【2018-19ブンデス前半戦総括】最優秀選手はロイス!
2019.01.13 18:00 Sun
★知将ファブレ監督が若きドルトムントを首位ターンに導く
7連覇を目指すバイエルンが今季も独走するかに思われたが、ドルトムントが大健闘を見せて2位バイエルンに6ポイント差を付けての首位で前半戦を終えた。一方で上位を争うと思われたシャルケとレバークーゼンが低迷している。そして、7選手がプレーする日本人選手ではフランクフルトのMF長谷部誠が存在感を示した。
ボルシアMGやニースを欧州カップ戦出場に導く手腕を発揮した知将ファブレ監督を迎えたドルトムントが、新戦力や若手らの活躍によって首位を快走した。負傷なく前半戦を戦い抜いたMFロイスを軸に、新戦力のMFヴィツェル、FWアルカセル、DFアフラフらが早々にチームにフィットし、若手のFWサンチョやDFアカンジらがチーム力を押し上げ、13勝3分け1敗という素晴らしい戦績で前半戦を駆け抜けた。
一方、クラブOBで昨季フランクフルトをDFBポカール優勝に導いたニコ・コバチ監督を招へいしたバイエルンは、例年のような圧巻の強さを示せないまま前半戦を終えた印象だ。エースのFWレヴァンドフスキこそ健在だったが、守護神のGKノイアーが本来のパフォーマンスを取り戻せず、安い失点が頻発した。それでも、未だ衰えを知らない“ロッベリー”の活躍もあって ドルトムントとは6ポイント差で折り返しており、逆転優勝に十分望みをつなげている。
上位陣で意外な健闘を見せたのが3位ボルシアMGと6位フランクフルトだ。ボルシアMGは昨季途中から指揮を執るヘッキング監督の下、FWトルガン・アザールやFWプレアといったアタッカーを生かすカウンターサッカーで着実に勝ち点を積み上げた。そして、フランクフルトはベテランの長谷部を昨季に続いてリベロで起用するヒュッター監督の決断により上昇気流に乗ると、FWヨビッチがブレイクし、攻守に安定したチームに仕上がった。
一方で上位を争うと思われたシャルケとレバークーゼンは低空飛行が続いた。チャンピオンズリーグを戦ったシャルケはCLではグループステージを突破したが13位に沈み、ヨーロッパリーグを平行して戦ったレバークーゼンはヘルリッヒ監督が解任の憂き目に遭って9位に終わっている。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆MFマルコ・ロイス(ドルトムント)
★最優秀監督
◆ルシアン・ファブレ(ドルトムント)
【期待以上】
★チーム
◆ドルトムント
★選手
◆FWルカ・ヨビッチ(フランクフルト)
【期待外れ】
★チーム
◆シャルケ&レバークーゼン
★選手
◆FWマルク・ウート
【後半戦展望】
★ドルトムント、勢い持続なるか
ドルトムントが前半戦の勢いを持続して優勝に突き進めるかが後半戦最大の注目となる。バイエルンが2018年末にかけて復調してきていただけにドルトムントが失速すれば、王者バイエルンが一気に飲み込む展開となるだろう。
CL出場権争いでは3位ボルシアMG、4位ライプツィヒを軸に6位フランクフルト、7位ホッフェンハイム辺りが絡んでくるか。フランクフルトはELに勝ち残っている分、やや不利かもしれない。
残留争いでは久保の最下位ニュルンベルク、原口&浅野の17位ハノーファー、宇佐美の14位デュッセルドルフが巻き込まれることが濃厚だ。宇佐美の活躍で浮上したデュッセルドルフのように日本人の活躍でニュルンベルクとハノーファーが浮上できるかに注目だ。
7連覇を目指すバイエルンが今季も独走するかに思われたが、ドルトムントが大健闘を見せて2位バイエルンに6ポイント差を付けての首位で前半戦を終えた。一方で上位を争うと思われたシャルケとレバークーゼンが低迷している。そして、7選手がプレーする日本人選手ではフランクフルトのMF長谷部誠が存在感を示した。
ボルシアMGやニースを欧州カップ戦出場に導く手腕を発揮した知将ファブレ監督を迎えたドルトムントが、新戦力や若手らの活躍によって首位を快走した。負傷なく前半戦を戦い抜いたMFロイスを軸に、新戦力のMFヴィツェル、FWアルカセル、DFアフラフらが早々にチームにフィットし、若手のFWサンチョやDFアカンジらがチーム力を押し上げ、13勝3分け1敗という素晴らしい戦績で前半戦を駆け抜けた。
上位陣で意外な健闘を見せたのが3位ボルシアMGと6位フランクフルトだ。ボルシアMGは昨季途中から指揮を執るヘッキング監督の下、FWトルガン・アザールやFWプレアといったアタッカーを生かすカウンターサッカーで着実に勝ち点を積み上げた。そして、フランクフルトはベテランの長谷部を昨季に続いてリベロで起用するヒュッター監督の決断により上昇気流に乗ると、FWヨビッチがブレイクし、攻守に安定したチームに仕上がった。
一方で上位を争うと思われたシャルケとレバークーゼンは低空飛行が続いた。チャンピオンズリーグを戦ったシャルケはCLではグループステージを突破したが13位に沈み、ヨーロッパリーグを平行して戦ったレバークーゼンはヘルリッヒ監督が解任の憂き目に遭って9位に終わっている。
7選手がプレーする日本人選手では長谷部とFW大迫勇也を除いて苦しんだ前半戦となった。軒並み下位に位置するクラブの中で明確な存在感を示せず、それぞれのクラブで戦力になりきれなかった。
【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆MFマルコ・ロイス(ドルトムント)
Getty Images
“ガラスのエース”と揶揄されるロイスだが、今季前半戦は負傷なく戦い抜いた。良好なコンディションを保ったロイスは、11ゴール7アシストと圧巻のスタッツを記録。若いチームのキャプテンとしてトップ下の位置から経験の浅いウインガーのサンチョやラーセンらを巧みに操り、攻撃を牽引した。ボルシアMG時代に指導を受けたファブレ監督の下、躍動したシーズン前半戦となった。★最優秀監督
◆ルシアン・ファブレ(ドルトムント)
Getty Images
ニースで結果を残し、ブンデスリーガに戻ってきた指揮官は見事なマネジメントを見せた。CLと並行して戦うハードな日程の中、若手を大胆に抜擢しながら選手層の厚みをもたらし、双方の大会で好結果を残した。バイエルンを凌ぐリーグ最多44ゴールを挙げたアタッキングフットボールで13勝を積み上げた。【期待以上】
★チーム
◆ドルトムント
Getty Images
バイエルンの一強を阻む存在として十分な存在感を見せた。補強したヴィツェルやアルカセル、アクラフといった面々がチームの主力となり、サンチョやアカンジ、ラーセンといった若手の台頭でチーム力が押し上がった。僅か1敗で前半戦を乗り切る快進撃で見事首位ターンを決めた。★選手
◆FWルカ・ヨビッチ(フランクフルト)
Getty Images
昨季8ゴールを挙げて徐々に存在感を示していたセルビア代表FWが、前半戦を終えた段階で12ゴールをマークし、得点ランクトップに立っている。両足を遜色なく使えるワンタッチゴーラーは、第8節デュッセルドルフ戦で驚異の5ゴールをマーク。アラー、レビッチと共にフランクフルトの得点源として存在感を示した。【期待外れ】
★チーム
◆シャルケ&レバークーゼン
Getty Images
欧州カップ戦に出場したシャルケとレバークーゼンがリーグ戦で大きく躓いた。シャルケはCLでこそ決勝トーナメントに進出したが、開幕5連敗スタートが響き、リーグ戦では12位と低迷。そしてレバークーゼンはELで決勝トーナメントに進出したものの、リーグ戦では中位を彷徨い、第17節にヘルリッヒ監督を解任。9位に低迷していた。両チームとも選手層の厚みが足りず、二足の草鞋を履くことに耐えきれなかった。★選手
◆FWマルク・ウート
Getty Images
シャルケの誤算がドイツ代表ストライカーの不振だった。ホッフェンハイムでカウンターの旗手として昨季14ゴール8アシストを記録したウートだったが、今季はここまでわずか1ゴールに終わっている。カウンターを軸とするシャルケの戦術にマッチするかと思われたが、まさかの大不振でチームが低迷する要因となってしまった。【後半戦展望】
★ドルトムント、勢い持続なるか
ドルトムントが前半戦の勢いを持続して優勝に突き進めるかが後半戦最大の注目となる。バイエルンが2018年末にかけて復調してきていただけにドルトムントが失速すれば、王者バイエルンが一気に飲み込む展開となるだろう。
CL出場権争いでは3位ボルシアMG、4位ライプツィヒを軸に6位フランクフルト、7位ホッフェンハイム辺りが絡んでくるか。フランクフルトはELに勝ち残っている分、やや不利かもしれない。
残留争いでは久保の最下位ニュルンベルク、原口&浅野の17位ハノーファー、宇佐美の14位デュッセルドルフが巻き込まれることが濃厚だ。宇佐美の活躍で浮上したデュッセルドルフのように日本人の活躍でニュルンベルクとハノーファーが浮上できるかに注目だ。
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