【J1参入プレーオフプレビュー】アディショナルタイムで明暗分かれた両者…運命のラスト90分《磐田vs東京V》
2018.12.08 09:00 Sat
▽8日、2018 J1参入プレーオフ 決定戦が行われる。
▽明治安田生命J1リーグの16位・ジュビロ磐田と、明治安田生命J2リーグの6位・東京ヴェルディの一戦。ここまで2試合を勝ち上がってきた東京Vが、磐田のホーム・ヤマハスタジアムに乗り込み、来シーズンのJ1挑戦権を懸けて戦う。
◆終了間際に明暗分かれた両者
▽1日に行われたJ1最終節、5チームが絡む史上稀に見る大混戦の結末は予想を大きく上回る終焉を迎えた。
▽連覇を達成した川崎フロンターレと対戦して居た磐田は、78分に古巣対決となった大久保嘉人のゴールで先制。勝ち点1でも残留できる磐田にとって、大きな先制点となった。
▽しかし、83分に奈良竜樹にCKから決められ同点に。それでも勝ち点獲得を目指して戦って居たが、終了間際の94分にオウンゴールで失点。土壇場で16位に転落し、参入プレーオフに回ることとなった。
▽一方の東京Vは、最後尾からの追い上げを強いられることに。3連勝しかJ1への道が切り開けない状況だったが、1回戦で大宮アルディージャを、2回戦で横浜FCをいずれも0-1で下し、決定戦に駒を進めた。
▽後半アディショナルタイムで明暗分かれた両者。この一戦も、最後まで目が離せない展開となりそうだ。
◆2014年以来のプレーオフ~ジュビロ磐田~
▽磐田は2013年に初めてJ2に降格。翌2014年はJ2で4位となると1年でのJ1復帰を目指し、昇格プレーオフを戦った。
▽シーズン途中からチームを率いたのは、今も指揮を執る名波浩監督だ。しかし、準決勝で対戦したモンテディオ山形に敗戦。今シーズンで現役を引退するGK山岸範宏(ギラヴァンツ北九州)のヘッド弾にやられての敗戦だった。
▽翌年にJ2・2位でJ1に復帰すると、2016年は18位、2017年は6位と大きく飛躍。しかし、今シーズンは負傷者の影響などもあり、シーズンを通して不安定な戦いに終始。最後は得失点差でプレーオフに回ることとなった。
▽試合を決め切れずに勝ち点を取りこぼしてきた今シーズンの磐田。最終節もシーズンを象徴するかのような展開となってしまったが、総合力では上回っていると言えるだろう。チームとしてバランスを崩さず、J1の力を見せつけ、最後はしっかりと結果を残したいところだ。
◆11年ぶりのJ1へラストミッション~東京ヴェルディ~
▽前述の通り、大宮、横浜FCと0-1で下して勝ち上がってきた東京V。この2試合は自分たちの強みをしっかりと出し、狙い通りの勝ち上がり方を見せてきたと言ってもいいだろう。
▽大宮戦は、退場者を出して数的不利となったものの、セットプレーから決勝ゴールを奪って逃げ切りに成功。横浜FC戦は、思うような試合展開にできなかったものの、後半から徐々に押し込むと、アディショナルタイムにCKの流れから決勝点を記録した。
▽いずれの試合もしっかりと守備を行い、0-0の時間を長くして、終盤のゴールで逃げ切る展開に。リードした際の戦い方に不安があった東京Vだけに理想的な展開で勝ち上がってきた。磐田はさらにレベルの差を感じる展開となりそうだが、我慢強くJ1への道を切り開くだろう。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆ジュビロ磐田[4-2-3-1]
DF:小川大貴、大南拓磨、大井健太郎、高橋祥平
MF:上原力也、田口泰士
MF:中村俊輔、大久保嘉人、山田大記
FW:川又堅碁
監督:名波浩
▽J1残留に向けて最後の戦いに臨む磐田。今シーズンはシーズン中に複数のシステム変更を経て、[4-2-3-1]の形に落ち着いた。先発の11人は最終節の川崎F戦と同じ顔ぶれになると予想。ベンチにはムサエフや櫻内渚、小川航基らが控え、試合展開によって名波監督が効果的にカードを切るだろう。
◆東京ヴェルディ[3-4-2-1]
DF:田村直也、井林章、平智広
MF:奈良輪雄太、内田達也、井上潮音、香川勇気
MF:渡辺皓太、佐藤優平
FW:ドウグラス・ヴィエイラ
監督:ミゲル・アンヘル・ロティーナ
▽東京Vはベストメンバーをピッチに送り出すと予想。中盤には出場停止明けのMF内田達也が復帰。また、1トップには横浜FC戦で決勝ゴールを記録したFWドウグラス・ヴィエイラを起用すると予想する。得点が欲しい時には、FW林陵平、FWレアンドロと攻撃的なカードを切り、MF李栄直、MF梶川諒太、MF泉澤仁と違った特徴を持ったメンバーもベンチに控えるだろう。最後の試合をチーム一丸で勝ち切れるかに注目だ。
【注目選手】
◆MF中村俊輔(ジュビロ磐田)
◆MF佐藤優平(東京ヴェルディ)
◆ラスト90分で生まれるドラマは
▽2018年のJリーグも、この90分をもって全てが終了する。その最後の戦いに残ってしまった磐田、そして残ることができた東京V。来シーズンのJ1切符を掴み取るのはどちらかだ。
▽失意の敗戦から1週間、追加で1試合を戦うこととなった磐田だが、下を向くわけにはいかない。この2試合の東京Vの戦い方は理解しているはずだ。
▽大宮は試合の入り方を緩くしたために敗戦、横浜FCは終始積極的にプレーしたが、決定機を逸し続けた代償を最後に払うこととなった。
▽引き分けでも残留できるという気持ちを出せば、足元をすくわれる可能性があることも織り込み済み。1年間J1を戦った自分たちのやり方をしっかりと発揮することが、J1残留への近道だろう。
▽一方の東京Vは、3連勝を目指してJ1クラブと戦う。これまでのチームとは変わり、球際の強度や局面での強さはレベルが上だろう。ここまでの2試合を無失点で切り抜けているだけに、まずはしっかりと守備を固めたい。
▽プランとしては前半はゴールレス、後半にパワーをかけて得点を目指すはずだ。一撃で仕留める力は証明しており、ゴールレスで終盤を迎えても焦りはでないはず。その時を待ち、ウノゼロでJ1への切符を手にしたい。
▽J1クラブとして待ち構える磐田と11年ぶりのJ1を目指して挑む東京V。果たして90分間の激闘を制するのはどちらのチームか。試合は8日(土)の14時にキックオフを迎える。
▽明治安田生命J1リーグの16位・ジュビロ磐田と、明治安田生命J2リーグの6位・東京ヴェルディの一戦。ここまで2試合を勝ち上がってきた東京Vが、磐田のホーム・ヤマハスタジアムに乗り込み、来シーズンのJ1挑戦権を懸けて戦う。
◆終了間際に明暗分かれた両者
▽1日に行われたJ1最終節、5チームが絡む史上稀に見る大混戦の結末は予想を大きく上回る終焉を迎えた。
▽しかし、83分に奈良竜樹にCKから決められ同点に。それでも勝ち点獲得を目指して戦って居たが、終了間際の94分にオウンゴールで失点。土壇場で16位に転落し、参入プレーオフに回ることとなった。
▽一方の東京Vは、最後尾からの追い上げを強いられることに。3連勝しかJ1への道が切り開けない状況だったが、1回戦で大宮アルディージャを、2回戦で横浜FCをいずれも0-1で下し、決定戦に駒を進めた。
▽磐田とは打って変わり、勝たなくてはいけない東京Vは0-0で後半アディショナルタイムへ。すると96分、CKをGK上福元直人がヘッドで合わせると、こぼれ球をドウグラス・ヴィエイラが押し込み0-1で勝利した。
▽後半アディショナルタイムで明暗分かれた両者。この一戦も、最後まで目が離せない展開となりそうだ。
◆2014年以来のプレーオフ~ジュビロ磐田~
▽磐田は2013年に初めてJ2に降格。翌2014年はJ2で4位となると1年でのJ1復帰を目指し、昇格プレーオフを戦った。
▽シーズン途中からチームを率いたのは、今も指揮を執る名波浩監督だ。しかし、準決勝で対戦したモンテディオ山形に敗戦。今シーズンで現役を引退するGK山岸範宏(ギラヴァンツ北九州)のヘッド弾にやられての敗戦だった。
▽翌年にJ2・2位でJ1に復帰すると、2016年は18位、2017年は6位と大きく飛躍。しかし、今シーズンは負傷者の影響などもあり、シーズンを通して不安定な戦いに終始。最後は得失点差でプレーオフに回ることとなった。
▽試合を決め切れずに勝ち点を取りこぼしてきた今シーズンの磐田。最終節もシーズンを象徴するかのような展開となってしまったが、総合力では上回っていると言えるだろう。チームとしてバランスを崩さず、J1の力を見せつけ、最後はしっかりと結果を残したいところだ。
◆11年ぶりのJ1へラストミッション~東京ヴェルディ~
▽前述の通り、大宮、横浜FCと0-1で下して勝ち上がってきた東京V。この2試合は自分たちの強みをしっかりと出し、狙い通りの勝ち上がり方を見せてきたと言ってもいいだろう。
▽大宮戦は、退場者を出して数的不利となったものの、セットプレーから決勝ゴールを奪って逃げ切りに成功。横浜FC戦は、思うような試合展開にできなかったものの、後半から徐々に押し込むと、アディショナルタイムにCKの流れから決勝点を記録した。
▽いずれの試合もしっかりと守備を行い、0-0の時間を長くして、終盤のゴールで逃げ切る展開に。リードした際の戦い方に不安があった東京Vだけに理想的な展開で勝ち上がってきた。磐田はさらにレベルの差を感じる展開となりそうだが、我慢強くJ1への道を切り開くだろう。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆ジュビロ磐田[4-2-3-1]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:カミンスキーDF:小川大貴、大南拓磨、大井健太郎、高橋祥平
MF:上原力也、田口泰士
MF:中村俊輔、大久保嘉人、山田大記
FW:川又堅碁
監督:名波浩
▽J1残留に向けて最後の戦いに臨む磐田。今シーズンはシーズン中に複数のシステム変更を経て、[4-2-3-1]の形に落ち着いた。先発の11人は最終節の川崎F戦と同じ顔ぶれになると予想。ベンチにはムサエフや櫻内渚、小川航基らが控え、試合展開によって名波監督が効果的にカードを切るだろう。
◆東京ヴェルディ[3-4-2-1]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:上福元直人DF:田村直也、井林章、平智広
MF:奈良輪雄太、内田達也、井上潮音、香川勇気
MF:渡辺皓太、佐藤優平
FW:ドウグラス・ヴィエイラ
監督:ミゲル・アンヘル・ロティーナ
▽東京Vはベストメンバーをピッチに送り出すと予想。中盤には出場停止明けのMF内田達也が復帰。また、1トップには横浜FC戦で決勝ゴールを記録したFWドウグラス・ヴィエイラを起用すると予想する。得点が欲しい時には、FW林陵平、FWレアンドロと攻撃的なカードを切り、MF李栄直、MF梶川諒太、MF泉澤仁と違った特徴を持ったメンバーもベンチに控えるだろう。最後の試合をチーム一丸で勝ち切れるかに注目だ。
【注目選手】
◆MF中村俊輔(ジュビロ磐田)
(C)J.LEAGUE PHOTOS
▽磐田の注目選手はMF中村俊輔だ。今シーズンはケガの影響もありリーグ戦16試合の出場にとどまった。得意のFKも光らず、自身のキャリアで2度目、エスパニョール時代以来の無得点でシーズンを終えた。それでも終盤戦で復帰したことは大きい。チームの来シーズンが決まる大事な一戦。今シーズンのラストマッチでその左足が輝きを見せるかに注目だ。◆MF佐藤優平(東京ヴェルディ)
(C)J.LEAGUE PHOTOS
▽東京Vの注目選手は、MF佐藤優平だ。今シーズンから東京Vに加入した佐藤は、序盤こそロティーナ監督のサッカーに慣れずに出場機会を得られなかった。しかし、中盤戦からは出場機会を得ると、24試合に出場し6得点を記録。参入POでは高精度のセットプレーから2点を演出。チームに欠かせない存在となった。磐田のキッカー・中村は横浜FM時代の同僚。キッカー対決にも注目だ。◆ラスト90分で生まれるドラマは
▽2018年のJリーグも、この90分をもって全てが終了する。その最後の戦いに残ってしまった磐田、そして残ることができた東京V。来シーズンのJ1切符を掴み取るのはどちらかだ。
▽失意の敗戦から1週間、追加で1試合を戦うこととなった磐田だが、下を向くわけにはいかない。この2試合の東京Vの戦い方は理解しているはずだ。
▽大宮は試合の入り方を緩くしたために敗戦、横浜FCは終始積極的にプレーしたが、決定機を逸し続けた代償を最後に払うこととなった。
▽引き分けでも残留できるという気持ちを出せば、足元をすくわれる可能性があることも織り込み済み。1年間J1を戦った自分たちのやり方をしっかりと発揮することが、J1残留への近道だろう。
▽一方の東京Vは、3連勝を目指してJ1クラブと戦う。これまでのチームとは変わり、球際の強度や局面での強さはレベルが上だろう。ここまでの2試合を無失点で切り抜けているだけに、まずはしっかりと守備を固めたい。
▽プランとしては前半はゴールレス、後半にパワーをかけて得点を目指すはずだ。一撃で仕留める力は証明しており、ゴールレスで終盤を迎えても焦りはでないはず。その時を待ち、ウノゼロでJ1への切符を手にしたい。
▽J1クラブとして待ち構える磐田と11年ぶりのJ1を目指して挑む東京V。果たして90分間の激闘を制するのはどちらのチームか。試合は8日(土)の14時にキックオフを迎える。
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