【ELグループステージ展望】サムライ5人にロンドン勢登場! ジェラード初采配にも注目
2018.09.20 18:00 Thu
▽2018-19シーズンのヨーロッパリーグ(EL)・グループステージが20日に開幕する。昨シーズンと同様、優勝チームに翌シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権が与えられるELに、今シーズンは5人の日本人選手がグループステージから参加。また、チェルシーやアーセナル、ミラン、セビージャ、ラツィオなどの優勝候補も参戦する。
▽ここでは、注目クラブや日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。
◆優勝候補筆頭のロンドン勢&ミランやセビージャが参戦
▽一方、リーグ戦は連敗スタートも直近3連勝で復調気配漂うアーセナルはセビージャ時代にEL3連覇に導いたエメリ新監督の下で昨季準決勝でアトレティコ・マドリーを前に散ったリベンジを果たしたいところだ。グループEではスポルティング・リスボン(ポルトガル)、カラバフ(アゼルバイジャン)、ヴォルスクラ(ウクライナ)とヴォルスクラを除く2チームはCL出場経験もある難敵だ。そのため、大幅なターンオーバーは難しく当面はリーグ戦の対戦相手に合わせて主力と控えをミックスした布陣での戦いとなるはずだ。
▽昨季ELでは決勝トーナメントでアーセナルに敗れ再びELでの戦いを余儀なくされたミラン。国内リーグではローマ相手の劇的な勝利で勢いに乗るかに思われたが、直近のカリアリ戦で引き分けるなど相変わらず波に乗り切れないスタートとなっている。今回のグループではオリンピアコス(ギリシャ)、ベティス(スペイン)、デュドランジュ(ルクセンブルク)と、デュドランジュを除く三つ巴の様相を呈しており、リーグ戦との厳しい二足の草鞋を強いられるはずだ。
◆グループHで酒井宏vs長谷部、乾はミランと同組
▽また、2013-14シーズンのフランクフルト時代以来となるEL参戦のベティスMF乾貴士はミランと同じグループFに入った。国内リーグでは目に見える結果こそ残せていないものの早くもチームの戦術に順応しており、久々のELの舞台でも大暴れを期待したい。
▽CL予備予選で敗れて今季もELで戦うことになったザルツブルクMF南野拓実はクラブでも主力を担い、先日の日本代表ではコスタリカ相手に待望の代表初ゴールを記録しており、勢いに乗っている。グループBは昨季決勝トーナメントで対戦した姉妹クラブのRBライプツィヒ(ドイツ)、セルティック(スコットランド)、ローゼンボリ(ノルウェー)とCLクラスの相手との難しい戦いになるが、今後のステップアップに向けて格好のアピールの場となるはずだ。
▽最後にアンデルレヒトMF森岡亮太だが、クラブ内では今季不遇をかこっており、自身初のELの舞台での出場に向けては国内リーグでのアピールが必須だ。なお、同グループにはフェネルバフチェ(トルコ)、ディナモ・ザグレブ(クロアチア)と注目チームが入っており、南野と同様に今後に向けたアピールの場としたい。
◆ジェラード&イラオラがEL初采配
▽また、ジェラードほどのネームバリューはないものの、リーガファンにお馴染みだった元アスレティック・ビルバオの元スペイン代表DFのアンドニ・イラオラは、今季からAEKラルナカ(キプロス)で監督業をスタート。そして、ジェラード同様に指揮官としてEL初挑戦となる。
▽そのほかではPSVから今季フェネルバフチェ(トルコ)に移ったフィリップ・コクー監督、かつて鹿島アントラーズやセレッソ大阪を率い、今季からルドゴレツ(ブルガリア)を率いるパウロ・アウトゥオリ監督、それぞれ名将を父親に持つPAOKのラズヴァン・ルチェスク監督、デュドランジュのディノ・トップメラー監督の2世監督にも注目したい。【ELグループステージ出場チーム】
【グループA】
レバークーゼン(ドイツ)
ルドゴレツ(ブルガリア)
チューリッヒ(スイス)
AEKラルナカ(キプロス)
【グループB】
ザルツブルク(オーストリア)
セルティック(スコットランド)
RBライプツィヒ(ドイツ)
ローゼンボリ(ノルウェー)
【グループC】
ゼニト(ロシア)
コペンハーゲン(デンマーク)
ボルドー(フランス)
スラビア・プラハ(チェコ)
【グループD】
アンデルレヒト(ベルギー)
フェネルバフチェ(トルコ)
ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
スパルタク・トルナバ(スロバキア)
【グループE】
アーセナル(イングランド)
スポルティング・リスボン(ポルトガル)
カラバフ(アゼルバイジャン)
ヴォルスクラ(ウクライナ)
【グループF】
オリンピアコス(ギリシャ)
ミラン(イタリア)
ベティス(スペイン)
デュドランジュ(ルクセンブルク)
【グループG】
ビジャレアル(スペイン)
ラピド・ウィーン(オーストリア)
スパルタク・モスクワ(ロシア)
レンジャーズ(スコットランド)
【グループH】
ラツィオ(イタリア)
マルセイユ(フランス)
フランクフルト(ドイツ)
アポロン・リマソル(キプロス)
【グループI】
ベシクタシュ(トルコ)
ヘンク(ベルギー)
マルメ(スウェーデン)
サルプスボリ(ノルウェー)
【グループJ】
セビージャ(スペイン)
FCクラスノダール(ロシア)
スタンダール・リエージュ(ベルギー)
アクヒサル(トルコ)
【グループK】
ディナモ・キエフ(ウクライナ)
アスタナ(カザフスタン)
レンヌ(フランス)
ヤブロネツ(チェコ)
【グループL】
チェルシー(イングランド)
PAOK(ギリシャ)
BATEボリソフ(ベラルーシ)
ヴィディ(ハンガリー)
▽ここでは、注目クラブや日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。
Getty Images
▽今大会の優勝候補はチェルシーとアーセナルのロンドン勢だ。とりわけ、サッリ新監督の下でリーグ開幕から5連勝と最高のスタートを切ったチェルシーは優勝候補筆頭と言っても差し支えないはずだ。過去にベニテス体制で同タイトルを獲得しているチェルシーは、PAOK(ギリシャ)、BATEボリソフ(ベラルーシ)、ヴィディ(ハンガリー)と移動距離は難点も力の劣る対戦相手と戦うため、ホームで重要度が高い試合を除いてDFアンパドゥやMFロフタス=チーク、FWハドソン=オドイら若手に出番が回ってきそうだ。▽一方、リーグ戦は連敗スタートも直近3連勝で復調気配漂うアーセナルはセビージャ時代にEL3連覇に導いたエメリ新監督の下で昨季準決勝でアトレティコ・マドリーを前に散ったリベンジを果たしたいところだ。グループEではスポルティング・リスボン(ポルトガル)、カラバフ(アゼルバイジャン)、ヴォルスクラ(ウクライナ)とヴォルスクラを除く2チームはCL出場経験もある難敵だ。そのため、大幅なターンオーバーは難しく当面はリーグ戦の対戦相手に合わせて主力と控えをミックスした布陣での戦いとなるはずだ。
▽昨季ELでは決勝トーナメントでアーセナルに敗れ再びELでの戦いを余儀なくされたミラン。国内リーグではローマ相手の劇的な勝利で勢いに乗るかに思われたが、直近のカリアリ戦で引き分けるなど相変わらず波に乗り切れないスタートとなっている。今回のグループではオリンピアコス(ギリシャ)、ベティス(スペイン)、デュドランジュ(ルクセンブルク)と、デュドランジュを除く三つ巴の様相を呈しており、リーグ戦との厳しい二足の草鞋を強いられるはずだ。
▽ラツィオと予備予選を勝ち抜いた今大会最多優勝回数を誇るセビージャの2チームも優勝候補の一角に挙がる強豪だ。ラツィオに関してはマルセイユ(フランス)、フランクフルト(ドイツ)、アポロン・リマソル(キプロス)と厳しいグループに入った。一方、セビージャはFCクラスノダール(ロシア)との一騎打ちとなっており、勝ち上がりの可能性は高そうだ。
◆グループHで酒井宏vs長谷部、乾はミランと同組
Getty Images
>▽今シーズンのELグループステージでは、5人の日本人選手がプレーすることになる。昨季ELファイナリストであるマルセイユDF酒井宏樹はロシア・ワールドカップ(W杯)で共闘したフランクフルトMF長谷部誠と同じグループHに入った。ただ、絶対的主力に君臨する酒井とは異なり、今季の長谷部は新指揮官の下で控えに甘んじており、日本人対決実現は微妙なところだ。▽また、2013-14シーズンのフランクフルト時代以来となるEL参戦のベティスMF乾貴士はミランと同じグループFに入った。国内リーグでは目に見える結果こそ残せていないものの早くもチームの戦術に順応しており、久々のELの舞台でも大暴れを期待したい。
▽CL予備予選で敗れて今季もELで戦うことになったザルツブルクMF南野拓実はクラブでも主力を担い、先日の日本代表ではコスタリカ相手に待望の代表初ゴールを記録しており、勢いに乗っている。グループBは昨季決勝トーナメントで対戦した姉妹クラブのRBライプツィヒ(ドイツ)、セルティック(スコットランド)、ローゼンボリ(ノルウェー)とCLクラスの相手との難しい戦いになるが、今後のステップアップに向けて格好のアピールの場となるはずだ。
▽最後にアンデルレヒトMF森岡亮太だが、クラブ内では今季不遇をかこっており、自身初のELの舞台での出場に向けては国内リーグでのアピールが必須だ。なお、同グループにはフェネルバフチェ(トルコ)、ディナモ・ザグレブ(クロアチア)と注目チームが入っており、南野と同様に今後に向けたアピールの場としたい。
◆ジェラード&イラオラがEL初采配
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▽その他のクラブでは、EL初采配となる新米監督を含めて指揮官に注目したい。今回の出場チームの指揮官で最も注目を集めるのが、レンジャーズ(スコットランド)を率いるスティーブン・ジェラード監督。イングランド代表とリバプールで世界最高峰のMFとして活躍した同監督は今季からスコットランド屈指の名門で指揮を執る。国内リーグとEL予備予選を勝ち抜くなど早くも優れた手腕を発揮しつつあるスティービーは本大会でどんな采配を見せるのか。▽また、ジェラードほどのネームバリューはないものの、リーガファンにお馴染みだった元アスレティック・ビルバオの元スペイン代表DFのアンドニ・イラオラは、今季からAEKラルナカ(キプロス)で監督業をスタート。そして、ジェラード同様に指揮官としてEL初挑戦となる。
▽そのほかではPSVから今季フェネルバフチェ(トルコ)に移ったフィリップ・コクー監督、かつて鹿島アントラーズやセレッソ大阪を率い、今季からルドゴレツ(ブルガリア)を率いるパウロ・アウトゥオリ監督、それぞれ名将を父親に持つPAOKのラズヴァン・ルチェスク監督、デュドランジュのディノ・トップメラー監督の2世監督にも注目したい。【ELグループステージ出場チーム】
【グループA】
レバークーゼン(ドイツ)
ルドゴレツ(ブルガリア)
チューリッヒ(スイス)
AEKラルナカ(キプロス)
【グループB】
ザルツブルク(オーストリア)
セルティック(スコットランド)
RBライプツィヒ(ドイツ)
ローゼンボリ(ノルウェー)
【グループC】
ゼニト(ロシア)
コペンハーゲン(デンマーク)
ボルドー(フランス)
スラビア・プラハ(チェコ)
【グループD】
アンデルレヒト(ベルギー)
フェネルバフチェ(トルコ)
ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
スパルタク・トルナバ(スロバキア)
【グループE】
アーセナル(イングランド)
スポルティング・リスボン(ポルトガル)
カラバフ(アゼルバイジャン)
ヴォルスクラ(ウクライナ)
【グループF】
オリンピアコス(ギリシャ)
ミラン(イタリア)
ベティス(スペイン)
デュドランジュ(ルクセンブルク)
【グループG】
ビジャレアル(スペイン)
ラピド・ウィーン(オーストリア)
スパルタク・モスクワ(ロシア)
レンジャーズ(スコットランド)
【グループH】
ラツィオ(イタリア)
マルセイユ(フランス)
フランクフルト(ドイツ)
アポロン・リマソル(キプロス)
【グループI】
ベシクタシュ(トルコ)
ヘンク(ベルギー)
マルメ(スウェーデン)
サルプスボリ(ノルウェー)
【グループJ】
セビージャ(スペイン)
FCクラスノダール(ロシア)
スタンダール・リエージュ(ベルギー)
アクヒサル(トルコ)
【グループK】
ディナモ・キエフ(ウクライナ)
アスタナ(カザフスタン)
レンヌ(フランス)
ヤブロネツ(チェコ)
【グループL】
チェルシー(イングランド)
PAOK(ギリシャ)
BATEボリソフ(ベラルーシ)
ヴィディ(ハンガリー)
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