【W杯グループD最終節プレビュー】崖っぷちのアルヘンとナイジェリアの運命の直接対決! アイスランドにも望みあり
2018.06.26 17:01 Tue
▽ロシア・ワールドカップ(W杯)グループD最終節が26日に開催する。27:00に同時刻開催で行われる最終節では2位ナイジェリアと最下位アルゼンチンの直接対決、逆転突破に望みを残す3位アイスランドと既に突破を決めた首位クロアチアが対戦する。
◆順位表(第2節終了時点)
1.クロアチア 6pt、2勝、0分、0敗、5得点、0失点、+5
2.ナイジェリア 3pt、1勝、0分、1敗、2得点、2失点、0
3.アイスランド 1pt、0勝、1分、1敗、1得点、3失点、-2
4.アルゼンチン 1pt、0勝、1分、1敗、1得点、4、失点-3
※勝ち点で並んだ場合、得失点差、総得点、当該対決の戦績、反則ポイントの順で順位が決定
◆チーム情報:内紛渦巻くアルヘン…
▽クロアチアとの初戦を低調な内容で終えたものの、アイスランドとの第2戦ではシステムやメンバー変更、主力FWムサの躍動で見事な2-0の勝利を飾って2位に躍り出たナイジェリア。用兵に苦しむ相手指揮官と異なり、ロール監督は柔軟な采配で選手の力を引き出しており、重鎮ミケルを中心とした一体感も出てきている。タレントの質では劣るものの、今のアルゼンチン相手にドローに持ち込む力は十分にあるはずだ。
▽一方、前回大会準優勝チームにして世界最高のタレントを擁するアルゼンチンだが、ここに来て敗退の危機を迎えている。アイスランドとの初戦を1-1のドローで終えると、システムとメンバー変更を施して臨んだクロアチア戦ではGKカバジェロの痛恨ミスが響いたとはいえ、攻守両面で相手に圧倒されて0-3の大敗を喫した。得失点差の関係で最下位に転落したアルゼンチンはナイジェリア戦での勝利に加え、同勝ち点で並ぶアイスランドが取りこぼす必要がある厳しい状況だ。だが、クロアチア戦後に母国から辛辣な批判を浴びたチームはサンパオリ監督と一部選手に加え、選手間での軋轢も伝えられており、まさに泥沼の状況だ。
▽ナイジェリアの注目選手はアイスランド戦で圧巻の2ゴールを決めたムサだ。所属クラブでのパフォーマンスが影響してか、大会前はMFイウォビやFWイヘアナチョら伸び盛りの若手に押し出される形で控えに甘んじたムサだが、チームが苦境に立たされたアイスランド戦では流れに関係ない個の力でゴールをこじ開ける見事な活躍を見せた。なお、前回大会でアルゼンチンと対戦した際にはチームは2-3で敗れたものの、自身は2ゴールを記録。相性が良い相手に対して今回の一戦でもゴールを決めたい。
▽アルゼンチンの注目選手はここまで不振にあえぐエースFWメッシだ。初戦ではPK失敗によって勝ち点3奪取を逃した責任を負ったものの、自身を孤立無援としたチームメートに批判が集中した。しかし、クロアチア戦では攻守に覇気のなさが目立ち、躍動した相手の10番モドリッチとの比較から厳しい批判に晒された。今回の一戦に向けてはカバジェロや監督批判のアグエロら数人の主力がメンバーを外れ、[4-3-3]へのシステム変更を含め再びドラスティックな変化が見込まれる。しかし、崖っぷちのチームを救うためにはエースの復活が必須。W杯南米予選最終節のエクアドル戦で見せたハットトリックの神がかりな活躍の再現が求められる。
◆ナイジェリア予想スタメン
▽逆転突破に望みを残す3位アイスランドと既に突破を決めた首位クロアチアが対峙する一戦。アルゼンチンとの初戦で歴史的な勝ち点奪取の勢いを持ち込んで臨んだナイジェリア戦では前半相手のシュートを0に抑え込む、見事な試合運びを見せたが、ムサの個人技2発にやられて無念の敗戦となった。この敗戦によって逆転での突破に向けてはもう1カードが引き分けか、アルゼンチンの僅差での勝利という他力本願を強いられる。さらに、ここまで5得点無失点と圧倒的な強さを見せる首位クロアチア相手に大量得点での勝利が求められる。欧州予選ではクロアチアを蹴落として首位通過を決めたが直接対決は1勝1敗。難敵相手にW杯初勝利を掴み、逆転での突破を果たせるか。
▽一方、攻守に気迫あふれる圧巻のパフォーマンスでアルゼンチンを粉砕し、1998年大会以来の決勝トーナメント進出を果たしたクロアチア。しかし、120パーセントを出したようにも見える同試合でのパフォーマンスは主力選手を心身ともに消耗させており、ダリッチ監督は今後の決勝トーナメントを睨んでMFペリシッチを除く10名を入れ替えるとの報道も出ている。順当にいった場合、グループ首位通過は優勝候補のフランスとなる可能性が高いだけに2位通過は避けたいところ。ただ、得点力の低いアイスランドが相手だけに引き分けを視野に戦いながらMFモドリッチやFWマンジュキッチを状況に応じて投入するプランを採用する可能性が高い。
◆注目選手:PK失敗ショックを払拭できるか
▽アイスランドの注目選手はエースのMFシグルドソンだ。ナイジェリア戦ではセントラルMFで正確なサイドへの散らしやキープ力でさすがの存在感を示したものの、後半半ばのPKを枠から大きく外す痛恨のミスを犯してしまった。同試合後には精神的なショックを語っており、クロアチア戦までにメンタル面を回復できるかがポイントだ。ただ、人口35万程の小国の期待を一身に背負ってきたエースは今回のクロアチア戦でPK失敗を払拭する活躍を見せてくれるはずだ。
▽クロアチアの注目選手は今大会初先発が濃厚なMFコバチッチだ。ここまではレアル・マドリーの偉大な先輩モドリッチ、バルセロナの主力MFラキティッチの高い壁を越えることができずにバックアッパーに留まっているコバチッチ。しかし、その2選手がアルゼンチン戦で消耗したことで、今回のアイスランド戦ではようやくスタートから出番が回ってきそうだ。ダリッチ監督がこの試合でどの程度メンバーを落とすかは微妙なところだが、世界屈指のクラブに在籍し前述の2選手の後継者と目されるコバチッチには偉大な先輩に代わってチームをリードし、勝利に導くエースの働きを期待したい。
◆アイスランド予想スタメン
▽6/26
《27:00》
ナイジェリア vs アルゼンチン
アイスランド vs クロアチア
◆順位表(第2節終了時点)
1.クロアチア 6pt、2勝、0分、0敗、5得点、0失点、+5
2.ナイジェリア 3pt、1勝、0分、1敗、2得点、2失点、0
3.アイスランド 1pt、0勝、1分、1敗、1得点、3失点、-2
4.アルゼンチン 1pt、0勝、1分、1敗、1得点、4、失点-3
◆チーム情報:内紛渦巻くアルヘン…
▽クロアチアとの初戦を低調な内容で終えたものの、アイスランドとの第2戦ではシステムやメンバー変更、主力FWムサの躍動で見事な2-0の勝利を飾って2位に躍り出たナイジェリア。用兵に苦しむ相手指揮官と異なり、ロール監督は柔軟な采配で選手の力を引き出しており、重鎮ミケルを中心とした一体感も出てきている。タレントの質では劣るものの、今のアルゼンチン相手にドローに持ち込む力は十分にあるはずだ。
▽一方、前回大会準優勝チームにして世界最高のタレントを擁するアルゼンチンだが、ここに来て敗退の危機を迎えている。アイスランドとの初戦を1-1のドローで終えると、システムとメンバー変更を施して臨んだクロアチア戦ではGKカバジェロの痛恨ミスが響いたとはいえ、攻守両面で相手に圧倒されて0-3の大敗を喫した。得失点差の関係で最下位に転落したアルゼンチンはナイジェリア戦での勝利に加え、同勝ち点で並ぶアイスランドが取りこぼす必要がある厳しい状況だ。だが、クロアチア戦後に母国から辛辣な批判を浴びたチームはサンパオリ監督と一部選手に加え、選手間での軋轢も伝えられており、まさに泥沼の状況だ。
◆注目選手:逆転には絶対的エースの活躍不可欠
▽ナイジェリアの注目選手はアイスランド戦で圧巻の2ゴールを決めたムサだ。所属クラブでのパフォーマンスが影響してか、大会前はMFイウォビやFWイヘアナチョら伸び盛りの若手に押し出される形で控えに甘んじたムサだが、チームが苦境に立たされたアイスランド戦では流れに関係ない個の力でゴールをこじ開ける見事な活躍を見せた。なお、前回大会でアルゼンチンと対戦した際にはチームは2-3で敗れたものの、自身は2ゴールを記録。相性が良い相手に対して今回の一戦でもゴールを決めたい。
▽アルゼンチンの注目選手はここまで不振にあえぐエースFWメッシだ。初戦ではPK失敗によって勝ち点3奪取を逃した責任を負ったものの、自身を孤立無援としたチームメートに批判が集中した。しかし、クロアチア戦では攻守に覇気のなさが目立ち、躍動した相手の10番モドリッチとの比較から厳しい批判に晒された。今回の一戦に向けてはカバジェロや監督批判のアグエロら数人の主力がメンバーを外れ、[4-3-3]へのシステム変更を含め再びドラスティックな変化が見込まれる。しかし、崖っぷちのチームを救うためにはエースの復活が必須。W杯南米予選最終節のエクアドル戦で見せたハットトリックの神がかりな活躍の再現が求められる。
◆ナイジェリア予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
◆アルゼンチン予想スタメン(C)CWS Brains,LTD.
Getty Images
◆チーム情報:アルゼンチン戦の消耗次第で温存も▽逆転突破に望みを残す3位アイスランドと既に突破を決めた首位クロアチアが対峙する一戦。アルゼンチンとの初戦で歴史的な勝ち点奪取の勢いを持ち込んで臨んだナイジェリア戦では前半相手のシュートを0に抑え込む、見事な試合運びを見せたが、ムサの個人技2発にやられて無念の敗戦となった。この敗戦によって逆転での突破に向けてはもう1カードが引き分けか、アルゼンチンの僅差での勝利という他力本願を強いられる。さらに、ここまで5得点無失点と圧倒的な強さを見せる首位クロアチア相手に大量得点での勝利が求められる。欧州予選ではクロアチアを蹴落として首位通過を決めたが直接対決は1勝1敗。難敵相手にW杯初勝利を掴み、逆転での突破を果たせるか。
▽一方、攻守に気迫あふれる圧巻のパフォーマンスでアルゼンチンを粉砕し、1998年大会以来の決勝トーナメント進出を果たしたクロアチア。しかし、120パーセントを出したようにも見える同試合でのパフォーマンスは主力選手を心身ともに消耗させており、ダリッチ監督は今後の決勝トーナメントを睨んでMFペリシッチを除く10名を入れ替えるとの報道も出ている。順当にいった場合、グループ首位通過は優勝候補のフランスとなる可能性が高いだけに2位通過は避けたいところ。ただ、得点力の低いアイスランドが相手だけに引き分けを視野に戦いながらMFモドリッチやFWマンジュキッチを状況に応じて投入するプランを採用する可能性が高い。
◆注目選手:PK失敗ショックを払拭できるか
▽アイスランドの注目選手はエースのMFシグルドソンだ。ナイジェリア戦ではセントラルMFで正確なサイドへの散らしやキープ力でさすがの存在感を示したものの、後半半ばのPKを枠から大きく外す痛恨のミスを犯してしまった。同試合後には精神的なショックを語っており、クロアチア戦までにメンタル面を回復できるかがポイントだ。ただ、人口35万程の小国の期待を一身に背負ってきたエースは今回のクロアチア戦でPK失敗を払拭する活躍を見せてくれるはずだ。
▽クロアチアの注目選手は今大会初先発が濃厚なMFコバチッチだ。ここまではレアル・マドリーの偉大な先輩モドリッチ、バルセロナの主力MFラキティッチの高い壁を越えることができずにバックアッパーに留まっているコバチッチ。しかし、その2選手がアルゼンチン戦で消耗したことで、今回のアイスランド戦ではようやくスタートから出番が回ってきそうだ。ダリッチ監督がこの試合でどの程度メンバーを落とすかは微妙なところだが、世界屈指のクラブに在籍し前述の2選手の後継者と目されるコバチッチには偉大な先輩に代わってチームをリードし、勝利に導くエースの働きを期待したい。
◆アイスランド予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
◆クロアチア予想スタメン(C)CWS Brains,LTD.
◆最終節▽6/26
《27:00》
ナイジェリア vs アルゼンチン
アイスランド vs クロアチア
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