東京の慶応ボーイ武藤「プレーで魅了」

2014.08.29 09:00 Fri
日本サッカー協会は28日、ハビエル・アギーレ新監督(55)の初陣となるウルグアイ戦(9月5日、札幌)、ベネズエラ戦(同9日、横浜国際)の日本代表メンバー23人を発表した。
慶応ワンダーボーイが、アギーレ監督のハートを射止めた! 慶大に通うプロ1年目の東京FW武藤嘉紀(22)が日本代表に初選出された。リストアップをされ、御前試合となった浦和戦(23日)で2ゴール決めた猛アピールが実った。これまでの肩書も経歴も関係ない同監督の方針の下、珍しい現役大学生代表選手として合流する。
吉報は練習前に届いた。大学に通いながらプロ1年目の武藤。練習場に入る間際、ファンから代表入りを祝う言葉に手を上げて応えた。いつも通り練習に臨み、いつも通り全力でプレー。しかし、周囲は違った。メンバー発表を受け、駆けつけた報道陣はテレビカメラ7台、総勢50人にも上った。そんな騒々しい周囲に、22歳の武藤は緊張で汗を流しながらも、冷静に努めて言った。
「聞いたときはかなり興奮しましたけど、うれしさと驚きの半々。せっかくのチャンスを消極的にプレーしたり、コミュニケーションをとらなかったらもったいない。萎縮せずにやっていきたい」
慶大4年生にしてプロ1年目どころか、半年で日本代表入りという、夢のように階段を駆け上がった。開幕から先発に定着し20試合で7得点。守備では飛び抜けた運動量で、前線から追いかけ回す。わずか半年だがプロの舞台で戦い「自分は攻守に戦える選手だと思っている」と自信をつけたのも、日々の努力のたまものだ。
座右の銘は「強烈な努力」だという。豪胆な勝負師として知られた囲碁界の棋聖、藤沢秀行氏(享年83)のドキュメント番組を家族で見ていた高校時代、胸に刻んだ。「めちゃくちゃいい言葉だなと。自分もそうやっていければ、サッカー選手としても人としても成長できると思えた」。小学校時代、所属したバディSCでは毎日10キロ走り込む強烈な日々を過ごした。今も毎日の体幹メニューは欠かさない。普段から今回ともに代表入りしたDF森重とマッチアップする練習も、大学生の武藤にとって強烈な毎日になっている。
日の丸を背負うのは全日本大学選抜以来だが、世代別を通して日本代表は初。現役大学生、慶応ボーイ、イケメンと騒がれる中で「プレーで見ている人を魅了したい」と“強烈な”世界に飛び込んでいく。【栗田成芳】

提供:日刊スポーツ

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