レアル・マドリーが2季ぶり35度目の優勝! 主力温存もロドリゴのドブレーテがベルナベウに歓喜もたらす《ラ・リーガ》

2022.05.01 01:14 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第34節、レアル・マドリーvsエスパニョールが4月30日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、ホームのマドリーが4-0で圧勝した。
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2シーズンぶり35度目のプリメーラ制覇に王手をかけたレアル・マドリー(勝ち点78)と、13位のエスパニョール(勝ち点39)の一戦。
マドリーは前節、オサスナを相手に3-1の勝利を収めリーグ4連勝を達成。ミッドウィーク開催の延期分で2位のバルセロナが敗れたため、今節引き分け以上の結果で優勝を決められることになった。

ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグでは敵地でマンチェスター・シティ相手に3-4で敗戦。内容面では完全に相手に圧倒されたものの、両エースの驚異的な決定力によって最少得点差での敗戦に持ち込みベルナベウでの2ndレグに望みを繋いだ。

来週水曜日に控えるリターンレグに万全の状態で臨みたいアンチェロッティ監督は、ホームでの優勝決定が懸かる一戦に向け、GKクルトワ、モドリッチ、ロドリゴを除く先発8人を変更。2センターバックをカゼミロ、バジェホの急造コンビにしたほか、マルセロやセバージョス、マリアーノをスタメンで起用した。
モドリッチとトップ下、ドブレピボーテにカマヴィンガとセバージョスが並ぶ[4-2-3-1]でスタートしたホームチームは、開始4分に早速決定機を創出。バイタルエリアで相手のパスをカットしたモドリッチがすかさず正確なスルーパスをマリアーノに供給するが、やや遅れて放ったシュートは相手DFのブロックに阻まれる。

さらに、13分にはセットプレーの流れからカゼミロが競り勝ったボールをゴール左のマリアーノが頭で押し込みにかかるが、今度は左ポストに阻まれた。

序盤に2つの決定機を作ったマドリーだが、以降はエスパニョールに押し返されて幾度か際どいシュートを打たれるなど、徐々に試合は拮抗していく。

それでも、ホームでの優勝決定にモチベーション高く戦うマドリーは33分、左サイドでマルセロとのパス交換からボックス内に侵入したロドリゴが右足のシュートをゴール右隅へ流し込み、貴重な先制点をもたらす。

さらに、前半終了間際の43分にはマリアーノのプレスバックでエレーラのボールロストを誘ってショートカウンターに持ち込むと、ボックス内に侵入したロドリゴがファーを匂わせてのニア下を射抜く見事なシュートを決め切り、今節での優勝を大きく手繰り寄せるドブレーテとした。

試合の流れ自体はイーブンもロドリゴの決定力によって2点リードで試合を折り返したマドリー。後半も集中した入りを見せると、早い時間帯に3点目が生まれる。55分、モドリッチの自陣での潰しからカマヴィンガが中央を持ち上がって右で背後を狙うアセンシオへスルーパスを通す。そのままボックス右に運んだアセンシオはGKに寄せられる前に右足のシュートを流し込み、キャリア初のリーグ戦2桁ゴールを達成した。

この3点目で試合を決めたマドリーは60分、カゼミロ、モドリッチ、マリアーノを下げてベンゼマ、クロース、イスコを投入する3枚替えを敢行。カマヴィンガがセンターバックに下がる形に。

ここから相手の攻勢を受ける場面が続くが、GKクルトワを中心に最後のところでやらせない。イスコのゴラッソがオンフィールドレビューによって取り消された直後の75分には殊勲のロドリゴとカマヴィンガを下げて、ヴィニシウスと共にこれがトップチームデビューとなる21歳DFマリオ・ヒラを投入。

すると、81分にはイスコのスルーパスに抜け出したヴィニシウスがボックス左でマイナスに折り返したボールを、エースのベンゼマが冷静に左足で流し込み、今季のラ・リーガ制覇に最も貢献した男のゴールでダメを押した。

その後、一矢報いたいエスパニョールの反撃を無失点で凌ぎ切ったマドリーが、多くの主力を温存しながらも4-0の圧勝。満員のベルナベウで2シーズンぶり35度目のプリメーラ制覇を決めた。

そして、心身ともに充実のエルブランコは、週明けの水曜日にCLファイナル進出を懸けたシティとの大一番に臨むことになった。

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