レーティング:日本 2-0 ヨルダン《アジアカップ2015》

2015.01.20 20:01 Tue
▽日本代表は20日、アジアカップ2015のグループD最終節でヨルダン代表と対戦し、本田の3試合連続ゴールなどで2-0の勝利を収めた。この結果、日本のグループ首位通過が決定。23日に行われる準々決勝でUAE代表と対戦することになった。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。

▽日本代表採点
GK
1 川島 永嗣 5.5
守備機会がほとんどなかった
DF
3 酒井 高徳 6.0
攻撃にうまく絡めなかったが、決定機を阻止するなど守備で好対応を見せた

22 吉田 麻也 6.0
難しい対応に迫られることはなく、うまく相手の攻撃を跳ね返す

6 森重 真人 6.0
攻撃時のセットプレーで決定機を迎える。守備は危なげなくプレー
5 長友 佑都 6.5
頻繁に上下動を繰り返し、攻守に抜群の安定感を示した

MF
7 遠藤 保仁 6.5
絶妙な縦パスで攻撃のスイッチを入れた。攻撃に効果的に絡む

(→柴崎 岳 -)

17 長谷部 誠 6.0
宮本氏を抜き、代表キャプテンとして歴代最多キャップを更新。パスミスでピンチを招くシーンもあったが、さすがの駆け引きで相手を封じ、先制点の起点にもなる

10 香川 真司 6.0
良い形でボールを受けた際はチャンスまで持っていき、待望のアギーレ体制初ゴール

FW
4 本田 圭佑 6.0
ようやく流れの中でゴールを決めて3戦連続弾をマーク。しかし、チャンスを逃がすシーンもあった

9 岡崎 慎司 6.0
ゴールを奪うことはできなかったが、巧みな動き出しで何度もボールを引き出した

(→武藤 嘉紀 6.0)
そのまま岡崎のポジションに入り、香川のゴールをアシスト

18 乾 貴士 6.5
サイドに留まらず、中央でも効果的にボールを受け、相手にとって危険な存在となる。先制点のシーンは自身の好スルーパスから

(→清武 弘嗣 5.5)
周囲と呼吸がうまく合っていなかったが、武藤へのパスで2点目に関与

監督
アギーレ 6.0
危なげない試合運びで首位通過を決めたが、3戦連続で同じ11人を起用したことで、決勝トーナメントに向けて選手の疲労に影響を与えないか心配

▽ヨルダン代表採点
GK
1 シャフィ 5.5
2失点を喫したが、責任は問えない。ビッグセーブを1本見せた

DF
11 ザハラン 5.0
先制されたシーンでは乾にもっと激しく当たりたかった

3 ハッタブ 5.0
岡崎の動き出しに苦労した

19 ヤシーン 5.5
序盤はうまく跳ね返していたが、徐々に崩され出した

21 アル・ドメイリ 5.0
効果的なプレーを見せることができなかった

MF
23 モハマッド 5.0
激しいプレーを見せるも、相手の攻撃を抑えるには至らなかった

5 ムスタファ 5.0
バイタルエリアのスペースをケアできず、2失点目のシーンでは香川のマークを見落とす

18 アリ 5.0
激しくプレスをかけたが、相手を捕まえきれずに前半だけで交代

(→アブ・アマラ 6.0)
後半の開始から出場し、積極的な動きで攻撃にアクセントを付ける

8 ムルジャン 5.5
前半は長谷部と激しい攻防を見せるが、後半は守備に追われた

FW
14 ディーブ 5.0
何もできないままハーフタイムに交代

(→ハイル 5.0)
効果的な仕掛けを見せられなかった

20 アル・ダルドゥール 5.0
良い形でボールが来ず、見せ場がなかった

(→バニアテヤフ 5.0)
攻撃を活性化することはできなかった

監督
ウィルキンス 5.5
積極的な交代策で流れを引き寄せようとしたが、実を結ばなかった

★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
長友佑都(日本)
▽素晴らしい運動量で左サイドを制圧。攻守に見事な安定感を見せて日本の勝利に大きく貢献した。

日本 2-0 ヨルダン
【日本】
本田 圭佑(前24)
香川 真司(後37)
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群雄割拠への序章《アジアカップ2015》

▽1月31日、22日間に及ぶアジアカップは、延長戦を制したホスト国の優勝という形で幕を閉じた。120分に及ぶ激闘を終えた後、オーストラリアに敗れた韓国代表指揮官は、「どちらが勝利してもおかしくない試合だった」と語ったが、その言葉に同意する人は多いだろう。当事国ではない第三者の立場が見ても、そう感じる素晴らしい決勝戦だった。 ▽そして、その場に日本代表がいなかったことが悔しくて仕方がなかった。あの強度を経験できなかったことが残念で仕方がなかった。日本代表の敗退が決まったあの時、現在のような心境になるとは想像していなかった。もしかすると、日本が失った経験値は自分が考えていた“それ”よりも大きかったのかもしれない。それが、現時点での偽らざる思いだ。 ◆若手の活躍と継続 ▽今大会で目についたのは、若手の活躍だ。優勝したオーストラリアで言えば、MVPを獲得したMFルオンゴ(22)の他にも、GKライアン(22)、DFデビッドソン(23)、DFセインズベリー(23)、FWレッキー(23)、FWユリッチ(23)といった20代前半の若手がチームの主力として初優勝に貢献した。また、惜しくも準優勝に終わった韓国も、MFク・ジャチョルやMFイ・チョンヨンの負傷離脱があったものの、MFソン・フンミン(22)を筆頭に、DFキム・ジンス(23)、DFチャン・ヒョンス(23)、MFナム・テヒ(23)、FWイ・ジョンヒョプ(23)といった20代前半の選手が決勝のスタメンに名を連ねた。 ▽さらに、UAE代表とイラク代表も、ロンドン五輪に出場したメンバーやU-20ワールドカップで好成績を残した20代前半のメンバーを中心としたチームでベスト4に進出。それぞれPK戦での勝利だったが、日本代表とイラン代表を退け、自信を深めたことだろう。今大会で上位に進出した国はどこも、アンダー世代で世界を経験してきた“有望株”がしっかりと結果を残した。先のワールドカップを振り返っても、ブラジルのFWネイマール(22)やコロンビアのMFハメス・ロドリゲス(23)など、20代前半でチームの主軸となっている選手は多い。 ◆今後への不安 ▽翻って今大会の日本代表は、経験豊富な20代後半の選手たちを中心に、危なげない試合運びを見せる大人のチームだった。しかし、終わってみれば5大会ぶりのベスト8……。チームの主力としてプレーした20代前半の選手は、内田の負傷離脱によって出場機会を得たDF酒井(23)だけだった。UAE戦でゴールを挙げたMF柴崎(22)やFW武藤(22)という“期待の若手”もいたが、チームの主力と呼べるほどの出場機会は得られなかった。その現状は、2007年を最後に4大会連続でU-20ワールドカップの出場権を逃がしていることと無関係ではないだろう。目前に迫ったワールドカップ予選に向けた大きな不安要素ではないものの、日本がアジアの盟主として君臨し続けられるかには、小さくない不安を感じている。 ▽もちろん、アジアは簡単ではない。それは間違いないだろう。ただ、近年のワールドカップ出場国を見ても、今大会のパフォーマンスを見ていても、オーストラリア、韓国、イラン、そして日本の力が一段上のレベルにあることも事実だ。しかし、前述したように今大会のベスト4には、PK戦の末に日本とイランを退けたUAEとイラクが残った。アンダー世代で世界を経験してきた中東勢やウズベキスタンの台頭も侮ることはできない。 ▽実際、アンダー世代の日本は、韓国やイラク、北朝鮮などに敗れ、世界への道を閉ざされてきた。ワールドカップのアジア枠を巡る争いは、今後さらに激化していくことだろう。“群雄割拠”の新時代が、幕を上げようとしている。そう予感させる大会だった。 《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》 2015.02.02 15:00 Mon

アジアカップMVPのルオンゴ「優勝を決めた時は夢のようだった」

▽1月31日に閉幕したアジアカップ2015は、決勝でオーストラリア代表が韓国代表に2-1で競り勝ち、初優勝を飾った。そして、今大会のMVPにはオーストラリア代表のMFマッシモ・ルオンゴ(22)が選出された。アジアサッカー連盟(AFC)の公式サイトが発表している。 ▽自国開催となったアジアカップで、ルオンゴは全6試合に出場。攻守で絶大な存在感を示し、開幕戦となったヨルダン代表戦では逆転ゴールを挙げ、決勝戦では先制点を記録する活躍を見せた。 ▽MVPに選出されたルオンゴは「この大会で起こった全てに感謝したいよ。チームメイトは素晴らしかった。8万人のファンが集まった雰囲気はとてつもなかったね。それとともに、大会で優勝カップを手にしたのも特別な瞬間だ。優勝を決めた時は夢のようだった」と語り、優勝の喜びを噛み締めていた。 ▽また、決勝戦で決めた見事なミドルシュートについては次のように振り返った。 「トレント(・セインズベリー)から素晴らしいボールが来たんだ。ボールが良かったから、ファーストタッチで前を向けたんだ。相手DFが迫っていたけど、僕はシュートを打つことだけを考えていた。うまくボールの芯を捉えることができたね」 ▽大会を終えたルオンゴは、フットボールリーグ1(イングランド3部)のスウィンドン・タウンでのプレーに集中している。 「この大会で僕がどのような選手か示せたと思う。チームを正しくサポートできると思っているよ。今は自信を持ってプレーできる」 2015.02.01 18:26 Sun
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