《プレミアリーグ最終節》
トッテナムvsサンダーランド
★微かな希望を胸に
▽19日、プレミアリーグ最終節のトッテナムvsサンダーランドが、トッテナムの本拠地ホワイト・ハート・レーンで行われた。

▽現在、リーグ戦5位のトッテナム(勝ち点69)は、来シーズンのCL出場圏内となる4位アーセナル(勝ち点70)を勝ち点1差で追う状況で、2012-13シーズンの最終節のサンダーランド戦を迎えた。すでに自力でのCL出場権獲得の可能性がないトッテナムは、同時刻に行われる試合でアーセナルと対戦するニューカッスルが引き分け以上の結果を残すことを願いつつ、逆転でのCL出場獲得に向けて絶対条件となる勝ち点3を目指した。なお、前節のストーク・シティ戦からのメンバー変更は、センターバックのDFコーカーに代わってDFアスー=エコトが左サイドバックに入っただけだった。
◆トッテナム

◆サンダーランド

★サンダーランドを圧倒も…
▽CL出場獲得には勝利しかないトッテナムが、序盤から猛攻を仕掛けていく。ここ最近、アタッキングサードにおける崩しの精度に問題を抱えるトッテナム。しかし、この試合ではFWアデバヨールとMFデンプシーの再三にわたるポジションチェンジや、MFハドルストンの前線への飛び出しなど、オフ・ザ・ボールの動きに改善が見られ、決定的な場面を作り出していった。前半5分にはボックス右に抜け出したアデバヨールがニアを狙ったシュートを放つが、これは相手GKミニョレのセーブに遭った。

▽その後も試合はトッテナムのハーフコートゲームとなる。トッテナムは前述したオフ・ザ・ボールの動きに加え、センターバックのDFヴェルトンゲンの高精度のフィード、頻繁にポジションを入れ替える両翼のドリブル突破でサンダーランドを自陣に釘付けにする。そして、20分に絶好の先制機を迎える。ハドルストンのフィードに抜け出したベイルが、ペナルティエリア内でDFラーションに後方から倒される。この瞬間、PKを確信したスタジアムは歓喜に包まれるが、主審の判定はまさかのベイルのシュミレーション。しかし、この直後の25分にハドルストンがミドルシュートからGKミニョレを急襲するなど、トッテナムペースは変わらず。

▽一方、前節に残留を決定させたサンダーランドは序盤からエンジンが掛からない。それでも、相手の猛攻に慣れてきたことで、徐々に攻撃する場面を増やしていく。31分にはFWウィッカムとFWグラハムによる連携からゴールに迫る。中央でボールを受けたウィッカムが右サイドを抜け出したグラハムにボールを展開。そして、グラハムのニアへの折り返しを右足で合わせる。しかし、ゴール至近距離から放たれたこのシュートはGKロリスが体を張ってセーブした。さらに37分にはペナルティエリア手前でボールを受けたウィッカムが鋭い反転シュートを見せるが、これは相手のブロックに阻まれた。

▽前半終盤にかけては、再びトッテナムが攻勢を見せる。この時間帯、持ち味であるサイドアタックが機能したトッテナムは、レノンとアスー=エコトのクロスから決定的な場面を作り出す。しかし、ベイルの2度の決定的なシュートがDFのブロック、GKミニョレのファインセーブに阻まれ、前半のうちにリードを奪うことはできなかった。
★ベイル弾で意地を見せるも、CL出場を逃す…
▽終始、圧倒しながらも前半にゴールを奪えなかったトッテナムだったが、この後半も積極的に攻撃を仕掛けていく。後半開始2分にはアスー=エコトの左クロスからベイル、レノンが立て続けにシュートを放つが、いずれも枠を捉えることができない。すると、トッテナムは不用意なミスからサンダーランドに決定的な場面を作られてしまう。5分、ハドルストンの不用意なボールロストからウィッカムのパスに抜け出したグラハムがボックス左で決定的なシュート。しかし、このシュートは冷静な飛び出しでコースを消したGKロリスが間一髪セーブした。

▽『ピンチの後にチャンスあり』という言葉通り、この直後にトッテナムにゴールチャンスが訪れる。6分、ペナルティエリア手前でボールを受けたアデバヨールが右足のシュートを放つと、これがペナルティエリア内のDFクエジャールの右腕に当たる。このプレーでゴール裏に陣取るホームサポーターは再び歓喜の声を挙げるが、主審の判定はまたしてもノーファウル。トッテナムは前半に引き続き、不利な判定で先制機を逃した。さらにトッテナムサポーターの不運は続く、同時刻に行われている試合でアーセナルが先制したとの情報が入った。ホームサポーターが落胆する様子を見て、ピッチ上の選手たちにも状況が呑み込めたようだった。

▽しかし、この状況にも気持ちを切らさないトッテナムは、攻勢を続けていく。17分にはゴール前でGKと競り合ったデンプシーの落としを受けたパーカーがGK不在のゴールにシュートを放つ。これはDFコールバックのブロックに阻まれる。さらに、こぼれ球をレノンがシュートするも、このシュートは再びコールバックにブロックされ、左ポストに直撃した。

▽押し込みながらもゴールが遠いトッテナム。この状況を受けたビラス=ボアス監督はMFデンベレ、FWデフォー、MFシグルドソンと次々に攻撃的な選手をピッチに送り込む。だが、最終ラインの枚数を削り、人数を掛けたトッテナムの猛攻はなかなか実らず、時間だけが過ぎていく。しかし、このまま試合終了と思われた終了間際に劇的なゴールが生まれる。44分、右サイドでデンベレの横パスを受けたベイルが中央に切れ込み、左足を一閃。すると、鋭い弾道のこのシュートがゴール左隅に突き刺さった。その後、最後まで集中を切らさない守備でこの1点を守りきったトッテナムが、見事な勝利を飾った。しかし、同時刻に行われた試合でアーセナルが勝利したため、トッテナムの2シーズンぶりのCL出場は惜しくもならず…。
▽トッテナム採点
GK
25 ロリス 6.0
前後半に1度ずつビッグセーブを見せる。それ以外も安定していた

DF
28 ウォーカー 6.0
攻守に躍動していた

20 ドーソン 6.0
球際で相手2トップをきっちり抑え込んだ

5 ヴェルトンゲン 6.5
安定した守備に加え、高精度のフィードでビルドアップに貢献

32 アスー=エコト 5.5
上がった際、裏のスペースを狙われた。しかし、概ね集中したプレーを見せた

(→シグルドソン -)

MF
7 レノン 6.5
両サイドでキレ味鋭いドリブル突破を見せ、攻撃にアクセントを与えた

8 パーカー 5.5
中盤できっちりリスクマネージメントを行った

(→デンベレ 5.5)
投入直後から攻撃の起点となった

11 ベイル 8.0
試合終了間際に驚愕の決勝点を奪取。エースの仕事をした

6 ハドルストン 6.0
持ち味の展開力だけでなく、頻繁に前線に顔を出した

2 デンプシー 5.5
アデバヨールとポジションチェンジしながら攻撃にアクセントを付けようとしていた

(→デフォー 5.5)
与えられた役目はこなした

FW
10 アデバヨール 6.0
前線できっちりボールを収め、攻撃の起点となった

監督
ビラス=ボアス 6.0
最後はベイルの助けを借りるも、就任1年目でクラブ史上最多勝ち点を記録

▽サンダーランド採点
GK
22 ミニョレ 6.5
最後はベイルにゴールを破られるも、再三の好セーブでスパーズを最後まで苦しめた

DF
7 ラーション 5.0
前半にあわやPKという場面を招くなど、不安定なプレー

24 クエジャール 6.0
猛攻に晒された中で球際の粘りが際立っていた

16 オシェイ 6.0
クエジャール同様に最後の場面で粘った

14 コールバック 6.0
決死のブロックで2度のピンチを防ぐなど、堅守に大きく貢献

MF
21 アダム・ジョンソン 5.0
比較的フリーでプレーしていたにも関わらず、キック精度が酷かった

4 エンディアイエ 5.5
持ち味のフィジカルを生かして最終ラインをサポート

15 D・ヴォーン 4.5
不用意なファウルで退場。守備の際に後手を踏む場面が多かった

23 マクリーン 5.0
押し込まれて攻撃に出られず

(→ノット 5.0)
マクリーンと同様に守備に追われた

FW
9 グラハム 6.0
気の利いたポジショニングでボールを引き出し、ウィッカムとの連係から決定機を作った

(→マンドロン 5.0)
目立ったアピールはなかった

10 ウィッカム 6.0
終始劣勢の状況の中で、個人の能力で決定的な場面を演出

(→ミチェル -)

監督
ディ・カーニオ 5.5
モチベーションの難しい試合の中で、選手たちにきっちりハードワークをさせた

★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ!
ベイル(トッテナム)
▽CL出場権獲得はならずも、圧巻のゴールでチームに勝利をもたらした。スパーズの誇る絶対的エースは、最後までエースの仕事をやり遂げた。CL出場を逃したことで、来季の去就に注目が集まるが、願わくば来季もスパーズでプレーする姿を見たい。

トッテナム 1-0 サンダーランド
【トッテナム】
ベイル(後44)
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