【プレミア注目プレビュー】超過密日程ユナイテッドとトップ4争い正念場のレスターが激突!

2021.05.11 17:00 Tue
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プレミアリーグ第36節、マンチェスター・ユナイテッドvsレスター・シティが、日本時間11日26:00にオールド・トラフォードでキックオフされる。2戦連続での宿敵マンチェスター・シティの優勝阻止を目指すユナイテッドと、トップ4争い正念場のレスターが激突する注目の上位対決だ。
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2位のユナイテッド(勝ち点70)は前節、アストン・ビラとのアウェイゲームをMFブルーノ・フェルナンデス、FWグリーンウッド、FWカバーニの後半の3ゴールによって3-1の逆転勝利。今シーズンの4位以内を確定し来シーズンのCL出場権確保に成功した。さらに、首位シティの前節での優勝を阻止すると共に1試合未消化ながらポイント差を「10」に縮めている。
数字上は逆転優勝にわずかながら可能性を残しているスールシャール率いるチームだが、最低限のノルマであるCL出場権確保に成功したことで、シーズン残りの目標は今月26日に控えるビジャレアルとのヨーロッパリーグ(EL)決勝に。ただ、シティがチェルシー戦で不覚を取って自力優勝のチャンスをフイにしたことと日程の綾によって、今回のレスター戦では再び宿敵の優勝が懸かる一戦となってしまった。

さらに、ユナイテッドは今月2日開催予定だった第34節のリバプール戦が一部サポーターの過激な抗議活動によって開催延期となり、その代替日程が13日に組み込まれたことで、ビラ戦から5日間でリーグ戦3試合をこなす殺人的な超過密日程を強いられている。その中での強豪連戦初戦ではいかなる戦いを見せるか。

一方、一時はトップ4フィニッシュを確実視されていたレスター(勝ち点63)だが、度重なる負傷者やCL出場権争いの重圧か、終盤戦において取りこぼしが目立ち始めると、前節は残留争いに身を置くニューカッスルにホームで2-4の惨敗を喫し、1月末以来となる4位転落となった。
前節は5位のウェストハム(勝ち点58)の敗戦によって、5位以下との暫定のポイント差5を維持しているが、今節から残りの対戦カードはユナイテッド、チェルシー、トッテナムという“ビッグ6”という非常に厳しい相手。さらに、6ポイント差ながら1試合未消化の6位リバプールの存在が気がかりなところだ。そのため、超過密日程で今節での大幅なターンオーバーが見込まれるユナイテッドとのアウェイゲームにおいては勝ち点3奪取が必須となる。

なお、今シーズンに両者は公式戦2試合で対戦しており、レスターが1勝1分けと優位に立つ。昨年12月末に行われたリーグ戦の前回対戦は2-2のドローも、3月の直近のFAカップ準々決勝ではレスターがFWイヘアナチョの2ゴールなどによって3-1で勝利し、勝ち上がりを決めている。

◆マンチェスター・ユナイテッド◆
【4-2-3-1】
▽マンチェスター・ユナイテッド予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:デ・ヘア
DF:トゥアンゼベ、バイリー、リンデロフ、テレス
MF:マクトミネイ、マティッチ
MF:マタ、ファン・デ・ベーク、アマド・ディアロ
FW:グリーンウッド

負傷者:DFフィル・ジョーンズ、マグワイア、MFダニエル・ジェームズ、FWマルシャル
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては直近のビラ戦で足首を痛めて負傷交代したマグワイアが新たに負傷者リスト入りしている。

スタメンに関しては超過密日程を受けて、大幅なターンオーバーが見込まれる。そのライバル関係からリバプール戦がより重要度の高い試合となるため、同試合にはビラ戦をベ-スにしたメンバー構成が予想される。

異例の過密日程ということもあり、スタメンは皆目見当が付かないが、前述の11人を予想。ただ、並びを[3-5-2]に変更してブランドン・ウィリアムズやカバーニをスタメン起用する形や、蓋を開けてみれば最小限のメンバー変更という可能性もある。

◆レスター・シティ◆
【3-4-1-2】
▽レスター・シティ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.

GK:シュマイケル
DF:アマルテイ、ソユンク、フォファナ
MF:リカルド・ペレイラ、エンディディ、ティーレマンス、カスターニュ
MF:マディソン
FW:イヘアナチョ、ヴァーディ

負傷者:DFモーガン、ジャスティン、エバンス、MFバーンズ
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱中の3選手に加え、ニューカッスル戦前のウォームアップ中に足の痛みを訴えたエバンスに欠場の可能性がある。

スタメンに関しては今週末に控えるFAカップ決勝を見据えてターンオーバーの可能性もあるが、リーグ戦での現状を考えればベストに近い布陣で臨むはずだ。ただ、カスターニュを引き続き3バックの右に置き、トーマスを左ウイングバックに置く形やプラートやオルブライトン、メンディ、アジョセ・ペレスらをスタートから起用する可能性も十分にある。

★注目選手
◆マンチェスター・ユナイテッド:MFドニー・ファン・デ・ベーク
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ユナイテッドの注目プレーヤーに関してはスタメンが全く読めないだけに難しいところだが、出場の可能性が高いファン・デ・ベークを推す。昨シーズンのアヤックスでの活躍を受け、多くのビッグクラブからの関心を集めた24歳は新天地にユナイテッドを選択。加入時は中盤に新たなクオリティをもたらす存在として大きな期待を集めたものの、トップ下に君臨するブルーノ・フェルナンデスの壁は厚く、2セントラルMFの一角でも課題とされるフィジカル能力をその他のストロングポイントで上回ることができず、期待外れの1年目を過ごしている。

シーズン後半戦は完全にベンチが定位置となっている中、リーグ32節のバーンリー戦では途中出場でダメ押しの3点目をお膳立てする貢献を見せたが、久々にスタメンのチャンスを与えられたローマ戦では慣れない左ウイングの起用だったとはいえ、攻守両面で質を欠き敗戦の一因となった。

今後スールシャール監督が[4-3-3]などのシステム変更に踏み切らない限り、外的要因によって状況が好転する可能性は低く、現状では与えられた役割の中で結果を残していくしか選択肢はないため、ローマ戦で掴めなかったチャンスを今回の一戦では必ずや掴みたいところだ。

◆レスター・シティ:FWケレチ・イヘアナチョ
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レスター・シティの注目プレーヤーは後半戦のフォクシーズをけん引するナイジェリア代表FW。2017-18シーズンの加入以降、主砲FWヴァーディのバックアップの域を出なかった大型レフティーだが、今シーズンの後半戦に入って完全に覚醒。2月始めのフルアム戦でようやくリーグ戦初ゴールを挙げると、以降の出場したリーグ戦11試合で10ゴール2アシストと驚異的なペースでゴールを量産し、わずか先発出場14試合でキャリアハイのリーグ11ゴールを挙げる大爆発を見せている。

持ち味である左足の繊細かつパワフルなフィニッシュに加え、[3-5-2(3-4-2-1)]へのシステム変更後はボールを引き出すフリーランやポストワークという得点以外のプレーに大幅な改善が見られ、アシスト数こそ「2」に留まっているが、ヴァーディとのコンビネーションも良好だ。

今季初対戦となったユナイテッドとのFAカップでの前回対戦では2ゴール1アシストと全ゴールに絡む圧巻の活躍を見せており、DFマグワイアらの主力不在が見込まれる今回の一戦では同様の決定的な仕事が期待される。

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チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、ドルトムントvsアトレティコ・マドリーが日本時間16日28:00にキックオフされる。1週間前に行われた1stレグではアトレティコが圧倒した中、2-1で先勝していた一戦だ。 準優勝した2012-13シーズン以来、11季ぶりのベスト4進出を目指すドルトムントは敵地での1stレグ、終始守勢の展開を強いられた中、守護神コベルの奮闘で2失点に凌いだ。そして終盤のFWアラー弾の一撃で、内容を考えれば御の字の1点差負けでホームに戻ってくることに成功している。そのドルトムントは直近のボルシアMG戦でFWマレンが復帰したが、代わってアトレティコ戦同点弾のアラーが負傷し、再離脱となったのは痛い。 一方、2016-17シーズン以来、7季ぶりのベスト4進出を目指すアトレティコは1stレグ、ハイプレスをかけるアグレッシブな戦いを見せて前半のうちに2点のリードを得ることに成功。守備面もほぼ綻びを見せることなく試合を進めていたが、前述のように一瞬の隙を突かれてアラーにゴールを許した。そのアトレティコは直近のジローナとの上位対決をFWグリーズマンのドブレーテで鮮やかに逆転勝利。良い流れでリターンマッチを迎えている。 <div style="text-align:center;">◆ドルトムント◆ 【4-2-3-1】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_5_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:コベル DF:リエルソン、フンメルス、シュロッターベック、マートセン MF:ジャン、ザビッツァー MF:サンチョ、ブラント、マレン FW:フュルクルク 負傷者:DFベンセバイニ、FWアラー 出場停止者:なし アラーが直近のボルシアMG戦で足首を負傷し欠場。1stレグではMFエンメチャを起用する[4-3-3]で臨んだもののハマらず、後半から投入されたMFブラントが好パフォーマンスだっただけに普段通りの[4-2-3-1]で行くと見られる。ボルシアMG戦で復帰したマレンはドイツ『キッカー』によるとスタメン予想となっている。 <div style="text-align:center;">◆アトレティコ◆ 【3-5-2】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_5_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:オブラク DF:ヴィツェル、ヒメネス、エルモソ MF:モリーナ、ジョレンテ、コケ、デ・パウル、アスピリクエタ FW:モラタ、グリーズマン 負傷者:MFレマル、FWデパイ 出場停止者:MFリーノ 攻守両面で存在感を見せるリーノが累積により出場停止となる。代わって左サイドにはアスピリクエタが入り、ジローナ戦で復帰したエルモソが左センターバックに入るとスペイン『アス』は予想している。 ★注目選手 ◆FWドニエル・マレン(ドルトムント) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_7_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 3月下旬の代表戦で負傷し、公式戦3試合を欠場していたマレンに注目。ここまでFWフュルクルクと共にチームトップの公式戦13ゴールを挙げている得点源かつチャンスメーカーでもあるドリブラーは、1stレグではゴールシーン以外にチャンスを作れなかったチームにおいてキーマンとなる存在。直近のボルシアMG戦で試運転を終え、逆転突破の懸かる大一番での爆発に期待したい。 ◆FWアルバロ・モラタ(アトレティコ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240414_7_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 対するアトレティコの注目選手にはモラタを挙げたい。引き分けでも突破となるアトレティコとしては1stレグのようにハイプレスをかける必要はなく、十八番の自陣に引いてロングカウンターを生かしやすい展開に持ち込める。長い距離をドリブルで運べ、フィニッシュに繋げることのできるモラタがアトレティコの準決勝進出のキーマンになりそうだ。 2024.04.16 18:00 Tue

【CL準々決勝プレビュー】元同僚指揮官初対決となるPSGvsバルサの強豪対決

チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグ、パリ・サンジェルマン(PSG)vsバルセロナが、日本時間10日28:00にパルク・デ・プランスでキックオフされる。元同僚指揮官初対決に注目集まる、パリの巨人とカタルーニャの雄の強豪対決第一ラウンドだ。 PSGは、ドルトムント、ミラン、ニューカッスルと今大会屈指の激戦区となった“死の組”をドルトムントに続いて2位通過。ラウンド16ではレアル・ソシエダを相手にエースFWムバッペの2試合連続ゴールの活躍によって2戦合計4-1のスコアで連勝での8強入りを決めた。 一時混戦に巻き込まれつつあったリーグ・アンでは引き分けこそ目立つものの、ライバルの取りこぼしを尻目に安定して勝ち点を重ねて2位以下に10ポイント差を付けて首位を快走中。1-1のドローに終わった直近のクレルモン戦では守護神ドンナルンマやデンベレ、ヴィティーニャらに完全休養を与え、今回のビッグマッチに向けて万全の準備をしてきた。 一方、バルセロナは組み合わせに恵まれたグループステージを首位通過し、3シーズンぶりの決勝トーナメント進出。ラウンド16では難敵ナポリを相手に敵地での初戦こそ1-1のドローで終えたが、ホームでの2ndレグを3-1で勝利し、2戦合計4-1でベスト8進出を果たした。 連覇を狙うラ・リーガでは直近7勝2分けと復調をみせ、首位のレアル・マドリーと8ポイント差の2位まで順位を上げてきたが、残り試合での逆転は厳しく、CLでのタイトル獲得へより注力したいところだ。前節のラス・パルマス戦をFWハフィーニャのゴールでウノセロと勝ち切ったブラウグラナは、コパ・デル・レイ決勝開催に伴い先週末にリーグ戦が行われなかったため、中10日と休養十分で敵地へ乗り込む形となっている。 両者の通算成績はバルセロナの5勝4分け4敗とほぼ五分の戦績。ただ、直近の2020-21シーズンのCLラウンド16ではPSGが初戦を4-1、第2戦を1-1で終えてベスト8進出を果たしている。 なお、ルイス・エンリケ監督とチャビ監督はバルセロナで選手として同僚、前者が監督を務めた際に後者が選手として指導を受けた関係にあり、今回の指揮官初対決に大きな注目が集まるところだ。 ◆パリ・サンジェルマン◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:ドンナルンマ DF:マルキーニョス、リュカ、ベラウド、ヌーノ・メンデス MF:ザイール=エメリ、ヴィティーニャ、ファビアン・ルイス FW:デンベレ、ムバッペ、バルコラ 負傷者:DFムキエレ、キンペンベ、FWバルコラ 出場停止者:DFハキミ(1/1) 累積警告でハキミが欠場となる。負傷者に関してはクレルモン戦で頭部を負傷したムキエレが欠場となるが、バルコラは全体練習をこなしておりメンバー入りの可能性が高い。 スタメンに関しての注目は本職不在の右サイドバック。マルキーニョスとザイール=エメリの2択となる可能性が高いが、中盤のバランスを考えてマルキーニョスの起用を予想。3トップではムバッペとデンベレの相棒に関してバルコラのぶっつけ本番の起用か、コロ・ムアニ、ゴンサロ・ラモスをセンターフォワードに置く形も想定される。 ◆バルセロナ◆ 【4-3-3】 ▽予想スタメン <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> GK:テア・シュテーゲン DF:クンデ、アラウホ、クバルシ、カンセロ MF:フレンキー・デ・ヨング、クリステンセン、ギュンドアン FW:ラミン・ヤマル、レヴァンドフスキ、ハフィーニャ 負傷者:DFバルデ、MFガビ、ペドリ、フレンキー・デ・ヨング 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関してはバルデ、ガビの欠場が確定。いずれもメディカルスタッフの許可待ちで遠征メンバーに入ったフレンキー・デ・ヨング、ペドリに関しては前者は復帰の可能性が高いようだ。 スタメンはデ・ヨングの復帰を前提に前述の11名を予想。デ・ヨングが間に合わない場合はフェルミン・ロペスかセルジ・ロベルトが代役を担うことになる。前線ではハフィーニャのところにフェリックス、フェラン・トーレスが入るオプションもある。 ★注目選手 ◆パリ・サンジェルマン:FWウスマーヌ・デンベレ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 古巣初対戦で存在感示せるか。チャビ監督から全幅の信頼を得て昨シーズンのラ・リーガ制覇に貢献したものの、昨夏PSGに電撃移籍して物議を醸したフランス代表FWはこれが古巣初対戦に。個人としてはこの移籍が正しい選択だったと示すために是が非でも勝ち抜けを決めたいところだ。 新天地では公式戦34試合1ゴール13アシストとチャンスメイクの部分で存在感を示しているが、その高額なサラリーや期待値を鑑みれば、物足りないと言わざるを得ない。そのため、クラブにとって悲願のビッグイヤー獲得に向けてここからの戦いでの活躍が求められるところだ。 今回の一戦では相棒ハキミ不在の中で右ウイングでの起用が見込まれるため、守備にやや難がある対面のカンセロを相手にいかにサイドで優位性を保てるかが、チームにとっても勝利を掴む上での重要なポイントとなるはずだ。 ◆バルセロナ:DFロナルド・アラウホ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2023/get20240409_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ムバッペを止められるか。2戦合計2-5で敗れた前回対戦ではムバッペに合計4ゴールを決められており、その相手のエースを封じ込められるかが、バルセロナの突破のカギを握る。その中で同胞の特徴をよく知る右サイドバックのクンデと共に“エースキラー”として知られるウルグアイ代表DFのパフォーマンスに注目が集まるところだ。 ラ・リーガではムバッペと比較的タイプが近いヴィニシウスを相手にしており、ある程度イメージを掴めている中、できるだけ早い段階でプレーのリズムにアジャストし、周囲と連携しながら抑え込みたい。 来季のレアル・マドリー入りが決定的と見られる中、その前哨戦という意味合いもあるため、持ち味であるタイトなチェックで自由を奪って嫌な印象も与えておきたいところだ。 2024.04.10 18:30 Wed

【CL準々決勝プレビュー】来季のCL出場権争い真っ只中のアトレティコとドルトムントが激突

チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグ、アトレティコ・マドリーvsドルトムントが日本時間10日28:00にキックオフされる。共に国内リーグでは来季のCL出場権争い真っ只中での大一番となった。 ラウンド16でインテルとの死闘の末、PK戦で勝ち上がり2季ぶりのベスト8進出としたアトレティコは、ラ・リーガでは4位に位置。5位アスレティック・ビルバオとは2ポイント差と熾烈なCL出場権争いが続いている。コパ・デル・レイ決勝があったため、中9日空いての試合でコンディションは万全で臨める。 一方、ラウンド16でPSVをホームでの2ndレグで勝利し、3季ぶりにベスト8進出としたドルトムントは、直近のシュツットガルトとの上位対決では0-1のシャットアウト負けを喫し、公式戦6試合ぶりの敗戦となった。こちらはライプツィヒに得失点差でかわされ、CL圏外の5位に後退。中4日、タフな試合を戦ったこともありコンディション面では不利と言えそうだ。 両チームは過去に4度対戦。2勝2敗の五分となっている。直近では2018-19シーズンのCLグループステージで対戦し、1勝1敗となっていた。 <div style="text-align:center;">◆アトレティコ◆ 【3-5-2】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_2_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:オブラク DF:ヒメネス、ヴィツェル、アスピリクエタ MF:モリーナ、ジョレンテ、コケ、デ・パウル、リーノ FW:モラタ、グリーズマン 負傷者:MFレマル、FWデパイ 出場停止者:なし 6日のトレーニング中に筋肉を負傷したデパイが欠場となる。一方で前日練習を消化したエルモソがベンチ入りできる見込み。モリーナではなくバリオスが起用された場合、右MFにジョレンテが回る可能性がある。 <div style="text-align:center;">◆ドルトムント◆ 【4-2-3-1】</div> <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_2_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">(C)CWS Brains,LTD.<hr></div> ▽予想スタメン GK:コベル DF:リエルソン、フンメルス、シュロッターベック、マートセン MF:ジャン、ザビッツァー MF:サンチョ、ブラント、アデイェミ FW:フュルクルク 負傷者:DFベンセバイニ、FWマレン 出場停止者:なし 代表ウィーク中に負傷したマレンとベンセバイニが引き続き欠場する。直近のシュツットガルト戦のスタメンがベースとなりそうだ。 ★注目選手 ◆DFアクセル・ヴィツェル(アトレティコ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_3_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> アトレティコの注目選手には古巣対決となるヴィツェルを挙げたい。2018~2022年にかけてドルトムントに在籍し、4年間に渡って主力としてプレーしたヴィツェル。ボランチを主戦場にしていた35歳のベテランはアトレティコではリベロに下がり、新境地を切り開いている。古巣との初対戦でもリベロでの起用が想定される中、前日会見に臨んだヴィツェルは「ドルトムントにはスピードのある選手が多く居て違いを生み出すことができる」と警戒した。ディフェンスラインを統率するヴィツェルが対人に優れた両脇のヒメネスとアスピリクエタをうまく使ってドルトムントのストロングポイントであるウインガーのサンチョとアデイェミをいかに抑えるかに注目だ。 ◆DFマッツ・フンメルス(ドルトムント) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2024/get20240409_3_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 対するドルトムントの注目選手にはフンメルスを挙げたい。ヴィツェルと同い年の35歳はバイエルンとのデア・クラシカーで秀逸のパフォーマンスを披露。衰えを隠せずにいたここ数シーズンのフンメルスだったが、ビッグマッチで全盛期を彷彿とさせるプレーを見せ付けた。アトレティコにはグリーズマンとモラタの強力2トップが構えており、一瞬の隙でも与えてしまえば失点に繋がりかねない状況に陥る。デア・クラシカーでのプレーを再現し、ドルトムントを先勝に導けるかに注目だ。 2024.04.10 18:00 Wed
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