札幌25周年の記念試合、ポステコグルー采配大的中! 横浜FMが3分間で逆転し無敗を「8」に伸ばす【明治安田J1第10節】
2021.04.16 21:02 Fri
16日、明治安田生命J1リーグ第10節の北海道コンサドーレ札幌vs横浜F・マリノスが札幌ドームで行われ、1-3で横浜FMが逆転勝利を収めた。
前節はホームに鹿島アントラーズを迎えて2点差を追いついて引き分けた札幌と、アウェイのベガルタ仙台戦で攻め込みながらもゴールが奪えず、ゴールレスドローとなった横浜FMの対戦。札幌は鹿島戦からスタメンを1名変更。深井一希に代えて、キム・ミンテを起用し、通常の[3-4-2-1]で臨む。
対する横浜FMは4名を変更。高野遼、岩田智輝、天野純、仲川輝人が外れ、小池龍太、喜田拓也、マルコス・ジュニオール、オナイウ阿道を起用する。[4-3-3]の3トップでは右にエウベル、左に前田大然、中央にオナイウ阿道が入った。
昨年の同カードでは札幌がマンツーマンディフェンスを披露し、横浜FMを封じ込めて3-1で勝利。再現を果たしたい札幌と、リベンジを果たしたい横浜FMの対決となった。
札幌にとって、クラブ創設25周年のメモリアルマッチとなった一戦。試合は立ち上がりからエンジン全開で両チームが前に出て行く。まずは1分、カウンターからチャナティップが持ち込むと、ボックス手前からシュート。これはGK高丘の正面を突く。
8分には、横浜FMがビッグチャンス。小池の浮き球のパスに反応したエウベルが裏を取ると、ボックス内右からクロス。これに飛び込んだマルコス・ジュニオールがダイビングヘッドで合わせるとシュートは枠を捉えるが、GK菅野が頭でセーブ。クロスバーに当り跳ね返ったボールをオナイウ阿道がヘディングで合わせるが、枠を捉えられない。
一方で9分には札幌が決定機。宮澤の浮き球のパスにチャナティップが反応。ボックス内でフリーで受けるが、コントロールを誤りシュートは打てず。その流れからカウンターを仕掛けた横浜FMはマルコス・ジュニオールが前線へパス。これを田中がクリアしようとするが後方に流れ、前田が拾い決定機になりかけたが、主審は高嶺のマルコス・ジュニオールへのファウルを取ることに。この判定に横浜FMの選手たちが抗議し、アンジェ・ポステコグルー監督は頭をかかえる反応を見せた。
序盤からテンションの高い試合になり、両チームの攻防がヒートアップ。目まぐるしく攻守が入れ替わり、ひと時も目を離せない展開となる。
20分ごろからは徐々に落ち着いた展開に。それでも、互いが持ち味を出し、インテンシティの高い展開が続いて行く。
飲水タイムを挟み、横浜FMは前線のサイドをチェンジ、右に前田、左にエウベルを配置し状況打開を目指して行く。
札幌は35分、横浜FM陣内のゴールからやや離れた位置でFKを獲得。これを名手・福森が得意の左足で直接狙うが、これはGK高丘が正面でキャッチする。
37分には横浜FMが決定機。ボックス付近でパスを回すと、最後はボックス右角から松原がシュート。これがキム・ミンテに当りディフレクトするとボールはゴールへ。しかし、クロスバーを直撃し、得点とはならない。
シュートチャンスまでは作れていない札幌だったが41分、ハイラインの裏を取った菅が持ち出して低いクロス。これに駒井が走り込むが、わずかに届かない。
さらに札幌は43分にビッグチャンス。自陣でのこぼれ球を田中がダイレクトで前線へ。これをチャナティップが裏に抜けてトラップし、チアゴ・マルチンスを振り切るとGK高丘と一対一に。ここで右への横パスを選択すると、走り込んだアンデルソン・ロペスが無人のゴールへ流し込むだけだったが、足が合わずに枠を外して大チャンスを逸する。
前半アディショナルタイム3分には札幌が決定機。チャナティップが持ち出しボックス手前からスルーパス。これに反応した菅がボックス内で裏を取ると、シュートではなくクロスを選択。これは松原がブロックし、得点を許さずゴールレスで前半を終えた。
ハーフタイムでの交代はなし。すると立ち上がりに得たCKから札幌がスコアを動かす。左CKから福森がクロスを送ると、ニアサイドで宮澤がフリック。これがファーサイドに流れるとキム・ミンテが折り返すと、最後はアンデルソン・ロペスがダイビングヘッド。これが決まり、札幌が先制。アンデルソン・ロペスは1998年にバルデスが記録したクラブ最長記録に並ぶ5試合連続ゴールとなった。
先制を許した横浜FMは49分に決定機。右サイドでパスを受けたエウベルがカットインでボックス内に侵入。そのまま左足でシュートを放つが、GK菅野がセーブする。52分にも横浜FMは左CKからのクロスをボックス中央でオナイウ阿道がドンピシャヘッド。しかし、これはまたしてもGK菅野がセーブ。こぼれ球を畠中が触るがシュートは打てない。
61分にも横浜FMはビッグチャンス。左から喜田がドリブルで持ち込みスルーパス。小池がボックス内左からクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだマルコス・ジュニオールがシュート。これに前田が合わせに行くが、わずかに合わずにゴールとはならない。
札幌は64分にアクシデント。高嶺が右太もも裏を痛めたのか、ピッチに座り込み自ら交代を要求。代わりに昨年11月に重傷を負った荒野拓馬が復活となり、スタンドからは大きな拍手が送られた。
すると67分には札幌がチャンス。裏へのボールにチャナティップが抜けると、マイナスのボールをボックス手前から福森がダイレクトで左足シュート。これは枠を捉えるが、GK高丘がセーブし得点を許さない。
横浜FMは、飲水タイム明けの71分にマルコス・ジュニオールと扇原を下げ、天野純と水沼宏太を投入。システムは[4-1-3-2]のような形に変更。エウベルと前田が2トップのような形になり、2列目に左に天野、中央にオナイウ阿道、右に水沼が入り、喜田がアンカーとなった。
開幕戦以来の黒星を避けたい横浜FMはGK以外の10人が敵陣に入るなど、圧力をかけていきゴールを目指す。すると80分、右サイドでパスを受けた天野がフェイントで潰しに来た荒野をかわすと、少し持ち出しボックス手前から左足アウトで低いクロス。これに飛び込んだオナイウ阿道が軽く触れてゴールを奪い、横浜FMが同点に追いつく。
その横浜FMはリスタート前に喜田と松原を下げて、渡辺皓太とティーラトンを投入。チャナティップ、ティーラトンとタイを代表する選手が同じピッチに立つ。するとその直後、ボックス右でパスを受けた水沼がクロスを上げると、前田がボックス中央でダイビングヘッド。一気に試合をひっくり返した。
あっという間に逆転を許した札幌は88分。左CKから再び福森が高精度のクロス。これに途中出場のジェイがヘディングで合わせるが、わずかに枠を越えていく。その後も札幌は連続してCKを獲得。福森の精度の高いクロスがジェイの頭を目掛けて蹴られると、ジェイはヘディングでしっかり合わせるがゴールを奪えない。
終盤にかけては横浜FMが相手陣内で時間を使って行き、そのまま試合終了かと思われたがアディショナルタイム5分に左サイドを仕掛けると、抜け出したティーラトンがボックス内左からクロス。これを走り込んだエウベルがヘディングで叩き込んだ。しかし、VARが介入すると主審によるOFR(オン・フィールド・レビュー)が行われ、ティーラトンが突破した際にハンドがあったとし、ノーゴールとなった。
それでも最後まで諦めない札幌だったが、後半アディショナルタイム9分に横浜FMがカウンター。ボックス手前でパスを受けたエウベルが、岡村を一対一で振り切りシュート。今度は文句なしのゴールとなりタイムアップ。横浜FMが逆転勝利を収め、無敗を「8」に伸ばした。
北海道コンサドーレ札幌 1-3 横浜F・マリノス
【札幌】
アンデルソン・ロペス(後2)
【横浜FM】
オナイウ阿道(後35)
前田大然(後37)
エウベル(後54)
前節はホームに鹿島アントラーズを迎えて2点差を追いついて引き分けた札幌と、アウェイのベガルタ仙台戦で攻め込みながらもゴールが奪えず、ゴールレスドローとなった横浜FMの対戦。札幌は鹿島戦からスタメンを1名変更。深井一希に代えて、キム・ミンテを起用し、通常の[3-4-2-1]で臨む。
昨年の同カードでは札幌がマンツーマンディフェンスを披露し、横浜FMを封じ込めて3-1で勝利。再現を果たしたい札幌と、リベンジを果たしたい横浜FMの対決となった。
札幌にとって、クラブ創設25周年のメモリアルマッチとなった一戦。試合は立ち上がりからエンジン全開で両チームが前に出て行く。まずは1分、カウンターからチャナティップが持ち込むと、ボックス手前からシュート。これはGK高丘の正面を突く。
5分には横浜FM。右サイドをエウベルがドリブルで仕掛けると、中にクロスを上げられないと見るやマイナスのパス。これをバイタルエリアで受けた小池がミドルシュート。これがDFに当たりこぼれ球になると、ボックス内で前田が拾いシュート。しかし、これもDFにブロックされる。
8分には、横浜FMがビッグチャンス。小池の浮き球のパスに反応したエウベルが裏を取ると、ボックス内右からクロス。これに飛び込んだマルコス・ジュニオールがダイビングヘッドで合わせるとシュートは枠を捉えるが、GK菅野が頭でセーブ。クロスバーに当り跳ね返ったボールをオナイウ阿道がヘディングで合わせるが、枠を捉えられない。
一方で9分には札幌が決定機。宮澤の浮き球のパスにチャナティップが反応。ボックス内でフリーで受けるが、コントロールを誤りシュートは打てず。その流れからカウンターを仕掛けた横浜FMはマルコス・ジュニオールが前線へパス。これを田中がクリアしようとするが後方に流れ、前田が拾い決定機になりかけたが、主審は高嶺のマルコス・ジュニオールへのファウルを取ることに。この判定に横浜FMの選手たちが抗議し、アンジェ・ポステコグルー監督は頭をかかえる反応を見せた。
序盤からテンションの高い試合になり、両チームの攻防がヒートアップ。目まぐるしく攻守が入れ替わり、ひと時も目を離せない展開となる。
20分ごろからは徐々に落ち着いた展開に。それでも、互いが持ち味を出し、インテンシティの高い展開が続いて行く。
飲水タイムを挟み、横浜FMは前線のサイドをチェンジ、右に前田、左にエウベルを配置し状況打開を目指して行く。
札幌は35分、横浜FM陣内のゴールからやや離れた位置でFKを獲得。これを名手・福森が得意の左足で直接狙うが、これはGK高丘が正面でキャッチする。
37分には横浜FMが決定機。ボックス付近でパスを回すと、最後はボックス右角から松原がシュート。これがキム・ミンテに当りディフレクトするとボールはゴールへ。しかし、クロスバーを直撃し、得点とはならない。
シュートチャンスまでは作れていない札幌だったが41分、ハイラインの裏を取った菅が持ち出して低いクロス。これに駒井が走り込むが、わずかに届かない。
さらに札幌は43分にビッグチャンス。自陣でのこぼれ球を田中がダイレクトで前線へ。これをチャナティップが裏に抜けてトラップし、チアゴ・マルチンスを振り切るとGK高丘と一対一に。ここで右への横パスを選択すると、走り込んだアンデルソン・ロペスが無人のゴールへ流し込むだけだったが、足が合わずに枠を外して大チャンスを逸する。
前半アディショナルタイム3分には札幌が決定機。チャナティップが持ち出しボックス手前からスルーパス。これに反応した菅がボックス内で裏を取ると、シュートではなくクロスを選択。これは松原がブロックし、得点を許さずゴールレスで前半を終えた。
ハーフタイムでの交代はなし。すると立ち上がりに得たCKから札幌がスコアを動かす。左CKから福森がクロスを送ると、ニアサイドで宮澤がフリック。これがファーサイドに流れるとキム・ミンテが折り返すと、最後はアンデルソン・ロペスがダイビングヘッド。これが決まり、札幌が先制。アンデルソン・ロペスは1998年にバルデスが記録したクラブ最長記録に並ぶ5試合連続ゴールとなった。
先制を許した横浜FMは49分に決定機。右サイドでパスを受けたエウベルがカットインでボックス内に侵入。そのまま左足でシュートを放つが、GK菅野がセーブする。52分にも横浜FMは左CKからのクロスをボックス中央でオナイウ阿道がドンピシャヘッド。しかし、これはまたしてもGK菅野がセーブ。こぼれ球を畠中が触るがシュートは打てない。
61分にも横浜FMはビッグチャンス。左から喜田がドリブルで持ち込みスルーパス。小池がボックス内左からクロスを送ると、ファーサイドに走り込んだマルコス・ジュニオールがシュート。これに前田が合わせに行くが、わずかに合わずにゴールとはならない。
札幌は64分にアクシデント。高嶺が右太もも裏を痛めたのか、ピッチに座り込み自ら交代を要求。代わりに昨年11月に重傷を負った荒野拓馬が復活となり、スタンドからは大きな拍手が送られた。
すると67分には札幌がチャンス。裏へのボールにチャナティップが抜けると、マイナスのボールをボックス手前から福森がダイレクトで左足シュート。これは枠を捉えるが、GK高丘がセーブし得点を許さない。
横浜FMは、飲水タイム明けの71分にマルコス・ジュニオールと扇原を下げ、天野純と水沼宏太を投入。システムは[4-1-3-2]のような形に変更。エウベルと前田が2トップのような形になり、2列目に左に天野、中央にオナイウ阿道、右に水沼が入り、喜田がアンカーとなった。
開幕戦以来の黒星を避けたい横浜FMはGK以外の10人が敵陣に入るなど、圧力をかけていきゴールを目指す。すると80分、右サイドでパスを受けた天野がフェイントで潰しに来た荒野をかわすと、少し持ち出しボックス手前から左足アウトで低いクロス。これに飛び込んだオナイウ阿道が軽く触れてゴールを奪い、横浜FMが同点に追いつく。
その横浜FMはリスタート前に喜田と松原を下げて、渡辺皓太とティーラトンを投入。チャナティップ、ティーラトンとタイを代表する選手が同じピッチに立つ。するとその直後、ボックス右でパスを受けた水沼がクロスを上げると、前田がボックス中央でダイビングヘッド。一気に試合をひっくり返した。
あっという間に逆転を許した札幌は88分。左CKから再び福森が高精度のクロス。これに途中出場のジェイがヘディングで合わせるが、わずかに枠を越えていく。その後も札幌は連続してCKを獲得。福森の精度の高いクロスがジェイの頭を目掛けて蹴られると、ジェイはヘディングでしっかり合わせるがゴールを奪えない。
終盤にかけては横浜FMが相手陣内で時間を使って行き、そのまま試合終了かと思われたがアディショナルタイム5分に左サイドを仕掛けると、抜け出したティーラトンがボックス内左からクロス。これを走り込んだエウベルがヘディングで叩き込んだ。しかし、VARが介入すると主審によるOFR(オン・フィールド・レビュー)が行われ、ティーラトンが突破した際にハンドがあったとし、ノーゴールとなった。
それでも最後まで諦めない札幌だったが、後半アディショナルタイム9分に横浜FMがカウンター。ボックス手前でパスを受けたエウベルが、岡村を一対一で振り切りシュート。今度は文句なしのゴールとなりタイムアップ。横浜FMが逆転勝利を収め、無敗を「8」に伸ばした。
北海道コンサドーレ札幌 1-3 横浜F・マリノス
【札幌】
アンデルソン・ロペス(後2)
【横浜FM】
オナイウ阿道(後35)
前田大然(後37)
エウベル(後54)
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