チャンピオンを決める最後の戦い…記憶に残る決勝戦を選出

2017.07.22 19:00 Sat
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▽チャンピオンを決める最後の戦い…みなさんの記憶に残っている決勝戦はあるだろうか。タイトルを懸けた大一番では様々なドラマが起こる。

▽サッカー界でこれまで起こった名場面を振り返るスペシャル番組「FOOTBALL COUNTDOWNS」の第5弾では、歴史に残る決勝戦をランキングで紹介。そこで今回は、超WS編集部がランク外となった決勝戦を紹介する。
◆UEFAチャンピオンズリーグ 1998-99 決勝
マンチェスター・ユナイテッド 2-1 バイエルン
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▽まず紹介したいのは「カンプ・ノウの奇跡」とも呼ばれるこの一戦。1998-99シーズンのチャンピオンズリーグ決勝だ。マンチェスター・ユナイテッドは、このシーズン、プレミアリーグとFAカップを制しており、国内2冠を達成。チャンピオンズリーグを制すれば、欧州で4チーム目となる“トレブル(3冠)”を達成するチームとなる。

▽ユナイテッドは、出場停止でロイ・キーン、ポール・スコールズを欠く厳しい展開に。通常とは違いデイビッド・ベッカムを中盤の底に配置し、ニッキー・バットと並んだ。一方のバイエルンはビセンテ・リザラズ、エウベルを欠いたもののローター・マテウスやオリバー・カーン、シュテファン・エッフェンベルクら主力が出場した。

▽バイエルンは早々にマリオ・バスラーのゴールで先制し、逃げ切り体制に。ユナイテッドはゴールが生まれずに試合は90分を迎えた。誰もがバイエルンの優勝かと思っていたがここからドラマが。ベッカムのCKの流れから途中出場のテディ・シェリンガムが同点ゴールを決めると、ユナイテッドは再びベッカムのCKから最後はオーレ・グンナー・スールシャールがゴール。アディショナルタイムに2点を奪い、劇的な勝利。3冠を達成した。
◆2006 ワールドカップ決勝
イタリア代表 1-1(PK 5-3) フランス代表
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▽イタリアとフランスのライバル国が世界王者を懸けて戦った決勝戦。試合内容以上にも記憶に残る決勝戦となる事件が起きた。それは、現在レアル・マドリーで監督を務めるジネディーヌ・ジダンが、イタリア代表DFマルコ・マテラッツィに対して頭突きを見舞ったこと。ジダンにとっては現役最後のゲームが頭突きによる退場処分で終わってしまった。

▽試合は7分、フランスがPKを獲得するとジダンがしっかりと決めてフランスが先制する。しかし19分、イタリアはCKを得ると、アンドレア・ピルロのクロスにマテラッツィが合わせ、イタリアが同点に追いつく。

▽その後は互いに得点を動かすことができずに90分間が終了。延長戦に入ると事件が起きた。延長後半5分、得点を挙げている両選手が突然揉める。マテラッツィがジダンに詰め寄り胸ぐらを掴み暴言を吐くと、激昂したジダンが突然の頭突き。これによりジダンは退場。フランスは1人少ないなか120分間を戦い抜くも、PK戦の末に敗れた。


◆リオ・デ・ジャネイロ五輪最終予選 兼 AFC U-23選手権
U-23日本代表 3-2 U-23韓国代表
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▽記憶に新しいところでは、2016年1月に行われた決勝だ。最大のライバルである韓国との一戦。韓国は五輪予選で34戦無敗と驚異的な結果を残し、日本にとっては常に立ちはだかる相手だった。

▽試合は20分に韓国に先制を許すと、47分にも追加点。2点のビハインドを負い、またしても暗雲が立ち込めていた。それを救ったのは、シュツットガルトでプレーするFW浅野拓磨だった。67分に矢島慎也のスルーパスに抜け出して1点を返すと、その53秒後には矢島が得点を挙げ同点に。そして迎えた81分、中島翔哉のパスに反応した浅野がGKをかわしてネットを揺らし、2-3と逆転。日本が同大会初優勝を飾った。

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「スポナビライブ」が5月31日でサービス終了…今後は「DAZN」がコンテンツを提供

▽スポーツ・チャンネル「DAZN(ダ・ゾーン)」を運営するPerform Investment Japan株式会社と、「スポナビライブ」を提供するソフトバンク株式会社は、「スポナビライブ」で提供するコンテンツを、2018年2月9日からPerform Groupが「DAZN」で提供することで合意に達したことを発表した。 ▽インターネット環境の拡充に伴い、これまで両社はそれぞれ「DAZN」と「スポナビライブ」を提供し、スマートフォンやタブレットなどを通じて、スポーツの感動をライブで届けてきた。そうした中、「提供するコンテンツの拡大やさらなる質の向上など、価値あるサービスを提供できるプラットフォームを構築することで、より多くのお客様がスポーツのライブストリーミングを楽しめる環境を用意したい」との考えから、「スポナビライブ」のコンテンツを「DAZN」で提供することとなった。 ▽今回の合意により、「スポナビライブ」は2月13日をもって全ての新規申し込み受け付けを終了。5月31日にサービスが終了となる。 2018.02.08 11:12 Thu

【戸田和幸のプレミア・アナリシス】独走体制のシティ、強さの秘訣は「“再現性”の高さ」と戸田氏が分析

▽現役時代に日本代表として2002年の日韓ワールドカップに出場し、現在はサッカー解説者を務める戸田和幸氏。超ワールドサッカーでは「スポナビライブ」で解説を務める戸田氏に、プレミアリーグを語ってもらった。 ▽今回は、11月のプレミアリーグから5日に行われたマンチェスター・シティvsアーセナルをピックアップ。無敗で首位を独走するマンチェスター・シティ、今シーズンも3バックを採用し、[3-4-3]で戦うアーセナルについて戸田氏に分析してもらった。(※データはインタビュー実施時の12月6日現在のもの) <span style="font-weight:700;">──シーズン開幕から4カ月が過ぎても、マンチェスター・シティが無敗でプレミアリーグ首位に立っています。11月にはアーセナル戦(11月5日/3-1で勝利)がありましたが、この試合ではアグエロが起用されました。ジェズスではなかった理由はあるでしょうか</span> 「単純にアグエロのパフォーマンスレベルが高いからではないでしょうか。シーズン序盤はジェズスと共に2トップ(3バック)とで起用される試合が多かったですがその理由としてはサイドバックがケガで足らなかった事や他の選手たちの状態と比較した時にベストの布陣が2トップだったのではなかったのではないかと思います」 「メンディがプレーできるようになってからは基本的には[4-3-3]を採用してきました(メンディが怪我して以降デルフが左サイドバックを務めている)が[4-3-3]こそがグアルディオラ監督が目指すサッカーを作り上げる為の最高のシステムだと考えているのは間違いありません。[4-3-3]システムがベースのシティにおいて、今シーズンのグアルディオラ監督はより重要な試合にアグエロを起用してきているなと感じていますが、マンチェスター・ダービーではジェズスが先発で出ていますし、試合・相手チームが持つキャラクターによって使い分けている部分もあるのではないでしょうか」 <span style="font-weight:700;">──今シーズンのアグエロはここまで9得点(第16節終了時点)です。グアルディオラ監督の下で1年間プレーしたことで、今シーズンはよりフィットしているという印象でしょうか</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171230_19_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「オン・ザ・ボールの局面にて世界最高レベルのものを見せ続けてきたストライカーですが、グアルディオラ監督の下で1シーズンプレーをした中で攻撃時のオフ・ザ・ボールの動きも増え守備のスイッチを入れるチェイシングもかなりやるようになりました」 「とは言え、オフ・ザ・ボールの動きや中盤まで顔を出してビルドアップを手伝う動きについてはジェズスの方が、僕は上手いと思っています。ただ、単独での局面の打開力やシュートのレンジの広さや強さはアグエロに軍配が上がるといったところでしょうか」 「それぞれにインターナショナルレベルのストライカーで甲乙つけがたい状況ではありますが、監督の志向するスタイルを考えると2トップで起用するということはビハインドの状況以外は基本的にはないと思います」 「サウサンプトン戦(11月29日/2-1で勝利)では二人同時に起用されましたが、この時はジェズスが左のウイングで出場していました。ただ、基本的にウイングのファーストチョイスはザネとスターリングだと思うので、過密スケジュールを上手く乗り越えていく為に各選手の状態を見て上手く競わせながら進めていっている感じなのかなと見ています」 <span style="font-weight:700;">──アーセナルの守備面を考えても、アグエロの方が混乱を招くプレーができたという感じでしょうか</span> 「アーセナル戦だけで考えると、むしろアーセナルの守備が非常に機能していたと思います。ようやく[3-4-3]の形で積極的なハイプレス、サンチェスとエジルも揃った中での前線からの積極的なチェイシングが見られそこに中盤・最終ラインが連動した速くて強い守備を見せましたしエジルが一番目立つくらい良く守備にも走り闘っていたのが強く印象に残っています」 「この試合のシティはアーセナルの果敢なプレッシングにかなり苦しめられたんじゃないかなと感じました。ただ、それでもシティには押し切ってしまうチームとしての戦術的な成熟度の高さと各選手の強さと上手さがありました」 「この試合に関してはアーセナルの方に変化、ポジティブな要素が多く見られましたが、終わってみればシティが全てにおいて凌駕してしまったという試合でした」 <span style="font-weight:700;">──アーセナルの守備の話が出ましたが、失点シーンは崩されての2点とPKによるものでした。速くて強かったという守備に問題はなかったのでしょうか</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171230_19_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「アーセナルは前線からの連動した強くて速い守備を見せ大いに健闘しました。実際シティはそれまでの試合に比べれば相手を圧倒することはできなかったと思います。ただし、敵陣に入っていく為の安定したビルドアップやボックスに近づく方法論、そして実際にボックス内へと侵入していく為の幾つかの形をチームとして持った上で、シルバやデ・ブライネがタクトを振るっているのが今のシティの攻撃だと思います」 「チームとして持つプレーモデル、試合における具体的で実践的なゲームプラン、そしてその上で各選手が見せた柔軟性やプレーの質、それら全てにおいてシティの方が上だったなと思います。そんなシティに対してアーセナルはよく戦ったと思いますが、それでも敵わないんだなという90分でした」 「サッカーというスポーツはロジカルなスポーツなのだと考えています。もちろん選手が持つ感覚、センスも当たり前に必要ですが、11人が一つになって相手チームに対し効果的に動く為には集団としてのルールが必要です。ビルドアップ時の各選手の立ち方や敵陣でのボールの動かし方、スペースの作り方、取り方を見ればシティがロジカルなものをきちんとベースに持って毎試合闘っているチームだという事が良く分かると思います」 「相手のプレースタイルや守備の陣形、方法を正しく把握し実際の試合中にも適切に変化させながら、各選手が正しいポジショニングを取り如何に安定したポゼッションンプレーで敵陣までボールを運ぶかという事に腐心していますし、得点を奪うための効果的なボックス内への侵入という部分についてもウインガーの縦への突破、ワンツー、カットインからの斜めの飛び出し、サイドバックのオーバーラッピング、インサイドハーフによるニアゾーンを取りに行く動き、など具体的な方法論を幾つも共有する中で状況に対し適切に選び使い分けています」 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171230_19_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「これらの事を毎試合高いレベルで繰り返し行ってきているのを見るに間違いなく監督からの戦術的な落とし込みが行われていると思いますしそれをトップレベルの選手がしっかりと理解して見事に遂行しています。そこが例えばアーセナルとの決定的な違いであると考えていますし、それはシティ戦後のアーセナルの試合を見ていてプレッシング一つとって見ても継続性が見られないところからも間違いないと思います」 「アーセナルはどちらかというと選手の技術力や創造性を生かした攻撃を見せます。例えばそれがロジカルかと言われるとそうではなく多分に即興性や再現性の低いものだという言い方にはなると思います」 「ただ、選手個々が持つ技術や即興性が時に素晴らしいコンビネーションを生むこともありますし、それがアーセナルのスタイルでありファンを魅了するところでもあり、必ずしもシティと比較をする必要もないとも言えます。ただ、昨シーズン含め実際にここまで残されている数字を比較してみると両チームには埋められない大きな差があるという事もまた事実です」 「シティのここ最近の試合を振り返るとサウサンプトン戦やハダースフィールド戦(11月26日/2-1で勝利)ではアウェイゲームということゴール前を執拗に固められ存分に苦しめられました。しかしながら、あれだけゴール前を固められても滅多にボールを失わずボックス内に侵入していく形を何度も作っていく。それは対戦相手を攻略する為の具体的な方法論をチームとして共有した中で効果的な攻撃を繰り返したという事になりますがチームとしての戦術的なコンセプト、細部にわたるディテールの構築がないとあれだけ徹底した守備に対して効果的なスペースメイク、チャンスメイクは絶対にできません」 「グアルディオラ監督が作ってきたチームなので当然戦術的にレベルの高いチームなのは間違いありませんが、とは言え選手がそこに縛られ過ぎている感じもありません。ボールを保持する時間を最大限長くする為に失った後の守備に対する準備も抜かりがなく近い距離を保ちながら攻撃を行う=守備への移行もスムースなのでそうそうカウンターからやられるシーンもありません」 「唯一、セットプレーやクロスに対する守備が若干緩いのは課題として挙げられますがこれだけ圧倒的な得点力を誇りながら守備でも最小失点という結果を引き寄せている要因はやはりロジカルなチーム作りにあり、その上で素晴らしい選手達の特徴を最大限引き出すサッカーが展開できているからこその結果だと思います」 <div id="cws_ad" style="text-align:center;"><hr><a href="https://goo.gl/eLVLLq" target="_blank">年末年始もプレミアリーグ開催!<br />スポナビライブはこちら</a> <hr> </div> <span style="font-weight:700;">──グアルディオラ監督が昨シーズン1年間やり、メンバーも大きく変わっていないことでの積み上げが今シーズンは大きいでしょうか</span> 「お互いを理解し合えるようになったと監督、選手両面からポジティブなコメントが出ていますしサッカーの内容についてもエデルソンにはじまりウォーカーやメンディ、ベルナルド・シウバといったチームのレベルを引き上げる為に監督が求めた優秀な選手も加わった事でチームのレベルは更に上がりましたし陣容も豊かになっています」 「どのチームと対戦しても常にボール保持率で大きく上回りながら、ボールを保持するだけでなくゴールを目指す多彩な攻撃を見せてきているからこそのリーグ戦16連勝という大記録を達成しています。そして、現代サッカーにおいてピッチの中央から全てを作り出す事は不可能だという前提に基づき、サイドバックにも多くのお金を費やして二人のインターナショナルレベルの選手を獲得し目指すチームのプレーモデルに対してボールを保持しゴールを奪う為に必要な要素を全て揃えました」 「また、既存の選手達のレベルアップも見逃せない点で、例えばスターリングは右利きですが利き足が外側にある右のウイングでプレーしているにも関わらず、あれだけ中央に侵入して効果的な働きができているというのは状況に合わせたポジショニング、カットインするタイミング、そしてフィニッシュワークが改善、向上したからこそです」 「基本的に、ウインガーは利き足とは逆のサイドに入ってプレーした方が、縦への突破に加えカットインするとゴールに向かって利き足を使う事ができるのでプレーしやすいはずですし、一昔前とは違いサッカーが複雑化していますから、ライン際に張ったウインガーが縦に突破するという攻撃は如何にボールをウィングプレーヤーに渡すかという部分に工夫を加えないとなかなか通用しにくくなってきています」 <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171230_19_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「しかし、シティにおいてはサネとスターリングは利き足側のサイドでプレーする事が多くなっていますが、利き足側のサイドで起用されると縦への突破がメインになりがちになる中、ワンツーやドリブル、周辺の選手達との関わりの中カットインしてくる動きも駆使し、内・外、幅広く活躍できているという事は何かが変わったという事です。つまりは、監督の求めるサッカーに対する理解が進みオフ・ザ・ボールの動きが良くなったという事でパフォーマンスの質が上がったという事でしょう」 「ポジショニング、身体の向きや視野の持ち方、そしてチーム戦術の中で如何に振舞えばよいのかというところまで細やかな指導を受けてきた事で大きく改善されたと見ています」 「また、それらが向上したことにより、状況毎に持てる選択肢が多くなり尚且つ正しく判断ができるようになってきたので際立った活躍が見られるようになりました。これはまさに、グアルディオラ監督が情熱をもって指導してきたことがパフォーマンスに表れてきていると思います」 「もし、今のシティを苦労させるのであればと考えた時にまず思い付く事は一番影響力の低いポジション、つまり2人のセンターバックにボールを持たせるということになると思います。そして、メインとなる選手にピッタリとマークが張り付いていく、もしくは隙のないゾーンディフェンスを敷きながら相手のミスを待つという事でしょう。最終的にはスターリングのゴールで敗れはしましたが、サウサンプトンも自陣近くでの守備にはなりましたがスペースを消しながら根気強い守備で頑張っていました」 <span style="font-weight:700;">──そんなサウサンプトン戦も最終的にはシティが押し切って勝利しました</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171230_19_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「やはり、ずっと守っているだけだと今のシティ相手ではいつかは破綻します。そこがロジカルが故の強みです。常に厳しいマークを受けるシルバやデ・ブライネは特に頭が良いので、マークが付いてくるなら、自分が動くことで味方に空間を提供し結果自分たちもその見返りが受けられるようなところまで持っていく圧倒的な知性と技術を持っています」 「彼らの見せてくれるもののベースには、グアルディオラ監督がもたらしたプレーモデル・コンセプトと細やかなディテールが存在していますがとはいえ彼らに特別な能力がなければ今我々が見る事ができている素晴らしいサッカーは存在しません」 「監督が求めるものを実際に表現し、チームを勝利に導いているのがシルバやデ・ブライネといった最高の選手になりますし、どれだけ守りを固められても決して慌てることなく冷静に相手チームの体力を削いでいきながら「穴」を作っていく作業を根気強く徹底して続けることができる、それはチームにロジックが存在しなければできない事です」 <span style="font-weight:700;">──何度も話に出てきているデ・ブライネは、チェルシー時代やブンデスリーガの頃と比べて、役割やプレースタイルが変化していると思いますが</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171230_19_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「チェルシー時代のプレーは覚えていないですが、ドイツではトップ下でプレーし真ん中から動いてスペースへと出ていくプレーが多かったです。今のデ・ブライネの特徴は、ポジション取りが良いこととオフ・ザ・ボールの動きが抜群に上手くゴールへの道筋を見つける能力に優れています」 「また、視野もとても広く優先順位の持ち方が正しいので、保持する時かゴールへと向かう時かの判断も正確ですしトップスピードで走る味方の足元に正確なパスを届けられる素晴らしい「目」とキックの技術を持っています。シティに来た当初は今よりもう少し攻撃的なポジションにてサイドに流れてワンタッチでクロスを入れるといったプレーが多かったと思います」 「グアルディオラ監督と出会い新しいポジションや役割を与えられましたが、とてつもなく頭の良い選手だと思うので、難しい役割を与えれば与えるほど伸びる選手だと思いますしシルバも同様です。彼らはとにかくサッカーの理解度や戦術理解度がとても高いので、グアルディオラ監督からの高いレベルの要求に対して即座に反応できるのだと思います」 <span style="font-weight:700;">──グアルディオラ監督2年目で大きく変化したと感じられている選手はいますか</span> 「たくさんいると思います。既に話をした通りアグエロも変わりましたし、スターリングも変わりました。後ろの選手だと、オタメンディはボールを持った時に、やる気に満ち溢れているので狙いすぎてパスが引っかかることはありますが「運ぶ」「離す」の判断が昨季より良くなっていますしストーンズも頭のなかがかなり整理された様に見えます」 「またビルドアップというところでは、GKとサイドバックの選手の質が高くなったので、センターバックの選手はかなり楽になったかなと思います。そしてフェルナンジーニョも素晴らしい、彼が前後を繋ぐ役割をあれだけのレベルで果たしてくれなければこのサッカーは実現していないと思います。つまり、チーム全体に監督が求まるサッカーを実現できるだけの選手が揃ったので、誰かに負担がかかるということが減ったと思います」 「誰か1人というわけでなく、各ポジションに選手が揃ったことで相手を見て戦術的に多彩なサッカーができる様になり、各個人の成長もあり各々の持つ良さがどんどん出始めている気がします」 <span style="font-weight:700;">──ウォーカーが入ったことは今シーズンのシティにとっては非常に大きな補強だったと思いますがいかがでしょう</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171230_19_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「スパーズの時は、ウォーカーの前にあえてレーンを空けて彼の攻撃力を最大限活用する形を採っていましたし毎試合かなりの回数上下動を繰り返していました。対人の強さはもちろん、敵陣に入った時のウインガーとしての仕掛けからのクロスも大きな持ち味でしたが、今シーズンはまずは安定したビルドアッププレーとタイミングを見た攻撃参加を求められていると思いますから体力的な負担もかなり少なくなり怪我のリスクが大きく軽減されているのではないでしょうか」 「課題としては自陣でのビルドアップに改善の余地が残されており、グアルディオラ監督からもそういった発言が出ています。その質をどれだけ上げていけるかというのが、ウォーカーが次のステップに進めるかのポイントかなと思います」 「対人の守備は物凄く強いですし、スピードも素晴らしいものがあるので彼が加入し守備という点では更に安定しましたね」 <div id="cws_ad" style="text-align:center;"><hr><a href="https://goo.gl/qqpavz" target="_blank">ビッグロンドンダービーを戸田さんが解説!<br />スポナビライブはこちら</a> <hr> </div> 2017.12.30 13:00 Sat

【戸田和幸のプレミア・アナリシス】戸田氏がノースロンドン・ダービーを展望「スパーズ有利だと思う」

▽現役時代に日本代表として2002年の日韓ワールドカップに出場し、現在はサッカー解説者を務める戸田和幸氏。超ワールドサッカーでは11月より定期的に、戸田氏にプレミアリーグについて存分に語ってもらう。 ▽第2回の今回は、18日に行われるプレミアリーグ第12節、アーセナルvsトッテナムのノースロンドン・ダービーを展望してもらった。リーグ戦における直近3シーズンのリーグ戦ではトッテナムが2勝4分け負けなしと結果を残している状況。両者の力関係は、アーセナルが常に優位を保っていたが、昨シーズンはトッテナムが22年ぶりにライバルよりも上の順位でフィニッシュした。 ▽アーセナルにとってはエミレーツ・スタジアムで是が非でも勝利が欲しい一戦だが、現役時代の2003年にトッテナムに在籍していた戸田氏は、今回の一戦について、「スパーズが有利だと思う」との見解を示した。(※データはインタビュー実施時の10月31日現在のもの) <span style="font-weight:700;">──ファンやクラブにとってノースロンドン・ダービーと他の試合との違いは何でしょうか?</span> 「選手としてピッチに立つ事は叶わなかったですがノースロンドン・ダービーは特別な感じはあります。昨シーズンはスポナビライブさんのお仕事で最後のノースロンドン・ダービーを現地で観させてもらいましたが、ひときわテンションが高くこの試合だけは絶対に負けたくないという感じが特にスパーズ側にありましたね」 「両チームの歴史を振り返ってみると常にアーセナルが1歩2歩リードしてきたと思いますが、昨シーズンようやくスパーズが追いつきひっくり返す事に成功しました。力関係でいうと既にスパーズの方が若干上回りつつありますが長くライバル関係を続けてきた中ここにきてスパーズが遂に前に出る格好になりました。そういった両クラブの力関係が変わりつつある分岐点を迎えているという意味でも見ている方にとっては非常に興味深い試合ですよね」 「技術面だけでなくアスリートとしての能力が高い選手を多く揃え戦術的にも進歩を続けているのがスパーズ。対してアーセナルは1流の選手達がそれぞれの技術とアイデアを駆使した魅力的なサッカーを見せてきていますが、昨シーズンホワイトハートレーンで行われた上最後のノースロンドンダービーではその上手さを完全に消され完敗を喫しました」 <span style="font-weight:700;">──3バックと4バックを併用しているスパーズですが、今回のアーセナル戦ではどのようなフォーメーションで臨むでしょうか?</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_57_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「アーセナルの前線が3枚(おそらくはラカゼット・サンチェス・エジル)なので、スパーズは3バックで行くのではないでしょうか。1トップ2シャドーに加え両ウィングバックも攻撃に加わるアーセナルに対しマークをはっきりさせる為に3バックを採用するのではないかと思います。そのスパーズの守備に対しアーセナルは何ができるのか、という構図になっていくと思います」 「中盤のセンターに関して、アーセナルはライバルチームに比べると若干弱いという考えです。特にジャカのところは配球役としての働きを求められていると思いますがまだ物足りないと思います。前所属クラブやスイス代表ではもっと主導権を握ってプレーしてきた選手ですし特に視野の広さを生かしたミドルからロングの展開、シュートが一番の特徴ですがアーセナルに加入して以降の彼を見ているとまだ自分の能力を発揮しきれていない感じがあります。またパートナーのラムジーが積極的に前に出ていくのでその動きが前線の流動性に繋がると守る方は非常に難しくなってきますが、身体的にも非常に優れ尚且つ組織としても進化を続けている今のスパーズに対してどれだけ効果的な攻撃を見せる事が出来るかとても興味深い1戦になると思います」 <span style="font-weight:700;">──スパーズは基本的な闘い方として採用していた組織的なハイプレスに加え今シーズンはカウンターを軸にする新たな闘い方も披露していますが、この試合ではどちらを採用すると思いますか?</span> 「新しい闘い方を手にする事が出来たスパーズはリヴァプールや昨シーズンの欧州王者であるレアルマドリードを粉砕し新たなステージに入った感があります。今のスパーズは相手との力関係や試合状況に於いて柔軟な闘い方が出来るようになりましたが対アーセナルというところで考えると若干構える可能性はありますよね。しっかりと背後のスペースを消したところで構えて強いプレスで奪ったところからの一気のカウンターで仕留める。もちろんハイプレスもポゼッションも出来るチームなのでその全てを駆使して試合を有利に運ぼうとするのは間違いありませんがよりゴールに近いスペースを消された方がアーセナルは困るのではないかと思います」 「ただアーセナルにはジルーが出場しない限り高さがありませんし基本的に一発で背後を狙ってくるチームではないので、積極的に敵陣にてハイプレスを行っても面白いとは思います。やはりレベルが高くなればなるほど、ほんのわずかなディテールの部分で勝負は決しますしたった1回のミスが失点に繋がってしまうので相手のミスを誘発するような駆け引きも重要になってくると思います」 「スパーズはそういう意味では守備からも試合に入る事が出来るのでボールを持たなくても主導権を握る事が可能ですから技術的なミスからピンチを招くというような事が起こりにくいチームにもなっています。マンチェスター・ユナイテッド戦では守備面でのミスがあり敗れてしまいましたが、あのようなロングボールから高さを使った最終ライン裏への抜け出しといった攻撃はアーセナルはしてこないと思いますしスパーズも再び同じようなミスはしないと思います」 「怪我をしていたケインも戻ってきて前線は万全の状態に戻り、ここにローズが入ってくると更に対人の強さとスピードとパワーが加わる。右サイドのオーリエも素晴らしい強さと速さがありますね。両サイドの攻防、ベジェリン対ローズもしくはデイビス、オーリエ対コラシナツのぶつかり合いも面白そうです」 「アーセナルの3バックではコシエルニー、ムスタフィ、モンレアルが揃うと非常に安定すると思いますが、1枚欠けると途端に(脆くなる)というところはあります。選手層という視点で見てみると若干スパーズの方が上回っているというところもありますね」 <span style="font-weight:700;">──注目選手はいますか?</span> 「注目選手は僕の場合、基本的には常に全員です。常にフラットな視点で試合を眺め戦術・戦略面を把握しながら個々の役割とパフォーマンスを見ていきます。(ケインがノースロンドン・ダービー5戦連発中ですが)放っておいても当然ケインは注目の選手ですからね。そんな事は言うまでもないことです(笑)。アーセナルにもサンチェスもエジルもラカゼットといったインターナショナルレベルの素晴らしい選手が揃っていますがそれもまたわざわざ言わずともみんな注目しますからね」 「サッカーを見るうえで一つのポイントを挙げるとすると皆さんが注目している彼らが、『どのような局面で活躍できるか』という事が重要になります。ですので我々伝える側からするとただ注目する選手の名前を出すだけじゃなくて、彼らがプレイする為のベースとなるチーム戦術・戦略面というところをしっかりと見て伝えていくようにしてかなければいけないと思います」 「要は重要な選手達が如何にして『ゴールの近くで仕事ができるのか』という話ですから。そういう意味では入ってこられそうなスペースを埋めてしまうとか中央のエリアは使わせず狭いサイドに追い出して意図的にボールを奪うといった戦術的な集団行動はスパーズの方が得意としていると思うので、そうなるとアーセナルはその強固なスパーズの守備に対し如何にして『中に入っていけるのか』という闘いになると思います」 <span style="font-weight:700;">──面白そうなマッチアップはありますか?</span> 「オーリエとコラシナツのところと、ローズとベジェリンの両サイドのところですかね。ここは面白いんじゃないですか。あとはアーセナルの前線の3枚とスパーズの3バックですかね」 「中盤ではアーセナルがセントラルMFの2枚をどのように使うか。他のエリアがほぼマッチアップすることになるので中盤中央のところがある意味(勝負の)分け目にもなりそうな気がしますがスパーズは3枚いてアーセナルは2枚。そのあたりを監督がどのように考えるかというところですね」 「アーセナルはセカンドトップの2人が中盤に降りてきてゲームメークも助けると思いますが、とはいってもそのポジションの仕事は基本的にはそのポジションで起用されている選手が行う事になるのでアーセナルは中盤の底のジャカとラムジーの2人がどこまで頑張れるかが非常に重要になります。基本的に闘争心を剥き出しにしてファイトするようなチームではないはずですが、スパーズに対しては十分にファイトしつつ正確な技術とコンビネーションを発揮していかないと難しい試合になると思います」 <span style="font-weight:700;">──スパーズではイングランド代表にも招集されているMFハリー・ウィンクスが評価を高めていますね。</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_59_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「そうですね。ケガ人などが(台頭する)キッカケにはなったんでしょうが、ワニャマがいてデンベレがいて、エリック・ダイアーといったフィジカルモンスターが揃った中でのここ最近の起用ですから監督の期待の高さが良く分かります。では上に挙げた選手達とウィンクスの何が違うのかというと、彼の方がシンプルにボールを動かせますし中盤でテンポを出せますよね」 「おそらくは身体が小さい事が一つのきっかけなんだとは思いますが、ワニャマとかデンベレぐらい大きな選手だと相手が来ても気にせずボールをもつ事が出来ます。特にデンベレは独特の持ち方でボールを運ぶ事が出来る稀有な選手です。中盤で相手を剥がしてドリブルで運ぶということは実はとても重要な要素ではあるんですがそれが時に流れを遅くしてしまう事もあります。ウィンクスは体の小ささをしっかりと補えるだけの知性を兼ね備えているのでボールをシンプルに速く動かすことができます。それが最近のスパーズの中盤がスムースにテンポを出せているところに繋がっていると思います」 「代表デビューも果たしましたがその試合での評価も高くそういう意味では今1番伸びる時期だと思います。そして彼を継続して使っているのを見るとポチェッティーノ監督もウィンクスのような選手が好きなんでしょうしまた「知性」という新たな要素がチームに加わり闘い方の幅が広がったのは間違いありません」 「ソン・フンミンも加入当初からよく働いていましたが昨シーズンは明確にゴールやアシストといった結果を残せるようになりました。最近は主に2トップ気味にしていますがリヴァプール戦のようにある程度引いて構えたところからカウンターを狙っていくのであればソン・フンミンみたいな選手がいた方がいい。それは試合によって分けていくんじゃないですかね」 <span style="font-weight:700;">──今回のノースロンドン・ダービーの試合展開を予想することは可能でしょうか?</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_58_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「ダービーというものはライバル意識がむき出しになるのでそれまでのシーズンでの戦いぶりが必ずしも反映されないワンマッチ的な部分があります。ただそうは言っても今のスパーズは守ろうと思えば守れるし、エリクセンやデレ・アリがいる分柔軟性もある。中盤で色んなこともできるし、カウンターもできる。どんな局面にも適したサッカーができるようになっているのがスパーズです」 「一方アーセナルの方はやはり二人のビッグプレイヤー、エジルとサンチェスの調子次第というところでしょうか。昨シーズンの闘いに於いてもこの二人が消されてしまいアーセナルは完敗しましたから当然スパーズは今回も彼らを消すという事を考えてくると思います」 「今季加入をしたラカゼットはトータルバランスに優れたレベルの高いストライカーですが1人で全て解決できるようなスーパーな選手ではなく連係の中で人を使い自分も生かされるという事に優れているストライカーです。ですからロングボールを収めて自分でターンして強引に決めるといったタイプではないので如何にエジルとサンチェスとのコンビネーションを見せる事が出来るかがアーセナルにとっては重要になりますし機を見たラムジーの攻撃参加もスパーズ守備陣に「穴」を作る為に欠かせないと思います」 <div id="cws_ad" style="text-align:center;"><hr><a href="https://goo.gl/ioEwDk" target="_blank">注目のノースロンドンダービーを戸田さんが解説!<br />スポナビライブはこちら</a> <hr> </div> 2017.11.18 21:00 Sat

【戸田和幸のプレミア・アナリシス】「今のままならシティが優勝」 優勝争うプレミア上位陣を分析&岡崎と吉田を語る

▽現役時代に日本代表として2002年の日韓ワールドカップに出場し、現在はサッカー解説者を務める戸田和幸氏。超ワールドサッカーでは11月より定期的に、戸田氏にプレミアリーグについて存分に語ってもらう。 ▽第1回の今回は、戸田氏に今シーズンのここまでのプレミアリーグ強豪勢の戦いぶりを分析してもらった。明瞭な口調や繊細な戦術分析が魅力の解説者・戸田氏は、プレミアリーグ優勝を争う上位陣のここまでのパフォーマンスのどのように見ているのだろうか。(※データはインタビュー実施時の10月31日現在のもの) <span style="font-weight:700;">──現在の首位は9勝1分け無敗のマンチェスター・シティです。35得点6失点という素晴らしい成績ですね</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_43_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「偉そうに聞こえてしまいますが想定内の闘いが出来ていますね。昨シーズンの序盤も負けなしが続いていたんですが、その時とはサッカーの質が明らかに違います。昨シーズン戦った中で明確になった余剰戦力を整理しグアルディオラ監督が目指すサッカーに於いて欠かせないサイドバックを補強しました。ベルナルド・シルバといった優秀な選手も前線にも加わり単純にサッカーの質が昨シーズンと比較し大きく向上しています」 「グアルディオラ監督からもコメントが出ていましたが監督が志向するサッカーに対しての選手の理解と監督の選手に対する理解、そして選手同士の理解が進みました。引き分けたエバートン戦(第2節:1-1)は3バックがボールを持たされる形になりカウンターを受ける形が多くあまりうまくはいきませんでしたがあとの試合は結果・内容共に圧倒している試合が多いです」 「ベースとなる戦術的なオーガナイズをきちんと持っている事から始まり各選手の技術的なレベルの高さに賢さ、身体的な速さと強さは際立っています。攻撃がメインになるチームですが攻守の切り替えも非常に速くボールを失った瞬間には既に守備がスタートしている、言い方を変えれば攻撃をしながら守備も行い守備をしながら攻撃の準備もしているのがシティです。ですから試合中のどんな局面においても後手を踏んでいる場面がほとんどありませんしエバートン戦の1分けが余計だったかなというぐらい素晴らしく凄まじい序盤の戦いぶりです」 <span style="font-weight:700;">──非常に高く評価されていますが、懸念すべき点を挙げるとしたらいかがでしょうか</span> 「基本的にはありません、それぐらい素晴らしい状態にあると思います。もちろん時にはカウンターを受ける事もありますがどんなサッカーをしたとしても長所を裏返せば短所になりますから。ですから現在のシティについてそこを懸念点だと言ってしまうと重箱の隅を無理やり突っついている感じにもなるぐらい素晴らしいです」 「前線も質も量も揃っているので試合数が多くターンオーバーを敷く中でも質が落ちる事がありませんしどの選手が出場しても高いレベルの連携を見せているあたりに監督の指導力を感じます。最前線の選手起用についてはシーズン開幕当初はガブリエウ・ジェズスとアグエロの2トップで始まりましたが現在はどちらかが1トップを務める形に変わっています。中盤にはまさに世界最高レベルのパフォーマンスを毎試合見せているデ・ブライネ、シルバがいますしそこに新たにベルナルド・シルバも入ってきてケガから復帰してきたギュンドアンとそれぞれインターナショナルレベルを超えた選手が揃っています」 「唯一の懸念点とすると、フェルナンジーニョのポジションでしょうか。昨シーズンはフェルナンジーニョが退場したり安定しなかったりした時にヤヤ・トゥーレが活躍しチームを支えましたが今シーズンはあまり使われていません。それはヤヤのパフォーマンスレベルが低いのではなくフェルナンジーニョに対するグアルディオラ監督の信頼度が絶対的に高いからなのですがそうは言っても長いシーズンを一人で務める事は不可能です」 「ですから彼の控え選手を誰にするのか、今のレベルのサッカーを継続しようとすれば正直フェルナンジーニョに代わる選手は見当たりませんがもうじき厳しいスケジュールがやってくるので上手く休ませながら、いざ勝負となる年明け以降の重要な時期に疲弊してしまわないよう上手にマネジメントする事が求まられますね」 「あとは左サイドでバックのメンディが大きなケガをしてしまいどうするのかな?と思いましたがレアルマドリードから獲得したブラジル代表のダニーロではなくイングランド代表で元々は中盤の選手であるデルフを起用しました。中盤の選手であるデルフがSBに入ったことにより、相手のプレッシングを掻い潜る為のビルドアップの形としてサイドバックが内側に入って来て中盤センターとしてゲームメークを担当させる「偽りのSB(ファルソ・ラテラル)」という戦術を時に使用していますがこれもデルフがいてこそ、昨シーズンもサニャやコラロフといった選手で同様のビルドアップを試みましたが特別な能力を持つ選手でないと務まらない役割なので上手く機能させる事は出来ていませんでした」 「内容でも圧倒したチェルシー戦やナポリ戦でもこの戦術を駆使し相手に何もさせない素晴らしいビルディングアップを見せていましたが監督からすればデルフがいてくれたのはメンディという優秀なSBを怪我で失ってしまった中で見つけた新たなオプションになったと思います」 「純粋なSB、DFであるメンディがいる時にこの戦術を使わなかったという事はメンディはその戦術に適したタイプの選手ではないのでやらなかったということでしょう。元々中盤の選手ですが左利きで技術も高く、尚且つ守備意識も献身性も兼ね備えたデルフだからグアルディオラ監督も「出来る」と思って「ファルソ・ラテラル」を採用しているのでしょうね。強いて指摘するとすればコンパニの負傷など最終ラインの選手層のところですかね。怪我人をこれ以上出さない事、シティの懸念点を突っつくとしたらそのあたりしかありませんね」 <span style="font-weight:700;">──2位のユナイテッドも7勝2分け1敗と安定しています</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_44_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「特にここ3試合(リヴァプール戦、ハダースフィールド戦、トッテナム戦)のチームパフォーマンスはあまり良くないんじゃないでしょうか。今シーズン待望のルカクが入って監督が求めているピースが埋まったというか、プレシーズンから可能性が見え大きな期待を抱かせてくれました。ただポグバが離脱して以降中盤の強度、彼がいたからこそ埋められていたスペースや中盤と前線を繋いでくれるダイナミックなプレイがなくなりまずマティッチの負担が増えました。ポグバがいたポジションにエレーラが入るとどうしても小さくまとまってしまうように見えますしそれによってムヒタリアンやルカクが孤立するようになり守備の時間が長くなってしまっています」 「同じマンチェスターでも、シティとはやっているサッカーは全然違いますね。モウリーニョ監督は基本的には攻守において個の強さを重要視しています。時にマンツーマンを局所的に使う時もありますし3ラインがきれいに保たれた中で攻守を行うというよりは多少バランスを崩しても「人」を意識させた守備、対人の強さをベースにした守備からの速い攻撃を志向しています」 「ビルドアップについて最終ラインから丁寧にボールを運ぶというような事をするわけでもなく敵陣まで力強くボールを運んでくれるポグバがいる時といない時では大きな違いが出てしまっています。マンチェスター・ユナイテッドのサッカーは基本的には個で解決するというところがベースにありますしモウリーニョ監督は多くの人数を攻撃に割くのではなくあくまでもバランス重視、“守備から”という点を大事にしています」 「その中で広いエリアをカバーしつつ質の高いプレイをしていたのがポグバでしたが、替えの利かない選手である彼がいなくなって中盤のダイナミックさはなくなりました。リヴァプール戦(第8節:0-0)もその時点での相手との力関係を冷静に分析し“これしかない”という闘い方を採用したのだと思います」 「クロップ監督から批判されたりもしましたがモウリーニョ監督は現実的な闘い方で成功してきた監督ですから批判など気にもしないでしょうしプラン通り守備的に振る舞ってうまく無失点で試合を終えたのは流石だと思いました。スパーズ戦(第10節:1-0でユナイテッドが勝利)も同じように極力リスクを排除する闘い方を採用し終盤デヘアからのロングボールを上手く繋いでマルシャルが決め見事に勝ち点3を獲得しました。今はポグバを中心とした怪我人が戻ってくるのを待ちながら勝ち点を積み上げていく時期だと考えているのではないでしょうか」 「フィジカルが強くて大きい選手も重視しているというところではフェライニの不在も戦術的な選択肢を狭めていると思います。あとはラッシュフォードですかね。良いパフォーマンスを見せている試合が多いですが、2トップの一角で出場する時のパフォーマンスがもう一つです。素晴らしい才能を持った選手なのは間違いありませんからもうひとつ突き抜ける時が来るのを(モウリーニョ監督は)待っていると思います。マルシャルに関しては今シーズン良くなったと思います。ワイドに張ってウィングの役割を果たすだけではなく内側に入っても良いプレイができるようになってきました」 「先ほど話をしましたがバランス重視、その上で中盤から前線まで幅広くカバーしていたポグバがいなくなって以降ルカクやムヒタリアンがどうしても孤立してしまう、前線の選手は基本的に孤立傾向にあります。モウリーニョ監督の考えは“少ない人数で得点を奪ってこい”っていうことだと思いますがお互いの距離も遠くサポートも少ない中で違いを見せなくてはならないので試合を観ていて『大変だな』と」 <span style="font-weight:700;">──新加入のMFネマニャ・マティッチのプレイについてはいかがでしょうか?</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_45_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「彼もまたモウリーニョ監督の求めた選手で能力の高さと実績は既に証明済みですが、ポグバとの関係はスタート時から非常に良かったと思います。マティッチがいてくれるからこそポグバも後ろ髪ひかれることなくどんどん前に出ていけますしマティッチもどんどん出ていくポグバに対して前向きな形での良いフォローが出来ていました」 「攻撃面でも自らボールを運ぶことが出来てミドルシュートも打てるマティッチですが、ポグバがいなくなって以降全体のプレイエリアが下がってしまって、“振り回されることが前提”の守備を強いられる試合が増えてきています。モウリーニョ監督がチェルシーを指揮していた後半時期に似た、ちょっとしんどい感じの仕事に変わってきていますね」 「あとは新戦力のリンデロフがまだフィット出来ていません。ひょっとするとまだと言うより、『フィットするかどうか分からないな』という感じに近いかもしれません。理由はまず(身体)能力的にはそんなに高くないという事ですが、走るスピード、ジャンプ力、カバーできるエリアの広さで考えた時に例えばバイリーのように1人で解決出来てしまうようなタイプではありません。頭が良くて、常に正しいポジションを取りながらカバーリング、攻撃面ではビルドアップができるのが特長だと思いますが、マンチェスター・ユナイテッドの持つプレイスタイルに於いてCBに求められる要素で考えるとリンデロフの持つ強みはあまり発揮できない可能性はあるかもしれません」 「そういう意味ではバイリーとフィル・ジョーンズは大きくて無理も利きますし、いざという時は体を投げ出してでもという守備が出来ますがリンデロフはよりスマートに理詰めで物事を処理する事に長けたタイプのCBだと思います。ハダースフィールド戦でも大きなミスが出てしまいましたが、まずはきちんと戦力としてフィットする事が出来るのかという事とどれくらい早くフィット出来るかが重要になりますし、イコールそれがチームの戦力が増すことに繋がります」 <span style="font-weight:700;">──ウェンブリーを仮住まいとしている3位のスパーズは、ここまで6勝2分け2敗です。昨シーズンからの戦い方の変化などはありますか?</span> 「昨シーズンは4バックでの闘いがベースで基本ハイプレスを軸にしたサッカー展開し素晴らしいシーズンフィニッシュを果たしました。今シーズンは最終ラインにダビンソン・サンチェスが入ったこともあると思いますが、3バックで臨む試合が多くなっています。3-5-2、もしくは3-1-4-2という布陣での闘いを選択する試合が多いですが守備時は両ウイングバックを3バックの脇まで落とし5バックを形成し前線はケインとアリ、ケインとソンといった組み合わせの2トップにして5-3-2で相手の攻撃に対峙する形が多いです」 「素晴らしい闘いを見せたリヴァプール戦やレアル・マドリー戦もそうでしたがある程度自陣まで下がり背後のスペースを消した状態で相手の攻撃を受け止め構えた状態から相手ゴール方向に向かってボールを奪いに行きます」 「そして奪いに出たスピードをそのまま生かした高速カウンターでゴールを狙いに行き上に挙げた2チームに対し素晴らしいゴールも決め勝利を手にしていますが、今季は相手の攻撃を吸収するところからの高速カウンターという新たな武器も手に入れています。今や世界トップレベルという評価を手にするところまでになったケインがいるかいないかで大きな違いは出ますが、相手の力を見極めた上でゲームプランを組める戦術的な柔軟性も出てきましたしそれが様々なタイプの相手に対しても攻守に於いて主導権を握る事が出来るという闘い方の幅が広がったというところに繋がっています」 「ウォーカーとダニー・ローズというアスリート能力にも秀でたSBがガンガン前に出ていたのが昨シーズンだったと思うんですけど、今シーズンはもう少しバランスを取った闘い方をしていますね。新加入のオーリエは身体的にも素晴らしく逞しい選手ですしトリッピアーとかベン・デイビスはそこまでアスリート的な資質はない選手ですが走るタイミングが上手でなおかつクロスが上手い選手たちです。あとはここにローズが戻って来てくれれば両サイド共に2人ずつ高いレベルのSBを揃える事が出来るのでより安定した闘いが出来る状況が整う事になります」 「また、昨シーズンまでの闘い方はあくまでもウォーカーとローズという選手が揃っていたからこそ採用した部分もあると思いますがとは言え両者ともに怪我が多かった事を振り返ってみても両SBにかかる負担は非常に大きかったとも言えます」 「ですから『昨シーズンみたいなサッカーだけでなくより戦術的に幅をもつ事』とをポチェッティーノ監督が考えた可能性もあると思います」 「ずっと強度の高いサッカーを続けた時にケガしてしまっていたのは誰だったかというとローズとウォーカー、そしてケインもそれに該当すると思います。より戦術的に幅を持った闘い方が出来るようになるとハイインテンシティーな部分に頼らなくて済むようになるのでそのようなケガが続かないという事にも繋がると思います」 「昨シーズンまでのスパーズには本当の意味での世界的な選手がいなかったと思います。そしてそのレベルにたどり着くことが出来るポテンシャルを持った選手がケインとデレ・アリだとして、ケインはいよいよそのステージに入ってきた感があります」 「リヴァプール戦(第9節:4-1でトッテナムが勝利)での終盤にハムストリングを傷め交代しましたがその結果次節のユナイテッド戦を欠場する事になってしまい敗れる事に繋がってしまったと個人的には見ています。今更ケインの重要性について説明するまでもありませんが、攻撃の全ての局面に於いて極めてレベルの高いストライカーと言えます。ストライカーとしての高い得点力もさることながら攻守にすごく献身性もあります。チームを押し上げていく為の前線での起点作り・スペースメイク・チャンスメイクも高いレベルで行いながらのあのゴール数ですから今や世界でも数本の指に入る9番になったと思います」 「今のスパーズはチームとしての枠組みというか、明確なプレイモデルと戦術的なコンセプトを持った中で着実に強化してきている感じがあります。明確なチームコンセプトがありながら今季は闘い方にも幅が出てきました。具体的に言うと昨季までは4バックベースでの強度の高いプレッシングが基本的な戦術でしたが今季は3バックを採用する試合が増えていますし守備時は5バックとなり相手の攻撃を受け止めてからの高速カウンターも見せ始めています。昨シーズン全く上手くいかなかったチャンピオンズリーグ(CL)でもそうした幅のある闘い方も効果を発揮しここまでは素晴らしい結果を残しています」 「昨季の中でうまくいかなかった経験を糧に選手自身が経験を積みチームとしても成長を見せていますし監督も含めて伸びている感じがあります。ケインが欠場したことがアタッキングサードでの物足りなさに繋がり敗れてしまったユナイテッド戦は正直もったいないなと思いましたが3位につけているので、悪くない位置にはいると考えているのではないでしょうか」 <span style="font-weight:700;">──CLで結果を出せているのは戦い方の幅が広がったことが影響しているのでしょうか?</span> <div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_46_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「間違いなくそれはあると思います。マドリードにてあれだけの試合(CLグループH第3節、1-1の引き分け)を見せる事ができたというのは、とてつもなく大きな自信になったと思います。リヴァプール戦も相手の特徴をしっかりと把握したうえで勝つ為の明確なプランを用意し粉砕しましたね。リヴァプールは基本的にやり方が1つで前に人数を置いて積極的に(プレスに)出ていく。真っ向から勝負しても十分対抗できるものを持つスパーズですがポチェッティーノ監督は5バックを低めに設定しリヴァプールの攻撃を受け止めた上でカウンターで仕留めるというゲームプランを組み見事に形にしました」 「特に2点目のカウンターはビックリするぐらい速かったですしその速さの中での技術の高さも見逃す事の出来ない点です。守備面でも相手のストロングポイントを消すという部分でマドリーとの試合では右サイドに黒人選手を3人置いて(ダビンソン・サンチェス、ムサ・シッソコ、オーリエ)、マルセロとイスコのところを抑えましたが自分たちの強みを残しながらも相手の良さは消すという戦術的にも非常にレベルの高い闘いを見せています」 「頂点を目指すチームとしての課題として挙げられるのは昨シーズンもそうでしたがやはりケインの代わりがいないということでしょう。期待されたヤンセンは残念ながらフィットする事なく移籍してしまいましたし基本彼の変わりが務められる選手はいませんからとにかく怪我をさせないようコンディションには十分に気を付け重要な試合には必ずケインが出場出来るようなマネジメントが必要となります。今季新たに加わったジョレンテはケインとはまた別のタイプの9番ですがレアルマドリード戦のようなジョレンテとケインのコンビは良く機能していましたし今後重要なオプションになると思います」 <span style="font-weight:700;">──4位のチェルシーは、ここまで6勝1分け3敗です。MFエンゴロ・カンテやFWアルバロ・モラタが負傷離脱したことも響いていますね</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_51_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「チェルシーはまず昨シーズンと大きく違うのはスケジュール。チャンピオンズリーグに出場する事になり最重要な試合がリーグからCLに変わった事とコンテ監督がコメントしていましたが昨季のようには練習ができていないという事の二つの点が若干チームとしての戦術的な規律にゆるみが出てしまっている原因かなと見ています。どうしても週に2試合が続く中では試合と試合の間は調整だけになるので試合で出た課題を次の試合までに修正していくという時間を今季は取れていない事が守備のゆるみに繋がっていると思います」 「新加入のモラタについてはもう少し苦労するかなと予想していましたが自分が考えていたよりも随分早くフィットしたと思います。チーム内にスペイン人が多いという事も順応・適応が早かった事に影響したと思いますし実際アスピリクエタのクロスから得点したり、セスクからも彼のスピードを生かすパスが得点を取る取らないに関わらずたくさん出ています」 「昨シーズンのMVPであるカンテも今季は随分と攻撃に出ていくスタイルに変わってきていますね。また中盤の形も昨季までとは中盤の形も変わってきています。中盤センターが2枚ではなくて3枚になり前線を2トップにしてアザールとモラタがコンビを組んでいます」 「コンテ監督の狙いとしては、アザールをサイドの守備から解放しつつバカヨコが加わったので中盤の強度を増しながらより攻撃の部分を出していきたいのかなという感じは受けますね。バカヨコも能力だけでなく戦術理解度も非常に高いですし、アスピリクエタも昨季までに比べるとかなり攻撃に関与するようになりました。あと課題として上がるのは選手層。決して悪い選手ではありませんがモラタの次のストライカーとして控えるバチュアイは要所要所で得点はしていますが、ゴール近く以外のエリアにて出来る仕事が少ないというのは気になりますしサイドもザッパコスタを獲得しましたけど、モーゼスと比較するとスケールダウンしてしまうところがありますね」 「どのチームもケガのところはアクシデントのところもあるので計算がしづらいと思いますが選手層の薄さが年明け以降の闘いに於いて足を引っ張らなければと危惧しています」 「スケジュールがタイトになった事でトレーニングの時間が減って、チーム戦術の確認作業が出来ず緩さに繋がっているのかもしれませんが例えばスパーズは同じシステムでやっていても前線の選手のチェイシングやプレスバック、常に3ラインがとにかく変わらずに、強度も保てている感じがあります。同じようなスケジュールで闘っているチェルシーは試合によって大きく変わってしまったり2トップが全く守備に参加しないような試合もあり気になっています」 「あとはペドロの出場機会がここ最近減ってきていますね。昨シーズンはペドロがアザールとジエゴ・コスタが苦手な守備でも良く走りスイッチを入れ、攻撃ではオフ・ザ・ボールの動きでスペース作り背後も取ってと、目に見えない部分でもチームに大きな貢献をしつつ決定的な仕事も見せていました」 「そのあたりの人選も2トップにしたこともあり変わってきているなという印象ですが、やはりペドロが出るとゲームが動く感じがあります。もちろんボール持った時の破壊力はアザールには敵わないですし、モラタの高さもありませんがペドロのポジション取りの上手さ・飛び出し・ドリブルは間違いなく大きな武器になりますしネイマールがいなくなった今のバルセロナに最も必要な選手だと個人的には考えています」 「シティと対戦した時(第7節:チェルシーが0-1で敗戦)にデルフがフェルナンジーニョの脇に入っていって、最終ラインが左にずれて3バックになる「ファルソ・ラテラル」を使ってきた時、チェルシーは前の2枚(モラタとアザール)含め守備で何もできませんで。(プレスをハメられず)ボールを通され運ばれて、何もできずに完敗でしたが、戦術的に次の一手が出てこなかったのは気になりました」 「サッカーも日進月歩、常に変化していきますよね。昨シーズン結果を残したチームを見て他のチームは『このチームをやっつけよう』と新しい何か探すわけですけど、そういう意味ではシティは確実に陣容が豊かになり戦い方も多彩になってきています。シティを追いかける展開となっているスパーズも全ての面に於いて大きな成長を見せていますし、ユナイテッドもルカク・マティッチという強烈な個が入ってきている。ライバルチームが昨シーズンよりも戦力的・戦術的にアップする中、チェルシーはどうなのか。モラタの活躍は非常にポジティブですが、選手層の薄さや失点の多さも気になりますしなにより昨シーズンに比べ全体的な緩さが出ている試合が散見されているのが心配です」 「守備の局面にてファーストライン(前線)、セカンドライン(中盤)、サードライン(最終ライン)と3ラインそれぞれの役割に目を向けてみるとファーストラインの守備が緩くなっています」 「1トップ2シャドーでの守備に於いては2シャドーがセントラルMFの両脇まで下がる事で中盤を4枚にし5-4-1の陣形で守備を行っていましたが今季は2トップで臨む試合が多いので守備時は5-3-2と形を変えています」 「アザールの守備の負担を軽減する事が主な目的だとして、そこにフィジカル的・戦術的に優れたバカヨコの存在があり中盤を3枚にするという監督の判断に繋がったと考えていますが、とはいえ2トップからの意図的な守備が行われないと中盤には3枚しかいなくなるのでいくらカンテ・バカヨコという強い選手を抱えていたとしても負担は大きくなりますしカバーしきれない事が多くなってしまいます」 「そうなるとチーム全体が後ろに下がりなおかつ奪うためのポイント作りが難しくなりますがチームとして引いてカウンターを狙いとしてそうしているというよりは構造上・選手のパフォーマンスが原因でそうなってしまっている感じです」 「例えばCLのローマ戦(CLグループC第3節:3-3の引き分け)も常にプレッシングを行ったのはローマでチェルシーはビルドアップもままならず相手の攻撃に対しても特に前半は下がるだけとなってしまい非常に苦戦しました。チームコンセプトだけでなく採用するシステムに於けるメリットとデメリットで考えた時にここ最近のチェルシーはややデメリットの方が目立つ事が多いのでその辺りをもう少し整備が出来ると良いのではないでしょうか」 <span style="font-weight:700;">──現時点での今シーズンの1位~4位はどのように予想されますか</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_47_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「あくまで現時点での各チームの戦力と闘いを元にという前提での話になりますが優勝はシティ。2位は現時点だとスパーズかユナイテッドかなと。リヴァプールは闘い方が一つだという事とやはり後ろに不安を抱えているのは間違いないので難しいかと思います。スパーズ戦を中継した際に試合前の現地のコメンタリーの話を聞いていたら『似通ったスタイルのチーム同士の戦いですね』という質問をインタビュアーが両監督にしていたんですが、確かに挑戦的でインテンシティが高いという意味では似た部分はあるんですけどより相手チームを分析して試合に勝てる戦術的な方策を用意できるのはスパーズです」 「リヴァプールというは基本的にはより前に人数を置く形からスタートします。システムとしては[4-3-3]という言い方で良いと思いますが、下がる事はせず常に相手に対してプレッシャーをかけ奪ったらそのままのスピードで一目散にゴールを目指しますがそれが機能した時は凄まじい爆発力を見せます」 「またシティと同じシステムではありますがその中での違いとして挙がるのはインサイドハーフの人選と役割。シルバとデ・ブライネのシティに対しワイナルドゥムとチャン(ララーナ)のリヴァプールとよりフィジカル的な特徴を持ち絶え間なく走る事が出来、パスよりは自らがボールを運びボックスに飛び込んでいく事を役割として求めているのがリヴァプールだと言えます」 「タテの速さに斜めの動きや最終ラインの裏を狙う動きが複数加わり、ドリブルからのワンツーなどのコンビネーション、コウチーニョのミドルシュートといった多種多彩の攻撃を高いレベルで尚且つ凄まじいスピードで繰り出す事が出来る、それがリヴァプールの最大の魅力です」 「基本的に非常に速くまた高い強度でプレイするという意味ではどの試合でも戦い方が同じだという事が言えますが、ここで一つ心配になる事は選手の疲労です。プレミアは試合数が多くウィンターブレイクもありませんし今季はそこにCLも入って来ていますから特にリヴァプールは運動量・スプリントといったものがベースに来るチームなので疲労が選手達の頭のフレッシュさと技術的な精度を欠いた時にどうしても上手く運ばない試合が出てきます」 「そうなった時、より安定したポゼッションや時には守備で試合をコントロールする必要がありますがそこがリヴァプールに足りない部分ではないかと。実はそんなにたくさん相手にチャンスをつくられているわけでもないのですが失点場面を見てみると「どうにかできたのではないか」という印象が残るものが多いので批判されてしまう事が多いのだと思います」 「チーム全体が敵陣まで入り込んでいる状態からの一発のカウンターや、GKとCBの連携が上手く取れずに失点してしまう事が昨シーズンからなかなか改善されていないように感じます。その攻撃的なサッカーは本当にエキサイティングだと思いますがその攻撃的なスタイルを採るが故、センターバックはサポート少ない環境の中で守る場面もあるので大変そうだなとは思います。とはいってもそこで仕事ができないと、クロップ監督の志向するサッカー完成しないと思うのでいよいよより質の高いCBを獲得する必要に迫られているのではないでしょうか」 「各クラブそれぞれに好材料・懸念点がると思いますがカギを握るのはCLでしょう。CLが迫ってくるとどうしても意識がそちらに傾いていくと思うのでまずCL前の試合がメンタル的に難しくなっていると思います」 「例えばマンチェスター・シティもグループ突破を目指す上で一番のライバルとなるナポリ戦の前のWBA戦(第10節:2-3でシティが勝利)では順調に見えた試合運びの中で強度と集中力が後半に入ると落ち2失点しました。次にCL後は全てに於いて大きなエネルギーを使った後なので疲労という部分がパフォーマンスを落とす原因になります。トップレベルの選手達のモチベーションやパフォーマンスレベルが明らかに変わるくらいCLというのは舞台としても大きい。ビッグクラブとなれば2チーム分の戦力を有しているものですがとは言え重要な試合が続く場合は同じメンバーで臨む事になりますし怪我人も出てくる事を考えると基本CL前後の試合は難しくなると思いますしなっていると思います」 「シティはコンパニやメンディといった重要な選手が怪我をしているにも関わらずデルフを左SBにコンバートするといった監督のアイデア、そして選手層の厚さも他のライバルチームと比較して数歩抜け出しているので今の形で進めていけば今季は大きな成果を挙げられると思います」 「アーセナルもヨーロッパリーグ(EL)時は全く別のチームを組み若い選手を積極的に使いながら経験を積めているのでチーム全体の経験値を上げながらリーグの方にはフレッシュなレギュラー選手達で臨めるのでコンディションという視点では有利な状況にあります。ただしアーセナルは高度なチーム戦術をベースに闘うというよりはシステムはあくまでも選手が伸び伸びとプレイする為のものであり良くも悪くも選手を縛らない監督だと思います。ですから選手自身のアイデアに委ねるというか個々人が持つ技術やアイデアを大事にする監督なので当然上手く進まない試合が必ず出てきます」 「特に上位陣との試合やフィジカルを前面に押し出しロングボールを使ってくるチームには苦戦を強いられる傾向にあります。対戦相手に対した効果的なゲームプランを用意したり、自分たちの良さを消すようなことをしてきた時に試合の中で微調整を施し改善していく事が出来るのは監督しかいませんが、そこの部分については明らかにスパーズやシティの方が優れている点として挙げられます。モウリーニョ監督も守備ベースではありますが対戦相手の特徴を徹底的に消すような戦術的な策は講じてきますしチェルシーも同様です。戦力とはまた別の視点で見てアーセナルが安定感に欠けるというのはそういったところに原因があると思います」 「前線に新たにラカゼットが加わり、いよいよエジル、サンチェスもスタメンに戻ったのでここからどんな化学反応が見られるのか楽しみにしていますが、対戦相手との力関係で守勢に回らざるを得ない時に果たしてどう機能させていくのか。チェルシー戦やシティ戦では積極的なプレッシングも見せ善戦しましたが、結果は引き分けと完敗に終わりましたしリヴァプールには完膚なきまでに粉砕されています。ベンゲル監督の作るチームは確かに美しさを兼ね備えた見る人が楽しめるサッカーを披露しますが現代のサッカーに於いてはより戦術・戦略の部分にも力を入れたチームが存在する以上アーセナルの順位は下がるかなと考えています」 <span style="font-weight:700;">──日本人選手のパフォーマンスに関してもおうかがいしたいと思います。レスター・シティのFW岡崎慎司のパフォーマンスについてどのように見ていますか。ここまで、7試合に出場して4得点です</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_48_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「立派だとしか言いようがありません。これまでも重要な試合でスタメンを外される事が多かったりと悔しい思いを彼はしてきてると思いますが出場した時には彼にしか出来ないものをきちんとピッチの上に残しますし常に虎視眈々と続けている姿勢と実際のパフォーマンスには学ぶべきものが多いです」 「彼は自分に何ができるかきちんと理解出来ています。そしてチームの中で自分が果たすべき役割とは何かについても良く考えられていますし監督が求めているものに対してきちんと取り組み確実に違いを見せてきています。一人のストライカーとして考えれば、本当にやりたいプレイとは違うかもしれませんがレスターというチームに於いて自分の特徴を残しながらどんな役割を担えば評価に繋がるのかをしっかりと頭に入れ真摯に取り組んでいる、僕はこれが彼の素晴らしいところだと思っています」 「サッカーとはあくまでチームがベースにあるスポーツです。チームとしてのプレイモデル、戦術的なコンセプトが存在してはじめて各個人の役割が明確に定まってきますが、岡崎はその事を正しく理解したうえで自分に与えられた役割を全うしつつ前線の選手として得点を挙げる事も常に狙い続けてきましたし戦術的には重要でもきちんと見ないと実は分かりにくい中盤と前線を繋ぐ仕事がイングランドメディアにも評価されるようになったのはとても素晴らしい事だと思います」 <span style="font-weight:700;">──レスターの指揮官がクレイグ・シェイクスピア監督からクロード・ピュエル監督に代わりましたが、今後岡崎が受ける影響を予想できますか</span> 「前チーム(サウサンプトン)のサッカーみていると、特別誰かに依存するような形にはならないとは思います」 「彼の持つメンタリティ含め、岡崎はあのチームの中で唯一無二の存在だと思います。既にその価値はメディア含め証明されていると思いますしあとは新しい監督の下どれだけの活躍が出来るかに期待しています」 <span style="font-weight:700;">──サウサンプトンのDF吉田麻也のパフォーマンスはいかがでしょうか? ここまで8試合に出場しています</span><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/get20171106_49_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>「安定感というかどっしりしてきましたよね。例えば何も考えずに試合を観ていても全く『気にならない』。これは失礼な意味ではなく、要はプレミアリーグの選手として何一つ見劣りすることなく当たり前にそこに存在しているという事です」 「ブライトン戦(第10節:1-1の引き分け)に出場していなくてビックリしましたが、結局このクラブにも代表選手がひしめいているわけでCBのポジションにもオランダ人が2人いて(ヴィルヒル・ファン・ダイクとヴェスレイ・ホード)、吉田を含めれば代表クラスのセンターバックが3人いるわけですから非常にレベルの高いポジション争いを日々繰り広げながらレギュラーポジションをものにしているという事です」 「長い故障とちょっとした移籍騒動を経て戻ってきたファン・ダイクは身体的な大きさと速さに高いテクニックも兼ね備えた化物みたいな選手でチームで1番スプリントが速いらしいという事を以前吉田から聞きました。190cmを超える選手がチームで1番スプリント力があるという、それだけでもポテンシャルは特大ですよね。リヴァプールやマンチェスター・シティが狙っているという情報が夏の移籍市場を賑やかにしましたが実際それだけの能力を持ったCBだと思いますし吉田にとっては良きチームメイトでありライバルになっていると思います」 「ファン・ダイクが復帰した時に『(吉田のポジションが)どうなるのかな?』と少し心配しましたが以降もきちんと試合には出ていますし、監督からの信頼もしっかりと得られている。肉体的にもまだ成長しているということもあると思いますしプレミアリーグというものききちんと理解した上でCBとしてチーム戦術に沿った形で必要とされている事やっていると思います」 「例えば自陣でバウンドボールを処理するとして、コントロールをしてフリーな味方にパスを繋ぎ攻撃に移行するといった選択はあまりせず、危ないと思ったらシンプルに蹴り出すといったはっきりとしたリスクになる要素を含んだ選択は極力採らなくなっています。センターバックというものは『守ってこそ評価される』というヨーロッパに於けるスタンダードな評価基準頭に叩き込んでプレイするようになったと以前話をしてくれましたが、特にボックス周辺でボールを扱う時は最新の注意を払い難しいプレイにチャレンジする事はなくなりましたし非常に繊細にマメにポジションを取るといった高いレベルの基本動作も手伝って判断を間違わなくなりました」 「相手ストライカーと『よーいドン』で走った敵わないという前提で彼は常に準備が出来るCBですし常に少しでも先手が取れるようにというところでやっていますよね。言葉をきちんと使いこなせるというところも味方との連携には大きな効果を発揮していますし着実にクラブの中で信頼を積み重ねている事が本人をすごく安定させていると思います」 ◆戸田和幸氏『スポナビライブ』出演情報 ▽11月18日(土) 21:00〜 [LIVE](無料)ノースロンドンダービー KICK OFF直前特番 解説:戸田和幸 ゲスト:笹木香利 実況:下田恒幸 21:00〜 [LIVE]アーセナル vs. トッテナム 解説:戸田和幸 ゲスト:笹木香利 実況:下田恒幸 ▽11月19日(日) 2:24〜 [LIVE]マンチェスター・U vs. ニューカッスル 解説:戸田和幸 実況:下田恒幸 <div id="cws_ad" style="text-align:center;"><hr><a href="https://goo.gl/gYCFpM" target="_blank">戸田さんも解説出演中の<br />スポナビライブはこちら</a> <hr> </div> 2017.11.17 13:00 Fri

誰もが通るデビュー戦…インパクトを残したデビュー戦3試合を超WSがチョイス!

▽プロの選手であれば誰しもが通るデビュー戦。しかし、そのデビューで結果を残せる選手は数少ない。 ▽単なるキャリアのスタートとなる選手が多い中、センセーショナルなデビュー戦を記録する選手も居る。今回は、「スポナビライブ」が配信するスペシャル番組「FOOTBALL COUNTDOWNS」でランク外となった鮮烈なデビュー戦から超WS編集部が厳選した3選手を紹介する。 <div style="text-align:center;width:100%;" id="cws_ad"><hr><a href="https://goo.gl/eGRFpw" target="_blank">「FOOTBALL COUNTDOWNS」は<br/>スポナビライブで放送!</a><hr></div> ◆クリスティアーノ・ロナウド(スポルティング・リスボン) 2002年10月7日 スポルティング・リスボンvsモレイレンセ<hr><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/fcd201707_10_debuts_2_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div>▽世界最高峰の選手の1人とされるクリスティアーノ・ロナウドは、デビュー戦からいきなり成功を収めた選手の1人だ。17歳でのデビューとなったモレイレンセ戦で先発出場を果たすと、当時のクラブ史上最年少ゴールを記録。さらにもう1ゴールを奪う活躍を見せた。翌年にはマンチェスター・ユナイテッドへと移籍を果たしている。 ◆マーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド) 2002年10月7日 UEFAヨーロッパリーグ 決勝T1回戦 マンチェスター・ユナイテッドvsミッティラン<hr><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/fcd201707_10_debuts_2_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽ユナイテッドのアカデミー出身のラッシュフォード。突如訪れたデビュー戦は欧州の舞台となった。アンソニー・マルシャルの負傷欠場で急遽先発したラッシュフォードは、2ゴールの活躍でチームを勝利に導いた。さらに3日後のアーセナル戦でプレミアリーグデビュー。この試合では2ゴール1アシストと結果を残し、3-2での勝利に貢献した。 ◆ルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸) 2017年7月30日 明治安田生命 J1リーグ第19節 ヴィッセル神戸vs大宮アルディージャ<hr><div style="text-align:center;"><img src="http://image.ultra-soccer.jp/800/image/fcd201707_10_debuts_2_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div>▽忘れてはならない衝撃のデビューを果たしたのは、鳴り物入りで日本へとやってきた元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキだ。ガラタサライから加入したポドルスキは、J1の中断明けとなった大宮戦に先発出場。すると、いきなりの2ゴールを決め、チームの3-1の勝利に貢献。力の違いをいきなり見せつけた。 <div style="text-align:center;width:100%;" id="cws_ad"><hr><a href="https://goo.gl/U5kf6B" target="_blank">「FOOTBALL COUNTDOWNS」は<br/>スポナビライブで放送!</a><hr></div> 2017.08.06 22:00 Sun
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