【日本代表コラム】気になった2つのこと

▽残念ながら、試合の入り方、試合運びという面で、シリア代表戦の反省を生かすことはできなかった。キックオフ直後からバタバタしたプレーが多く、球際で強さを見せるイラン代表に苦戦を強いられる。そして、両サイドの推進力を駆使してボールを持ち上がる相手に押し込まれていった。

▽その後、ピッチをワイドに使いながらイランの守備を広げてスペースを作り、流れを自分たちに引き寄せた時間帯もあったが、DF米倉の不用意なバックパスからDF吉田がイエローカードをもらったプレーを機に再び流れは変わった。そして前半のアディショナルタイム、足がもつれてしまったとはいえ、相手がゴールに背を向けて2対1という状況を作っていたなかでPKを献上し、先取点を与えてしまった。

▽試合が落ち着かなかった要因の1つは、プレッシャーのかかる中でも足元でつなごうとしすぎることだと思う。正確には、何の狙いも持たずに足元へパスを出しすぎているということ。出せるところに出しているだけの状態が続いた。その結果、パスの出し手と受け手という2者間でのパス交換となり、相手にとって狙いやすい状況が生まれてしまう。そのような状況を打開するには、3人目、4人目が連動し、ワンタッチプレーなどでマークを外していくことが必要だ。要するに、意図のあるパス回しが大事になってくる。

▽さらに気になったことがもう1つ。それは、サイドバックの使い方だ。特に後半は、ボランチのMF長谷部やMF柴崎がボールを持った際に、サイドバックがスピードに乗って裏に走り込む形が何度かあった。しかし、蹴れるタイミングでも裏のスペースにパスが送られることは少なく、相手の守備ブロックの前でパスコースを探し、横パスで逃げるシーンが多く見られた。あのような場面では、積極的にチャレンジしてもらいたい。カットされたり、ボールが長くなったりしても守備からやり直すことができ、パスが通れば相手守備陣はゴールに向かいながらの守備を強いられる。

▽サイドバックはスペースに走り込んでパスを受けた場合にこそ、効果的なプレーが可能となるポジションだ。しかし、ここ最近の試合では相手の守備ブロックの手前でパスを受け、プレッシャーを受けてセンターバックに戻すか、ボランチにボールを預けてやり直す形が多く見られる。その選択が悪いわけではないが、時にはシンプルな裏への走り込みやワンツーを狙うべきだと思う。チャレンジしなければ何も起こらない。プレーの変化が選択肢を増やすことにもつながり、様々な状況に対応するための礎となるに違いない。
《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》

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超ワールドサッカー編集部
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