子供たちのキックオフで震災で止まった時計も再始動、田嶋幸三会長「非常に感慨深い」《Jヴィレッジ再始動記念式典》

2018.07.28 18:57 Sat
©超ワールドサッカー
▽7月28日、福島県にあるJヴィレッジが再始動。Jヴィレッジでは、「Jヴィレッジ再始動 記念式典」が開催された。

▽1997年に日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして開設されたJヴィレッジだったが、2011年3月11日に発生した東日本大震災を受け、施設の営業を停止していた。
▽営業停止から7年4カ月を経て、2018年7月28日にJヴィレッジの利用が再開。記念式典終了後、日本サッカー協会の田嶋幸三会長が囲み取材に応対。Jヴィレッジの再始動への思いを語るとともに、日本代表の拠点になるべく存在であることを強調した。

◆田嶋幸三 日本サッカー協会会長

「14時46分であの時計が止まっているということは、私たちがアカデミーの視察に来て、そして仮設宿舎が立ち並ぶ奥にいつも見ていました。それが7年4カ月ぶりに動き始めた。それも、子供たちのキックオフでそれが動いたというものは、非常に感慨深いものがありました」
「改めて、ここが復興し、それに対して本気で我々がサポートしていかなくてはいけないんだなと感じました。上田副社長、そして内堀社長を応援して、サッカー界全体でJヴィレッジを盛り上げていきたいと思います」

「Jヴィレッジの復興こそ、双相地区、双葉郡の復興につながると思いますし、我々はそれを積極的に進めて参ります。改めて自分の胸に刻みました」

──福島県内のサッカー少年に向けて一言

「大会、そしてアカデミー、これが戻る方向で我々は進めています。どの大会が戻るかは、今順序立てて計画しているところです。そして、新しい大会を創設し、Jヴィレッジでやる。人が集まる、子供たちが集まる、老若男女が集まる。こういった場になれなければ、活性化とは言えません」

「簡単なことだとは思っていません。様々な施設が増え、それを維持するためにコストがかかっていく中で、我々は永続可能な施設としてサポートしなければいけないと思っています」

──森保一監督が五輪代表がJヴィレッジで活動すると話していて、A代表もできればとおっしゃっていました。その予定や計画は

「ご存知の通り、代表選手はインターナショナルマッチデーの2日前、3日前にやって来て、試合に臨みます。そういった意味では、試合会場が日本全国に散らばりますので、ここでやるということは今のスケジュールでは難しいです」

「ただ、オリンピックの強化拠点として男女ともにやるというのは、長期的なキャンプはここでやりたいと思います。代表チームができるような機会があれば、是非やってもらいたいと思います」

「今回、世代間の融合、世代交代をうたっていますから、間違いなくこれからの代表がここで合宿をすると思います。オリンピック代表やU-20など、様々な世代がここで合宿を行うことで、これからの代表が間違いなくそこから生まれてくると思います」

──双葉郡や浜通りの復興に日本サッカー協会として寄与することは

「大会を戻していくということが1つあります。そして、アカデミーが男女ともに戻るということがあります。そして、今閉鎖されているクリニックをどのような形でいつ戻すのかは、今年中に決めたいと思います」

「そういった機能があってこその施設で、ただ単純に箱物ではないと。ここから情報発信する、ここと幕張に新しく作る我々のフットボールセンターと、どのような形で連携していくかということを、いい意味で刺激し合える施設の関係を築いていきたいと思います」
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U-23日本代表、パリ五輪へ勝利必須のカタール戦のスタメン発表! 韓国戦から10名変更で、ベストメンバーで臨む

25日、AFC U23アジアカップの準々決勝のU-23カタール代表vsU-23日本代表が行われる。 3.5枠のパリ・オリンピック出場権をかけるアジア最終予選となる大会。ここが最も大きな山場のステージとなる。 ここで敗れた国はパリ行きの切符を手放すことが確定。逆に勝利すれば、大陸間プレーオフを含めて切符獲得の可能性が残る。 初戦のU-23中国代表戦で退場となったDF西尾隆矢(セレッソ大阪)は3試合の出場停止の3試合目。ここまで起用ができないという状況となっている。 大岩剛監督は韓国戦から10名を変更。DF高井幸大(川崎フロンターレ)のみが継続して先発出場。GKは小久保玲央ブライアン(ベンフィカ/ポルトガル)が戻り、右サイドバックに関根大輝(柏レイソル)、左サイドバックに大畑歩夢(浦和レッズ)、センターバックの一角に木村誠二(サガン鳥栖)がはいる。 中盤は藤田譲瑠チマ、山本理仁(シント=トロイデン)に松木玖生(FC東京)と盤石の3人に。3トップも左に佐藤恵允(ブレーメン)、右に山田楓喜(東京ヴェルディ)、トップに細谷真大(柏レイソル)となった。 U-23カタール代表戦は25日の23時00分キックオフ。NHKとDAZNで中継される。 ◆日本代表スターティングメンバー GK 1.小久保玲央ブライアン(ベンフィカ/ポルトガル) DF 4.関根大輝(柏レイソル) 5.木村誠二(サガン鳥栖) 21.大畑歩夢(浦和レッズ) 22.高井幸大(川崎フロンターレ) MF 7.山本理仁(シント=トロイデン/ベルギー) 8.藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー) 17.松木玖生(FC東京) FW 10.佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ) 11.山田楓喜(東京ヴェルディ) 19.細谷真大(柏レイソル) ◆サブ GK 12.野澤大志ブランドン(FC東京) 23.山田大樹(鹿島アントラーズ) DF 2.半田陸(ガンバ大阪) 15.鈴木海音(ジュビロ磐田) 16.内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ) MF 6.川崎颯太(京都サンガF.C.) 13.荒木遼太郎(FC東京) 14.田中聡(湘南ベルマーレ) FW 9.藤尾翔太(FC町田ゼルビア) 18.内野航太郎(筑波大学) 20.平河悠(FC町田ゼルビア) ◆出場停止 3.西尾隆矢(セレッソ大阪) 2024.04.25 21:48 Thu
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