東京五輪含め昨季からフル稼働のMF遠藤航、最終予選での対応力を語る「ブロックを敷いてカウンターを目指すというプランを持つことも良い」

2021.08.31 21:46 Tue
©超ワールドサッカー
シュツットガルトの日本代表MF遠藤航が、メディアのオンライン取材で、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選について語った。

9月からスタートするカタールW杯アジア最終予選。日本代表は、30日から集合しトレーニングキャンプをスタートさせた。
初戦はホームで9月2日に行われるオマーン代表との一戦。2018年のロシアW杯アジア最終予選では、UAE代表相手に初戦で敗戦。初戦で敗れたチームがW杯に行けないという悪いジンクスもある中、その後は勝利してなんとか本大会に出場。ベスト16の成績を残していた。

31日の取材に応じた遠藤。昨シーズンが終わり、その後は日本代表の活動、東京オリンピックにオーバーエイジとして参加、そしてドイツへ戻りブンデスリーガに臨むといった、休みがない中でプレーを続けている。

現在のコンディションについては「疲労がないと言えば嘘になりますが、連戦は今までもやってきて、代表活動があることもずっと頭に入れて、気持ちも体も準備していかないと分かっています」とコメント。「クラブに帰っても出る予定でずっとやってきたので、気持ちの準備をしてきました。出る気持ちが強いのでコンディションを整えてやっていければと思います」と、今回の活動にも強い意気込みを語った。
改めて東京五輪を振り返って「OAで出場したので、チームにメダルをもたらせたかったので1つ区切りという思いはあります」とコメント。「五輪代表チームとしてはそれをどうA代表に生かすかだと思うので、それは人それぞれ思うことはあるかなと。個人的にはオリンピックはオリンピック、最終予選は最終予選という感じで考えています」と語り、新たな気持ちでW杯最終予選に向かうとした。

東京五輪終了後には、強豪相手の守り方について言及していた遠藤。「選手同士でのコミュニケーションはとるようになって、監督とも話してどう守るかは代表としてやっていっているので、精度というかもっと細部にこだわってプレッシングに行く、どういうプレッシャーをかけるかは突き詰めていく必要はあると思います」とコメント。「そこは代表の難しさというか、それぞれのクラブでやり方が違って、そこを合わせるのはすごく難しいと思っています。話していくことが大事だと思っていますし、今は完璧に仕上がることはないと思っているので、最終予選で結果を残すことが大事ですが、W杯に出た時に結果を残すための準備をしていかなければいけないと思います」と語り、チームとしてどういったコンセプトでやるのかの意思統一を、今からW杯で勝つレベルで準備したいと語った。

その遠藤は昨シーズンのブンデスリーガでデュエル勝利数1位という結果を残し、大きな注目を集めている。ただ、そのプレーができているからといって、自分の考えを押し付ける気はないようだ。

「個人的なプレーに関していえば、高いパフォーマンスで毎試合毎試合出し切ることを目標としてやってはいますが、だからと言って自分の意見を周りに押し付けようとは思わないし、自分のやり方があっているとも思っていないです」

「相手によっても状況によっても違うので、押し付けてはいけないと思います。周りの意見を聞きながら何が良いのかを考えながらやっています」

「前回の最終予選はA代表に入って付いていくだけだったんですが、今の立場は全く違うものだと思うので、いろいろなことを考えながら臨めることは大きいです」

今回は昨年までボランチでコンビを組んでいたMF柴崎岳(レガネス)が招集を受け、久々にコンビを組む可能性が高い。柴崎については「お互いのポジションを見るとか、そういったやりやすさは感じながらやっていますし、岳はいつ代表に入るのかは楽しみで、心強いと思っています」と、期待を寄せた。

最終予選では相手のレベルも上がることが予想されるが、気をつける点については「基本的には自分たちがボールを持ってゲームを進めていきたいので、奪われ後のカウンターなどは気をつけないといけないです」とコメント。一方で、「自分たちがボールを持っていないからダメだという感覚も違う」と語り、「サウジはボールを持ってくると思いますが、自分たちがブロックを敷いてカウンターを狙うとか」と、逆に日本がブロックを敷くという戦い方を考えることもありだという。

それはW杯などで相手のレベルが上がれば起こること。遠藤は東京五輪でU-24スペイン代表と対戦し、その力の差を感じたとし「ボールを持たせて自分たちがブロックを敷いてカウンターを目指すというプランを持つことも良いと思います」と、強者の戦い方をし続ける必要はないとの見解を示した。
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