ドルトキラーのソン・フンミンが決勝点! 共に主力不在の一戦はホームのスパーズが3発先勝!《CL》

2019.02.14 06:59 Thu
Getty Images
チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦、トッテナムvsドルトムントが13日にウェンブリー・スタジアムで行われ、ホームのトッテナムが3-0で先勝した。

グループBを2位通過したトッテナムと、グループAを首位通過したドルトムントによる2年連続の対戦。
優勝候補バルセロナ、インテル、PSVと今グループステージ屈指の激戦区となったグループBを劇的逆転突破したトッテナム。また、国内リーグでは直近4連勝と見事な勝負強さをみせ、マンチェスター・シティ、リバプールの2強に勝ち点5差で肉薄する。直近のレスター・シティ戦から中2日での過密日程を受け、先発4人を変更。トリッピアー、ローズ、スキップ、ジョレンテに代えてオーリエ、今季CL初出場のフォイス、アルデルヴァイレルト、ルーカス・モウラを起用した。

対するドルトムントはアトレティコ・マドリー、モナコ、クラブ・ブルージュと同居したグループAを安定した戦いぶりで首位通過。また、国内リーグではここまでわずか1敗の圧巻の戦いぶりをみせ、6連覇中の盟主バイエルンに勝ち点5差をつけて首位を快走中。ホームで3点差リードを追いつかれたホッフェンハイム戦からは先発4人を変更。インフルエンザのヴァイグル、負傷のピシュチェク、ラファエウ・ゲレイロ、フィリップに代えてザガドゥ、トプラク、デラネイ、プリシッチを起用した。

ソン・フンミンとルーカスの2トップにエリクセンをトップ下に配した[3-5-2]の布陣を採用したトッテナムに対して、ドルトムントはヴィツェルをアンカーにダフードとデラネイをインサイドハーフに配した[4-3-3]と、互いに直近のリーグ戦から並びを変えて臨んだ。
キックオフ直後こそ様子見の入りを見せたが、時間の経過と共にホームチームが前線からの果敢なプレスで主導権を握りにかかる。7分には相手を押し込んだ状態でダビンソン・サンチェスの頭でのクリアをボックス左で受けたルーカスがワントラップから右足ボレーを狙うが、これは枠の右に外れる。

一方、やや硬さが目立つドルトムントだったが、15分に積極的な守備から最初の決定機。相手のビルドアップにプレッシャーをかけてゲッツェとのコンビでDFフォイスからボールを奪ったプリシッチがゴール左からシュートを狙うが、これはGKロリスが冷静に対処した。

このプレーをキッカケに流れを掴んだドルトムントは地元ロンドン凱旋で意気込む18歳サンチョが果敢な仕掛けで相手守備を翻弄。右サイドを起点に良い形で攻撃を展開していく。20分にはセットプレーの二次攻撃からヴィツェルが枠内シュートを飛ばす。

前半半ばを過ぎると、トッテナムの最終ラインにボールを持たせたドルトムントが完全に自陣に引いてスペースを消す守り方にシフト。加えて、中央への縦パスに対してタイトな対応を続けて自由を与えず、ホームチームの攻撃を停滞させることに成功。さらに35分にはカウンターからボックス付近まで攻め上がったデラネイのシュートで決定機まで持ち込む。

その後もドルトムントペースで試合が進む中、前半終了間際には再び決定機。右CKの場面でショートコーナーからサンチョが入れたクロスをファーで競り勝ったザガドゥが枠の左隅に飛ばすが、これはGKロリスのビッグセーブに阻まれた。

守護神の好守に助けられて辛くもゴールレスで試合を折り返したトッテナムは前半沈黙していたドルトムントキラーが目を覚ます。47分、相手陣内左サイド深くでアクラフ・ハキミにプレッシャーをかけてエリクセンが苦し紛れの縦パスをカット。すかさずヴェルトンゲンに繋ぎここから絶妙なクロスがゴール前に上がると、タイミング良く飛び込んだソン・フンミンが丁寧な右足ボレーでゴール左へ流し込んだ。

対ドルトムント相手のスタッツを11戦9ゴールとしたソン・フンミンの公式戦4試合連続ゴールで貴重な先制点を手にしたホームチームは、ようやく自陣から出てきたドルトムントに対してスペースを使った本来の攻撃が機能し始める。59分には相手陣内でのインターセプトからボックス手前まで持ち込んだヴェルトンゲンが右足ミドルを放つが、これは枠を大きく外れる。

その後も勢いづくトッテナム相手に防戦一方の展開を強いられたドルトムントだが、負傷明けのザガドゥに代えてシュメルツァーを投入する交代策にとどまり、このままの点差をキープしてホームでの2ndレグに逆転を期すかのような消極的な戦い方に終始する。

一方、良い流れの中で追加点を狙うトッテナムは試合終盤にかけて怒涛の攻撃を仕掛けると、この攻勢が結実する。83分、高い位置でのプレッシャーでボールを奪ったD・サンチェスが右サイドのオーリエに展開。そして、フリーのオーリエから精度の高いクロスがゴール前に入ると、これに反応したヴェルトンゲンが見事な左足ボレーで突き刺した。

さらに、85分にルーカスを下げてジョレンテを投入すると、この交代が完璧にハマる。86分、左CKの場面でキッカーのエリクセンがニアにインスウィングのボールを入れると、ゴール前でDFをブロックしたジョレンテが頭で合わせ、試合を決定づける3点目とした。

その後、ラファエウ・ゲレイロ、ラーセンの同時投入でアウェイゴールを狙ったドルトムントの反撃を難なく凌いだトッテナムがホームで3-0の快勝。来月5日に行われる敵地での2ndレグを前に大き過ぎるアドバンテージを手にした。
関連ニュース

ユナイテッド&トッテナム関心のトディボ、移籍金76億円で獲得可か

ニースのフランス代表DFジャン=クレール・トディボ(24)にかかる移籍金額が判明したようだ。 バルセロナでは大成せずだったが、2021年2月加入のニースで実力を発揮し、フランス代表にまで活躍の場を広げるトディボ。今季のニースでもダンテを相棒にリーグ・アン最少タイとなる20失点の堅守を支えており、今夏の動向が注目されるところだ。 そんなセンターバックを巡ってはプレミアリーグ勢の関心が集まり、マンチェスター・ユナイテッドとトッテナムの名も。イギリス『talkSPORT』によると、ニースはこのDFの移籍金額を4000万ポンド(約76億3000万円)と評しているという。 なお、トディボとニースは2022年11月に2027年6月30日まで契約延長。そんなニースを保有するのはサー・ジム・ラトクリフ氏で、今年2月からユナイテッドの共同オーナーにも就任している。 2024.03.29 12:45 Fri

99億円のオルモ巡る争いにユナイテッドも? 今夏予算と退団選手次第でトライか

RBライプツィヒのスペイン代表MFダニ・オルモ(25)を巡る争いにマンチェスター・ユナイテッドも加わっているようだ。 バルセロナアカデミー出身のアタッカーはディナモ・ザグレブでのブレイクを経て、2020年1月からライプツィヒを主戦場に。ドイツでも活躍を続け、将来のステップアップ移籍も期待されるタレントだ。 この3月の代表戦でもブラジル代表相手に1ゴールを決めるなど、他クラブの目を惹きつけるなか、イギリス『デイリー・メール』によると、今夏の動きが活発的になりそうなユナイテッドも関心を抱く模様だ。 マンチェスター・シティや、チェルシー、トッテナムをはじめ、レアル・マドリーとの争奪戦になるが、新たな攻撃オプションを探るユナイテッドも今夏の予算と退団選手の顔ぶれ次第ながら注目しているという。 オルモは昨年6月にライプツィヒとの契約を2027年夏まで更新したが、この夏に5200万ポンド(約99億2000万円)のリリース条項が有効となるといわれる。 サー・ジム・ラトクリフ氏が共同オーナーとなり、戦力も含め、生まれ変わりが期待されるユナイテッド。競合必至のオルモ獲りにトライするのだろうか。 2024.03.29 12:15 Fri

マディソンがユーロ2024へ執念…カタールW杯は選出も出場ゼロ「逃すわけにいかない」

トッテナムのイングランド代表MFジェームズ・マディソンがユーロ2024へ執念だ。イギリス『ミラー』が伝えている。 今季レスター・シティからチャンピオンズリーグ(CL)出場権を争うトッテナムへ移籍し、背番号「10」も背負って攻撃を司どるマディソン。1996年組のプレーメーカーは、20代後半突入とともにクラブキャリアを1〜2段階引き上げた。 しかし、2019年11月のイングランド代表デビューから4年以上…通算1キャップで臨んだカタールW杯を境にガレス・サウスゲイト監督のチームに定着も、未だに通算6キャップ。ユーロ2024予選8試合中4試合出場にとどまるなど、なかなかイングランド代表での序列が上がらない。 テストマッチ2試合が組まれた今回の代表ウィーク、2戦目のベルギー代表戦には後半途中から出場で1アシストと結果を残したが、おそらく“目玉”だったであろうブラジル代表戦には出られず。現チームはジュード・ベリンガムやコール・パーマーなど若くて実力も伴った攻撃的MFが多い。 必然的にマディソンのチャンスは限られるわけだが、「己を信じずして指揮官の信頼は得られず」といったところか。ユーロ2024メンバー発表前最後のテストマッチを終え、トッテナムの背番号10は本大会行きに自信を示している。 「プレッシャー? ないよ。このグループ(イングランド代表)では常にリラックスできるし、僕が定着して18カ月くらいだろうか…ここで僕は自らの資質を把握し、チームを助ける術があると理解しているんだ」 「僕は毎日のトレーニングで自らのクオリティを発揮している。そしてそれをマネージャーが見てくれている。今回は(ベルギー戦の)ピッチ上でも示たし、これが重要なことだね」 それでも、やはりブラジル戦には出たかったようで、1月下旬の足首負傷から、まだ100%の状態には戻っていないことも明かした。 「ウェンブリー・スタジアムでのビッグゲーム…今回最初のブラジル戦には出たかった。残念だったけど、ベルギー戦でインパクトを残せたし、僕はサウスゲートをよく知っている。少しでも多くの“僕”を彼にアピールしたい」 「まだスパーズでトップレベルに戻れていない。失った鮮やかさを取り戻すのにもう少しかかりそうなんだ…だからと言って気分が悪いわけじゃない。フィットはしているし、自分の強さを感じているよ」 カタールW杯でも、ケガで出場ゼロ、チームメイトの試合をキャンプ地からTV画面越しで見守る悔しさも味わったマディソン。 「あの時はとても大変な時期だった。人々はカーテンの後ろ(舞台裏)を見てなどくれないからね。イングランドとともにメジャートーナメントを戦いたい。この欲求を満たせずとても残念な大会だった…今回は逃すわけにいかない」 2024.03.29 10:20 Fri

プレミア4クラブを筆頭に20歳FWイリング・ジュニア争奪戦? ユベントスがしぶしぶ売却受け入れか

ユベントスのU-21イングランド代表FWサミュエル・イリング・ジュニア(20)は今夏の移籍の可能性が高まっているようだ。イギリス『フットボール・インサイダー』が報じた。 チェルシーのアカデミー出身で、2020年夏にユベントスへ移籍した逸材アタッカーのイリング・ジュニア。2022年10月にファーストチームデビューを果たすと、同年12月にはプロ契約を締結し、2025年6月までの契約を結んだ。 これまでも度々ビッグクラブからの関心が報じられてきた中、途中出場がメインながら今シーズンここまで公式戦19試合でプレー。さらなる飛躍が期待されると同時に、U-21イングランド代表でのパフォーマンスで評価を高めている。 ところが、イリング・ジュニアとの契約が残り1年に迫るユベントスは、フリーでの移籍を防ぐため、今夏の売却をしぶしぶ受け入れているとのこと。かねてから獲得への動きを見せていたトッテナムやエバートンの他、ウェストハムやブライトン&ホーブ・アルビオンなど、プレミアリーグのクラブが獲得を検討しているという。 また、ドイツ方面のクラブも興味を示しているようで、レバークーゼンとバイエルンが動向を注視。移籍市場に精通するジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、イタリアのクラブも移籍先の候補に挙がっている模様だ。 なお、ユベントスは1月の移籍市場においても、1700万ポンド(約32億5000万円)のオファーがあれば売却を受け入れていた見込み。今度こそいずれかのクラブが獲得へ漕ぎ着けるのだろうか。 2024.03.28 15:32 Thu

コパ・アメリカに続き五輪も「出場したい」、ロメロがトッテナムに理解求める「僕だけで決められることではないけど…」

トッテナムのDFクリスティアン・ロメロは、アルゼンチン代表として今夏のパリ・オリンピックに出場することを望んでいるようだ。イギリス『イブニング・スタンダード』が伝えている。 トッテナムの主力センターバックとして、今シーズン公式戦24試合に出場するロメロ。カードの多さは玉に瑕だが、現在プレミアリーグで5位につけるチームにとって非常に重要な存在となっている。 ロメロはアルゼンチン代表でも主力を担っており、カタール・ワールドカップでの悲願の優勝にも貢献。今年6月から開催されるコパ・アメリカのメンバーにも、順当に選出されることが予想される。 そんなロメロだが、コパ・アメリカだけでなく7月から始まるパリ・オリンピックへの、3名のオーバーエイジ枠を利用した出場も望んでいる模様。オリンピックについてはトッテナムに招集を拒否する権利があるが、ロメロは出場へ向けて可能性を探り続けたいと表明している。 「僕はこれまで、オリンピックに出場する機会がなかったんだ。だから、今回は出場したいと思っている。もちろん、それは僕だけで決められることではない。それでも、望んでくれるならアルゼンチン代表への参加は可能だ」 「僕はいつもと同じ熱意と願望を持っていたいと思っている。まずはクラブでさまざまなことをうまくやり続けて、それから代表チームにコパ・アメリカ後も残れる可能性を探り続けたい」 2024.03.27 18:15 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly