ホアキンの直接CK弾などベティス2点先行もガメイロ躍動のバレンシアが劇的ドローに持ち込む《コパ・デル・レイ》

2019.02.08 07:00 Fri
Getty Images
コパ・デル・レイ準決勝1stレグ、ベティスvsバレンシアが7日にエスタディオ・ベニート・ビジャマリンで行われ、2-2のドローに終わった。
PR
共にエスパニョール、ヘタフェを延長戦の末に退けたベティスと、バレンシアによる決勝進出を懸けた準決勝初戦。ホームのベティスはホアキン、グアルダードの重鎮コンビを起用するなど、カップ戦で正GKのロブレスを除き主力を起用した。
一方、バレンシアもGKにジャウメを起用した以外、ロドリゴ・モレノやパレホ、ガライなど主力を起用した。

互いに慎重な入りを見せた中、ホームのベティスにいきなりアクシデント発生。足を痛めたバルトラがプレー続行不可能となり、ハビ・ガルシアが10分に緊急投入された。

ディフェンスリーダーの負傷離脱でややバタつくホームチームに対して、ここからバレンシアの攻勢が続いていく。28分にはボックス内でソレールのパスを受けたロドリゴがゴール右隅にシュートを飛ばすが、これはGKロブレスがビッグセーブ。さらに、この流れで得たCKからサンティ・ミナが決定的なヘディングシュートを放つが、これもロブレスの好守に遭った。
ロブレスの連続セーブでピンチを凌いだベティスは30分を過ぎてようやく試合をコントロールし始める。34分には巧みに相手を左右に揺さぶり、カナレスの右からの折り返しをゴール左のグアルダードが左足で合わすが、これはわずかに枠の右。それでも、前半終了間際の45分には右CKの場面でショートコーナーからカナレスがファーサイドへ絶妙なクロスを供給。これをゴールラインギリギリでシドネイが頭で折り返すと、最後はゴール前のロレンが頭で流し込んだ。

ベティスの1点リードで折り返した試合は、後半もバレンシアが押し込む立ち上がりに。しかし、集中した守備でこれを凌いだホームチームが意外な形から追加点を奪う。

54分、左CKの場面でキッカーのホアキンが、ニアを空けてGKもクロスへの飛び出しを強く意識したバレンシアのセットプレー守備を確認してインスウィングの鋭いボールを蹴り込む。これを必死で戻ったGKジャウメがゴールライン上で掻き出したかに思われたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による検証の結果、ゴールラインを割ったとの判定でゴールが認められた。

ホアキンの珍しい直接CK弾によって痛恨の2失点目を喫したバレンシアは58分にコクラン、サンティ・ミナを下げてコンドグビア、ガメイロを同時投入。

ここから一気に攻勢を強めたバレンシアは70分に1点を返す。相手陣内高い位置でのパレホのボール奪取からボックス左に抜け出したガメイロが折り返すと、これをゴール前に走り込んだチェリシェフがワンタッチで流し込んだ。

この1点でより開かれた展開となった中、このまま逃げ切りたいベティスはロレンに代えて移籍後初出場となるヘセ・ロドリゲス、負傷明けのジュニオル・フィルポを下げてフランシス・ロドリゲスを投入する。

前回ラウンドの劇的な逆転突破を自信に攻勢を続けるバレンシアは89分に絶好機。カウンターからボックス右に抜け出したガメイロからのクロスをチェリシェフが頭で合わす。だが、この決定的なヘディングシュートはクロスバーを叩く。

この決定機逸で万事休すと思われたが、この試合で抜群の存在感を示していたガメイロがチームを救う。92分、自陣からの長い縦パスを中央で受けたガメイロは左を並走するロドリゴに預けてゴール前に全力疾走。そして、ロドリゴからの絶妙な折り返しをDFシドネイ、GKロブレスよりわずかに早く触ってゴールに流し込んだ。

この直後に試合はタイムアップを迎え、直近のバルセロナ戦とは逆に0-2のビハインドから追いついたバレンシアが2つのアウェイゴールを持ち帰り、28日にメスタージャで行われる2ndレグに向けて優位な立場に立った。

PR
関連ニュース

ガスペリーニ、クロップ、アルテタ…個性豊かな名将に師事してきたソクラティスの“特別なボス”とは「師匠のサッカーは…」

レアル・ベティスの元ギリシャ代表DFソクラティス・パパスタソプーロスが、これまで師事してきた名だたる指揮官たちを振り返った。 ギリシャを代表するフットボーラー、35歳ソクラティス。ミランやドルトムント、アーセナルといった強豪に在籍歴を持つ歴戦の雄だ。 そんな彼は20年近いプロキャリアの中で名だたる指揮官たちに師事。 例えば、19歳で加入したジェノアにて、当時のボスは現在アタランタで長期政権を敷くジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督。“個”を伸ばすマジシャンであり、普段は温厚かつ選手に対する平等な姿勢から人望も厚い男として知られる。 ジェノアからのレンタル移籍で10-11シーズンに1年間だけ在籍したミランでは、セリエA優勝メンバーの一員に。ボスは当時まだ40代前半で、青年指揮官として評価急上昇中だったマッシミリアーノ・アッレグリ監督。 ドルトムントではユルゲン・クロップ監督の“深い愛”に始まり、トーマス・トゥヘル監督体制下でレギュラーポジションを確保。アーセナル時代はウナイ・エメリ監督およびミケル・アルテタ現監督と共闘した。 現所属ベティスでも、指導者として世界各地を渡り歩いた老将マヌエル・ペジェグリーニ監督に師事。スペイン『Relevo』のインタビューで“ボスたち”を振り返ったソクラティスは、それぞれの特徴を語っていく。そこに負の記憶はない。 「誰もがそれぞれ異なる特徴を持っているのは面白いよね。クロップなんか、ピッチを離れれば選手の友達じゃないか(笑) 心理学者のように選手の内側を見透かしていく。信頼されるはずだ」 「トゥヘルとアルテタは似ているかも。戦術面に強くて、それらを試合で表現するための努力を絶対に怠らない。僕はアルテタの下で長くプレーできなかったけど、負の感情はない。優れたボスであることは就任初日から明らかだったんだ」 「エメリもいわゆる“真面目タイプ”かな(笑) 熱心に仕事に取り組む一方、選手との対話にも時間を割く。そうだね、僕のキャリアで最も重要な1人はエメリだ」 そんななかでも「特別な人」がいると言う。 「特別な人は…やっぱりガスペリーニかな。師匠のサッカーは本当に難しくて、最初の1カ月は混乱しっぱなしだったよ(笑) ようやく理解し起用して貰えるようになり、彼の下での経験は今の僕の基礎となっているよ」 「アッレグリを含め、総じてイタリアの指揮官は『戦術面』に明るい。僕がディフェンダーだからなのか、カルチョの戦術は本当にレベルが高いと感じる。あの経験は大きかったよ」 このように歴代の名だたるボスたちを振り返ったソクラティス。現在師事するぺジェグリーニ監督からロッカールームのリーダーを託される35歳は、引退後の将来をどう考えているのか。 「マヌエル(ぺジェグリーニ監督)にはとてつもなく長いキャリアがあって、僕は彼に何でも相談することができる。常に冷静で、それは40年の経験値からなせるものだよ。いつか僕もそうなれるか?...まだ考えたこともないな(笑)」 多くの名将に師事してきたソクラティスにも監督業を期待したいところだが、今のところ、自身はその名将たちの足元にも及ばないと考えているようだ。 2024.04.18 17:20 Thu

ナポリが新戦力確保か 1月ユナイテッド行きも浮上のギド・ロドリゲスと交渉成立、ジエリンスキの後釜に

ナポリがレアル・ベティスのアルゼンチン代表MFギド・ロドリゲス(30)を新戦力として確保した模様だ。 今年1月のマンチェスター・ユナイテッド行きも浮上していたギド・ロドリゲス。母国アルゼンチンは名門リーベル・プレートからメキシコ経由で欧州上陸を果たしたセントラルハーフだ。 2020年1月にクラブ・アメリカからベティス入りすると、すぐに中心選手として活躍し始めた一方、アルゼンチン代表にも定着するようになり、2022年カタールW杯の優勝メンバーに。中盤のバックアッパーとして通算29キャップを積む。 ベティスとの契約は今季限りで、イタリア『カルチョメルカート』によると、来季ナポリへのフリー移籍が水面下で交渉成立。ナポリはポーランド代表MFピオトル・ジエリンスキ(29)の契約満了が確実で、ベルギー代表MFレアンデル・デンドンケル(29)も現状、保有元アストン・ビラへローンバックする見通しとなっている。 アルゼンチン『Tyc Sports』いわく、ギド・ロドリゲスのゼロ円獲得に向けては、バルセロナとユベントスも接触。ただ、母国メディアも同選手のナポリ行きは「限りなく濃厚」と伝えている。 昨季のスクデットから一転、今季苦しいナポリは現在セリエAで8位。少なくともヨーロッパリーグ(EL)出場権を確保することにより、今後の補強にも役立てたいと考えているようだ。 2024.04.18 12:30 Thu

再びベンチウォーマーのセバージョス、ミランが低コスト獲得を希望か

ミランがレアル・マドリーのスペイン代表MFダニ・セバージョス(27)への関心を再燃だ。 マドリー歴も長くなったセバージョス。昨季はカルロ・アンチェロッティ監督の下、奮闘して多くの出場機会を得ていたが、今季は再びベンチウォーマーに。先発機会はほとんどない。 スペイン『ムンド・デポルティボ』によると、そんなセバージョスの獲得をミランが念頭に置いているとのこと。マドリーとの友好関係を活かし、低コストでの獲得が可能か探っているという。 セバージョスに対しては、アトレティコ・マドリーと古巣レアル・ベティスも関心。移籍金は1000万〜1500万ユーロ(約16億4000万〜24億7000万円)が目安とのことだ。 2024.04.09 13:25 Tue

ドフビクのドブレーテにストゥアーニの後半AT弾、ジローナがベティスに競り勝つ【ラ・リーガ】

ジローナは3月31日、ラ・リーガ第30節でベティスをホームに迎え、3-2で競り勝った。 代表ウィーク前の前節ヘタフェ戦をウノセロ敗戦となった3位ジローナ(勝ち点62)は、サヴィオが累積警告で出場停止となった中、[3-4-2-1]で臨み、最前線にドフビク、2シャドーにツィガンコフとポルトゥを起用した。 7位ベティス(勝ち点42)に対し、ジローナがポゼッションで上回る展開とした中、33分に最初の好機。ポルトゥの左クロスからドフビクがヘディングシュート。これがリアドのハンドを誘ってVARの末にPKとなった。このPKをドフビクが決めてジローナが先制した。 さらに39分、CKの流れからヤン・コウトのミドルシュートでGKを強襲したジローナだったが、ハーフタイム間際にミスから同点とされる。 ダビド・ロペスが自陣でミスパスをカットされると、そのままウィリアン・ジョゼに無人のゴールに蹴り込まれた。 1-1で迎えた後半、52分にウィリアン・ジョゼのミドルシュートでGKを強襲されたジローナだったが、54分に勝ち越しの決定機。ツィガンコフがボックス右でヤン・コウトのスルーパスを引き出してクロス。ドフビクが合わせたが、GKルイ・シウバのファインセーブに阻まれた。 それでも65分に勝ち越し。ツィガンコフ、ポルトゥとダイレクトで繋いで最後はドフビクがGKとの一対一を制した。 しかし76分、またもダビド・ロペスの軽いプレーから同点とされる。クロスボールをヒールでクリアにかかるもボールに触れず、ウィリアン・ジョゼにネットを揺らされた。 その後、79分にツィガンコフのコントロールシュートでゴールに迫ったジローナが終盤にかけても攻め込むと、追加タイム2分に劇的勝ち越し弾。 ミゲル・グティエレスの左クロスにストゥアーニが合わせると、シュートはGKルイ・シウバの好守に阻止されるも、ルーズボールをストゥアーニが押し込んだ。 これが決勝点となってジローナが勝利。白星を取り戻している。 2024.04.01 01:26 Mon

今夏に再びアメリカツアーのユナイテッド、3試合目の相手はベティスに

マンチェスター・ユナイテッドは13日、今夏のアメリカツアー3試合目でレアル・ベティスとの対戦を発表した。 ユナイテッドにとっては昨年に続くアメリカ遠征に。同じくプレミアリーグのアーセナル、リバプールとの対戦が決定済みだったが、新たにラ・リーガのベティスとの試合が決まった。 ベティスとは昨年3月のヨーロッパリーグ(EL)ラウンド16で対戦して以来。舞台は昨年にリーグ2(イングランド4部相当)のレクサムと対戦したときと同じくサンディエゴとなる。 そんなベティスとの試合は7月31日に設定され、前後にアーセナル戦(7月27日)とリバプール戦(8月3日)を予定している。 残る今季の結果次第では新たな監督のもとでの船出も予想されるユナイテッド。どちらにせよ、このアメリカ遠征を有意義なものとしたいところだ。 2024.03.13 15:40 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly