日韓戦で勝敗を分けた“固め取りストライカー”の決勝点 ジャーメイン良が取り戻したエースの“得点感覚”

【東アジアE-1サッカー選手権2025】韓国代表 0ー1 日本代表(7月15日/龍仁ミル・スタジアム)

ストライカーとして、日本代表を優勝に導いた。

日本代表は15日、東アジアE-1サッカー選手権2025の3戦目で韓国代表と対戦。1-0で勝利し、大会2連覇を達成した。

価値ある決勝点を挙げたのは、FWジャーメイン良(サンフレッチェ広島)だ。8分、左サイドからMF相馬勇紀が右足でクロスを上げると、背番号13はファーサイドに潜り込んだ。ボールは相手DFの足に当たって軌道が変化したが、しっかりと目で確認すると、左足をコンパクトに振る。インサイドで丁寧にミートしたシュートがゴール右上隅に飛び、鮮やかにネットを揺らした。

ジャーメインが先制点を決める直前、日本はピンチを迎えていた。横パスのインターセプトから縦に早いカウンターを許し、FWナ・サンホ(FC町田ゼルビア)にポスト直撃のシュートを打たれていたのだ。

赤いユニフォームを着たサポーターが多く詰めかけたスタジアムからは地鳴りのような歓声が湧き上がり、韓国が一気に流れを掴んでも不思議ではない空気が漂っていた。だが、その直後に嫌な流れを完全に打破してみせた。

「立ち上がり、少し相手のペースのような雰囲気もありましたけど、1点を取ったことで自分たちで落ち着いてボール動かしたり、プレスを掛けたり、そういうゲーム展開にできた。終盤は押し込まれましたけど、前半にそういう戦い方ができたのは最初の1点が大きかったかなと思います」と、1点の重みを感じているようだ。

ホンコン・チャイナとの初戦で4ゴールを決めた後、これまでのキャリアを振り返っても1試合で複数得点を決めることが多いと述べていた。いわゆる固め打ち(取り)である。

もちろんストライカーにとって総得点数は自身の価値を示すために大事な数字だ。昨季にジュビロ磐田で19ゴールを決めたからこそ、今季はサンフレッチェ広島への移籍を果たし、今回の代表初選出も勝ち取ることができた。

ただし、それと同じくらい、いや、それ以上に重要なのが勝利を手繰り寄せるゴールだ。3-0の1点よりも、1-0の1点の方が結果に与える影響は大きい。大会の優勝が懸かった試合であれば、その意味合いはより強まる。だからこそ、ジャーメインがこの試合で1点を奪ったことは、ストライカーとしての自身の価値を高める財産になったに違いない。

「特に先制点が大事だと思っていましたし、決勝(戦のような試合)で、特に韓国を相手にっていうところも自分としては大きな意味があったと思います」と、手応えを得ている。

日本にトロフィーをもたらした活躍は、大会MVPに選出される形で評価された。得点王とのW受賞に輝いた実績は、ストライカーとしての自分を取り戻すものになったようだ。

「フィニッシュの感覚のところやポジショニングは、昨年の得点に似たような形が多かったと思う。もう一度思い出した、じゃないですけど、そういう感覚は1つ持ち帰れるかな」

今季のJ1では23試合に出場して4ゴール。ポストプレーやプレッシングなどでチームに大きく貢献しているが、ネットを揺らす回数が多くないのも事実である。だが、30歳にして初のA代表という舞台で獲得した経験値が、真のストライカーへの道を再び歩み始めるジャーメイン良の背中を押してくれるに違いない。

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超ワールドサッカー編集部
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