イタリア代表のブッフォン団長がユーロ2024へ闘志「アルバニア戦が最もデリケート」「歴史が我々に優勝を課した」

2024.05.29 19:10 Wed
ジャンルイジ・ブッフォン氏がユーロ2024ヘ闘志
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ジャンルイジ・ブッフォン氏がユーロ2024ヘ闘志
イタリアサッカー連盟(FIGC)でイタリア代表のコーディネーターを担うジャンルイジ・ブッフォン氏が、今夏のユーロ2024へ意気込んだ。イタリア『カルチョメルカート』が伝える。
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説明不要の世界的GKとして名を馳せたブッフォン氏。2006年ドイツW杯を制したイタリア代表の正守護神は現在、ルチアーノ・スパレッティ監督率いるアッズーリで、日本なら“団長”と呼ばれるようなチーム統括を担う。団長として最初の大舞台は、開幕がいよいよ近づいてきたユーロ2024。28日、イタリア・サルデーニャ島で催された「グローブ・サッカー・アワード」に出席し、王座防衛を目指して挑むコンペディションへ意気込みを語った。
「私は、自らの現役生活を振り返ったとき、いくつかの思い出深い栄光ではなく、悔しさにまみれた敗北の試合が真っ先に思い出される。いつだってそうだ」

「それは何故か。敗北は選手にとって、立ち止まって自らを見つめ直すキッカケとなるからだ。勝利に酔いしれることも素晴らしいが、思考をめぐらすものにはならないのだよ」
「“イタリア代表はドイツの地(ユーロ2024開催地)で主人公に返り咲くべきだ”…これは、我々自ら厳しい目標を課したわけではなく、ドイツでW杯を制した歴史から示唆されたもの」

「その点、スパレッティは指揮を執り初めてすぐ、チーム全員に強い帰属意識を求め、真剣に取り組む選手を選び、これから直面する困難への対処をスタートさせた。少しでも前進しようと、髪の毛を引き裂き、粒子レベルの積み上げを日々重ねてきた」

「初戦(グループB第1節)はアルバニア代表。彼らが3試合で最も困難な相手だと言うのは偽善的だが、一番デリケートな90分間は間違いなくこの試合だ。チーム全員が正しい方策でこの試合へ進まなくてはならない」

「私はこの立場でドイツに戻れることが嬉しい。今夏のドイツは私たちにとって素晴らしい場所となるだろう。アッズーリには並外れた選手たちがいる」

◆ユーロ2024・グループB
---第1節---
6月15日 イタリアvsアルバニア
6月15日 スペインvsクロアチア
---第2節---
6月19日 クロアチアvsアルバニア
6月20日 スペインvsイタリア
---第3節---
6月24日 クロアチアvsイタリア
6月24日 アルバニアvsスペイン

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45歳の元イタリア代表GKブッフォンが現役引退を発表、28年のプロ生活に幕「振り返ってみればあっという間だった」

元イタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォン(45)が、現役引退を発表した。 パルマの下部組織育ちのブッフォンは、1995-96シーズンにファーストチームに昇格。17歳で引き上げられると、17歳9カ月でセリエAデビューした。 1996-97シーズンから正守護神となると、リリアン・テュラムやファビオ・カンナバーロと強固な守備陣を形成。UEFAカップの優勝などに貢献すると、2001年7月に当時のGK史上最高額である5230万ユーロ(当時のレートで56億円)でユベントスへと完全移籍。栄光の時代を築くこととなる。 ユベねとすでは2018年7月まで在籍。カルチョ・スキャンダルと呼ばれる大きな問題の渦中にあり、チームは八百長行為によりセリエBに降格。多くの主力選手が移籍をする中で、ブッフォンも移籍の噂が出たが、残留を決断。セリエBで1年過ごし、その後はセリエAでプレーを続けた。 2018年7月にはパリ・サンジェルマン(PSG)へと完全移籍。1年でユベントスに戻ることとなるが、2021年7月に古巣のパルマへと復帰。2シーズンプレーし、現役引退を決断した。 セリエA通算657試合に出場し、クリーンシートは299試合で達成。セリエBでも80試合プレーし、33試合でクリーンシートを達成した。また、チャンピオンズリーグ(CL)では124試合に出場し53試合でクリーンシートを達成。キュラブキャリアでは予選やプレーオフなどもあわせ、975試合で429試合のクリーンシートを達成している。 なお、タイトルはセリエAで7連覇を含む10度の優勝を経験。PSGでリーグ・アン王者に、パルマ時代にUEFAカップ(ヨーロッパリーグの前身)で優勝。最後までCLで優勝し、ビッグイヤーを掲げることはなかった。 また、イタリア代表としても2006年のドイツ・ワールドカップで優勝。176試合に出場していた。 ブッフォンは自身のSNSにキャリアを振り返る動画を投稿。「ここで終わる。あなたは僕にすべてを与えた。僕はあなたにすべてを与えた。僕たちは一緒に勝った」と投稿し、応援してくれたファンへ短いながらも感謝を伝えた。 さらに、自身が育ち、最後にプレーしたクラブであるパルマを通じてもコメント。28年間のプロ生活を振り返った。 「28年間のキャリアは、ほとんど考えられないような偉業だと僕には思える。とりわけ、ほぼ30年にわたって実証されてきたパフォーマンスの継続性を考えればそうだろう、これこそが、スポーツ選手としてのキャリアの価値を最も左右する点だと考えている」 「とても多くの情熱、献身性、熱意、そして喜びをこの作品に注ぎ込んだので、振り返ってみればあっという間だったと言える」 「この28年間(1995年11月19日から2003年5月30日)は、僕のサッカーの歴史であり、スポーツの歴史でもある。そしてこの28年間、歓声と涙と愛を持って支えてくれた人たちの物語でもある」 「そして、パルマと関わる人々にも感謝したい。この2年間でさえ、本当に愛されていると感じさせてくれた。カイル・クラスウ会長、僕がサッカー界で出会った中で、最高の人物の1人だ。クラブのディレクターのみんなから、すぐにグループのマネジメント受けてほしいと頼まれた」 <span class="paragraph-title">【動画】28年間のキャリアを振り返るブッフォンお別れのムービー</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">That&#39;s all folks!<br>You gave me everything.<br>I gave you everything.<br>We did it together. <a href="https://t.co/bGvIDsoFsG">pic.twitter.com/bGvIDsoFsG</a></p>&mdash; Gianluigi Buffon (@gianluigibuffon) <a href="https://twitter.com/gianluigibuffon/status/1686727431887933440?ref_src=twsrc%5Etfw">August 2, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2023.08.02 22:52 Wed

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