【プレミアリーグ移籍総括】GK移籍最高額が2度更新! ビッグクラブ停滞も中堅が積極補強

2018.08.10 14:45 Fri
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▽現地時間8月9日17時(日本時間9日25時)に今夏のプレミアリーグ移籍市場が閉幕した。例年、8月末までに移籍期限が設けられた中、初めてリーグ開幕前に前倒しとなった今夏のトランスファーウィンドウではビッグクラブが守備陣を中心に比較的静かな夏を過ごした一方、ウェストハムやエバートンら中堅、フルアム、ウォルバーハンプトンの昇格組がとりわけデッドライン・デイに派手な動きを見せた。なお、選手の獲得は前述の日時に締め切られたものの、放出に関しては国外の移籍市場が開いている9月初旬まで認められるため、ここから主力が国外に流出する可能性も十分にある。
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◆トップ3は難しい夏に
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▽初めての前倒し日程とロシア・ワールドカップ(W杯)開催の影響でリバプール、アーセナルを除きトップ6のチームは難しい夏を過ごすことになった。昨季、圧倒的な強さでリーグ制覇を成し遂げたマンチェスター・シティは昨年から獲得候補に挙がっていたMFリヤド・マフレズを6000万ポンドでレスター・シティから引き抜くことに成功も、もう1つの補強ポイントだったMFフェルナンジーニョのバックアップに関してはMFフレッジやMFジョルジーニョ、MFヴァイグル、MFピャニッチらの獲得にことごとく失敗。現時点で十分な選手層を確保しているもののやや不安を残す形となった。
▽さらにシティを追う立場にある2位マンチェスター・ユナイテッド、3位トッテナムは失敗の夏に。ユナイテッドはシティとの争奪戦を制してシャフタールからフレッジの獲得に成功したものの、モウリーニョ監督が獲得を臨んだ右ウイング、センターバックの補強に関してMFウィリアン、MFベイル、FWペリシッチ、DFアルデルヴァイレルト、DFマグワイアらの獲得が難航。最終的に主力クラスの補強はフレッジのみにとどまり、補強方針を巡ってクラブと対立するポルトガル人指揮官の早期退団の噂も出ている。

▽例年、スロースターターのトッテナムに関してはプレミアリーグ史上初めて補強選手ゼロという不名誉な夏に。もちろん、エースFWケインやMFエリクセンら移籍市場の人気株の残留に成功した点は評価されるべきだが、新スタジアム建設による資金不足やレヴィ会長の財布の紐の堅さもあり、MFグリーリッシュやFWザハなど高額な移籍金を要求する相手との交渉で譲歩することなく、今夏の補強を断念する結果となった。

◆リバプールは積極補強で優勝候補に
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▽今夏の移籍市場における勝ち組筆頭は的確な補強でウィークポイントを潰した昨季4位のリバプールだ。今夏の移籍市場では最重要補強ポイントのGKにローマとセレソンの正GKアリソンを当時のGK歴代最高額の6700万ポンドで獲得すると、昨夏に内定させていたMFナビ・ケイタやモナコの実力派MFファビーニョ、ストーク・シティの降格に伴い安価な金額で獲得可能となったFWシャキリの4選手を確保。加えて、エースFWサラーらの慰留にも成功と完璧な立ち回りを見せた。
▽共にトップ4返り咲きを目指し新指揮官を迎えたチェルシーとアーセナルでは共にまずまずの補強に成功した。チェルシーに関しては守護神クルトワのレアル・マドリー流出に伴い、前述のアリソンの移籍金を上回る7200万ポンドでビルバオGKケパを獲得する拙いオペレーションはあったものの、サッリ新監督のナポリ時代の教え子ジョルジーニョ、クルトワのオペレーションの一環でMFコバチッチと2人の逸材MFを確保。守備陣の補強失敗は痛恨だが、予断を許さないMFアザールやMFカンテの慰留に成功すれば、まずまずの陣容となる。

▽アーセナルに関しては新リクルート部門主導でDFパパスタソプーロス、GKレノらの獲得に成功した一方、新指揮官エメリ監督の望む中盤の逸材MFトレイラの獲得など、課題の守備陣のテコ入れに成功。前線に関しては個で打開できるアタッカーの獲得に失敗したものの、主力に離脱者が出なければ現有戦力で補えるはずだ。

◆中堅&昇格組が躍動
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▽リバプールを除く今夏の勝ち組はそれぞれ新指揮官を迎えたエバートン、ウェストハムの中堅2クラブとウォルバーハンプトンとフルアムの昇格組2チームだ。マルコ・シウバ監督を迎えたエバートンは教え子のワトフォードFWリシャルリソンの獲得に成功すると、バルセロナからDFディーニュ、DFミナ、MFアンドレ・ゴメス、今夏フリー選手の中で大物と評されたMFベルナールを移籍市場最終盤に獲得した。

▽また、今夏最も積極補強を行ったペジェグリーニ新監督率いるウェストハムは目玉補強となったMFウィルシャー、FWフェリペ・アンデルソン、FWヤルモレンコに加え、GKファビアンスキ、DFディオプ、MFカルロス・サンチェスと各ポジションに的確な補強を敢行した。

▽昇格組2チームに関しては世界最高の代理人、ジョルジュ・メンデス氏が経営に参画するウルブスがGKルイ・パトリシオ、MFモウティーニョのポルトガル代表コンビ、FWラウール・ヒメネスやMFデンドンカーとW杯出場選手を獲得することに成功。一方、フルアムはMFセリ、MFザンボ=アンギッサのリーグ・アン屈指のMFの完全移籍に加え、GKセルヒオ・リコやFWビエット、FWシュールレなどビッグクラブで戦力外の実力派をレンタルで獲得する巧さを見せた。

◆GK移籍最高額が2度更新
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▽なお、プレミアリーグの今夏の移籍金トップは7200万ポンドでビルバオからチェルシーに加入したケパ、次点にはローマからボーナス含め総額6700万ポンドでリバプールに加入となったアリソンと、いずれもGK移籍金最高額を更新した2人のGKに。3番手にはレスターから待望のシティ加入を決めたマフレズの6000万ポンド、4位にナポリからチェルシーに加入したジョルジーニョの5300万ポンド、5位にRBライプツィヒからリバプール加入のナビ・ケイタの5275万ポンドとなった。

▽今夏プレミアリーグ主な移籍の一覧は以下の通り。

【今夏のプレミアリーグ主な移籍】

◆マンチェスター・シティ
【IN】
DFフィリップ・サンドレル←ズウォレ(オランダ)
MFダニエル・アルザニ←メルボルン・シティ(オーストラリア)
MFリヤド・マフレズ←レスター・シティ

【OUT】
GKジョー・ハート→バーンリー
MFヤヤ・トゥーレ→無所属

◆マンチェスター・ユナイテッド
【IN】
MFフレッジ←シャフタール(ウクライナ)
DFジオゴ・ダロト←ポルト(ポルトガル)
GKリー・グラント←ストーク・シティ

【OUT】
DFダレイ・ブリント→アヤックス(オランダ)
DFティモシー・フォス=メンサー→フルアム※
MFマイケル・キャリック→引退

◆トッテナム
【IN】
なし

【OUT】
なし

◆リバプール
【IN】
GKアリソン・ベッカー←ローマ(イタリア)
MFナビ・ケイタ←ライプツィヒ(ドイツ)
MFファビーニョ←モナコ(フランス)
FWジェルダン・シャキリ←ストーク・シティ

【OUT】
GKダニー・ウォード→レスター・シティ
DFジョン・フラナガン→レンジャーズ(スコットランド)
MFエムレ・ジャン→ユベントス(イタリア)
FWダニー・イングス→サウサンプトン※
FWベン・ウッドバーン→シェフィールド・ユナイテッド※

◆チェルシー
【IN】
GKケパ・アリサバラガ←ビルバオ(スペイン)
GKロバート・グリーン←ハダースフィールド
MFジョルジーニョ←ナポリ(イタリア)
MFマテオ・コバチッチ←レアル・マドリー(スペイン)※

【OUT】
GKティボー・クルトワ→レアル・マドリー(スペイン)
MFマリオ・パシャリッチ→アタランタ(イタリア)

◆アーセナル
【IN】
GKベルント・レノ←レバークーゼン
DFソクラティス・パパスタソプーロス←ドルトムント(ドイツ)
DFシュテファン・リヒトシュタイナー←ユベントス(イタリア)
MFルーカス・トレイラ←サンプドリア(イタリア)
MFマッテオ・グエンドウジ←ロリアン(フランス)

【OUT】
DFペア・メルテザッカー→引退
DFカラム・チャンバース→フルアム※
MFジャック・ウィルシャー→ウェストハム
MFサンティ・カソルラ→ビジャレアル
FWルーカス・ペレス→ウェストハム
FWチューバ・アクポム→PAOK

◆バーンリー
【IN】
GKジョー・ハート←マンチェスター・シティ
DFベン・ギブソン←ミドルズブラ
FWマテイ・ヴィドラ←ダービー

【OUT】
MFスコット・アルフィールド→レンジャーズ(スコットランド)

◆エバートン
【IN】
DFジェリー・ミナ←バルセロナ(スペイン)
DFリュカ・ディーニュ←バルセロナ(スペイン)
MFアンドレ・ゴメス←バルセロナ(スペイン)※
MFベルナール←シャフタール(ウクライナ)
FWリシャルリソン←ワトフォード

【OUT】
DFラミロ・フネス・モリ→ビジャレアル(スペイン)
DFアシュリー・ウィリアムズ→ストーク・シティ
MFデビー・クラーセン→ブレーメン(ドイツ)
FWケビン・ミララス→フィオレンティーナ(イタリア)※
FWウェイン・ルーニー→DCユナイテッド(アメリカ)

◆レスター・シティ
【IN】
GKダニー・ウォード←リバプール
DFリカルド・ペレイラ←ポルト(ポルトガル)
DFフィリップ・ベンコビッチ←ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
DFチャグラル・ソユンク←フライブルク(ドイツ)
DFジョニー・エバンス←WBA
MFジェームズ・マディソン←ノリッジ
FWラシド・ゲザル←モナコ(フランス)

【OUT】
GKベン・ハマー→ハダースフィールド
DFロベルト・フート→無所属
MFリヤド・マフレズ→マンチェスター・シティ
FWアーメド・ムサ→アル・ナスル(サウジアラビア)

◆ニューカッスル
【IN】
DFファビアン・シェア←デポルティボ(スペイン)
DFフェデリコ・フェルナンデス←スウォンジー
MFキ・ソンヨン←スウォンジー
FW武藤嘉紀←マインツ(ドイツ)
FWサロモン・ロンドン←WBA※

【OUT】
MFミケル・メリーノ→ソシエダ(スペイン)
FWアレクサンダル・ミトロビッチ→フルアム
FWドワイト・ゲイル→WBA※

◆クリスタル・パレス
【IN】
GKビセンテ・グアイタ←ヘタフェ(スペイン)
MFシェイフ・クヤテ←ウェストハム
MFマックス・マイヤー←シャルケ(ドイツ)
FWジョルダン・アイェウ←スウォンジー※

【OUT】
MFヨアン・キャバイエ→アル・ナスル(UAE)
MFバカリ・サコ→無所属

◆ボーンマス
【IN】
DFディエゴ・リコ←レガネス(スペイン)
MFジェフェルソン・レルマ←レバンテ(スペイン)

【OUT】
MFマックス・グラデル→トゥールーズ(フランス)
MFハリー・アーター→カーディフ※

◆ウェストハム
【IN】
GKウカシュ・ファビアンスキ←スウォンジー
DFイサ・ディオプ←トゥールーズ(フランス)
MFカルロス・サンチェス←フィオレンティーナ(イタリア)
MFジャック・ウィルシャー←アーセナル
MFフェリペ・アンデルソン←ラツィオ(イタリア)
FWアンドリー・ヤルモレンコ←ドルトムント(ドイツ)
FWルーカス・ペレス←アーセナル

【OUT】
DFパトリス・エブラ→無所属
MFシェイフ・クヤテ→クリスタル・パレス
MFドミンゴス・クイナ→ワトフォード

◆ワトフォード
【IN】
DFアダム・マジーナ←ボローニャ(イタリア)
MFケン・セマ←エステルンド(スウェーデン)
MFドミンゴス・クイナ←ウェストハム
FWジェラール・デウロフェウ←バルセロナ(スペイン)

【OUT】
GKコステル・パンティリモン→ノッティング・フォレスト
FWリシャルリソン→エバートン


◆ブライトン&ホーヴ・アルビオン
【IN】
DFベルナルド←ライプツィヒ(ドイツ)
DFマルティン・モントーヤ←バレンシア(スペイン)
DFレオン・バログン←マインツ(ドイツ)
MFイヴ・ビスマ←リール(フランス)
FWアリレザ・ヤハンバクフシュ←AZ(オランダ)

【OUT】
GKティム・クルル→ノリッジ
FWジェイミー・マーフィー→レンジャーズ(スコットランド)

◆ハダースフィールド
【IN】
DFテレンス・コンゴロ←モナコ(フランス)
DFエリク・ドゥルム←ドルトムント(ドイツ)
MFラマダン・ソブヒ←ストーク・シティ
FWイサーク・ムベンザ←モンペリエ(フランス)※
FWアダマ・ディアカビ←モナコ(フランス)

【OUT】
GKロバート・グリーン→チェルシー
FWトム・インス→ストーク・シティ

◆サウサンプトン
【IN】
GKアレックス・ガン←マンチェエスター・シティ
DFヤニク・ヴェステルゴーア←ボルシアMG(ドイツ)
FWモハメド・エルヨナッシ←バーゼル(スイス)
FWダニー・イングス←リバプール※

【OUT】
MFドゥシャン・タディッチ→アヤックス(オランダ)
MFジョルディ・クラジー→フェイエノールト(オランダ)※
MFソフィアン・ブファル→セルタ(スペイン)
FWギド・カリージョ→レガネス(スペイン)※

◆ウォルバーハンプトン
【IN】
GKルイ・パトリシオ←スポルティング・リスボン(ポルトガル)
DFジョニー・カストロ←アトレティコ・マドリー(スペイン)※
MFジョアン・モウティーニョ←モナコ(フランス)
MFリーンデル・デンドンカー←アンデルレヒト(ベルギー)※
FWラウール・ヒメネス←ベンフィカ(ポルトガル)※
FWアダマ・トラオレ←ミドルズブラ

【OUT】
なし

◆カーディフ
【IN】
MFジョシュ・マーフィー←ノリッジ
MFハリー・アーター←ボーンマス※
MFビクトル・カマラサ←ベティス(スペイン)※

【OUT】
なし

◆フルアム
【IN】
GKセルヒオ・リコ←セビージャ(スペイン)※
DFティム・フォス=メンサー←マンチェスター・ユナイテッド※
DFカラム・チャンバース←アーセナル※
DFアルフィ・モーソン←スウォンジー
MFアンドレ・ザンボ=アンギッサ←マルセイユ(フランス)
MFジャン・ミシェル・セリ←ニース(フランス)
MFアンドレ・シュールレ←ドルトムント(ドイツ)※
FWアレクサンダル・ミトロビッチ←ニューカッスル
FWルシアーノ・ビエット←アトレティコ・マドリー(スペイン)※

【OUT】
DFライアン・フレデリックス→ウェストハム

※はレンタル移籍

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2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、横浜F・マリノスを紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:2位(19勝7分け8敗) 2022シーズン:優勝(20勝8分け6敗) 2021シーズン:2位(24勝7分け7敗) 【昨季チーム得点王】 アンデルソン・ロペス 22ゴール 【今季ノルマ】 優勝 【編集部イチオシ】 FW植中朝日 昨季J1:9試合3ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆夏場以降の失速が響いた昨季</span> 2022シーズンのJ1王者・横浜FM。昨季連覇を目指した彼らは順調に歩みを進めるも、ケガ人も続出し始めた夏場以降に失速し、最後はヴィッセル神戸が初優勝…シーズン終了後にはケヴィン・マスカット監督が退任、最後にACLこそグループステージ突破も、悔しさの残る1年となった。 <span class="paragraph-subtitle">◆あのキューウェルが日本で指揮官に</span> 新監督は現役時代にリバプールで欧州制覇を成し遂げ、2006年ドイツW杯のオーストラリア代表メンバーでもあるハリー・キューウェル氏。引退後はイングランドで指導者キャリアを開始し、昨年までセルティックでコーチを務めていた45歳…アンジェ・ポステコグルーの下で経験を積み、“師”がかつて率いた横浜FMの王座奪還を託された。 <span class="paragraph-subtitle">◆主力が軒並み残留</span> そのキューウェル新監督は、昨季の主力が概ね残留していることを頼もしく思うだろう。西村拓真や角田涼太朗が退団も、得点王アンデルソン・ロペス、エウベル、ヤン・マテウスという前線ブラジル人トリオの全員キープに成功し、また中盤・最終ラインに目を向けても顔ぶれは大きく変わらず。また、昨季は吉尾海夏、山根陸、植中朝日といった脇を固める“役者”たちの成長・突き上げが明るい兆しだった。強いて挙げれば1番手GK一森純がガンバ大阪へ復帰も、FC町田ゼルビアのJ2優勝に守護神として貢献したGKポープ・ウィリアムの獲得に成功している。 <span class="paragraph-subtitle">◆派手な補強はせずとも</span> 新戦力に目を向ければ、経験豊富な34歳・山村和也を獲得できたことは大きい。昨季は最終ラインを中心にケガ人続出…センターバックとボランチを遜色なくこなせるベテランはバックアッパーとしてスタンバイするだろう。3年ぶり復帰の32歳・天野純はもちろん主力級の働きが期待できるし、途中投入なら“違い”を生み出す存在にもなれる。したがって、王座奪還へカギを握るは、やはり「キューウェル新監督の采配」といったところか。ワクワクドキドキのシーズンがもうすぐ始まる。 <span class="paragraph-subtitle">◆2024年冬移籍情報</span> 【IN】 GKポープ・ウィリアム(29)→FC町田ゼルビア/完全移籍 GK寺門陸(21)→レノファ山口FC/期限付き移籍より復帰 DF加藤蓮(24)→東京ヴェルディ/完全移籍 DF渡邊泰基(24)→アルビレックス新潟/完全移籍 DF吉田真那斗(22)→鹿屋体育大学/新加入 MF山村和也(34)→川崎フロンターレ/完全移籍 MF天野純(32)→全北現代モータース(韓国)/期限付き移籍より復帰 MF植田啓太(21)→栃木SC/期限付き移籍より復帰 【OUT】 GK一森純(32)→ガンバ大阪/期限付き移籍終了 GKオビ・パウエル・オビンナ(26)→ヴィッセル神戸/完全移籍 DF角田涼太朗(24)→カーディフ・シティ(イングランド)/完全移籍 DF平井駿助(21)→レイラック滋賀FC/完全移籍 MF木村卓斗(23)→ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍 MF南拓都(21)→レイラック滋賀FC/完全移籍 FW西村拓真(27)→セルヴェット(スイス)/期限付き移籍 FW杉本健勇(31)→ジュビロ磐田/期限付き移籍終了 FW津久井匠海(21)→アスルクラロ沼津/完全移籍 2024.02.16 18:15 Fri

プレーでも結果でも感動を、J1復帰3年目は「強く超える」飛躍のシーズンに【J1開幕直前ガイド|京都サンガF.C.】

2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、京都サンガF.C.を紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:13位(12勝4分け18敗) 2022シーズン:16位(8勝14分け12敗) 2021シーズン:J2・2位(24勝6分け12敗) 【昨季チーム得点王】 パトリック、豊川雄太 10ゴール 【今季ノルマ】 中位 【編集部イチオシ】 FW原大智 昨季J1:13試合出場/7ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆2年目のJ1で改善</span> 曺貴裁監督が率いて3年目、J1に昇格して2年目のシーズンとなった2023シーズンは順位を上げて13位でフィニッシュ。継続路線でハードワークを続けて前進していくスタイルを継続した。一定の成果を得たシーズンだったと言えるが、ゴールに向かっていくワクワクさせるフットボールは見せられたとは言い難い。主導権を握り続ける戦いを目指したいところだ。 <span class="paragraph-subtitle">◆目標は高く設定、ハードな1年に</span> チームとしての目標は勝ち点60。2023シーズンに照らし合わせるとトップ3を争える成績。通常のシーズンでも5位以内に入ることができる数字を目標に掲げた。 それ以上の注目は得点を「60」に設定したこと。2023年は40得点、2022年は30得点と10得点は増えたが、今まで以上にゴールへの意欲を高める必要がある。感動、ワクワクを与えるサッカーを目指す中で、得点力向上は重要。昨季のチーム得点王のパトリックが去ったことは大きいが、新戦力のマルコ・トゥーリオ、昨季途中加入の原大智に懸かる期待は大きくなる。 失点は「45」と2023年と同じ数字を保ちたいという目標だが、守備陣には鈴木義宜を補強して浦和レッズへ移籍した井上黎生人の代役を確保。さらに湘南ベルマーレ時代の教え子である鈴木冬一をスイスから戻し、サイドにも厚みを持たせることにも成功した。中盤にもハードなプレーが得意で対人プレーが得意な塚川孝輝もFC東京から獲得。退団選手もいる中で、チームに必要な人材を揃えたと言える。 <span class="paragraph-subtitle">◆軸を定められるか</span> 京都として気になるのは、チームの軸になっている選手が少ないこと。2023シーズンから残る選手で先発出場を20試合以上達成したのは4名だけ。良く言えば実力が拮抗していると言えるが、悪く取れば固定できるほどのハイパフォーマンスを出し続けた選手がいなかったとも言える。自動降格が3チームになる今季は早くチームを波に乗せることが重要になる。目標に掲げた勝ち点60を達成するためにも任せられる軸になる選手が多く出ることは必要になるだろう。 【IN】 GKク・ソンユン(29)←北海道コンサドーレ札幌/期限付き移籍→完全移籍 GKファンティーニ燦(25)←福島ユナイテッドFC/完全移籍 DF飯田陸斗(18)←京都サンガF.C.U-18/昇格 DF喜多壱成(18)←京都サンガ.C.U-18/昇格 DF松田佳大(23)←水戸ホーリーホック/完全移籍 DF鈴木義宜(31)←清水エスパルス/完全移籍 DF鈴木冬一(23)←ローザンヌ・スポルト(スイス)/完全移籍 DF宮本優太(24)←浦和レッズ/期限付き移籍 MF安齋悠人(18)←尚志高校/新加入 MF塚川孝輝(29)←FC東京/期限付き移籍 FWマルコ・トゥーリオ(25)←セントラルコースト・マリナーズ(オーストラリア)/完全移籍 【OUT】 GK若原智哉(24)→V・ファーレン長崎/期限付き移籍 GKマイケル・ウッド(25)→未定 DF井上黎生人(26)→浦和レッズ/完全移籍 DF植田悠太(19)→大宮アルディージャ/期限付き移籍 DFイヨハ理ヘンリー(25)→サンフレッチェ広島/期限付き移籍満了 DF飯田貴敬(29)→ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍 MF三沢直人(28)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍 MF荒木大吾(29)→FC岐阜/完全移籍 MF山田楓喜(22)→東京ヴェルディ/期限付き移籍 FWパトリック(36)→名古屋グランパス/完全移籍 FW木下康介(29)→柏レイソル/完全移籍 FW木村勇大(22)→東京ヴェルディ/期限付き移籍 FW田中和樹(24)→ジェフユナイテッド千葉/期限付き移籍→完全移籍 FWイスマイラ(25)→栃木SC/期限付き移籍→完全移籍 2024.02.15 18:45 Thu

井原正巳監督がシーズン初めから指揮、天皇杯決勝の戦いを足がかりに【J1開幕直前ガイド|柏レイソル】

2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、柏レイソルを紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:17位(6勝15分け13敗) 2022シーズン:7位(13勝8分け13敗) 2021シーズン:15位(12勝5分け21敗) 【昨季チーム得点王】 細谷真大 14ゴール 【今季ノルマ】 残留 【編集部イチオシ】 FW細谷真大 昨季J1:34試合出場/14ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆ギリギリの残留</span> 昨季は天皇杯で11年ぶりの決勝進出とタイトルにもう一歩のところまで迫ったが、リーグ戦はというと、前年の7位から大きく落としての17位に。ネルシーニョ監督の後任として井原正巳監督が指揮するようになってからも課題が少なかったわけではなかったが、最下位のみが降格というレギュレーションにも希望を見いだしつつ、犬飼智也の夏加入や守備整備で勝ち点を着実に積み上げ、残留を決めた。 <span class="paragraph-subtitle">◆補強は…</span> J1優勝の過去を持つチームであるのを考えると、到底満足できるものではなく、この冬のチーム整備から力を入れていきたいところだったが、補強はレンタルバックとJ2からのステップアップが中心に。昨年もJ1クラブでプレーした新戦力は木下康介に限られており、ほかの新顔では野田裕喜や白井永地、島村拓弥といった個人昇格者が占める。 <span class="paragraph-subtitle">◆細谷真大の残留は朗報だが</span> 一方、主力からの退団者では椎橋慧也、仙頭啓矢、山田康太がそれぞれ新たなチャレンジを選択。武者修行先の徳島ヴォルティスで昨季13ゴールとブレイクの森海渡は横浜FCによもやの完全移籍を決断した。昨季14ゴールのエース、細谷真大に冬の海外移籍がなさそうな情勢というのは朗報だが、チーム力は現時点でIN&OUTの動向からしてダウン感が強い。 <span class="paragraph-subtitle">◆若手の成長度合いでチーム力が変化も</span> ほかでは守備の立て直しにひと役を買った犬飼の完全移籍移行も良い知らせではあったが、現時点ではJ1経験の乏しい選手がどこまで戦力として独り立ちしていけるかどうかといったところ。修行でひと回り大きくなって戻った鵜木郁哉をはじめ、ポテンシャルを秘めた若手も多く、そこから何選手が台頭を遂げるかでチーム力も変わってくる。 <span class="paragraph-subtitle">◆シーズンを通じて天皇杯決勝の戦いを</span> 攻守にわたって多くの課題を持ち越しての今季だが、天皇杯決勝では川崎フロンターレを相手に前線からのプレッシングと組織としての守りで相手のパスワークに制限をかけ、PK戦にもつれる死闘。川崎Fを大いに苦しめたあのスタイルは可能性を感じさせ、今季の初めから打ち出していければ楽しみだ。井原監督も続投。17位に沈んだ昨季からの巻き返しを期す。 <span class="paragraph-subtitle">◆2024年冬移籍情報</span> 【IN】 DF野田裕喜(26)←モンテディオ山形/完全移籍 DF関根大輝(21)←拓殖大学/新加入 DF犬飼智也(30)←浦和レッズ/完全移籍移行 MF島村拓弥(24)←ロアッソ熊本/完全移籍 MF白井永地(28)←徳島ヴォルティス/完全移籍 MF熊坂光希(22)←東京国際大学/新加入 MF鵜木郁哉(22)←水戸ホーリーホック/期限付きより復帰 FW木下康介(29)←京都サンガF.C./完全移籍 FW升掛友護(20)←愛媛FC/期限付きより復帰 【OUT】 DFブエノ(28)→未定 DF岩下航(24)→期限付き移籍 DF田中隼人(20)→V・ファーレン長崎/期限付き移籍 DF大嶽拓馬(21)→EDO ALL UNITED/完全移籍 DFエメルソン・サントス(28)→インテルナシオナウ(ブラジル)/完全移籍 MF三原雅俊(35)→未定 MF椎橋慧也(26)→名古屋グランパス/完全移籍 MF山田康太(24)→ガンバ大阪/完全移籍 MF仙頭啓矢(29)→FC町田ゼルビア/完全移籍 MF落合陸(24)→水戸ホーリーホック/期限付き移籍 MF加藤匠人(24)→福島ユナイテッドFC/期限付き移籍 FWドウグラス(36)→未定 FWアンジェロッティ(25)→FC今治/完全移籍 FW森海渡(23)→横浜FC/完全移籍 2024.02.15 18:15 Thu

攻撃陣は多士済々、2年目のクラモフスキー体制は真価を発揮できるか【J1開幕直前ガイド|FC東京】

2024シーズンの明治安田J1リーグが23日からいよいよ開幕する。今季からは20チーム制となり、降格も3つに増枠しての争いに。ここでは新シーズンの幕開けに先駆け、J1リーグ全チームをピックアップし、FC東京を紹介していく。 【直近3シーズンの成績】 2023シーズン:11位(12勝7分け15敗) 2022シーズン:6位(14勝7分け13敗) 2021シーズン:9位(15勝8分け15敗) 【昨季チーム得点王】 ディエゴ・オリヴェイラ 15ゴール 【今季ノルマ】 上位 【編集部イチオシ】 MF松木玖生 昨季J1:22試合出場/1ゴール <span class="paragraph-subtitle">◆不完全燃焼に終わった昨シーズン</span> アルベル監督の下で2年目を迎えた2023シーズン。タイトル争いを目標としながら開幕から成績が安定せず、6月にリーグ戦3連敗を喫して12位にまで沈み、アルベル監督解任の決断を下した。後任にピーター・クラモフスキー監督が就任してからも劇的な改善はなく、パフォーマンスも低調に。最終的にはリーグ11位、3シーズン無冠の結果に終わり、誰にとっても不満の残る1年となった。 <span class="paragraph-subtitle">◆即戦力を補強し攻撃陣は多士済々</span> 思うような結果を残せなかった昨シーズンからの巻き返しを目指し、即戦力の補強に成功した。主だったところでは北海道コンサドーレ札幌から小柏剛、アルビレックス新潟から高宇洋、鹿島アントラーズから荒木遼太郎を獲得。さらに、ウニオン・ベルリンからは遠藤渓太が加わり、アタッカーの選択肢が豊富になったことは頼もしい。一方で、守備陣についてはユースからの昇格や大卒の加入など、最小限にとどまった。 <span class="paragraph-subtitle">◆クラモフスキー監督にとって勝負の年に</span> 即戦力の補強に成功し、渡邊凌磨こそ去ったもののディエゴ・オリヴェイラ、松木玖生、小泉慶ら多くの主力は残留。上位を争える戦力は十分揃っているだけに、就任2シーズン目を迎えるクラモフスキー監督の手腕が問われることになるだろう。昨シーズンは途中就任の難しさもあり、最後まで説得力のあるサッカーは見せられず。前クラブのモンテディオ山形でも2シーズン目に成績を上げJ1参入プレーオフにチームを導いているだけに、指揮官がどのような采配を振るうかは注目だ。 <span class="paragraph-subtitle">◆新時代に向けた第一歩を踏み出せるか</span> ここ最近はタイトル争いに絡めず、もどかしい想いを抱くファンも少なくない。そんな中で、クラブは創設25周年を契機にエンブレムを一新。ここから新しい歴史を築いていく決意を新たにした。今シーズンは東京ヴェルディやFC町田ゼルビアの昇格により、にわかに首都が熱気を帯びているが、そんな中で長年J1を戦ってきた矜持を示し、ファンを熱狂させるサッカーが見せられるか、クラブの真価が問われる。 <span class="paragraph-subtitle">◆2024年冬移籍情報</span> 【IN】 GK小林将天(18)←FC東京U-18/昇格 GK波多野豪(25)←V・ファーレン長崎/期限付き移籍より復帰 DF岡哲平(22)←明治大学/新加入 DFペク・インファン(18)←チョナンジェイル高校(韓国)/新加入 DF東廉太(19)←SC相模原/期限付き移籍より復帰 MF高宇洋(25)←アルビレックス新潟/完全移籍 MF安斎颯馬(21)←早稲田大学/新加入 MF荒木遼太郎(22)←鹿島アントラーズ/期限付き移籍 MF遠藤渓太(26)←ウニオン・ベルリン(ドイツ)/期限付き移籍 MF安田虎士朗(20)←栃木SC/期限付き移籍より復帰 MF品田愛斗(24)←ヴァンフォーレ甲府/期限付き移籍より復帰 MF原川力(30)←セレッソ大阪/完全移籍移行 FW小柏剛(25)←北海道コンサドーレ札幌/完全移籍 FW野澤零温(20)←松本山雅FC/期限付き移籍より復帰 【OUT】 GKヤクブ・スウォビィク(32)→コンヤスポル(トルコ)/完全移籍 DF木村誠二(22)→サガン鳥栖/期限付き移籍 DFペク・インファン(18)→ツエーゲン金沢/期限付き移籍 DF大森理生(21)→いわきFC/期限付き移籍 DF蓮川壮大(25)→清水エスパルス/期限付き移籍 DF岡庭愁人(24)→ジェフユナイテッド千葉/期限付き移籍 MF渡邊凌磨(27)→浦和レッズ/完全移籍 MF青木拓矢(34)→未定/契約満了 MF塚川孝輝(29)→京都サンガF.C./期限付き移籍 MFアルトゥール・シルバ(28)→大宮アルディージャ/完全移籍 MF西堂久俊(22)→鹿児島ユナイテッドFC/期限付き移籍 MF梶浦勇輝(20)→ツエーゲン金沢/育成型期限付き移籍延長 MF内田宅哉(25)→名古屋グランパス/完全移籍移行 FWアダイウトン(33)→ヴァンフォーレ甲府/完全移籍 FW熊田直紀(19)→ヘンク(ベルギー)/期限付き移籍 FWペロッチ(26)→シャペコエンセ(ブラジル)/期限付き移籍満了 2024.02.14 19:00 Wed
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