【2019-20リーグ・アン前半戦総括】超WS選出の最優秀選手はディ・マリア!
2019.12.30 21:00 Mon
◆PSGがすでに3敗も独走態勢、マルセイユが予想外の奮闘
絶対的本命としてリーグ3連覇を目指すパリ・サンジェルマン(PSG)が、1試合未消化ながら2位のマルセイユに7ポイント差を付ける順調な滑り出しをみせ、3連覇に向けて視界良好の前半戦の戦いを見せた。そのPSGを追う第2グループは奮闘目立つマルセイユ、3位スタッド・レンヌの2チームに、昨季2位のリールがチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争っている。
昨シーズン、リーグ連覇を達成もCLベスト16敗退、2つの国内カップ戦で優勝を逃す失態を演じたPSGはトゥヘル体制2年目で順調な戦いぶりを見せている。好調なレンヌ、スタッド・ランス相手の敗戦は許容範囲もディジョンに不覚を取って前半戦ですでに3敗を喫した点は頂けないが、巨大戦力を武器にほぼ80パーセントの戦いを継続して余裕の首位ターンとなった。
去就問題に揺れるFWネイマール、FWムバッペ、FWカバーニのトリデンテはケガによる離脱など、パフォーマンスに波が目立つが、前半戦MVPのFWディ・マリア、MFヴェッラッティといった主力、FWイカルディ、MFグイエら今夏獲得した新戦力が期待以上の活躍をみせ、前述の3試合以外に取りこぼしを見せることなくCLグループ首位通過と共に上々の前半戦となった。
そのPSGに大きく水をあけられているものの、第2グループを牽引しているのが、ビラス=ボアス新監督率いるマルセイユと昨季クープ・ドゥ・フランス王者のレンヌだ。昨季5位からの巻き返しを目指す名門マルセイユはビラス=ボアス監督を招へいした一方、FFPの問題で思うような補強を行えず、下馬評では厳しい戦いが予想された。しかし、ポルトガル人戦術家の下でGKマンダンダやMFパイエら昨季期待を裏切った一部主力が復活を果たすと、FWベネデットとMFロニエら少ない新戦力も期待以上の働きをみせ、第12節から第17節にかけて6連勝を飾るなどシーズンを経るごとに安定感を増している。
その2チームにやや遅れを取ったものの、前半戦終盤の巻き返しによって4位に浮上したリールは、今夏の主力流出に加えトッテナムからのコーチングスタッフの引き抜きという苦難を味わうも、FWオシムヘンやMFスマレら若手逸材の覚醒によってようやく昨季のベストに近い力を取り戻し始めている。
勝ち点29の5位ナントから勝ち点25の14位サンテチェンヌと勝ち点4差の中に10チームがひしめく大混戦のEL出場権争いでは、ナントやスタッド・ランス(6位)、アンジェ(8位)といった小クラブの奮闘と、モナコ(7位)、リヨン(12位)、サンテチェンヌら名門クラブの不振が目立っている。
最後にマルセイユのDF酒井宏樹、トゥールーズのDF昌子源、ストラスブールのGK川島永嗣と3人の日本人選手では大きく明暗が分かれることに。好調のマルセイユで右サイドバックの絶対的主力に君臨する酒井は16試合の出場の中、攻守両面でハイパフォーマンスを披露。現地紙が選出する前半戦ベストイレブンの候補に挙がるなど充実した前半戦を過ごした。
一方、前半戦度重なる負傷に苦しめられた昌子はわずか1試合の出場に留まり、チームも最下位に低迷。また、ストラスブールで第3GKの川島は出場機会なしに終わっている。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆MFアンヘル・ディ・マリア(パリ・サンジェルマン)
PSGの首位快走を支える31歳のアルゼンチン代表MFが前半戦のMVPだ。リーグ・アンにおいて別次元の戦力を保持するPSGだが、序盤戦においてはチーム最大のストロングポイントである“MCN”の超強力トリデンテがケガの影響などで不在に。その間に左右のウイングを主戦場に絶大な存在感を放ったディ・マリアは17試合6ゴール8アシストを記録。崩しの局面で高精度のプレーを随所にみせ、マルセイユとのフランス・ダービーでは4-0の圧勝に導く2ゴールを挙げる、前半戦における自身のハイライトの活躍を披露。
★最優秀監督
◆ジュリエン・ステファン(レンヌ)
中堅クラブのレンヌを3位に躍進させた39歳の若き指揮官が文句なしの前半戦最優秀監督だ。昨年12月にリザーブチーム監督から内部昇格した元フランス人MFはPSGを退けてクープ・ドゥ・フランスのタイトルをクラブにもたらすと、今シーズンは限られた戦力の中で17歳の超新星カマヴィンガをブレイクさせるなど、昨季に続いて卓越した手腕を発揮している。リーグ8位の得点力には改善の余地も、[4-4-2]の組織的な守備と切り替えの速さがリーグ3位の堅守を支えている。
【期待以上】
★チーム
◆スタッド・ランス
リーグ・アン復帰2年目で昨季以上の躍進を期待させる前半戦に。2017-18シーズンのリーグ・ドゥを優勝し、昨シーズンは望外の8位フィニッシュを決めた古豪は昨季を上回る6位に躍進している。予算規模では中堅以下のレベルだが、今シーズンはPSGと並ぶリーグ最少失点(10失点)の堅守を武器にソリッドな戦いで着実に勝ち点を積み重ねている。さらに、特筆すべきはPSG、マルセイユ、レンヌ、リールとリーグテーブルで上位にいるビッグクラブすべてから勝ち点3を奪っている点だ。後半戦に向けてはリーグワースト3位の16得点を改善し、いかに勝ち点1を勝ち点3に繋げていくかが重要となる。
★選手
◆MFエドゥアルド・カマヴィンガ(レンヌ)
16歳で開幕を迎えたアンゴラ出身の大器がリーグ・アンの前半戦を席巻した。今年4月にプロデビューを飾ったカマヴィンガは、第2節のパリ・サンジェルマン戦で絶対王者相手に中盤の主導権争いでチームに優位性をもたらす見事なパフォーマンスを披露し、決勝点までアシスト。この活躍でブレイクの兆しを見せると、ここまで17試合1ゴール1アシストと堂々たる活躍を見せている。守備的MFを主戦場にしながらも縦への推進力や身体能力、攻撃センスを兼備し、フランス代表MFポール・ポグバを彷彿とさせる万能型MFはすでに国内外のビッグクラブから強い関心を集めている。
【期待外れ】
★チーム
◆リヨン
ジェネジオ前監督の退任に伴い、クラブレジェンドで新SDに就任したジュニーニョ・ペルナンブカーノの推薦でシウヴィーニョ新監督を招へいしたリヨンだったが、結果的にその選択が前半戦低迷の最大の要因となった。クラブレベルで監督初挑戦となったブラジル新指揮官は現役時代の古巣バルセロナの[4-3-3]を採用し、後方から繫ぐスタイルでシーズンをスタート。開幕2連勝と好スタートを切ったものの、以降は3分け4敗の14位に低迷。これを受けてオラス会長は10月初旬に同監督を更迭した。
その後任に前マルセイユ指揮官のガルシア監督を招へいし、若干の盛り返しを見せた。だが、MFアワールと共にその個人技で攻撃を牽引したエースFWデパイが今季絶望の重傷を負い、前半戦12位フィニッシュの名門は今冬の積極補強に出なければ、ヨーロッパの出場権を逃す可能性が高い。
★選手
◆DFカミル・グリク(モナコ)
2016年の加入以降、最終ラインとチームをまとめてきた重鎮DFが拙守でチームの足を引っ張ることに。昨季、17位の屈辱からの巻き返しを誓ったモナコはFWベン・イェデルとFWスリマニ、MFバカヨコの獲得など積極補強を敢行し、前半戦はPSGに次ぐリーグ2位の31ゴールを挙げるなど攻撃陣が爆発。ただ、CL出場圏内と暫定5ポイント差の7位に甘んじている原因はリーグ14位の26失点を喫している守備陣の不調だ。とりわけ、16試合に出場しているポーランド代表DFは31歳とまだ老け込む年齢ではないものの、身体の重さやキレを欠く場面が目立ち、相手のスピード型のアタッカーに翻弄される場面が目立った。
【後半戦展望】
★PSGの一人旅、注目は2位以下の上位争い
今季の優勝争いに関してはPSGの一人旅が決定的であり、注目されるのは優勝の時期だ。ここまですでに3敗を喫するなど、決して本調子ではない絶対王者だが、CLグループステージ終了に伴い日程面ではだいぶラクになっており、主力に離脱者が重なることさえなければ、4月下旬にも優勝を決めそうな勢いだ。また、昨季はCL決勝トーナメントでの衝撃的な敗退がその後の戦いに大きな影響を与えたが、それを教訓に今季も同じ失敗を繰り返すことはなさそうだ。
一方、2位以下の上位争いは例年通り、二転三転の気配がある。現時点ではマルセイユのCL出場権獲得は濃厚だが、ここまで決して盤石の強さを見せているわけではなく一部主力が離脱を強いられれば、一気に崩れる可能性も十分にある。その中でキーマンとなりそうなのが、昨季終盤に負ったケガで長らく戦列を離れているエースFWトヴァンだ。ここまで慎重に復帰プロセスを踏んでいるエースが後半戦において早い段階で調子を取り戻せば、チームにとって大きな後押しとなるはずだ。
レンヌやリールに関しては今冬の移籍市場において若手の逸材をきっちり残留させられるかがポイントとなる。逆に、巻き返していく必要があるモナコやリヨンといった地力のある強豪クラブは選手補強がカギとなる。
最後に、昌子を擁する最下位のトゥールーズから16位のディジョンまで勝ち点6差に5チームがひしめく残留争いでは、すでに失点数が「30」を超えている下位3チームの守備改善が果たされなければ、早期決着も予想される。
絶対的本命としてリーグ3連覇を目指すパリ・サンジェルマン(PSG)が、1試合未消化ながら2位のマルセイユに7ポイント差を付ける順調な滑り出しをみせ、3連覇に向けて視界良好の前半戦の戦いを見せた。そのPSGを追う第2グループは奮闘目立つマルセイユ、3位スタッド・レンヌの2チームに、昨季2位のリールがチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争っている。
去就問題に揺れるFWネイマール、FWムバッペ、FWカバーニのトリデンテはケガによる離脱など、パフォーマンスに波が目立つが、前半戦MVPのFWディ・マリア、MFヴェッラッティといった主力、FWイカルディ、MFグイエら今夏獲得した新戦力が期待以上の活躍をみせ、前述の3試合以外に取りこぼしを見せることなくCLグループ首位通過と共に上々の前半戦となった。
そのPSGに大きく水をあけられているものの、第2グループを牽引しているのが、ビラス=ボアス新監督率いるマルセイユと昨季クープ・ドゥ・フランス王者のレンヌだ。昨季5位からの巻き返しを目指す名門マルセイユはビラス=ボアス監督を招へいした一方、FFPの問題で思うような補強を行えず、下馬評では厳しい戦いが予想された。しかし、ポルトガル人戦術家の下でGKマンダンダやMFパイエら昨季期待を裏切った一部主力が復活を果たすと、FWベネデットとMFロニエら少ない新戦力も期待以上の働きをみせ、第12節から第17節にかけて6連勝を飾るなどシーズンを経るごとに安定感を増している。
青年指揮官ステファン監督の下で昨季のクープ・ドゥ・フランス制覇の勢いを持続して好調を維持しているレンヌはビッグタレントこそいないものの、FWニアンやMFカマヴィンガ、MFブリジョーら若きタレントにリーグ屈指のベテランDFモレルら好バランスが保たれたスカッドの下で攻守両面での機能性が光る。ヨーロッパリーグ(EL)との二足の草鞋にやや苦戦していたが、グループ敗退に伴い後半戦の更なる躍進が期待される。
その2チームにやや遅れを取ったものの、前半戦終盤の巻き返しによって4位に浮上したリールは、今夏の主力流出に加えトッテナムからのコーチングスタッフの引き抜きという苦難を味わうも、FWオシムヘンやMFスマレら若手逸材の覚醒によってようやく昨季のベストに近い力を取り戻し始めている。
勝ち点29の5位ナントから勝ち点25の14位サンテチェンヌと勝ち点4差の中に10チームがひしめく大混戦のEL出場権争いでは、ナントやスタッド・ランス(6位)、アンジェ(8位)といった小クラブの奮闘と、モナコ(7位)、リヨン(12位)、サンテチェンヌら名門クラブの不振が目立っている。
最後にマルセイユのDF酒井宏樹、トゥールーズのDF昌子源、ストラスブールのGK川島永嗣と3人の日本人選手では大きく明暗が分かれることに。好調のマルセイユで右サイドバックの絶対的主力に君臨する酒井は16試合の出場の中、攻守両面でハイパフォーマンスを披露。現地紙が選出する前半戦ベストイレブンの候補に挙がるなど充実した前半戦を過ごした。
一方、前半戦度重なる負傷に苦しめられた昌子はわずか1試合の出場に留まり、チームも最下位に低迷。また、ストラスブールで第3GKの川島は出場機会なしに終わっている。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆MFアンヘル・ディ・マリア(パリ・サンジェルマン)
Getty Images
PSGの首位快走を支える31歳のアルゼンチン代表MFが前半戦のMVPだ。リーグ・アンにおいて別次元の戦力を保持するPSGだが、序盤戦においてはチーム最大のストロングポイントである“MCN”の超強力トリデンテがケガの影響などで不在に。その間に左右のウイングを主戦場に絶大な存在感を放ったディ・マリアは17試合6ゴール8アシストを記録。崩しの局面で高精度のプレーを随所にみせ、マルセイユとのフランス・ダービーでは4-0の圧勝に導く2ゴールを挙げる、前半戦における自身のハイライトの活躍を披露。
★最優秀監督
◆ジュリエン・ステファン(レンヌ)
Getty Images
中堅クラブのレンヌを3位に躍進させた39歳の若き指揮官が文句なしの前半戦最優秀監督だ。昨年12月にリザーブチーム監督から内部昇格した元フランス人MFはPSGを退けてクープ・ドゥ・フランスのタイトルをクラブにもたらすと、今シーズンは限られた戦力の中で17歳の超新星カマヴィンガをブレイクさせるなど、昨季に続いて卓越した手腕を発揮している。リーグ8位の得点力には改善の余地も、[4-4-2]の組織的な守備と切り替えの速さがリーグ3位の堅守を支えている。
【期待以上】
★チーム
◆スタッド・ランス
Getty Images
リーグ・アン復帰2年目で昨季以上の躍進を期待させる前半戦に。2017-18シーズンのリーグ・ドゥを優勝し、昨シーズンは望外の8位フィニッシュを決めた古豪は昨季を上回る6位に躍進している。予算規模では中堅以下のレベルだが、今シーズンはPSGと並ぶリーグ最少失点(10失点)の堅守を武器にソリッドな戦いで着実に勝ち点を積み重ねている。さらに、特筆すべきはPSG、マルセイユ、レンヌ、リールとリーグテーブルで上位にいるビッグクラブすべてから勝ち点3を奪っている点だ。後半戦に向けてはリーグワースト3位の16得点を改善し、いかに勝ち点1を勝ち点3に繋げていくかが重要となる。
★選手
◆MFエドゥアルド・カマヴィンガ(レンヌ)
Getty Images
16歳で開幕を迎えたアンゴラ出身の大器がリーグ・アンの前半戦を席巻した。今年4月にプロデビューを飾ったカマヴィンガは、第2節のパリ・サンジェルマン戦で絶対王者相手に中盤の主導権争いでチームに優位性をもたらす見事なパフォーマンスを披露し、決勝点までアシスト。この活躍でブレイクの兆しを見せると、ここまで17試合1ゴール1アシストと堂々たる活躍を見せている。守備的MFを主戦場にしながらも縦への推進力や身体能力、攻撃センスを兼備し、フランス代表MFポール・ポグバを彷彿とさせる万能型MFはすでに国内外のビッグクラブから強い関心を集めている。
【期待外れ】
★チーム
◆リヨン
Getty Images
ジェネジオ前監督の退任に伴い、クラブレジェンドで新SDに就任したジュニーニョ・ペルナンブカーノの推薦でシウヴィーニョ新監督を招へいしたリヨンだったが、結果的にその選択が前半戦低迷の最大の要因となった。クラブレベルで監督初挑戦となったブラジル新指揮官は現役時代の古巣バルセロナの[4-3-3]を採用し、後方から繫ぐスタイルでシーズンをスタート。開幕2連勝と好スタートを切ったものの、以降は3分け4敗の14位に低迷。これを受けてオラス会長は10月初旬に同監督を更迭した。
その後任に前マルセイユ指揮官のガルシア監督を招へいし、若干の盛り返しを見せた。だが、MFアワールと共にその個人技で攻撃を牽引したエースFWデパイが今季絶望の重傷を負い、前半戦12位フィニッシュの名門は今冬の積極補強に出なければ、ヨーロッパの出場権を逃す可能性が高い。
★選手
◆DFカミル・グリク(モナコ)
Getty Images
2016年の加入以降、最終ラインとチームをまとめてきた重鎮DFが拙守でチームの足を引っ張ることに。昨季、17位の屈辱からの巻き返しを誓ったモナコはFWベン・イェデルとFWスリマニ、MFバカヨコの獲得など積極補強を敢行し、前半戦はPSGに次ぐリーグ2位の31ゴールを挙げるなど攻撃陣が爆発。ただ、CL出場圏内と暫定5ポイント差の7位に甘んじている原因はリーグ14位の26失点を喫している守備陣の不調だ。とりわけ、16試合に出場しているポーランド代表DFは31歳とまだ老け込む年齢ではないものの、身体の重さやキレを欠く場面が目立ち、相手のスピード型のアタッカーに翻弄される場面が目立った。
【後半戦展望】
★PSGの一人旅、注目は2位以下の上位争い
今季の優勝争いに関してはPSGの一人旅が決定的であり、注目されるのは優勝の時期だ。ここまですでに3敗を喫するなど、決して本調子ではない絶対王者だが、CLグループステージ終了に伴い日程面ではだいぶラクになっており、主力に離脱者が重なることさえなければ、4月下旬にも優勝を決めそうな勢いだ。また、昨季はCL決勝トーナメントでの衝撃的な敗退がその後の戦いに大きな影響を与えたが、それを教訓に今季も同じ失敗を繰り返すことはなさそうだ。
一方、2位以下の上位争いは例年通り、二転三転の気配がある。現時点ではマルセイユのCL出場権獲得は濃厚だが、ここまで決して盤石の強さを見せているわけではなく一部主力が離脱を強いられれば、一気に崩れる可能性も十分にある。その中でキーマンとなりそうなのが、昨季終盤に負ったケガで長らく戦列を離れているエースFWトヴァンだ。ここまで慎重に復帰プロセスを踏んでいるエースが後半戦において早い段階で調子を取り戻せば、チームにとって大きな後押しとなるはずだ。
レンヌやリールに関しては今冬の移籍市場において若手の逸材をきっちり残留させられるかがポイントとなる。逆に、巻き返していく必要があるモナコやリヨンといった地力のある強豪クラブは選手補強がカギとなる。
最後に、昌子を擁する最下位のトゥールーズから16位のディジョンまで勝ち点6差に5チームがひしめく残留争いでは、すでに失点数が「30」を超えている下位3チームの守備改善が果たされなければ、早期決着も予想される。
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