【日本代表プレビュー】メンバー入れ替えで新たな化学反応に期待、勝利で首位通過を《AFCアジアカップ2019》
2019.01.17 18:30 Thu
日本代表は17日(木)、UAEで行われているアジアカップ2019のグループステージ第3戦、ウズベキスタン代表戦を迎える。
初戦のトルクメニスタン代表戦(3-2)、第2戦のオマーン代表戦(1-0)と2連勝を飾り、グループステージの突破を決めた日本。しかし、2試合では多くの課題が浮き彫りとなり、決勝トーナメントに向けて、さらに精度を上げることが求められることとなった。
対するウズベキスタンも、2連勝でグループステージ突破を決定。日本よりも試合内容で圧倒するなど、現在グループ首位。日本との通過順位を争い、第3戦目に臨む。
◆因縁深いウズベキスタン
日本が唯一敗れた試合は、2012年のブラジル・ワールドカップ アジア3次予選のこと。豊田スタジアムで行われた一戦は、0-1で敗れていた。
ここまでのデータだけを見れば、日本の圧倒具合が見てとれるが、こと森保一監督との関係を見ると、因縁が残る相手となっている。
東京オリンピック世代の代表チーム(現U-22日本代表)の監督も兼任している森保監督だが、2度ウズベキスタンと対戦。2017年12月のM-150カップでは決勝で対戦し、PK戦の末に敗戦。2018年1月のAFC U-23選手権では、準々決勝で対戦し、0-4と完敗。力の差をまざまざと見せられる形となった。
チームが異なり、世代別の大会であるものの、ウズベキスタンのサッカーを身をもって体感していることは間違いない。これまでの2カ国と比べても力を付けているチームであり、しっかりと準備をして臨まなければ勝利は見えてこない。
◆注目は欧州でも活躍した名将&Jリーガー
かつては、インテルやバレンシアでも指揮を執り、バレンシア時代には2シーズン連続でチャンピオンズリーグ決勝へとチームを導いた指揮官。その後は、マジョルカやベティス、パルマでも指揮。ジョージア代表やエジプト代表など、国際経験も豊富だ。
2018年のロシア・ワールドカップでもエジプト代表を指揮。チームは結果を残せなかったが、経験値は絶大だ。また、UAEのアル・ワスルで指揮経験があり、UAEの気候など事情は詳しいはずだ。日本にとっては、グループ最大の敵であり、優勝へ向けては倒しておきたい相手。クーペル監督の手腕には注目だ。
“ドストン”の愛称で知られるトゥルスノフは、今シーズンからのプレーとなるためJリーグは知らないものの、U-23ウズベキスタン代表として前述の2つの対戦で試合に出場。日本のサッカーは知らないわけではない。一方のムサエフは、Jリーグ3シーズン目を迎える。2018シーズンは負傷により出場機会が限られたが、1年目は大きなインパクトを残した。日本との対戦に燃えていることだろう。
◆多くのメンバー変更で活性化を
森保監督はオマーン戦後にも多くの選手を使いたいと話していたが、前日会見でも「すべての選手を使いたいという思いで明日の試合には臨みたい」とコメント。「日本の総合力を見せられる試合だと思うし、総力戦でこの大会を戦っていく意味でも、できるだけ多くの選手にプレーしてもらいたい」と語っており、大幅なメンバー変更が見られそうだ。
選手の入れ替えがあるということは、立ち上げてから多くの時間が経っていないチームとしては競争が生まれることとなる。大事な公式大会の中でチームが成長していく上では必要な要素でもある。この大一番で出た選手が活躍し、決勝トーナメントに勢いづくことが求められる。
★予想フォーメーション[4-2-3-1]
GK:シュミット・ダニエル
DF:室屋成、三浦弦太、吉田麻也、佐々木翔
MF:青山敏弘、塩谷司
MF:伊東純也、北川航也、乾貴士
FW:武藤嘉紀
前日会見の森保監督の言葉通り、大幅のメンバーを変更することを予想。また、累積警告2枚で出場停止となるため、イエローカードを1枚もらっている選手は休ませると予想する。
GKはシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)になるだろう。腰を痛めているGK東口順昭(ガンバ大阪)に関しては、「まずしっかりケガを治してもらって、チームに合流してもらえればと思っている」とコメント。この試合での起用はないだろう。ここ2試合フル出場している権田修一(サガン鳥栖)はベンチと予想する。
最終ラインはDF吉田麻也(サウサンプトン)のみ継続して出場と予想。残りの3名は変更してくると考える。右サイドバックは、DF室屋成(FC東京)、左サイドバックはDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)と予想する。また、センターバックの一角は、DF三浦弦太 (ガンバ大阪)と予想する。ウズベキスタンは1トップに入る選手のパワーがあり、空中戦でも競り勝てる三浦の奮起に期待したい。
また、ボランチにはMF遠藤航(シント=トロイデン)、MF柴崎岳(ヘタフェ)に代わって、MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)、そしてMF塩谷司(アル・アイン)が入ると予想する。広島時代にも一緒にプレーした2名がどのようなハーモニーを見せるのか。UAEで成長した塩谷のパフォーマンスは、大きなカギを握ると見る。
2列目は、右にMF伊東純也(柏レイソル)、中央はFW北川航也(清水エスパルス)、左にはMF乾貴士(ベティス)と予想する。出場機会のない乾は、しっかりと攻撃面での違いを見せたいところ。ロシア・ワールドカップ以来の日本代表でのプレーに期待がかかる。
そして1トップには、FW武藤嘉紀(ニューカッスル)が入ると予想する。オマーン戦では不発に終わった武藤。北川とは、より2トップに近い形でプレーする可能性もある。FW大迫勇也(ブレーメン)が中心となっている今の攻撃陣だが、ここで活躍することはこの先の日本代表での生き残りをかけても必要となるだろう。
◆大会の主役が誕生するか
ここ2試合の内容に不安が残っていることは、チームとしても感じていること。森保監督は「スタートから100%うまくいくという考えより、試合中で対戦相手との状況も考えながらすり合わせていくことにトライしてもらえれば」と語ったように、ピッチ内での対応力が非常に重要となる。
一方で、新たな選手の組み合わせを試すことが考えられ、2つを同時に遂行することは困難でもある。しかし、今大会、決勝トーナメントに進出した国が順当であることを考えても、この先はより厳しい戦いが待っていることとなる。しっかりとチームとして結果を残し、新たな形を見つけ出すことができれば、優勝という目標へ近づくことにもなるだろう。
グループステージの順位が決まる最終戦。ラウンド16の相手も決定する大事なクーペル監督率いるウズベキスタン代表戦は、17日(木)の22時30分にキックオフを迎える。
初戦のトルクメニスタン代表戦(3-2)、第2戦のオマーン代表戦(1-0)と2連勝を飾り、グループステージの突破を決めた日本。しかし、2試合では多くの課題が浮き彫りとなり、決勝トーナメントに向けて、さらに精度を上げることが求められることとなった。
◆因縁深いウズベキスタン
Getty Images
日本代表とウズベキスタン代表の対戦歴は、今回で12回目。過去11回の対戦では、日本が7勝3分け1敗と大きく勝ち越している。日本が唯一敗れた試合は、2012年のブラジル・ワールドカップ アジア3次予選のこと。豊田スタジアムで行われた一戦は、0-1で敗れていた。
また、アジアカップでは過去に1度だけ対戦があり、日本が優勝を果たした2000年のレバノン大会。ここでもグループステージで同居し、第2戦で8-1と圧勝していた。
ここまでのデータだけを見れば、日本の圧倒具合が見てとれるが、こと森保一監督との関係を見ると、因縁が残る相手となっている。
東京オリンピック世代の代表チーム(現U-22日本代表)の監督も兼任している森保監督だが、2度ウズベキスタンと対戦。2017年12月のM-150カップでは決勝で対戦し、PK戦の末に敗戦。2018年1月のAFC U-23選手権では、準々決勝で対戦し、0-4と完敗。力の差をまざまざと見せられる形となった。
チームが異なり、世代別の大会であるものの、ウズベキスタンのサッカーを身をもって体感していることは間違いない。これまでの2カ国と比べても力を付けているチームであり、しっかりと準備をして臨まなければ勝利は見えてこない。
◆注目は欧州でも活躍した名将&Jリーガー
Getty Images
ウズベキスタン代表の注目は、エクトル・クーペル監督だ。かつては、インテルやバレンシアでも指揮を執り、バレンシア時代には2シーズン連続でチャンピオンズリーグ決勝へとチームを導いた指揮官。その後は、マジョルカやベティス、パルマでも指揮。ジョージア代表やエジプト代表など、国際経験も豊富だ。
2018年のロシア・ワールドカップでもエジプト代表を指揮。チームは結果を残せなかったが、経験値は絶大だ。また、UAEのアル・ワスルで指揮経験があり、UAEの気候など事情は詳しいはずだ。日本にとっては、グループ最大の敵であり、優勝へ向けては倒しておきたい相手。クーペル監督の手腕には注目だ。
(C)J.LEAGUE PHOTO
また、Jリーガーも2名今回のウズベキスタン代表に招集されている。それは、ジュビロ磐田のMFフォジル・ムサエフ、レノファ山口FCのDFドストンベック・トゥルスノフだ。“ドストン”の愛称で知られるトゥルスノフは、今シーズンからのプレーとなるためJリーグは知らないものの、U-23ウズベキスタン代表として前述の2つの対戦で試合に出場。日本のサッカーは知らないわけではない。一方のムサエフは、Jリーグ3シーズン目を迎える。2018シーズンは負傷により出場機会が限られたが、1年目は大きなインパクトを残した。日本との対戦に燃えていることだろう。
◆多くのメンバー変更で活性化を
Getty Images
煮え切らない内容で2試合を消化した日本だが、ひとまずグループステージ突破という第一目標は達成した。しかし、優勝というものを目指す上では、グループステージで3試合目のウズベキスタン戦も勝つ必要がある。森保監督はオマーン戦後にも多くの選手を使いたいと話していたが、前日会見でも「すべての選手を使いたいという思いで明日の試合には臨みたい」とコメント。「日本の総合力を見せられる試合だと思うし、総力戦でこの大会を戦っていく意味でも、できるだけ多くの選手にプレーしてもらいたい」と語っており、大幅なメンバー変更が見られそうだ。
選手の入れ替えがあるということは、立ち上げてから多くの時間が経っていないチームとしては競争が生まれることとなる。大事な公式大会の中でチームが成長していく上では必要な要素でもある。この大一番で出た選手が活躍し、決勝トーナメントに勢いづくことが求められる。
★予想フォーメーション[4-2-3-1]
(C)CWS Brains,LTD.
◆日本代表GK:シュミット・ダニエル
DF:室屋成、三浦弦太、吉田麻也、佐々木翔
MF:青山敏弘、塩谷司
MF:伊東純也、北川航也、乾貴士
FW:武藤嘉紀
前日会見の森保監督の言葉通り、大幅のメンバーを変更することを予想。また、累積警告2枚で出場停止となるため、イエローカードを1枚もらっている選手は休ませると予想する。
GKはシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)になるだろう。腰を痛めているGK東口順昭(ガンバ大阪)に関しては、「まずしっかりケガを治してもらって、チームに合流してもらえればと思っている」とコメント。この試合での起用はないだろう。ここ2試合フル出場している権田修一(サガン鳥栖)はベンチと予想する。
最終ラインはDF吉田麻也(サウサンプトン)のみ継続して出場と予想。残りの3名は変更してくると考える。右サイドバックは、DF室屋成(FC東京)、左サイドバックはDF佐々木翔(サンフレッチェ広島)と予想する。また、センターバックの一角は、DF三浦弦太 (ガンバ大阪)と予想する。ウズベキスタンは1トップに入る選手のパワーがあり、空中戦でも競り勝てる三浦の奮起に期待したい。
また、ボランチにはMF遠藤航(シント=トロイデン)、MF柴崎岳(ヘタフェ)に代わって、MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)、そしてMF塩谷司(アル・アイン)が入ると予想する。広島時代にも一緒にプレーした2名がどのようなハーモニーを見せるのか。UAEで成長した塩谷のパフォーマンスは、大きなカギを握ると見る。
2列目は、右にMF伊東純也(柏レイソル)、中央はFW北川航也(清水エスパルス)、左にはMF乾貴士(ベティス)と予想する。出場機会のない乾は、しっかりと攻撃面での違いを見せたいところ。ロシア・ワールドカップ以来の日本代表でのプレーに期待がかかる。
そして1トップには、FW武藤嘉紀(ニューカッスル)が入ると予想する。オマーン戦では不発に終わった武藤。北川とは、より2トップに近い形でプレーする可能性もある。FW大迫勇也(ブレーメン)が中心となっている今の攻撃陣だが、ここで活躍することはこの先の日本代表での生き残りをかけても必要となるだろう。
◆大会の主役が誕生するか
ここ2試合の内容に不安が残っていることは、チームとしても感じていること。森保監督は「スタートから100%うまくいくという考えより、試合中で対戦相手との状況も考えながらすり合わせていくことにトライしてもらえれば」と語ったように、ピッチ内での対応力が非常に重要となる。
一方で、新たな選手の組み合わせを試すことが考えられ、2つを同時に遂行することは困難でもある。しかし、今大会、決勝トーナメントに進出した国が順当であることを考えても、この先はより厳しい戦いが待っていることとなる。しっかりとチームとして結果を残し、新たな形を見つけ出すことができれば、優勝という目標へ近づくことにもなるだろう。
グループステージの順位が決まる最終戦。ラウンド16の相手も決定する大事なクーペル監督率いるウズベキスタン代表戦は、17日(木)の22時30分にキックオフを迎える。
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