ジェコがカピターノの重責に誇り 「ボスニア出身のカピターノを誇りに思ってくれると嬉しい」

2020.05.02 20:02 Sat
Getty Images
ローマに所属するボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWエディン・ジェコが、新カピターノ就任、そして母国の象徴と目されることについて率直な思いを語っている。クラブ公式サイトが『インスタグラム』のライブインタビューの内容を伝えている。

イタリア代表MFアレッサンドロ・フロレンツィのバレンシアへのレンタル移籍を受けて、スクデット獲得時のメンバーである元ブラジル代表DFアウダイール以来となる外国籍のカピターノに就任したジェコ。ローマ出身者ではなく、ボスニア出身の自身が重責を任されたことに誇りを感じているという。
「カピターノに選ばれたことは大きな名誉だよ。これまで多くの素晴らしいプレーヤー、ローマ出身のプレーヤーがカピターノを務めてきた。そして、今回ローマ人ではなく自分が選ばれたことを誇りに思っているんだ」

「その事実は過去数年間、僕がこのクラブに良い印象を与えてきたことを意味するしね。今後もそれを継続しつつ、ファンを幸せにしたいと思っているよ。そして、すべてのファンがボスニア出身のカピターノを誇りに思ってくれると嬉しいな」

さらに、ジェコは先日にクラブ公式SNSが発見したことでロマニスタの話題を集めた、ティーンエイジャー時代にローマのマフラーを掲げていた写真についても説明している。
「確か17、18年前の写真だと思うよ。僕たちはイタリアのフェラーラで行われた大会に参加していたんだ。そのときにみんなでユニフォームやマフラーを買いに行ったんだ。正直、当時自分が何を買ったかは思い出せないんだ。ただ、自分があのマフラーを買ったことは間違いなさそうだね。昔のことだから完全に忘れてしまっているけどね」

「だけど、最近になってあの写真を見たときは本当に驚いたよ。そして、今自分がこのクラブにいることを、より誇りに思うよ」

また、新カピターノ就任によってジャッロロッソの新たな象徴の1人となったジェコだが、母国ボスニア・ヘルツェゴビナでは以前から国民的なスターとして扱われてきた。幼少時代に内戦を経験した34歳のストライカーは、ロールモデルとしての役割も求められる自身の立場を深く理解しているようだ。

「多くのボスニア人と同じように僕は内戦後に厳しい旅を経験してきた。その影響は本当に大きいものさ」

「だから、他のボスニア人が自分のことをロールモデル、あるいは象徴のように思ってくれているとすれば、本当に誇り高い気持ちになるよ。つまり、自分がこの国のために何かをなしたと思われているということだからね」

「そういう意味では自分が多くの人たちの見本となるような正しい行いをしなければという気持ちになるよ。それは僕にとって重要なことなんだ」

最後に、ジェコは新型コロナウイルス(COVID-19)の影響によってフットボール活動の一時中止を余儀なくされている現状についても語っている。

「数週間前、僕たちはプレーを続けたいと話した。もちろん、健康が最も優先されるべきだし、安全面がしっかりと確保できている状況に限るけどね」

「ただ、イタリア政府が求めるトレーニングなどの制限に関しては思うところがあるよ。(練習場の)トリゴリアは公園なんかよりも安全が保てている場所だと感じている。だから、ここでトレーニングをしたいという気持ちがある」

「あとはフットボーラーに関する色んな話を聞いている。多くの人は僕たちが一般の人たちよりもたくさんのお金を稼いでいる中、プレー再開を求めることは強欲なんて見方もしている。だけど、僕たちは自分たちの稼ぎやクラブの稼ぎを心配しているわけではなく、フットボールに関わる多くの人たちの生活について考えているんだ」

「個人的にはドイツ、イングランド、イタリアでプレーしてきたし、フットボールにどれだけ多くの人たちが関わっているかを理解しているつもりさ。その中で現状は仕事がない人がたくさんいるんだ。そういった人たちのことを考えることが重要だと思っている」

「もちろん、財政面だけではなく、これまで多くのプレーヤーが語ったように1人のフットボーラーとしてプレーの再開を待ちわびていることも確かだよ」
関連ニュース

アストン・ビラで結果が出ないザニオーロ「イタリアが恋しい」

アストン・ビラのイタリア代表MFニコロ・ザニオーロがイタリア帰還を望んでいる。イタリア『コリエレ・デッロ・スポルト』がコメントを掲載した。 今季、ガラタサライからのレンタルでアストン・ビラに加入したザニオーロだったが、公式戦31試合の出場で3ゴール0アシストと期待された活躍は見せられていない。 そのザニオーロは来季に向けてイタリア復帰を望んでいる。「家族、友人、息子…。皆が居るイタリアがとても恋しいよ。しかし、僕の将来を決めるのはクラブ。僕はガラタサライに所属している。代理人には本当に具体的なオファーがあった場合のみ教えてくれるように頼んでいる。ローマに在籍していたことを考えると、ラツィオへの移籍だけは考えられないことだね」 なお、ザニオーロがローマを離れる際、ミランやユベントスが獲得に興味を示していた。 2024.03.26 23:30 Tue

「僕はスペイン人」18歳ハイセンが母国オランダに決別…2月にスペイン国籍取得でU-21代表デビュー

ローマDFディーン・ハイセン(18)が自らのアイデンティティを語った。オランダ『Voetbal International』が伝えている。 セリエAでメキメキ頭角を表す197cmの両利きセンターバック・ハイセン。16歳でマラガからユベントスへ移籍し、トップ昇格の今季は後半戦からローマへ武者修行…順調に出場機会を得ている。 そんなハイセン、U-17オランダ代表の一員として2022年にU-17欧州選手権準優勝などなど、これまでは世代別オランダ代表の常連。 しかし、今回の代表ウィークはU-21スペイン代表に招集…元アヤックスの父ドン・ハイセン氏を含めて一家揃ってオランダ出身だが、自身が5歳の時にスペイン・アンダルシア州へ移住し、今年2月にはスペイン国籍を取得しているのだ。 そして、21日に行われたU-21スロバキア代表との国際親善試合でラ・ロヒタ(世代別スペイン代表の愛称)デビュー。スペイン『マルカ』のインタビューでは「僕はスペイン人」と明言した。 「そうだね。僕は自分がスペイン人だと感じているよ。5歳からマラガで育ち、今回スペイン代表の一員になれて嬉しい。いずれスペイン代表でトロフィーを勝ち取りたいよ」 ハイセンをDFヴィルヒル・ファン・ダイクやDFステファン・デ・フライ、DFマタイス・デ・リフトらに続く新時代のディフェンスリーダーと捉えていたオランダ側から見れば、今回の所信表明は痛い。 2024.03.26 16:35 Tue

ユベントスがコープマイネルス獲得へ18歳逸材を譲渡も?

ユベントスはアタランタからオランダ代表MFトゥン・コープマイネルス(26)の獲得を目指し、様々なプランを検討しているようだ。 ユベントスが獲得に本腰を入れるコープマイネルス。たびたび優れた人材を輩出するオランダのAZから2021年夏にアタランタ入りした攻撃的MFは、今季のセリエAで2桁得点10ゴールを記録し、ヨーロッパリーグ(EL)でもベスト8進出を掴んだチームをけん引している。 イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、関心を寄せるはユベントスだけでなく、今やインテルとミラン、さらにリバプールとマンチェスター・ユナイテッドからも熱視線が。移籍先として現実的なのは、現状ユベントスかリバプールとのことだ。 リバプールについてはEL準々決勝でアタランタと対戦予定となっており、この機会を利用してクラブ間協議に臨む可能性も。 一方のユベントスは、あくまでプランの1つとして、下部組織から育て上げた超逸材、U-21スペイン代表DFディーン・ハイセン(18)をアタランタとの交渉で提示する案を練っている模様。ローマにレンタル移籍中のハイセンは、ダニエレ・デ・ロッシ監督の下で順調に成長中だ。 「ハイセンをアタランタに提示」が移籍金引き下げを狙ったものであることは明白だが、1年レンタルなのか、完全移籍での譲渡なのか、あるいは買い戻しオプション付帯での譲渡なのか…今のところ詳細は不明。 ハッキリしているのは、“個を伸ばすスペシャリスト”アタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が、ハイセンを大変気に入っているということだ。 ローマも買い取りを目指すとされるハイセンだが、今夏の動向やいかに。コープマイネルスとともに、これから目が離せなくなりそうだ。 2024.03.26 13:40 Tue

モウリーニョが今夏での監督業再開を見据える「今年の夏には仕事に戻りたいと思っている」

1月にローマの指揮官を解任されたジョゼ・モウリーニョ氏が、監督業再開の願望を明らかにした。 ローマでは就任1年目にカンファレンスリーグ優勝、2年目にヨーロッパリーグ優勝と欧州カップ戦では結果を出していたモウリーニョ氏。しかし今季はセリエAで不安定な戦いが続いたことで1月に解任されていた。 23日に行われたMotoGPポルトガルグランプリの会場でを訪れたモウリーニョ氏は、ポルトガル『A Bola』のインタビューで今後の去就を問われ、以下のようにコメントした。 「今のところ、何も発表することはないよ。私はフリーで、次のクラブを決めていない。ただ、今年の夏には仕事に戻りたいと思っている。私の人生は常にフットボールに関わっているし、私はどんな場所でもコーチをすることができるんだ」 また、ポルトガルリーグへの復帰について問われると、「絶対にないとは言えないよ。特にサッカーの世界においてはね」と語った。 2024.03.25 01:10 Mon

ハイセンが直近インタビューでの発言を釈明…「間違って報道され、言っていないことを付け加えられた」

ユベントスからローマにレンタル中のU-21スペイン代表DFディーン・ハイセンが、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』での直近のインタビューでの発言を釈明した。 今冬の移籍市場でユベントスから半年間のレンタル移籍でローマに加入しているハイセン。その新天地ではジョゼ・モウリーニョ、ダニエレ・デ・ロッシと2人の指揮官の下でセリエA12試合に出場し、2ゴール1アシストの数字を残している。 そのハイセンは直近の『GDS』のインタビューでローマでの充実した日々について語った一方、自身の契約状況についてはユベントスへの復帰が既定路線であることを明言した。 「僕の将来? ローマに買い取りオプションはない。だけど、僕がフットボールから学んだことが一つある。それは何が起こるか分からないということ。ただ、確かなことはユベントスに戻り、自分の能力を発揮できるようにするということだ。自分を信じてくれた最初のビッグクラブであり、彼らには感謝の言葉しかないんだ」 ただ、その去就に関する率直な発言と共にローマに関する一部発言がクラブへのリスペクトを欠くものだったとして、一部ファンから反感を買っていた。 この反応を受け、ハイセンは自身のインスタグラムを通じて釈明。メディア側に一部の表現を曲解されたと憤りを示し、改めてジャッロロッシへの愛情を強調した。 「皆さん、こんにちは。昨日、重要な全国紙に掲載されたインタビューに関して、自分の将来と契約条件について質問されたけど、僕は契約の状況について非常に正直に答え、フットボールではすべてが起こり得ると付け加えた」 「僕の言葉が間違って報道され、自分が言っていないことを付け加えられるとは想像できなかった。ASローマ、チームメイト、コーチが成長の機会を毎日与えてくれていることをよく認識しているし、彼らの継続的なサポートに感謝している」 「だから私はクラブに、今回の出来事(インタビュー)に対する失望を伝えた。同時に皆さんに真実を知ってもらいたかった。なぜなら、僕はローマにとても満足しているし、常に自分をサポートしてくれているクラブとファンに対しては何も不平不満なんて言えないよ」 2024.03.24 00:14 Sun
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly