年もかからないこと」という指揮官を信じて、来季を楽しみにするしかないんでしょうが、はあ。今週末の相手は1部残留を達成して当面の目標がなくなったチームですし、せめて2位にふさわしいプレーを披露して勝ってくれるといいんですが。 え、それより土曜には弟分の大事な試合があるんじゃないのかって?そうですね、残り6試合で残留ラインと勝ち点5差のある19位のラージョがウエスカとの最下位決戦に臨む午後6時30分には私もエスタディオ・バジェカスに行って応援するつもりですが、どうやらパコ・ヘメス監督は「Por lo menos hay que sacar cuatro partidos/ポル・ロ・メノス・アイ・ケ・サカール・クアトロ・パルティードス(少なくとも4試合は結果を出さないといけない)」と計算しているよう。ええ、ウエスカ戦の後、セビージャ、レアル・マドリーと上位との対戦があり、その後はレバンテ、バジャドリー、セルタと残留争いに絡んでいるチームばかり。となれば、それらの直接対決に全て勝てば、来季もマドリッド1部5チーム体制は維持できる? いやあ、逆にこのケースは相手も皆、生き残りを懸けて必死なため、何とも言えないんですけどね。一応、ここ2試合はマリオ・スアレスやアレックス・モレノも得点し、ゴールはラウール・デ・トマスの専売特許という状態は脱したようですが、大事なのは前節のアスレティック戦のように簡単に相手に点をやらないこと。ディミトリエフスキを控えに回し、正GKに復帰したアルベルトもPKは止めるものの、普通のシュートの対応にちょっと不安がありますしね。今回はサン・マメスで退場したアドビンクラがおらず、左SBを21才のカンテラーノ、アキエメが務めるため、全員でしっかり守ってくれるといいのですが。 そしてマドリッド勢残りの3チームは日曜に試合なんですが、午後2時(日本時間午後9時)に幕を開けるのがヘタフェとセビージャとの4位を巡ってのガチンコ対決。ええ、前節は5位に落ちてしまった弟分とはいえ、その差はたった勝ち点1しかありませんからね。後半ロスタイムにホルヘ・モリーナのPK弾で土壇場の引き分けをもぎとったバジャヤドリー戦で退場したオリベイラ、累積警告となったダミアン、そしてアントゥネスがヒザの靭帯断裂で今季絶望と、DF陣に複数欠員があるものの、来季はコリセウム・アルフォンソ・ペレスでCLアンセムを聞けるかもと期待しているホームサポーターの熱烈な応援があれば、アンダルシアダービーで宿敵ベティスに勝ち、意気上がるセビージャでも何とか勝機は掴めるんじゃないかと思っていたところ…。 意表を突いてくれたのが金曜にAS(スポーツ紙)に載っていた記事で何と、ボルダラス監督がヘタフェとの契約が2020年までありながら、来季はセビージャに移ることに決めたようだと言っているんですよ。うーん、確かにマチン監督を解任した後、スポーツディレクターだったカパロス氏が暫定監督を務め、おかげでCL出場権を争う程、チームは盛り返しているんですけどね。3月半ばからはローマから戻ったモンチ氏がスポーツディレクターに復職し、先日、慢性白血病であることをカミングアウトしたカパロス監督を引き継ぐ後任を探していることもわかっていたんですが、このタイミングでのスクープって、え、これって、もしやヘタフェも兄貴分たちのようにマスコミから揺さぶりをかけられる程、大物クラブになったってこと? だってえ、もしセビージャ行きが決まっているなら、55才のボルダラス監督にしたって、3年前に初めて1部で指揮を執る経験を与えてくれたヘタフェには感謝していても来季はCLで指揮を執ってみたいでしょうし、となるともし日曜の試合に負けたりしたら、あれこれ言われるのは確実ですからね。逆に勝って、ヘタフェが最終的にCL出場ということになれば、残留するのかというと、またそれも両チームを天秤にかけたようで印象悪いですし、まあ今はとにかく、これまでヨーロッパの大会と縁の薄かった選手たちが頑張ってくれると信じるしかないですよね。 え、ヘタフェの試合の後にはサンティアゴ・ベルナベウでレアル・マドリーのアスレティック戦もあるんだろうって?いやあ、これがまた午後4時15分キックオフと、梯子が不可能な時間帯にされてしまったんですが、もう毎日、アザール(チェルシー)、ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)、最近は木曜にEL準決勝進出を決めたフランクフルトで長谷部誠選手と一緒にプレーするヨビッチら獲得候補選手たちや昨季サントスから移籍が決まり、この夏から合流するロドリゴの話題しか紙面に出てこない状態ですからねえ。勝ち点差3のEL圏内入りを目指して戦っているアスレティックとの試合がどうなるのか、私もよくわからないんですが、チケット完売には絶対ならないため、たまたまマドリッド観光に来ているファンは覗いてみるのもいいかと。 バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場でトレーニングを続けているチームの方では、前節のレガネス戦を胃腸炎で欠場したクロースがようやく今週半ばになって復帰。ふくらはぎを痛めたセルヒオ・ラモス、様々な箇所に痛みがあるというクルトワ、そしてマリアーノはまだ戻らないようですが、金曜には更にオドリオソラが全快まで秒読みと言われているビニシウスとぶつかり、鎖骨を骨折して今季絶望になったという残念なお知らせも。うーん、月曜のブタルケでの試合を見る限り、あまりお隣さんを追い抜いて、2位になるという目標ではジダン監督も母国が同じベンゼマ以外、選手たちを奮い立たせることができず、大変そうですけどね。せめてあまりスタンドからpito(ピト/ブーイング)を受けないプレーができるといいのですが…。 そしてその後すぐにレガネスがアウェイでビジャレアル戦をキックオフとなるんですが、この水曜は私も久々に彼らの練習を見学に。いやあ、3年前、初めて1部に昇格した時には場所がわからず、何度もシュダッド・デポルティバにたどり着くことに失敗。レガネス市営総合運動場の中に自前の施設を建設中だった昨季も入り口が毎回変わり、そのたびにアルーチェからのバスを降りた後、高速道路の縁を歩いたり、雑草の生い茂る丘を登ったり、広い敷地の周りをグルリと回ったりと苦労を重ねてきたんですが、今回はブタルケに行く時と同じCentro comrcial Plaza Nueva/セントロ・コメルシアル・プラサ・ヌエバ(ショッピングセンター)のバス停から、高速を跨ぐ歩道橋を渡って無事に到着できたから、ホッとしたの何のって。 このところ週1回しかない公開練習でありながら、見学客も20人程しか来ておらず、ちょっと寂しい感じはしたものの、リハビリセッション中のマドリー戦で先発した選手たちがランニングで近くを通る時など、スタンドからは拍手が沸き起こり、皆が1-1と兄貴分と互角に戦ったチームの成長ぶりを喜んでいるようでしたが、いや本当に小さなクラブはアットホームでいいですよねえ。3月にモロッコ代表で負傷し、月曜の試合で復活したエン・ネシリなど、最後まで残ってシュートの特訓をした後、わざわざサインしに来てくれたり、ペジェグリーニ監督もグラウンドに降りたファンと写真を撮りまくっているって、うーん、以前のヘタフェもそんな感じでしたけどね。 今は練習場への立ち入りがソシオ(協賛会員)のみになってしまい、私ですら、アジアカップから帰還した柴崎岳選手の顔をまだ見ていない状態。まあ、本気で会いたいと思って日本から来るファンなら、ロッカールームのあるコリセウムと徒歩で行き来する時を狙えばいいんですけどね。アトレティコもマドリーも選手の姿を見られるのは練習場に車で出入りする時ぐらい(しかも出入り口は複数)となると、本当に寂しい時代になったものです。 ちなみに前節で残留もほぼ確定したレガネスはこの先、勝ち点差8のEL出場圏6位を何となく狙う感じになるんですが、避けてほしいのはバルサが5月25日のコパ・デル・レイ決勝でバレンシアを倒して優勝した場合、リーガでCL出場権を確保しているため、EL出場権が回ってくる7位。ええ、今季もセビージャが予選2回戦を7月末から戦って、途中で一時息切れしていたため、レガネスだけでなく、ヘタフェにもそんな目に遭ってほしくないんですが、グループリーグから出場しても今週末の相手、ビジャレアルのように準々決勝まで進んだものの、この木曜の2ndレグでバレンシアに総合スコア5-1で敗退。その間、リーガでは残留争いに加わることになってしまったなんて例もありますからね。 それだけにあまり余力のないチームにはヨーロッパの戦いはお勧めしないんですが、まあこの週末は弟分仲間のラージョを助けるため、レガネスにも必勝を期してほしいところかと。エン・ネシリの復帰に加え、今度はレンタル移籍の契約条項でマドリー戦には出られなかったオスカルが戻ってくるため、たとえ相手がバレンシアとの2ndレグでローテーションしていても攻撃的には結構、期待が持てるんじゃないでしょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.04.20 19:00 Sat
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肩に力を入れて試合を見ることはもうないとはいえ…/原ゆみこのマドリッド

「絶対、初仕事だなんて思ってないから」そんな風に私が呟いていたのは火曜日、CL準々決勝2ndレグでマンチェスター・ユナイテッドの一員として、夜にはカンプ・ノウでプレーするはずのポグバが映った時、お昼のスポーツニュースのアナウンサーがレアル・マドリーに貢献する最初のチャンスと言っているのを聞いた時のことでした。いやあ、3月半ばには今季が終わり、長いプレシーズンに入ったお隣さんには昨今、補強選手候補の話題しかなく、彼もアザール(チェルシー)と共に日替わりでスポーツ紙のマドリーページで取り上げられる選手ではあるんですけどね。 だからって、別にユナイテッドが0-1で負けた1stレグの結果をポグバの活躍で引っくり返し、バルサを敗退に追いやってくれたとて、16強対決で消えたマドリーにミッドウィークのビッグマッチが戻って来る訳じゃありませんしね。おかげでリーガ前節など、月曜試合に回されたため、バルベルデ監督の前日記者会見やユナイテッドの練習風景をスマホで見ながら、ブタルケに向かう私の情けなさったらなかったんですが、まあそれはそれ。とりあえず、マドリッド勢の週末の試合をお伝えしていくことにすると。 土曜に先陣を切ったのはアトレティコで丁度、その日は毎年恒例のDia del Nino/ディア・デル・ニーニョ(子供の日)のイベントがワンダ・メトロポリターノ周辺で開催。トランポリンや人間フットボリンで楽しむ家族連れはもちろんのこと、大人のファンたちもすでにこちらもコパ・デル・レイ、CLを敗退。バルサがユナイテッド戦に備え、ローテーションをしたため、最下位のウエスカとずっと0-0だった試合に「直接対決に勝っていれば、勝ち点差5になったはずだったのに」なんて私のように嘆くこともなく、セマナ・サンタ(イースター週間)のお祭り気分に包まれていたのは羨ましかったかと。スタンドの入りも上々であとはチームがファンを楽しませるプレーができるかどうかだったんですが…。 最初に脚光を浴びたのはやっぱりオブラクでした。ええ、前半はボールを支配していたアトレティコだったんですが、何故かセルタにチャンスを作られて、17分にはマリオ・ゴメスとブデブスの至近距離からのシュートを連続paradon(パラドン/スーパーセーブ)。30分にもブファフの意表を突くシュートを超人並の反射神経で弾いているとなれば、彼に「Es el mejor portero del mundo, ojala siga creciendo/エス・エル・メホール・ポルテーロ・デル・ムンド、オハラ・シガ・クレシエンドー(彼は世界一のGK、成長し続けてくれますように)」と望むシメオネ監督はもしや、バルサ戦終盤のルイス・スアレスの先制ゴールですら阻止できる超人レベルを求めている? いやあ、この日はイアゴ・アスパスが出場停止でいなかったため、何とか1部残留を争っている相手をかわして、前半を無失点で切り抜けたアトレティコでしたが、ハーフタイム間際には「Adan me dijo de pegar al lado del portero/アダン・メ・ディホ・デ・ペガール・アル・ラドー・デル・ポルテーロ(アダンがボクにGKのいる側のサイドに蹴るように言った)」というグリーズマンが第2GKのアドバイスに従い、FKから直接ゴールを決めるという嬉しいおまけも。贅沢を言えば、ユベントス戦やバルサ戦で決めてほしかったものですが、おかげで当人も先週生まれた次女のアマロちゃんにゴールを捧げることができたのは良かったかと。 後半にもグリーズマンは28分、カウンターから途中出場のモラタに独走できるスルーパスを自陣から供給。GKルーベン・ブランコをかわして決まったゴールが2点目となり、そのままアトレティコは2-0で勝利を飾ることに。ちなみにこの日はゴディン、サビッチの負傷、ヒメネスの出場停止でトップチームのCBが不足。1月に合流した18才のネウエン(アルヘンティーノ・ジュニアーズから移籍)を避け、カンテラーノ(アトレティコBの選手)のモンテーロとトニ・モヤのコンビで何とか凌いだ形でしたが、そんな逆境にも「Si no podemos quedar primeros haremos todo lo posible por quedar segundos/シー・ノー・ポデモス・ケダール・プリメーロス・アレモス・トードー・ロ・ポシーブレ・ポル・ケダール・セグンドス(もし1位になれないのなら、ボクらは2位になるため全力を尽くす)」(グリーズマン)という言葉にウソはなかったよう。 ええ、シメオネ監督も「2014年の前が1996年だったようにアトレティコがリーガ優勝するのは難しい。その分、王者となった時はどこよりも満喫する。Hay que quedar segundos, terceros hasta que te toca/アイ・ケ・ケダール・セグンドス、テルセーロス・アスタ・ケ・テ・トカ(それまで2位、3位でいないといけない)」と言っていましたしね。土曜のエイバル戦では8試合の出場停止処分が下っているジエゴ・コスタはもとより、グリーズマンも累積警告となるため、またしてもゴールを入れるのに苦労しそうな彼らですが、ここは足首のネンザが完治したモラタに期待ですかね。 そして土曜の夜にはアンダルシアダービーでベティスを3-1と制したセビージャに4位の座を奪われ、日曜正午のバジャドリー戦にCL出場権奪還を懸けて挑んだ弟分のヘタフェだったんですが、前半14分にはアランバリのエリア外からのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)で先制したものの、30分にはこの冬に移籍したセルジ・グァルディオラに“恩返し”のゴールをお腹で決められ、1-1の同点で折り返すことに。いやあ、実際ツキもなかったのか、前半途中にはアントゥネスがヒザの靭帯断裂という重傷に見舞われ、後半18分にはオリベイラが2枚目のイエローカードで退場されられた上、24分にはジェネが不可抗力のハンドでPKを献上。ウナルにバジャドリーの2点目を決められてしまった時にはもう、万事休すかと思ったんですが…。 捨てる神あれば拾う神ありとはまさにこのことで、何とロスタイム4分、ウーゴ・ドゥロがオスカル・プラーノに倒され、今度はヘタフェの方がPKをもらえるとはこれ如何に。近々、37歳のバースデーを迎えるエースのホルヘ・モリーナがしっかり決め、2-2で引き分けたため、4位は取り戻せなかったものの、勝ち点1差で日曜にセビージャをコリセウム・アルフォンソ・ペレスに迎えられるとなれば、チームの士気も上がったのでは?ただアントゥネスが今季絶望、ダミアンとオリベイラが次戦出場停止とあって、ボルダラス監督もDF陣の編成に苦労しそうなんですけどね。もう半分バケーションに入ってしまった兄貴分たちと違って、まだ大きな目標があるっていうのはいいことですよ。 そして同じく、もしくはそれ以上の残留という課題を担ったラージョの試合が始まったんですが、サン・マメスでは前半のうちからVAR(ビデオ審判)が大忙し。ええ、2分に決まったウィリアムスのゴールはともかく、18分にはメドランがラウール・ガルシアをエリア内で倒したとされると、いえ、ラウール・ガルシア自身が蹴ったPKはGKアルベルトが前節のバレンシア戦に続き、跳ね返りの撃ち直しまで弾いて、事なきを得たんですけどね。39分にもアブドゥライ・バがウィリアムスにペナルティを犯したという嫌疑を受け、この時はVARでお咎めなしになることに。するとようやくハーフタイム前にはアレックス・モレノのシュートが決まり、何とか同点に追いついた彼らだったものの…。 後半早々、ウィリアムスに自身2点目を挙げられた上、アドビンクラが4分間でイエローカードを2枚もらって退場していてはねえ。おまけにせっかくマリオ・スアレスが同点ゴールを挙げたと喜んでもVARでオフサイドが発覚。そこへ29分、ラウール・ガルシアの一発で加点されてはロスタイムにラウール・デ・トマスが1点を返しても焼け石に水ですって。うーん、土曜の前日記者会見では丁度、セマナ・サンタで休暇を取っている記者が多いからでしょうかね。シュダッド・デポルティバのプレスルームでの会見にマルカ(スポーツ紙)のラージョ番1人しかおらず、「Esto sera una broma, no? Si lo se no vengo/エストー・セラ・ウナ・ブロマ、ノー?シー・ロ・セ・ノー・ベンゴ(これは何かの冗談か?知っていたら、私は来なかったぞ)」と怒っていたパコ・ヘメス監督でしたけどね。 それだけにホセ・ソリージャのプレスルームでは複数のカメラを前に「Cuando no había VAR iba todo mucho mejor que ahora/クアンドー・ノー・アビア・ヴァル・イバ・トードー・ムーチョ・メホール・ケ・アオラ(今より、VARがなかった時の方が全てずっと上手くいっていた)」と文句を言えたのは良かったんですが、先週末はウエスカ、セルタ、ビジャレアルと残留を争うライバルが負けていたのを利用できなかったのは残念。もうあと6試合しかありませんし、現在、17位と5ある勝ち点差を縮めるにはこの土曜、エスタディオ・バジェカスでのウエスカとの最下位決戦が本当に最後のチャンスとなるかもしれませんよ。 そして月曜にはブタルケで兄弟分ダービーがあったんですが、昼間は気温20度以上となってもまだまだ夜のマドリッドは油断がならず。その日も吹きつける風で氷つきそうな思いをした私でしたが、このところのマドリーがさっぱり気合を見せてくれないのもその寒さに輪をかけることに。ええ、レガネスは元々、沢山ゴールを入れるチームではありませんから、最初の得点がハーフタイム間際だったのも頷けるんですが、ブスティンサのスローインをカリージョがエリア内で落とすと、ブライトワイテがキープして外へ。アセンシオが鷹揚に見守る中、ジョナタン・サントスに撃ち込まれているとなれば、まったく困ったもんじゃないですか。 それでも後半6分には、おそらく前節のエイバル戦同様、ジダン監督がロッカールームで檄を飛ばしたんですかね。モドリッチからパスを受けたベンゼマが1度はGKクエジェルに弾かれながら、戻って来たボールを角度のないところからネットに収めて同点にしてくれたんですが、あれ?もしかして最近、マドリーでは彼のゴール以外見ていなくない?実際、それは私の錯覚ではなく、ウエスカ戦の3点目以来、2-1で負けたバレンシア戦、逆転勝ちしたエイバル戦の2点と全て得点者はベンゼマで他の選手は全然、スコアシートに名前を刻んでおらず。 大体、クリスチアーノ・ロナウドのユベントス移籍後、ゴール数の穴埋めを期待されたベイルなど、この日も残り10分になってようやく登場と、むしろ早めにエル・ザールや急いでヒザのケガを治したエン・ネシリを投入したレガネスの方が2点目ゲットに近そうに見えたんですが、もしや彼らが勝った場合、事前に60ユーロ(約7600円)のユニフォームをオフィシャルショップで買ったファンに全額返金するという公約が災いした?それでもここ2試合、後半ロスタイムに得点して、勝ち点を稼いできただけに最後にブスティンサが長いFKを蹴った時には私ももしやと目をこらしていたんですが…ボールが空中にある間に審判の笛が鳴ってしまいましたっけ(最終結果1-1)。 え、試合後はジダン監督が、前日バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で見た時と打って変わって深刻な表情を浮かべていたのには私も驚いたんだろうって?そうですね、マスコミに公開される15分間の練習中も笑顔で選手たちのロンド(輪になって中の選手がボールを奪うゲーム)を眺めていましたし、記者会見でも「No le he dicho a ningun jugador si cuento con el o no para la proxima temporad/ノー・レ・エ・ディッチョー・ア・ニングン・フガドール・シー・クエントー・コン・エル・オ・ノー・パラ・ラ・プロキシマ・テンポラーダ(来季、戦力として数えるか、1人の選手にも言っていない)」と持ち前の幸せオーラに包まれて答えていたのが、この日はさすがに手応えのなさに参ったんでしょうか。 「Debemos jugar mejor con los jugadores que tenemos por muy mala que sea la temporada/デベモス・フガール・メホール・コン・ロス・フガドーレス・ケ・テネモス・ポル・ムイ・マラ・ケ・セア・ラ・テンプラーダ(いくら今季が悪いシーズンとはいえ、この選手たちなら、もっといいプレーをしないといけない)」と真剣な顔で言っていましたが、そんな時、チームの印象と折しもその夜、母国のパリでノートルダム寺院が大火事に遭っていた件についてどう思うかという質問をまとめてする記者の神経もちょっと、並ではなかったかと。もちろんジダン監督は人間のできた方ですから、ちゃんと対応していましたが、あとでそこだけ時事ニュースに使うのが見え見えとはいえ、本当に有名人は大変ですよね。 そんなマドリーは次戦、日曜にサンティアゴ・ベルナベウにアスレティックを迎えるんですが、あと一歩で兄貴分にリーガ初勝利を挙げるところだったレガネスのペジェグリーノ監督は「No es lo mismo para el club salir décimo que decimosexto/ノー・エス・ロ・ミスモ・パラ・エル・クルブ・サリール・デシモ・ケ・デシモセストー(クラブにとって10位で終わるのと16位で終わるのは同じじゃない)」とTV放映による配分金も増えるためえ、現在、11位という順位を更に改善するのに意欲的。とはいえ、もうほぼ残留は確定していますからね。今週末のビジャレアル戦は同じ弟分のラージョへの援護射撃といったところでしょうが、あまりに活躍する選手は売却されてしまうという宿命を背負ったチームだけに今季の成果が先に繋がらないのはちょっと、寂しいかと。 そんな話をしているうちにバルサはユナイテッドにメッシの2発とコウチーニョのゴールで3-0の完勝。試合は見られなかったため、ポグバが株の上がる働きをしたのかはわからないんですが、同日の試合でユベントスを来季バルサへの入団が決まっているデ・ヨングとそれに続きたいデ・リフトのいるアヤックスが1-2で破り、総合スコア3-1で準決勝に進出したのには驚いたの何のって。しかもロナウドに先制されながら、逆転するなんて、それだけの根性がアトレティコにもあったら良かったんでしょうが、こればっかりはねえ。おかげで4月の末にあるCL準決勝のミッドウィークもマドリッド勢は肩身の狭い思いをしないとならなくなったのは確かですが、もしかしてその分、バルサはリーガで勝ち点落とすかもなんて、ほんの僅かでも夢を見ちゃダメでしょうかね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.04.17 17:30 Wed
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ないものねだりをしてしまう…/原ゆみこのマドリッド

「昨季は良かったなあ」そんな風に私が遠い目をしていたのは金曜日、ビジャレアルとのヨーロッパリーグ準々決勝ダービー1stレグに1-3と勝利したバレンシアが来週の2ndレグで勝ち抜けを決めると、次は2-0とナポリに先勝したアーセナルと対戦という可能性が高いことに気がついた時のことでした。いやあ、シメオネ監督になって初めてCLグループリーグで敗退したのは肩すかしもいいところだったとはいえ、去年の今頃のアトレティコはEL決勝トーナメントを優勝に向けて驀進中。自分もウキウキと準決勝のアーセナル戦のため、ロンドン応援旅行の計画を練ったりしたものでしたが、今季はもうそういった楽しみがなかったから。 おまけに昨季はレアル・マドリーもCL決勝トーナメントを快進撃。過去3年間同様、決勝を除いて、サンティアゴ・ベルナベウでPSGを始め、ユベントス、バイエルンといったヨーロッパの強豪とのCLビッグマッチを5月の頭まで堪能できたのに比べ、今年はアヤックスを見ただけで終わってしまいましたからね。いえ一応、この水曜など、スペイン勢唯一の生き残りだからと、オールド・トラフォードでの準々決勝マンチェスター・ユナイテッド戦1stレグを観戦に近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に私も足を運んだんですけどね。序盤にショーのオウンゴールで0-1とバルサがリードするのを眺めながら、裏でマドリッドの両雄にそれぞれ逆転敗退を喰らわせたチーム同士の顔合わせ、アヤックスvsユベントス戦が1-1で拮抗しているのに驚かされたものですが、店内でTVを見ていたお客さんたちもあまり盛り上がっていなかったのはやっぱり、地元チームが出ないと応援する気がおきないせい? まあ、今季はもうマドリッド勢に関係ないヨーロッパの大会はともかく、話を週末のリーガに移すことにすると、まず土曜にスタートするのはアトレティコで午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)、ワンダ・メトロポリターノにセルタを迎えるんですけどね。前節、バルサとの直接対決に2-0と負け、首位との勝ち点差が11となって逆転優勝の目が完全になくなってしまった彼らには木曜、更に追い打ちをかけるバッドニュースが。そう、カンプ・ノウで前半27分にレッドカードで退場させられたジエゴ・コスタにヒル・マンサノ主審への悪態分4試合、続いてゴディンとヒメネスにイエローカードを出そうとするのを止めようとして主審の腕を掴んだとして4試合の、計8試合の出場停止処分が下ったんですよ。 いやあ、実際私も目標が完全になくなったアトレティコを心配して、木曜金曜と連続してマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場に行ってみたんですけどね。今季の残り7試合、プラス来季初戦に出られなくなった当人はバルサ戦の前の試合もケガで欠場していましたし、まだ12月の手術から完璧に回復している訳でもなかったのか、今週は1度もグラウンドに姿を現さずにジムごもり。おかげで八つ当たりもあって、もうバケーション入りして母国のブラジルに帰ってしまったんじゃないかと疑ってしまったりもしたんですが…。 でも大丈夫。金曜の記者会見でシメオネ監督も「当人とは月曜に45分、火曜にも30分話し合った。互いに言うべきことを言い合った」と話していましたし、車で練習場に入るコスタの姿もTVE(スペイン国営放送)のカメラに映っていたため、どうやらいることはいるらしいんですが、上訴委員会に嘆願して減刑が決まったとて、1カ月近く間を開けて最後の試合だけ出るとか、まったく意味ないですしね。よって自身も2014年、スペイン・スーパーカップでの退場し、8試合(リーガで4試合消化)のベンチ入り禁止処分を受けた経験のあるシメオネ監督も「Esperamos que tenga una pretemporada fantástica y pueda reponder como queremos/エスペラモス・ケ・テンガ・ウナ・プレテンポラーダ・ファンタスティカ・イ・プエダ・レポンデル・コモ・ケレモス(素晴らしいプレシーズンを過ごして、こちらが望むように応えてもらいたい)」としか言えないようでしたが、はあ。 実は今週末の試合には問題が他にもあって、コスタに加え、バルサ戦で5枚目のイエローカードを受けたヒメネスとトマスも出場停止。その上、CLユベントス戦2ndレグでもアップしていただけでケガをしたサビッチがカンプ・ノウでも出番がなかったにも関わらず、太ももを負傷してしまったんですが、止めは金曜のパルテ・メディコ(クラブの負傷レポート)で、ゴディンまでダウンしちゃったんですよ。結果、CBコンビが1月にアルヘンティノス・ジュニアースから到着した18才のネウエンと20才のカンテラーノ(アトレティコBの選手)、モンテーロになるって、何せセルタは長期離脱から復帰したここ3試合、5得点と当たりに当たっているイアゴ・アスパスが累積警告とはいえ、16位で残留争いに必死なチームですからね。 練習の方は開始からの15分、木曜はお楽しみ半分のフットバレー、金曜はシメオネ監督も加わって和気あいあいとロンド(輪になって中にいる選手がボールを奪うゲーム)しか、報道陣は見せてもらえなかったんですが、選手たちの気合がどの程度、入っているものか、これだけではとても判断できるものではなし。唯一の朗報は捻挫が完治しないまま、バルサ戦に出て、今週前半はリハビリをしていたモラタが金曜にはグループに戻っていたことぐらいだったかと。 これではあまりに収穫がないので、またしても練習場から追い出された後、天気もいいし、覗ける隙間はないかとシートで覆われた敷地の周りを回っていた私が目撃できたのは3節前のアラベス戦でケガしたレマルがコーチとマンツーマンで1つだけ、外からも見えるグラウンドでボールを使ったエクササイズをしているところでしたが…横で選手の子供たちが遊んでいるような状態だったため、多分、まだ復帰には時間がかかるんじゃないでしょうか。 え、それより今はCL出場圏内の4位という、いまだかつてない高みで頑張っている出世頭の弟分、ヘタフェの試合の方が気になるって?そうですね、前節はコリセウム・アルフォンソ・ペレスでアスレティックを1-0で破り、同じ弟分のラージョがエスタディオ・バジェカスで奮闘したため、バレンシアに勝ち点差3をつけられたんですが、とにかくこの順位は激戦区。代わりにセビージャが5位に上昇して、やっぱりヘタフェとは1差しかないとなれば、日曜正午(日本時間午後7時)からのバジャヤドリー戦を見逃す訳にはいかない? いえ、今節はセビージャもベティスとのアンダルシアダービーですから、順調に勝ち点を伸ばせるとも限りませんけどね。何よりヘタフェには再来週、セビージャとの直接対決、兄貴分マドリーのコリセウム来訪、そしてEL圏内を狙っているレアル・ソシエダとハードな3試合が待っているため、17位と残留争いの渦中にあるバジャドリー戦は絶対落とせないところかと。ちなみにこの試合の見どころはホルヘ・モリーナ、アンヘルと共にヘタフェの30代黄金FWトリオの一角を占め、3月にはスペイン代表にもデビューしたマタが昨季までの古巣だったホセ・ソリージャに戻ることで、それに立ち向かうのがそのベテランストライカーたちの好調で出番が回って来ず、この冬にヘタフェからバジャドリーに移籍した27歳のセルジ・グァルディオラ。 どちらが“恩返し”に成功するのか、気になるところですが、クールなファンが多いヘタフェながら、今回はチームのCL出場を後押しするため、1000人近くのサポーターがバジャドリッド(マドリッドの北西にある車で2時間強の町)まで応援に行く予定だとか。いやあ、出場停止者もおらず、負傷者もCBのカブレラだけなので、柴崎岳選手が招集リストに入る可能性は低いんですけどね。チームが好調なだけにボルダラス監督もメンバーを変えにくいところもあるんでしょうが、それだけはちょっと残念ですよねえ。 そして先週、売った恩を郊外の弟分が返してくれることを期待して、日曜午後2時からアスレティックにサン・マメスで挑むのがラージョなんですが、実はそのバレンシア戦がパコ・ヘメス監督に代わって3試合目での初勝利。その前の2試合はどちらも先制しながら、追いつかれたり、逆転されていたんですが、前節はこの冬、中国の貴州智誠から戻って来たマリオ・スアレスが定番のラウール・デ・トマスに続き、追加点を挙げることに成功したのが大きかったよう。アスレティックもヘタフェとの試合を見る限り、それ程、大量にゴールが入るようではないため、この日曜も兄貴分からのレンタルエース以外の選手たちも得点に貢献して、何とか残留ゾーンとの勝ち点3差縮まるといいのですが。 一方、今節珍しい日程となったのはマドリーで何と、レガネスとの兄弟分ダービーが月曜午後9時(日本時間翌午前4時)から開催されることに。彼らが月曜試合に当たるのは3年ぶりだそうですが、何せ来週はセマナ・サンタ(イースター週間)で学校が休みですからね。そこへCL敗退により、ミッドウィークが空いたせいもあったんですが、翻って、ここ3年間で8回も月曜に戦っているレガネスは手慣れたもの。成績も5勝3敗と勝ち越していますし、ブタルケも決してガラガラにならないのはやっぱりファンの忠誠心が強いから? そこへ今回はまだリハビリ中のキャプテン、シマノフスキが音頭を取って、マドリー戦前にレガネスの定価60ユーロ(約7500円)程のユニフォームを購入したファンにはチームが勝利した場合、全額返金というキャンペーンを実施。今年は1月に結局敗退したものの、コパ・デル・レイ16強対決2ndレグではブライトワイトのゴールで1-0と勝っていますしね。存外に売れ行きはいいんじゃないかと思いますが、嬉しいのは最近、スタジアム正面ゲートの改修に伴って、クラブのオフィシャルショップもキレいにリニューアルされたこと。以前は事務所かと思うような入り口しかなく、初めて訪れるファンには見過ごされかちだったのが、夜に眩しく浮かび上がる大きなショーウィンドーですぐわかるため、これなら買い忘れの心配はない? ちなみにチームの方はここ2試合、後半ロスタイムの得点でバジャドリーに勝利、アラベスと1-1の引き分けと粘り強くなっているのが評価できるんですが、残念ながら3月のモロッコ代表戦でヒザを痛めたエン・ネシリは練習には復帰したものの、まだ出場はできず。そこへ控えGKルニンはともかく、オスカルもマドリーからのレンタルのため、契約条項でプレーできないとなると、少々辛いところかと。すでに残留目安の勝ち点40は溜まった彼らですが、11位とはいえ、EL出場圏の6位まで勝ち点3と可能性がない訳じゃありませんからね。ここは兄貴分も気合を入れてかからないと、痛い目に遭うかもなんですが…。 いやあ、本当に今週はマルカ(スポーツ紙)など、4日連続で政治家のインタビューを巻頭紙面に持ってきていたぐらいで、来季獲得選手候補の噂を除くと、マドリーの情報が少ないんですよ。いえ、どうやら練習のなかった木曜にはアサドール・ドノスティアラ(マドリッド市内のバスク料理レストラン)で決起ディナーがジダン監督を始めとするスタッフと選手たちであったようですけどね。ケイロル・ナバス、ベンゼマ、そして午後11時にはベッドにいるというベイルだけが欠席で、現在勝ち点2つ上にいるお隣さんの占める2位奪取を誓い合ったようですが、やはり彼らの敵はモチベーション。ええ、先日のエイバル戦でもジダン監督がそれを認めていましたしね。 そんな時に限って、前節はお休みをもらいながら、キャプテンのセルヒオ・ラモスがふくらはぎを金曜の練習で痛めてしまい、出られないのはツイていませんが、カルバハルは負傷が完治、マルセロも出場停止が終わって戻って来られるのは朗報。微妙なのはGKクルトワでまだ全ての練習には加わっていないようですが、とりあえずメンバー的には過不足ないのは羨ましいかと。この後、マドリーはサンティアゴ・ベルナベウでのアスレティック戦、コリセウムでのヘタフェ戦、エスタディオ・バジェカスでのラージョ戦と丸々2週間、ずっと首都を出ることがないため、マドリッド訪問の予定があるファンはもしかしたらの遭遇を狙って、セルカニア(国鉄近郊路線)のバルデベバス駅すぐ近くにある練習場出入り口で選手の車を待ってみるのもいいかもしれません。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.04.13 13:20 Sat
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あと7試合が長い…/原ゆみこのマドリッド

「大体、悪口のフレーズがありすぎるのがいけないのよ」そんな風に私が頭を悩ましていたのは月曜日、あまりに悲惨なカンプ・ノウの敗戦で受けたショックを徐々に乗り越え、ジエゴ・コスタの言葉の何がマズかったのか、少し考える余裕ができた時のことでした。いやあ、ヒル・マンサノ主審は公式試合記録にコスタから「ME CAGO EN TU PUTA MADRE!!/メ・カゴ・エン・トゥ・プータ・マドレ(お前のビッチな母親にクソしてやる)」と2度、侮辱の言葉を受けたと書いていたんですけどね。TV局が当人の唇を読んでかぶせていたテロップは「la puta madre que ME pario/ラ・プータ・マドレ・ケ・メ・パリオ(自分を生んだビッチな母親)」というもので、これだと自分自身への罵りに。 表現の違いはともかく、シメオネ監督も後でコスタはレッドカードに値するようなことは言ってなかったと怒っていたんですが、要はあの極限状態で外見にも迫力のある当人を前にして、審判は「mi/ミ(私の)」と「tu/トゥ(君の)」を聞き間違えたんじゃないかという意見が多かったんですが、まあどっちにしてもねえ。大体、2014年にはリーガ優勝を懸けた一戦が同じスタジアムであり、その時もコスタはケガで前半16分に離脱。幸い、ゴディンがヘッドで同点ゴールを挙げて1-1の引き分けをゲット、勝ち点1で優勝するには十分だったため、大事には至りませんでしたが、まったく何が悲しくて、必勝が最低条件の試合で前半に退場するんでしょう!これにはただただ、アトレティコの不運を呪うしかありませんが、とりあえず、先週末のマドリッド勢の試合を順々にお話ししていくことにすると。 まずは土曜は昼食の後、サンティアゴ・ベルナベウに向かった私だったんですが、この日は寒くて雨が降ったり止んだりという悪天候も良くなかったんでしょうかね。スタンドにはかなりの空きが見えましたが、だからって、レアル・マドリーの選手たちが気の抜けたプレーをしてもいいってことにはならないかと。ええ、前節のラージョ戦では決勝ゴールを挙げ、2年間の負傷生活にピリオドを打ったペドロ・レオンが試合前のアップ中にふくらはぎに痛みを感じ、せっかくの古巣への御恩返しのチャンスを見送ったエイバルでしたが、相手のリアクションが薄いのをいいことに前半38分、代理先発だったカルモナが先制点をゲット。となれば、ハーフタイムでロッカールームに戻る選手たちに大きなpito(ピト/ブーイング)が降り注いでいたのも仕方ない? まあ、これにはジダン監督も後で「En la temporada no vamos a ganar nada, asi que jugar para nada es complicado/エン・ラ・テンポラーダ・ノー・バモス・ア・ガナール・ナーダ、アシー・ケ・フガール・パラ・ナーダ・エス・コンプリカードー(今季のウチはタイトルを獲れない。何も懸かっていない試合でプレーするのは難しい)」と認めていたんですけどね。それでも「Nos ha dicho cuatro cosas al descanso/ノス・ア・ディッチョー・クアトロ・コーサス・アル・デスカンソ(ハーフタイムにボクらに4つのことを言った)」(レギロン)のが功を奏したか、いえ、後半早々、エイバルのラミスが負傷。代わりのCBがおらず、メンディリバル監督がMFのオレジャナを入れ、チーム編成を変えないといけなかったのもラッキーだった面もあったんですが…。 後半14分、オドリオソラのクロスをベンゼマがヘッドで決め、36分にも今度は途中出場したクロースのボールを頭で押し込んで、最後は2-1で逆転勝利となれば、終わり良ければ全て良し?うーん、これでベンゼマが今季通算26ゴール、ユベントスに移籍したクリスチアーノ・ロナウドより2本多いと聞いても、コパ・デル・レイ準決勝のバルサ戦やCL16強対決アヤックス戦2ndレグでは得点できず、結局、チームは敗退しているため、あまり慰めにはならないんですけどね。その一方でベイルなど、序盤にボールロストするやいなや、あとはブーイングされっぱなしだったのを見ると、本当に今季はチームプランニングに失敗したなあと思うしかありませんが、こればっかりはねえ。 この先もまた、マドリーは選手の出入りの話題ばかりになってしまうのは目に見えているため、さっさと次の試合の話をすると、いやあ、続く時間帯でバレンシアをエスタディオ・バジェカスに迎えた弟分のラージョがとうとう、やってくれたんですよ!うーん、前半にはディミトリエフスキに代わり、パコ・ヘメス監督に抜擢されたベテランのGKアルベルトがパレホのPKを弾いた後、31分にラウール・デ・トマスのゴールで先制したとオンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の中継で知った時は、ここ2試合、同じ展開でベティスには後半に追いつかれ、エイバルには逆転負けしているため、全然安心できなかったんですけどね。 この日は何とか持ちこたえ、後半ロスタイムにはマリオ・スアレスがCKからヘッドで追加点。2-0で前節はマドリーを破り、出世頭の弟分、4位につけるヘタフェに勝ち点差1と迫っていたバレンシアに勝ってしまったとなれば、どんなに有難かったことか。おかげで彼ら自身も残留圏との差が勝ち点3に縮まりましたしね。あと7試合ありますし、次は土曜にサン・マメスでアスレティックと戦わないといけないラージョですが、下位チームはどこもあまりいい結果を掴めていないため、まだ救われるチャンスは残っているんじゃないでしょうか。 そしてマドリッド勢2連勝が吉兆となるかと、夜には近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)にいそいそと出かけた私でしたが、いえ、序盤もジョルディ・アルバのシュートがポストに当たったり、コウチーニョの一撃をGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)したりと危ない場面はあったんですけどね。コスタとグリーズマンの前線で挑んだアトレティコは決してバルサに比べて劣っていなかったんですよ。それをブチ壊したのが前半28分、アルトゥールから受けたファールを取ってもらえなかったのを審判に抗議に行き、コスタが一発退場になってしまったことなんですが、バルサ戦11試合でこれが7人目の退場者という経験豊富なシメオネ監督は即座にアリアスを下げ、コレアを投入。トマスを右SBに回して態勢を立て直すことに。 そのおかげあってか、勝利以外選択肢のなかったアトレティコは後半、フィリペ・ルイスに代わりモラタを入れ、左SBもサウールという守備的にとっても怖い状態になりながら、最後の砦、オブラクがメッシのシュートを何度も止めて失点を逃れていたんですが、とにかくゴールが奪えなくてはねえ。39分にはとうとう、ルイス・スアレスにエリア外からのシュートを決められると、その2分後にはメッシにも追加点を奪われ、最後は2-0で見事に散ってしまいましたっけ。 いやあ、試合後にはシメオネ監督も「バルサの選手もひどいことを言っているのに同じ形で退場させられることはない。ウチはトーレスも退場させられた。スペインサッカーの至宝と言ってもいい彼がだ。Despues de ahi nos pueden echar a todos/デスプエス・デ・アイー・ノス・プエデン・エチャール・ア・トードス(それからすれば、ウチは全員が退場させられこともありうる)」と怒っていましたが、確かにこの試合に限らず、同じ南米人のメッシやルイス・スアレスは審判に侮辱的な言葉を発してもレッドカードをもらったことがありませんからね。ただもう、そういう不公平感は昔からあるため、今更愚痴っても仕方ないんですが、とにかく困るのはこの退場でコスタに4試合、下手したら8試合の出場停止処分が下り、まだ4月なのに1人バケーションに入ってしまいかねないこと。 いえ、本当に首位と勝ち点差11となった今ではマドリーより上の2位でリーガを終わるぐらいしか目標がなく、「Deberia servir de motivacion para la temporada que viene empezar por un titulo/デベリア・セルビル・デ・モティバシオン・パラ・ラ・テンポラーダ・ケ・ビエネ・エンペサール・ポル・ウン・ティトゥロ(来季をタイトル獲得で始めるというモチベーションにならないといけない)。2位になれば、スペイン・スーパーカップのファイナルフォーに出られるからね」なんていう、コケの言葉を真に受けるチームメートもいないと思いますけどね。大体、コパ優勝、準優勝チーム、リーガ1位、2位チームでスペイン・スーパーカップをミニ大会にするというのはまだサッカー協会の試案の段階にすぎませんし、実現しても夏の間は日にちが足らず、開催するとしたら、冬になるって、ちゃんとニュース読んでる? まあ、インタビューに答えていたコケはまだ、疲れと悔しさでちゃんと考える力がなかったんだと思いますが、そうなるともう、月曜の練習では速攻で足首のネンザを治してカンプ・ノウの舞台に間に合わせたモラタがまた痛みを覚え、早退したなんてどうでもいいかと。一応、次は土曜にあるセルタ戦で、相手は残留争いに加わっているチーム。今回は累積警告で頼りのイアゴ・アスパスもいませんし、ラージョのために勝ってあげたいところではあるんですけどね。土曜の結果で再び勝ち点差2に縮まったお隣さんとの距離を保つためだけに試合するというのはきっと、選手たちもあまり力が入りませんよね。 え、それでも日曜にはいいニュースがなくはなかったんだろうって?その通りで正午からメンディソロサでアラベスに挑んだレガネスは前半にPKで先制され、ずっと1-0で負けていたんですけどね。私がコリセウム・アルフォンソ・ペレスに着く頃には最後のプレーでジョナタン・サントスがエリア外から、クロスを狙ったところ、ボールがゴール枠に当たってgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)となることに。いやあ、ミッドウィークのバジャドリー戦でも後半ロスタイム6分にカリージョのヘッドで勝利をもぎ取ったペジェグリーニ監督のチームでしたが、この1-1の引き分けで勝ち点もとうとう40に到達。ほぼ残留確定となり、あとは現在勝ち点差6あるヨーロッパリーグ出場圏にどこまで近づけるか、見守るだけかと。 といっても次は来週月曜、ブタルケに兄貴分を迎える難しい試合なんですけどね。初めてマドリーが平日開催試合に当たるため、マドリッド観光のついでに覗いてみたいというファンもいるかと、先程、40ユーロ(約5000円)というお手頃値段から出ているクラブのチケット販売サイトを見たところ、どうやら完売が近そう。夜9時からという遅い試合ではありますが、今年はコパの16強対決2ndレグで1-0と勝った(総合スコア1-3で敗退)なんてこともありましたしね。丁度、その週から学校が休みになるセマナサンタ(イースター週間)が始まるため、地元のファンも家族連れで楽しみたいというところでしょうか。 いやいや、それよりもっと感動したのは午後2時から始まったヘタフェの試合で、この日もボルダラス監督の采配が大当たり。調子の悪いフルキエを前半のうちにポルティージョに代えると、後半にはホルヘ・モリーナ、マタに加え、アンヘルを投入、衰え知らずの30代tridente(トリデンテ/3人FWのこと)で攻めたところ、32分にはポルティージョのパスをアンヘルが決めてくれたとなれば、笑いが止まらないとはまさにこのこと?ええ、相手のアスレティックもEL出場圏、上手くいけばCLに出られる4位の座をモノにしようと狙っている直接ライバルでしたしね。 2試合連続ゴールを挙げたアンヘルも「Hay que ir poco a poco, tenemos que jugar contra rivales muy dificiles/アイ・ケ・イル・ポコ・ア・ポコ、テネモス・ケ・フガール・コントラ・リバレス・ムイ・デフィシレス(少しずつ行かないといけない。ウチは凄く難しい相手とプレーしないといけないんだから)」と言っていたように、まだこの先、4月の第4週にはセビージャ、マドリーをホームに迎え、最後はアノエタでレアル・ソシエダ戦という上位対決3連戦があるため、まだ楽観はできないんですが、とりあえず当面は日曜のバジャドリー戦に専念するべきかと。 ボルダラス監督が目を光らせているため、どうやら目標であった残留を達成した後、選手たちがリラックスしてしまう悪癖も今のところ、レガネスとの弟分ダービー以外、避けられているみたいですしね。何はともあれ、ここ2週間はCL準々決勝でマンチェスター・ユナイテッドと戦うバルサの話題一辺倒となってしまうスペインサッカーですが、マドリッド勢にもまだ夢を見られるチームがあるのはいいことです。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.04.09 14:00 Tue
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