マドリーが大会連覇逃す…アスレティックがマルセリーノ体制初白星でバルサ待つ決勝進出!《スーペル・コパ》

2021.01.15 07:01 Fri
Getty Images
スーペル・コパ・デ・エスパーニャ準決勝、レアル・マドリーvsアスレティック・ビルバオが14日にラ・ロサレダで行われ、1-2で勝利したアスレティックが決勝進出を決めた。
PR
新型コロナウイルスの影響で今年はアンダルシアでの開催となったスーペル・コパ。今大会では昨季コパ・デル・レイのファイナリストであるレアル・ソシエダ、アスレティックのバスク勢、ラ・リーガ優勝チームのマドリー、2位チームのバルセロナが参戦した。
13日に行われた準決勝初戦ではPK戦の末にバルセロナが一足早くファイナル進出を決めた中、マドリーとアスレティックが決勝を懸けて激突した。

直近のラ・リーガでは寒波の影響による劣悪なピッチに苦しみ、格下オサスナ相手に痛恨のゴールレスドローを喫したマドリーは、リーグでの前回対戦で競り勝ったアスレティックを相手にバウンスバックを図った。なお、オサスナ戦からのメンバー変更はなかったが、アザールとベンゼマを2トップに配してモドリッチ、アセンシオをサイドハーフに置いた[4-4-2]の布陣を採用した。

立ち上がりはアスレティックの激しい圧力に晒されて窮屈なプレーを強いられたマドリーだが、10分にボックス手前のアザールが強烈な左足のシュートで相手GKにセーブを強いる。
これで流れを掴むと、直後にも味方の浮き球パスに反応したアザールがゴール前に抜け出すなど、ゴールの匂いを感じさせる攻めを続ける。だが、クロースのFKにドンピシャのタイミングで合わせたセルヒオ・ラモスのヘディングシュートはGK正面を突く。

一方、押し込まれ始めたものの大きく戦い方を変えないアスレティックは、前回対戦で前半序盤に退場したラウール・ガルシアが名誉挽回の大仕事を見せる。18分、ルーカス・バスケスの不用意なパスを相手陣内左サイドでカットしたダニ・ガルシアのスルーパスに抜け出した元アトレティコMFはボックス内で冷静にGKとの一対一を制した。

トーナメントマッチでは許されない軽率なミスで先手を奪われたマドリーはすぐさま反撃を開始。アセンシオを右に移してアザールを左ウイングに近い立ち位置に配置転換し、攻撃に変化を加える。31分には右サイドのバスケスが入れたグラウンダーのクロスをニアに飛び込んだアセンシオがワンタッチで合わせるが、これは当たりが薄く枠の左に外れる。

押し込む流れの中で同点まで持ち込みたいマドリーだったが、再び痛恨のミスが出てしまう。38分、アスレティックのセットプレーの二次攻撃から中央でルーズボールを回収したカパが入れたクロスに対してバスケスが被ってしまう。そして、背後でボールを収めたジェライをバスケスが後ろから腕を使って引き倒してしまいPK献上。これをキッカーのラウール・ガルシアに決められた。

バスケスの2つのミスからラウール・ガルシアにドブレーテを許し、大会連覇に向けて崖っぷちの状況で試合を折り返したマドリー。さらに、前半にどこか痛めたか、ヴァランに代えてナチョを後半頭からピッチに送り出すことになった。

2点のビハインドを追うマドリーは立ち上がりからリスクを冒して攻め込むが、後半最初の決定機はアスレティック。54分、左サイド深くでデ・マルコスが上げたクロスをゴール前のムニアインが頭で合わすが、これはわずかに枠の右に外れる。

何とか3失点目を逃れたマドリーは再び攻勢を強めると、62分には左サイドのアザールからのグラウンダーの折り返しをゴール前のアセンシオが左足ダイレクトで合わすが、これは左ポストを叩く。

さらに、アザールとモドリッチに代えてヴィニシウス、バルベルデの2枚替えを敢行した直後の69分にもアセンシオが強烈なミドルシュートを放つが、再びクロスバーに阻まれた。

それでも、相手を押し込み続けるマドリーは73分、波状攻撃から左サイドのバルベルデが上げたクロスをボックス右のカゼミロが頭で折り返すと、DFが触ってゴール前に流れたボールをベンゼマが冷静にゴールネットへ蹴り込む。当初、オフサイド判定が下されたが、VARのレビューの結果、オンサイドでのゴールが認められた。

残り時間を考えれば、同点、逆転まで可能となったマドリーは畳みかける攻めを見せる。そして82分、メンディの左からの斜めのパスに抜け出したベンゼマが冷静にDFをかわして左足のシュートを蹴り込むが、ここは抜け出したタイミングでオフサイドを取られてゴールは認められない。

その後、ベンゼマを下げてマリアーノを投入し、試合最終盤にはセルヒオ・ラモスを前線に攻め残してゴールをこじ開けにかかるマドリーは、後半ラストプレーの場面でクロスに競ったセルヒオ・ラモスがDFと交錯。このプレーに対してVARのレビューが入るが、土壇場でのPK奪取とはならず。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、マルセリーノ新体制で初勝利を手にしたアスレティックがバルセロナの待つ決勝進出を果たした。一方、敗れたマドリーは大会連覇を逃すと共に2021年初黒星を喫することになった。

PR
関連ニュース

ドイツ新王者レバークーゼン、今夏に2人のCB獲得に動くか?

ブンデスリーガ王者のレバークーゼンが、来シーズンに向けてセンターバック2枚の補強を目指しているようだ。ドイツ『シュポルト・ビルト』が報じている。 シャビ・アロンソ体制2年目で盟主・バイエルンを抑えて見事にブンデスリーガ初優勝を果たしたレバークーゼン。来シーズンは続投が決定したスペイン人指揮官の下、リーグ連覇に加え、新フォーマット移行のチャンピオンズリーグ(CL)での成功を目指す。 ただ、今夏の移籍市場においてはバイエルンへのローンバックが濃厚なクロアチア代表DFヨシプ・スタニシッチに加え、ビッグクラブの関心を集めるドイツ代表DFヨナタン・ター、エクアドル代表DFピエロ・ヒンカピエ、ブルキナファソ代表DFエドモン・タプソバの主力3選手の去就が不透明な状況。 そのため、クラブはその穴埋めを含めたセンターバックの補強に着手しているようだ。 報道によると、現在クラブはレアル・マドリーからアラベスにレンタル中のU-21スペイン代表DFラファ・マリン(21)に関心を示しているという。 セビージャ出身のマリンは、2016年にマドリーのカンテラに加入。エル・ブランコの世代別チームで主力を担ってきた191cmのセンターバックは、今シーズン武者修行に出されたアラベスで主力として活躍。フィジカル能力の高さに、左右のサイドバックでもプレー可能な起用さも併せ持つ。 なお、マドリーは今夏の呼び戻しの可能性も検討しており、完全移籍での獲得は難しいが、過去にスペイン代表DFダニエル・カルバハルを獲得した際と同じレンタルあるいは買い戻し条項を含めた形での獲得の可能性は十分にありそうだ。 マリンと同様に候補に挙がるもう1人はボローニャのU-21イタリア代表DFリッカルド・カラフィオーリ(21)だ。 イタリア屈指の育成組織を誇るローマ育ちの188cmの左利きDFは、ジェノアやバーゼルで研鑽を積んだのち、今シーズンに完全移籍で加入したボローニャで完全にブレイクした。 智将チアゴ・モッタの下でセンターバックと左サイドバックの主軸を担い、持ち味のフィジカル能力や高精度の左足のキックに加えて、戦術眼にも磨きをかけ、より多才なDFとして評価を高める。 ただ、2000万~3000万ユーロ(約33億2000万~49億8000万円)と評価される逸材に対してはユベントスが強い関心を示しており、争奪戦を制する必要がある。 2024.04.25 09:00 Thu

CLレアル戦に期待感高めるムシアラ、元同僚ベリンガムの活躍ぶりにも言及「驚かなかった」

バイエルンのドイツ代表MFジャマル・ムシアラがかつての戦友とも相まみえる大一番を心待ちにしている。スペイン『アス』が伝えた。 アーセナルとの準々決勝を制し、チャンピオンズリーグ(CL)でベスト4まで到達したバイエルン。ファイナル進出が懸かる準決勝ではレアル・マドリーとの2試合が待ち受けている。 ホームでの1stレグを30日に控える中、チームの攻撃を牽引するムシアラはこの強敵との対戦についてドイツ『シュポルト・ビルト』にコメント。敵地サンティアゴ・ベルナベウで行われる5月8日の2ndレグも含め、期待に胸を膨らませている。 「伝統あるベルナベウでのレアル・マドリーとの試合を楽しみにしている。ヨーロッパで最高の2チームが対戦する。重要な試合だ」 また、ドイツ生まれイギリス育ちのムシアラは、ユース年代をイングランド代表として戦っており、当時はマドリーのイングランド代表MFジュード・ベリンガムとも共闘。CLでの対戦を前に、元チームメイトの活躍ぶりについても語った。 「ジュードとはヤングライオンズで長年ルームメイトだったし、何試合か一緒にプレーした。それ以来僕らは良い友達だ。彼が順調なことを嬉しく思っている。彼は自信に満ち溢れているし、大きな挑戦を前にしても躊躇しない」 「言うまでもなく、彼のレアル・マドリーでのスタートは普通ではなかった。他国のチームと契約する際、普通であれば環境に適応しなければならないが、ジュードの場合は違った。それに、そのことにはあまり驚かなかった。彼のメンタリティを知っているからね」 2024.04.24 18:23 Wed

苦労が尽きぬセバージョス、マドリー退団希望を強めるも…

レアル・マドリーのスペイン代表MFダニ・セバージョス(27)。苦労が尽きない男は今夏の退団を視野に入れるが…。 エル・ブランコで常に人一倍の苦労を強いられる男、セバージョス。 元々序列が高くないクラックは、昨季中盤戦から後半戦にかけての驚異的な奮闘ぶりがカルロ・アンチェロッティ監督に認められ、プレータイムが大幅増。それは結果的に久方ぶりのスペイン代表復帰、そして2027年6月までの契約延長に繋がった。 しかし、人生は山あり谷あり。セバージョスが良い機運を継続できたのも昨季限りで、ケガで出遅れた今季は公式戦出場21試合どまり。うちスタメンは4試合に過ぎず、最近のマンチェスター・シティ戦、バルセロナ戦といったビッグマッチには当然のように出場しない。 それでもチームメイトのゴールに喜び駆け寄っていく姿から、そのパーソナリティを感じ取れるわけだが、美しき白いシャツに袖を通すマドリーの一員としての日々を終わりにしたいと考えている模様。 スペイン『Relevo』によると、今年で28歳、フットボーラーとして脂が乗る年齢に突入したセバージョスは、周囲にマドリー退団の意思を漏らし始めたとのこと。すでに今夏の新天地行きで心が大方決まっている様子だという。 ただ、昨春のマドリーからの契約延長申し出を「鵜呑みにしてしまった」形だというセバージョス。 ルカ・モドリッチ(38)の契約満了or延長が現状50-50で、アルダ・ギュレル(19)は本人ともどもレンタル移籍に前向き…この2つを1年前の時点で想定していたマドリーにセバージョス売却の意向がほとんどないのは、火を見るより明らかとされる。 もしモドリッチ退団にギュレル武者修行なら、少なからずセバージョスの出番も増えそうだが、来季の開幕を28歳で迎えるなか、確固たる主力になれないのも残念ながら明白…エル・ブランコで人一倍の苦労を強いられる男、それがセバージョスだ。 セバージョス獲得に最も関心が高いのは、アトレティコ・マドリーとみられている。 2024.04.24 16:20 Wed

レンタル加入中ホセルの買い取りを思案するレアル…アンチェロッティ監督は残留希望もFW過多が懸念

レアル・マドリーはエスパニョールからレンタル移籍中のスペイン代表FWホセル(34)の去就について、考えを巡らせているようだ。スペイン『マルカ』が報じた。 エスパニョールで活躍した昨シーズンは32歳で初のスペイン代表入りを果たした遅咲きFWのホセル。エスパニョールが2部に降格して迎えた今シーズンは、かつて所属した古巣マドリーに買い取りオプション付きの期限付き移籍で加入した。 マドリーではレギュラー定着こそできていないホセルだが、攻撃に変化を加えられる前線のターゲットとして重宝され、ここまで公式戦42試合13ゴールを記録。しかし、今シーズン終了後にレンタル期間が終了する。 カルロ・アンチェロッティ監督はこの34歳を高く評価しており、来シーズンの残留を希望しているとのこと。一方、マドリーは加入内定済みのパウメイラスのブラジル代表FWエンドリッキ(17)や、獲得濃厚と見られるパリ・サンジェルマン(PSG)のフランス代表FWキリアン・ムバッペ(25)の存在から、ホセルの150万ユーロ(約2億5000万円)の買い取りオプションを行使するかどうか検討中だという。 また、今夏もヨーロッパの選手を多く引き入れるであろうサウジアラビアのクラブもホセルに目をつけている模様。このストライカーとエスパニョールの契約は2025年6月までとなっている。 2024.04.24 14:36 Wed

人生の半分はエル・ブランコ…マドリーが32歳ルーカス・バスケスとの契約延長を急ぐ

レアル・マドリーが元スペイン代表DFルーカス・バスケス(32)との契約延長交渉を急ぐ。スペイン『Relevo』が伝えている。 16歳からマドリーひと筋のL・バスケス。若手時代の武者修行期間1年間を除けば、ほぼ人生の半分をエル・ブランコで過ごし、トップチームで積み上げた公式戦出場数は343試合だ。 絶対的な主力ではない故、愛するクラブで居場所を確保し続けるべく、30代突入を控えて受け入れたのは、若手時代に誰が予想したであろう右サイドバックへのコンバート。 いつの間にか最終ラインの選手となっていた32歳は、ラ・リーガ優勝3回、コパ・デル・レイ(国王杯)優勝1回、チャンピオンズリーグ(CL)優勝4回、クラブW杯優勝3回…地球上の全フットボーラーが羨む勝ち組となった。 そんな伏兵L・バスケスだが、22日のクラシコ・バルセロナ戦で1得点2アシストと燦然たる輝きを放った一方、契約は今季限り。今年1月から自由に他クラブと交渉できる状態となっている。 それでもマドリーとL・バスケス、双方ともに契約延長の意向が強く、今週中に合意を前提とした協議が行われる予定。特にここ最近の活躍から、首脳陣は一刻も早く交渉をまとめる方針に切り替えたとみられている。 2024.04.23 17:55 Tue
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly