【クラシコプレビュー】今季2度目の伝統の一戦! 苦境マドリーはベルナベウに4戦ぶりの歓喜もたらせるか

2020.03.01 12:00 Sun
Getty Images
ラ・リーガ第26節、レアル・マドリーとバルセロナによる今季2度目の“エル・クラシコ”が日本時間3月1日29:00にサンティアゴ・ベルナベウでキックオフされる。前節、好対照の結果で順位が入れ替わった両雄が勝ち点2差で迎える今季2度目の伝統の一戦だ。
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前節、レバンテ相手に0-1の敗戦を喫したマドリー(勝ち点53)はラ・リーガで16戦ぶりの黒星を喫するとともに、ホーム開催のクラシコを前に首位陥落。さらに、26日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の1stレグでは、マンチェスター・シティ相手にホームで1-2の逆転負けを喫し、今シーズン初の公式戦連敗に。加えて、ベルナベウでの直近3試合では2敗1分けの3戦未勝利と苦境が続いており、仮に今回の大一番で敗れることになれば、スタンドで多くの白いハンカチが振られることになるはずだ。

一方、前節エイバルをカンプ・ノウで迎え撃ったバルセロナ(勝ち点55)は、ラ・リーガ4戦無得点だったFWメッシがここ数試合の鬱憤を晴らすポーケルの大暴れ。さらに、レガネスからの緊急補強でデビュー戦となったFWブラースヴァイトが2点に絡む上々のデビューを飾り、実りある4連勝で首位奪還。25日に行われたCLではナポリの堅守に手を焼き、枠内シュート1本に抑え込まれたが、FWグリーズマンのアウェイゴールによって1-1のドローに持ち込んだ。
なお、昨年12月18日に行われた第10節延期分の前回対戦では、マドリーが敵地カンプ・ノウで圧巻のパフォーマンスを披露したが、最終目標のゴールをこじ開けることができず、0-0のドローに終わっていた。ちなみに、クラシコ初采配のセティエン監督は前所属のベティス時代に2度ベルナベウを訪れ、いずれもクリーンシートで勝利している。

◆レアル・マドリー◆
【4-3-3】

▽レアル・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains, LTD.

GK:クルトワ
DF:カルバハル、ヴァラン、セルヒオ・ラモス、メンディ
MF:バルベルデ、カゼミロ、クロース
FWイスコ、ベンゼマ、ヴィニシウス
負傷者:MFアザール、FWアセンシオ
出場停止者:FWロドリゴ

カスティージャの試合で退場したロドリゴが出場停止となる。負傷者に関してはアセンシオとアザールの2選手が欠場となる以外、全選手が起用可能だ。
システムに関しては[4-3-3]の継続を予想。スタメンに関しては前回対戦と直近のシティ戦と同様に前から人を掴みに行くインテンシティの高い戦い方を選ぶ場合、前線と中盤の一部ポジションでのターンオーバーが見込まれる。モドリッチに代わってクロース、イスコに代えてルーカス・バスケスの抜擢も考えられる。

◆バルセロナ◆
【4-3-3】

▽バルセロナ予想スタメン
(C)CWS Brains, LTD.

GK:テア・シュテーゲン
DF:ネウソン・セメド、ピケ、ラングレ、ジュニオル・フィルポ
MF:フレンキー・デ・ヨング、ブスケッツ、アルトゥール
FW:メッシ、グリーズマン、ビダル
負傷者:DFピケ、ジョルディ・アルバ、セルジ・ロベルト、FWデンベレ、スアレス
出場停止者:なし

出場停止者はいない。負傷者に関してはデンベレ、スアレスの長期離脱組に加え、ジョルディ・アルバとセルジ・ロベルトの両ラテラルの欠場が濃厚だ。その一方で、直近のナポリ戦で負傷したピケに関して復帰可能な模様だ。

スタメンに関してはメッシ、グリーズマンの相棒の人選に注目。攻撃面では左サイドにアンス・ファティを配する形が最も機能するが、後方のジュニオルの守備力を考えれば、ビダルをナポリ戦とは逆の左で起用する形がベターか。もちろん、対マドリー4試合で1ゴール1アシストのブラースヴァイトの抜擢も可能性はゼロではない。

★注目選手
◆レアル・マドリー:FWヴィニシウス・ジュニオール
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マドリーの注目プレーヤーは成長著しい19歳のブラジル代表FWだ。昨夏、鳴り物入りで世界屈指のスター軍団の一員となった超新星は、すぐさま圧倒的な身体能力とドリブルテクニックで周囲を魅了。だが、出場を重ねるごとにアタッキングサードにおける判断力、シュート技術の粗さを露呈し、評価を落としてしまった。すると、今季は同胞ロドリゴがラ・リーガデビュー戦ゴール、CLハットトリックと圧巻の活躍を披露した中、相変らずの粗さで序盤戦はマドリディスタの不興を買った。

それでも、アザールやベイルの負傷離脱の影響もあってジダン監督が辛抱強くチャンスを与え続けると、年明けからアタッキングサードにおける判断力が著しく向上。まだまだ主砲ベンゼマに頭を抱えさせる場面は目立つが、先日のマドリード・ダービー、直近のシティ戦ではゴールを演出する決定的な仕事を果たした。また、持ち味のドリブル突破や守備におけるハードワークも光っており、中盤の主力に定着したMFバルベルデのように一皮剥けそうな気配を漂わす。今回のクラシコではシティ戦同様にチームプレーヤーとしてのタスクを担いつつ、ゴールに直結する仕事でチームを勝利に導きたい。

◆バルセロナ:MFフレンキー・デ・ヨング
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バルセロナの注目プレーヤーは中盤でマルチタスクを担うデ・ヨングだ。昨季、大躍進を遂げたアヤックスの主軸を担った若き万能型MFは7500万ユーロの高額移籍金でバルセロナにステップアップ。ここまでインテリオール、ピボーテのマルチタスクを担い、早くも絶対的な主力に君臨。戦術眼、技術に加えアスリート能力が傑出しており、パスにドリブル、対人守備のいずれの局面でもハイパフォーマンスを披露している。

故ヨハン・クライフを崇拝するセティエン新体制では前線の負傷者の多さによってより攻撃的な役割を求められる試合も増えているが、ビダルの重用や新戦力ブラースヴァイトの加入によってここ数試合は本来の役割でプレーしている。前回対戦ではブスケッツの不在もあってボールを引き出す動きで苦戦を強いられたが、今回の一戦ではブスケッツやアルトゥールと共に相手のプレスをいなし、前線と中盤を繫ぐリンクマンとしてチームを勝利に導きたい。

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