【日本代表プレビュー】オマーンに勝てばGS突破、大迫不在の日本に試練《AFCアジアカップ2019》
2019.01.13 12:00 Sun
日本代表は13日(日)、UAEで行われているアジアカップ2019の第2戦、オマーン代表戦を迎える。
初戦のトルクメニスタン代表戦では、立ち上がりの悪さを露呈し先制を許すも、FW大迫勇也(ブレーメン)が2得点の活躍を見せるなど、3-2と逆転勝利。連勝を飾り、グループステージ突破を決めたいところだ。
◆アジアカップでは2度目の対戦となるオマーン
最後の対戦は2016年11月のキリンチャレンジカップ。ロシア・ワールドカップの出場権を獲得し、アジア最終予選も最終戦を残すだけとなっていた状況での対戦だった。
県立カシマサッカースタジアムで行われた試合は、日本が4-0で勝利。大迫の2得点に加え、清武弘嗣(セレッソ大阪)、小林祐希(ヘーレンフェーン)と現在は招集されていないメンバーが得点。出場選手もロシア・ワールドカップに招集されていない選手が5名先発するなど、大きく異なるチームで対戦していた。
◆守護神不在、初戦は黒星スタート
そんなオマーンだが、ボルトンやウィガン、レディングなどイングランドでのプレー経験が長いGKアリ・アル・ハブシ(アル・ヒラル)が大会前に負傷した影響でメンバー外に。絶対的な守護神を欠いての大会と、厳しい状況に立たされている。
しかし、この第2戦で日本に負ければグループステージでの敗退が限りなく近づいてしまう状況だけに、しっかりと勝利を目指して挑んでくるはずだ。初戦の戦い方に多くの課題を残した日本にとっては、簡単な相手ではない。
◆注目は経験豊富な名将の手腕
ファーベーク監督は、フェイエノールトやフローニンヘンなどオランダクラブを指揮。さらに、大宮アルディージャ(1998-99)、京都パープルサンガ(2003)で監督を務めるなど、日本サッカーにも精通。その他にも、韓国代表やオーストラリア代表を指揮し、オランダ代表ではコーチなども務めていた名将だ。
前日会見では「日本はコンビネーションを使うスタイルでプレーし、優れた技術を持つ選手がいて、彼らは高いレベルの技術を有していることを私は知っている」と日本を分析した。
オマーンは、2017年12月から2018年12月までのおよそ1年間、ガルフ・カップ2019の予選やフレンドリーマッチなどで無敗。ファーベーク監督の下で強化を図り、着実に力をつけている状態だ。
ウズベキスタンには残念な敗戦を喫したが、「テクニカルに攻め、しっかりと守り、勝つために日本が持つあらゆる弱点を突いていくつもりだ」とファーベーク監督はコメント。日本をしっかりとスカウティングしていることもあり、苦しめられる可能性は高い。
◆大迫勇也の穴をどう埋めるか
しかし、日本にアクシデント。トルクメニスタン戦で2ゴールを挙げた大迫が臀部に痛みを抱えており、オマーン戦の起用が困難に。またGK東口順昭(ガンバ大阪)も腰を痛めており、オマーン戦の起用ができないことを森保一監督が明かした。
大迫の不在は、今の日本代表にとっては大きな問題だ。2018年の戦いを見ても、大迫がピッチ上にいる時といない時のパフォーマンスは大きく異なる。得点力だけでなく、コンビネーションや崩しのパターンという点でも、そして守備面でも大迫の存在感が大きい状況。色々と森保監督も選手を試したものの、結果を残せた選手がいないのが現状だ。
しかし、逆手に捉えれば、依存気味の大迫からの脱却を窺えるチャンスでもある。1トップが不在となれば、FW北川航也(清水エスパルス)かFW武藤嘉紀(ニューカッスル)が入ることになるはずだ。両選手にとっては、願ってもないアピールチャンスでもある。「メンバー発表直前まで考えて決めたい」と森保監督は語ったが、どちらがピッチに立っているのかは大きな注目ポイントだ。
★予想フォーメーション[4-2-3-1]
GK:シュミット・ダニエル
DF:酒井宏樹、三浦弦太、吉田麻也、長友佑都
MF:遠藤航、柴崎岳
MF:堂安律、南野拓実、乾貴士
FW:武藤嘉紀
前日会見の森保監督の言葉通り、東口と大迫はメンバー外に。そして、初戦のトルクメニスタン戦から少しメンバーを変更すると予想した。
GKはシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)と予想。初戦は権田修一(サガン鳥栖)が出場していたため、変更すると予想する。
最終ラインは吉田麻也(サウサンプトン)、長友佑都(ガラタサライ)、酒井宏樹(マルセイユ)は継続して先発。センターバックにDF三浦弦太(ガンバ大阪)が入ると予想する。
また、ボランチには遠藤航(シント=トロイデン)と柴崎岳(ヘタフェ)が入ると予想。MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)の状態次第では、先発もあり得るだろう。
2列目は、右に堂安律(フローニンヘン)、中央は南野拓実(ザルツブルク)が初戦に続き入ると予想。そして左にはMF乾貴士(ベティス)と予想する。原口元気(ハノーファー)がトルクメニスタン戦は先発したが、コンディションが整っているのであれば、攻撃面での違いを生み出せる乾に期待したい。
そして1トップには、武藤嘉紀(ニューカッスル)が入ると予想する。森保体制では日本代表初招集となった武藤だが、チームでもチャンスを得られていないだけに、今大会に懸ける思いは強いはずだ。持ち前の得点感覚と、裏へ抜けるタイミングの良さを生かし、大迫の代役探しで一歩リードしたいところだ。
◆求められるのはオマーンの守備への対応力
初戦のウズベキスタン戦では敗れたオマーンだったが、守備の部分ではトップへの縦パスをことごとく奪いに行く守りを見せていた。日本はトルクメニスタン戦の前半で中央から崩す形を採用し、相手の引いた守りを崩せ図に苦しんでいただけに、同様の攻撃を仕掛けるようであれば、オマーンの守備に苦しむ可能性は高い。
日本としては、トルクメニスタン戦の二の舞は避けたいところ。相手の出方にもよるが、しっかりと準備し、ピッチ内で対応することが求められる。中央から崩すのか、サイドから崩すのか「攻守全てを改善しないといけない」と初戦の不出来を認めた森保監督。「我々にやれる最善の準備ができた」とも語っていただけに、バウンスバックに期待したい。
勝利すればグループステージの突破が決定。長友は「2試合目で決めても3試合目で決めても変わりがない」とは言うが、連戦となるだけに、ここで決めればメンタル的にも落ち着くことができる。
日本を分析していると語るファーベーク監督率いるオマーン代表戦は、13日(日)の22時30分にキックオフを迎える。
初戦のトルクメニスタン代表戦では、立ち上がりの悪さを露呈し先制を許すも、FW大迫勇也(ブレーメン)が2得点の活躍を見せるなど、3-2と逆転勝利。連勝を飾り、グループステージ突破を決めたいところだ。
Getty Images
オマーン代表とはこれまでに11度対戦経験があり、成績は8勝3分けと負けたことがない。最後の対戦は2016年11月のキリンチャレンジカップ。ロシア・ワールドカップの出場権を獲得し、アジア最終予選も最終戦を残すだけとなっていた状況での対戦だった。
県立カシマサッカースタジアムで行われた試合は、日本が4-0で勝利。大迫の2得点に加え、清武弘嗣(セレッソ大阪)、小林祐希(ヘーレンフェーン)と現在は招集されていないメンバーが得点。出場選手もロシア・ワールドカップに招集されていない選手が5名先発するなど、大きく異なるチームで対戦していた。
アジアカップでの対戦は2004年の中国大会。ジーコ監督に率いられた日本は、中村俊輔(ジュビロ磐田)のゴールで1-0と勝利。後に優勝を果たしていた。
◆守護神不在、初戦は黒星スタート
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オマーンは、初戦でウズベキスタン代表と対戦。先制を許すも、一時は1-1の同点に追いついたが、終盤に引き離され敗戦を喫した。そんなオマーンだが、ボルトンやウィガン、レディングなどイングランドでのプレー経験が長いGKアリ・アル・ハブシ(アル・ヒラル)が大会前に負傷した影響でメンバー外に。絶対的な守護神を欠いての大会と、厳しい状況に立たされている。
しかし、この第2戦で日本に負ければグループステージでの敗退が限りなく近づいてしまう状況だけに、しっかりと勝利を目指して挑んでくるはずだ。初戦の戦い方に多くの課題を残した日本にとっては、簡単な相手ではない。
◆注目は経験豊富な名将の手腕
Getty Images
オマーン代表の注目は、ピム・ファーベーク監督だ。ファーベーク監督は、フェイエノールトやフローニンヘンなどオランダクラブを指揮。さらに、大宮アルディージャ(1998-99)、京都パープルサンガ(2003)で監督を務めるなど、日本サッカーにも精通。その他にも、韓国代表やオーストラリア代表を指揮し、オランダ代表ではコーチなども務めていた名将だ。
前日会見では「日本はコンビネーションを使うスタイルでプレーし、優れた技術を持つ選手がいて、彼らは高いレベルの技術を有していることを私は知っている」と日本を分析した。
オマーンは、2017年12月から2018年12月までのおよそ1年間、ガルフ・カップ2019の予選やフレンドリーマッチなどで無敗。ファーベーク監督の下で強化を図り、着実に力をつけている状態だ。
ウズベキスタンには残念な敗戦を喫したが、「テクニカルに攻め、しっかりと守り、勝つために日本が持つあらゆる弱点を突いていくつもりだ」とファーベーク監督はコメント。日本をしっかりとスカウティングしていることもあり、苦しめられる可能性は高い。
◆大迫勇也の穴をどう埋めるか
Getty Images
厳しい試合内容でありながら、初戦でしっかりと勝利を収められた日本。まずはグループステージを突破することが最優先であり、オマーンに勝利して決めたいところだ。しかし、日本にアクシデント。トルクメニスタン戦で2ゴールを挙げた大迫が臀部に痛みを抱えており、オマーン戦の起用が困難に。またGK東口順昭(ガンバ大阪)も腰を痛めており、オマーン戦の起用ができないことを森保一監督が明かした。
大迫の不在は、今の日本代表にとっては大きな問題だ。2018年の戦いを見ても、大迫がピッチ上にいる時といない時のパフォーマンスは大きく異なる。得点力だけでなく、コンビネーションや崩しのパターンという点でも、そして守備面でも大迫の存在感が大きい状況。色々と森保監督も選手を試したものの、結果を残せた選手がいないのが現状だ。
しかし、逆手に捉えれば、依存気味の大迫からの脱却を窺えるチャンスでもある。1トップが不在となれば、FW北川航也(清水エスパルス)かFW武藤嘉紀(ニューカッスル)が入ることになるはずだ。両選手にとっては、願ってもないアピールチャンスでもある。「メンバー発表直前まで考えて決めたい」と森保監督は語ったが、どちらがピッチに立っているのかは大きな注目ポイントだ。
★予想フォーメーション[4-2-3-1]
(C)CWS Brains,LTD.
◆日本代表GK:シュミット・ダニエル
DF:酒井宏樹、三浦弦太、吉田麻也、長友佑都
MF:遠藤航、柴崎岳
MF:堂安律、南野拓実、乾貴士
FW:武藤嘉紀
前日会見の森保監督の言葉通り、東口と大迫はメンバー外に。そして、初戦のトルクメニスタン戦から少しメンバーを変更すると予想した。
GKはシュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)と予想。初戦は権田修一(サガン鳥栖)が出場していたため、変更すると予想する。
最終ラインは吉田麻也(サウサンプトン)、長友佑都(ガラタサライ)、酒井宏樹(マルセイユ)は継続して先発。センターバックにDF三浦弦太(ガンバ大阪)が入ると予想する。
また、ボランチには遠藤航(シント=トロイデン)と柴崎岳(ヘタフェ)が入ると予想。MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)の状態次第では、先発もあり得るだろう。
2列目は、右に堂安律(フローニンヘン)、中央は南野拓実(ザルツブルク)が初戦に続き入ると予想。そして左にはMF乾貴士(ベティス)と予想する。原口元気(ハノーファー)がトルクメニスタン戦は先発したが、コンディションが整っているのであれば、攻撃面での違いを生み出せる乾に期待したい。
そして1トップには、武藤嘉紀(ニューカッスル)が入ると予想する。森保体制では日本代表初招集となった武藤だが、チームでもチャンスを得られていないだけに、今大会に懸ける思いは強いはずだ。持ち前の得点感覚と、裏へ抜けるタイミングの良さを生かし、大迫の代役探しで一歩リードしたいところだ。
◆求められるのはオマーンの守備への対応力
初戦のウズベキスタン戦では敗れたオマーンだったが、守備の部分ではトップへの縦パスをことごとく奪いに行く守りを見せていた。日本はトルクメニスタン戦の前半で中央から崩す形を採用し、相手の引いた守りを崩せ図に苦しんでいただけに、同様の攻撃を仕掛けるようであれば、オマーンの守備に苦しむ可能性は高い。
日本としては、トルクメニスタン戦の二の舞は避けたいところ。相手の出方にもよるが、しっかりと準備し、ピッチ内で対応することが求められる。中央から崩すのか、サイドから崩すのか「攻守全てを改善しないといけない」と初戦の不出来を認めた森保監督。「我々にやれる最善の準備ができた」とも語っていただけに、バウンスバックに期待したい。
勝利すればグループステージの突破が決定。長友は「2試合目で決めても3試合目で決めても変わりがない」とは言うが、連戦となるだけに、ここで決めればメンタル的にも落ち着くことができる。
日本を分析していると語るファーベーク監督率いるオマーン代表戦は、13日(日)の22時30分にキックオフを迎える。
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