【プレビュー】エメリ率いる新生ガナーズvs連覇目指す絶対王者シティ《アーセナルvsマンチェスター・シティ》

2018.08.12 12:00 Sun
Getty Images
▽2018-19シーズンのプレミアリーグ開幕節、アーセナルvsマンチェスター・シティが日本時間12日24:00にエミレーツ・スタジアムでキックオフされる。昨季の6位から捲土重来を図る新生ガナーズと、連覇を目指す昨季王者シチズンズによる開幕節屈指のビッグカードだ。
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▽昨季、プレミア最多勝利(32勝)、最多勝ち点(100ポイント)、最多得点(106点)など記録尽くめの完勝劇で4年ぶりの5度目のリーグ制覇を成し遂げたシティ。グアルディオラ体制3年目となる今シーズンに向けては大幅な刷新を行った1年目、守備陣に積極的な投資を行った2年目とは異なり、以前から獲得を希望していたレスター・シティMFマフレズを6000万ポンドで獲得したのみと、最低限の補強に留めた。それでも、各ポジションにワールドクラス2名以上を揃える絶対王者に死角はない。先週末に行われたコミュニティ・シールドでもチェルシー相手にエースFWアグエロの2ゴールで完勝し、ロシア・ワールドカップ(W杯)帰りの一部主力のコンディションにやや不安があるものの、盤石の状態で開幕を迎える。
▽一方、2年連続トップ4圏外でシーズンを終え、在任22年のアーセン・ヴェンゲル監督が昨季限りで旅立ちエメリ新監督を招へいしたアーセナル。今夏の移籍市場においても新強化部門のコネクションを生かし、GKレノ、DFパパスタソプーロス、DFリヒトシュタイナー、MFトレイラ、MFグエンドウジの5選手が加入。また、ピッチレベルでは同じ[4-2-3-1]、[4-1-4-1]の布陣を採用するも華麗なパスサッカーを志向した前体制から質実剛健のカウンタースタイルというエメリ監督のスタイルが見え始めている。プレシーズンでは上々のパフォーマンスを見せていたが、昨季王者相手にどんなパフォーマンスを見せてくれるか。

▽なお、昨シーズンの対戦成績はEFLカップ決勝を含めシティが3戦全勝。さらに、いずれの試合でもシティが3ゴールを決めていた。なお、エメリ監督とグアルディオラ監督はバレンシアとバルセロナの指揮官として通算10度対戦もグアルディオラ監督の6勝4分けとデータ上ではチーム、監督共にシティが圧倒的優位だ。

◆アーセナル◆
【4-1-4-1】

▽アーセナル予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:チェフ
DF:ベジェリン、パパスタソプーロス、ムスタフィ、ナイルズ
MF:ムヒタリアン、ラムジー、トレイラ、ジャカ、エジル
FW:オーバメヤン
負傷者:DFコシエルニー、コラシナツ、モンレアル、MFラムジー
出場停止者:なし

▽長期離脱中の主将DFコシエルニーにプレシーズン期間に負傷したモンレアルとコラシナツの主力左サイドバックが揃って欠場となる。その一方で、軽傷を抱えるラムジーに関しては起用可能な模様だ。
▽スタメンに関しては予想が難しいが、GKにレノではなくチェフ、主力不在の左サイドバックにナイルズ、中盤は格上シティとの対戦となるため新戦力トレイラとジャカがラムジーと3センターで起用される見込みだ。前線はよりカウンター重視で最前線にオーバメヤン、ムヒタリアン、エジルの両翼という構成を予想した。

◆マンチェスター・シティ◆
【4-3-3】

▽マンチェスター・シティ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:エデルソン
DF:ウォーカー、ストーンズ、ラポルテ、メンディ
MF:デ・ブライネ、フェルナンジーニョ、ベルナルド・シウバ
FW:マフレズ、アグエロ、ザネ
負傷者:DFダニーロ、マンガラ、MFシルバ
出場停止者:なし

▽シルバとダニーロ、マンガラが負傷しているが、それ以外の主力に離脱者はいない。また、コンディション調整が遅れていたデ・ブライネとスターリングも起用可能な模様だ。

▽スタメンに関してはコミュニティ・シールドのメンバーをベースにGKエデルソン、デ・ブライネの復帰が濃厚だ。もちろん、スターリングがマフレズに代わって先発する可能性もありそうだ。

★注目選手
◆アーセナル:MFメスト・エジル
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▽アーセナルの注目プレーヤーは、今季から待望の背番号10を背負う元ドイツ代表MFだ。今年2月にアーセナルとの新契約を結びクラブ最高給を受け取ることになったエジルは今夏ウェストハムに旅立ったMFウィルシャーの背負っていた10番を引き継ぎ、名実ともにアーセナルの看板選手となった。その一方で、ドイツ代表ではルーツを持つトルコのエルドアン大統領との一件でW杯開幕前に国民の不評を買い、本大会でも低調なパフォーマンスに終始。最終的には人種差別的な扱いを受けたことを理由に先日代表引退を発表した。

▽そのため、今後のフットボールキャリアにおいてアーセナルが占める位置は大きくなってきており、心機一転で臨む新シーズンに向けて大きな存在感が期待されるところだ。幸い、プレシーズンではオーバメヤンやムヒタリアンと良い関係性でプレーしており、必殺のスルーパスからカウンターの起点となりたい。

◆マンチェスター・シティ:MFリヤド・マフレズ
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▽マンチェスター・シティの注目プレーヤーは、今夏6000万ポンドで加入したマフレズだ。昨夏から相思相愛の関係にありながら今年1月の移籍市場での加入が叶わなかったアルジェリア代表MFだが、今夏待望のシティ加入を果たした。ここまではコンディションの問題や難解なペップの戦術に適応し切れていないが、その才能の片鱗は見せている。

▽その一方で絶対的主力の立場にいたレスター時代とは異なり、シティではザネやスターリング、ベルナルド・シウバらとの激しいポジションが待っており、先発起用が濃厚な今回のビッグマッチで目に見える結果を残したいところだ。


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