ポジション争いに前田大然「近づいたという感触は全くない」…得点への意欲「悔いしか残っていない」

2022.06.08 16:50 Wed
©超ワールドサッカー
日本代表のFW前田大然(セルティック/スコットランド)が、ブラジル代表戦を振り返った。
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日本は6日、キリンチャレンジカップ2022でブラジルと対戦。4年半ぶりの対戦となった中、立ち上がりに大ピンチを迎えるも凌ぐと、その後は強度の高い守備を見せてブラジルを相手に善戦する。
一方で、攻撃面はあまり上手くいかず、後半に入って選手交代で活性化させにいくも、枠内シュート「0」という結果に。また、ビルドアップのボールを奪われるとPKを与えてしまい、ネイマールに決められて0-1で敗戦となった。

パラグアイ代表戦、ブラジル戦と後半に途中出場を果たした前田。「パラグアイ戦では決定機を外してしまって、今は悔いしか残っていないです」とコメント。触ればゴールというチャンスを逸したことを悔やんでいた。

手応えはないという前田。「逆にああいうのを決めていれば凄く良かったとなるので、あとちょっとだと思います。残り2試合チャンスがあるか分からないですが、生かせればと思います」と、残り2試合で出場機会があれば、ゴールを決めたいと意気込んだ。
ブラジルと対戦してみた感想は「ボールにそんなに関わっていないので、関わらせてくれなかったというのが一番です」と語り、「スピードの部分を出す前にシャットアウトされました。試合もすごく早く終わった感じでした」と、あっという間の出来事で、何もできなかったという。

また「守備で流れを作るタイプですが、前でも取れませんでした。自分の形に持って来れなかった感じですかね」と語り、自分の得意なパターンに持ち込めなかったと反省した。

試合中には、GKアリソン・ベッカーへのチェイスからボールを奪おうとプレスをかけた。前田は「なんならあれを足に当ててゴールに入るということを想像していたので、それができなかったというのはあっちのうまさです」と語り、「そういう意味でも、あの1つのプレーでも上だなと感じました」と語り、細かいところでも力の差を感じているという。

その中でサバイバルという観点では「近づいたという感触は全くないです」と、まだまだメンバー入りは遠いと感じていると語り、「目の前の1試合というつもりでやっています。近づいた、遠のいたは関係なく、目の前の試合に向けてやっています」と、まだまだアピールをしていきたいとした。

FW争いでは今回は招集されていないエースの大迫勇也(ヴィッセル神戸)の他、FW上田綺世(鹿島アントラーズ)、FW古橋亨梧(セルティック)、FW浅野拓磨(ボーフム)と熾烈な争いが待っている。

「みんなそれぞれタイプが違うと思います。良いFW陣がいるので、練習から良いものを盗んでやろうという思いでやっています。残り2試合で出せればと思っています」と前田は結果を出していきたいとした。

多くの選手が語るカウンター。その中では前田は走力を生かせるが「自チームでは前に前にというチームでやってきたので、ボールを持ったらすぐにパス出してというチームでした」とコメント。「代表はしっかりパスを繋いで、ドリブルする時もあるし、パスする時もあるし、チームによってタイプもあるので、そこは難しいです」とコメント。やることが違うということでまだまだ難しいという感覚があるという。

アピールをしながらパスが来ないシーンもあったが「自分のタイミングで走っても味方が出せなければそれまでなので、出せるタイミングで走れればという感じです」と語り、出し手との呼吸を合わせていきたいとした。

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