【日本代表コラム】アピールは!?

▽シンガポール代表戦に先発したメンバーから8人を入れ替えて臨んだカンボジア代表戦。FW南野に与えられた時間は短かったが、最終的にはGKの2選手(六反と林)とDF丸山を除く20名に出場機会が与えられた2試合だった。

▽メンバーを大幅に入れ替えることでリスクが生じる可能性も考えられるが、故にFW岡崎やMF香川に加え、シンガポール戦にも出場していたDF吉田、DF長友といった経験のある選手を起用したはずだ。なにより、それだけのメンバーを入れ替えても勝てる相手だと考えたのだろう。

▽だからこそ、来年から始まる3次(最終)予選を前に、公式戦の中でより多くの選手を試したはず。個人的には、勝つことは当然のノルマで、あとはチャンスを与えられた選手たちがどれだけアピールできるのかという部分に注目してカンボジア戦を見ていた。

▽そういった観点で見ると、中盤での起用となり、前半のみの出場に留まったMF遠藤にとっては、悔しい試合になったことだろう。所属クラブではセンターバックの一角を担う選手であり、カンボジアのように引いた相手よりは、より拮抗した相手との試合でこそ良さが発揮されるタイプではある。MF山口という、やや似たタイプの選手と並んでしまったという見方もあるが、もう1つ上のステップにいくには、判断力と展開力を磨いていく必要があるだろう。

▽前述したように、所属クラブとは異なるポジションでの起用というエクスキューズはあるが、U-23代表でも基本的には中盤の低い位置で出場している。課されている役割は異なるが、判断力と展開力を磨いておいて損はない。来年1月にはリオ五輪のアジア最終予選も始まる。残された期間は短いが、ボールを受ける前の予測やイメージといった判断力の部分は十分に改善できると思う。

▽一方、アピールに成功したのは、遠藤との交代で投入されたMF柏木。シンガポール戦でも組み立ての部分で存在感を示していたが、ボールを受けてからの素早い判断と正確な裏へのボールでカンボジアの守備を揺さぶり、攻撃のリズムを作りつつ好機を演出した。

▽特筆すべきは、距離感だろう。ボールの出し手との距離が近すぎず、遠すぎず、良い距離を保ってボールを引き出し、良い距離感でパスを出していた。それがリズムを生みだしていたし、前線との呼吸も合っていた。そして、アピールに成功したことで、今後も継続してチャンスを得ることができるはず。あとは、球際などでより激しさが求められる最終予選でどこまで通用するのか。そこを楽しみにしたい。
《超ワールドサッカー編集部・平野由倫》

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超ワールドサッカー編集部
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