【原ゆみこのマドリッド】決勝ファーストではあるんだけど…2018.05.09 22:15 Wed

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▽「やっぱりそうだったのね」そんな風に私が頷いていたのは火曜日、ムチュア・マドリード・オープン出場前にラファ・ナダルが記者会見で話すのを聞いた時のことでした。いやあ、このスペインが誇る世界ランキング1位のテニスプレーヤーは自他共に認めるレアル・マドリーファンなんですが、何故か先週の木曜にはワンダ・メトロポリターノのパルコ(貴賓席)に出現。ヨーロッパリーグ準決勝アーセナル戦2ndレグを観戦中、アトレティコのユニフォームを首に巻き付けていたため、応援するチームを変えたのかと騒がれていたんですけどね。翌日のイベントで当人と一緒になったヒル・マリン筆頭株主までが、「Nadal es del Atleti aunque no lo sepa/ナダル・エス・デル・アトレティ・アウンケ・ノ・ロ・セパ(自分では気づかなくてもナダルはアトレティコファンなんだよ)」とジョークを言っていた程でしたが、そのコメントは単純明快。

▽ナダル曰く、「ハーフタイムにセレソ会長にユニをもらってね。Hacia mucho frio y me la puse de bufanda/アシア・ムーチョ・フリオ・イ・メ・ラ・プセ・デ・ブファンダ(とっても寒かったから、マフラーにしたんだ)」とのことでしたが、いや、本当にファンだったら、首に巻くならアトレティコのマフラー、ユニだったら着るはずですし、あの夜は風も吹いて冷えたからだろうと私など、最初から思っていたんですけどね。ええ、アトレティコのファンたちなんて、2014年以来の決勝進出を後押ししようと、熱い声援を途切れなく送っていたため、寒さなど感じる暇もなかったかはずなんですが、まあ世の中、そんなもの。でもねえ、ポカポカ陽気の日でも時々、アトレティコって、非常にお寒い状態になるのはどうしてなんでしょうか。

▽それは先週末の日曜、まだ日の高い午後4時過ぎから始まったリーガのエスパニョール戦だったんですが、何せ、アーセナルとの死闘を彼らが演じたのはたったの3日前。後でシメオネ監督も「コスタとコレアは出場停止だったし、グリーズマンは前の試合で凄まじい消耗をした。ガビは34歳、ゴディンは32歳…que quieres, muchacho?/ケ・キエレス、ムチャチョ(どうしてほしいんだい、君)」と開き直っていましたが、選手をローテンションした彼らは、いえ、フィリペ・ルイスが腓骨骨折を乗り越えて復活したという朗報はあったんですけどね。ビトロが前半25分に太ももを痛め、カンテラーノ(アトレティコBの選手)のサネに代わっても、その日は3CB制を敷いていたとあって、せめてスコアレスドローぐらいには持ち込めるかと期待していれば…。

▽いやあ、DFの数が多いからって守備が良くなる訳じゃないんですね。逆に「Con El Cholo no hemos trabajado mucho esto/コン・エル・チョロ・ノー・エモス・トラバハードー・ムーチョ・エスト(シメオネ監督とこのシステムはあまり練習していないんだ)」(ヒメネス)のが仇になったか、後半8分には目が点になるような不幸なミスが連発することに。ええ、エリア内でベルサイコがクリアしたボールをメレンドに送り、そのシュートをサビッチが頭でそらしたため、GKオブラクが意表を突かれてゴールって、今は遠い昔になったダメダメ時代のアトレティコを彷彿させない?

▽おまけに31分、レオ・バプティスタンにも5シーズン前、1年だけ在籍した古巣への恩返し弾を決められ、2点差にされたとなれば、テア・シュテーゲンにサモラ(リーガで一番、失点率の低いGKに与えられる賞)レースで1点差に迫られてしまったオブラクが可哀そうじゃないですか。うーん、この日、先発ツートップを務めたフェルナンド・トーレスとガメイロが悪いということもなかったんですけどね。実際、コケとサウールは前後半半分ずつ、ようやく右SBから解放されてボランチに戻ったトマスも疲労からか、まったくゲームの組み立てを望めない中、前線にボールが届くことも稀とあって、結局、アトレティコは0-2のまま、リーガ戦ワンダ初黒星を喰らってしまいましたっけ。

▽え、試合後、アーセナル戦1stレグでの退場で4試合のベンチ入り禁止処分中、先日の2ndレグやEL決勝、更に優勝した場合、夏のUEFAスーパーカップでもピッチで指揮が執れないせいでしょうか。この日は声を枯らして選手たちを鼓舞していたシメオネ監督も「Nos quedan cuatro días para la final/ノソウ・ケダン・クアトロ・ディアス・パラ・ラ・フィナル(ウチには決勝まで4日間しかない)」と、今週土曜の弟分、ヘタフェとのミニダービーをすっ飛ばし、いきなり来週水曜の話になっていたように、もうアトレティコサイドはタイトル獲得しか頭にないんだから、リーガでのヘタレっぷりは大目に見てやるしかないだろうって?

▽そうですね、月曜からはワンダの窓口でソシオ(協賛会員)歴が古い順に決勝チケット販売が始まりましたし、リーグ1の試合を金曜に前倒ししたオリンピック・マルセイユをリヨンで倒すには、土曜午後6時30分(日本時間翌午前1時30分)からのコリセウム・アルフォンソ・ペレスではそれこそ、全員カンテラーノでプレーしてもいいぐらい。その方が折しも同じ日曜、私がようやく近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に辿り着き、最後の15分だけ見られたラス・パルマス戦では後半43分に決勝点。ええ、すでに降格済みの相手からレンタル中のレミこそ、アンヘル・トーレス会長が交渉して出場できたものの、10人もの負傷、出場停止者がいたせいもあって、ヘタフェB(3部)のメンバー3人と共に久々の先発となった柴崎岳選手が、こんな時間になっても集中力を失っていなかったことを証明してくれたんですよ。

▽敵陣エリア近く、GKからパスをもらったハビ・カステジャーノの背後から、柴崎選手がボールを奪うとホルヘ・モリーナにバトンタッチ。最後はアンヘルが決め、土壇場で0-1の勝利をもぎ取ったヘタフェですからね。これで兄貴分からも勝ち点3をゲットできれば、来季のEL予選出場権がもらえる7位に喰いこめるかもしれないとなったら、相手がローテーションしてくれるのは渡りに舟かと。ただし、サッカー協会の規則で7人以上、ピッチにトップチームの選手がいないといけないという縛りがありますし、ビトロはEL決勝を目指してリハビリ中とますます、アトレティコは少数精鋭になっているため、シメオネ監督にあまり選びようはないんですけどね。

▽そんな中、ヘタフェが再びヨーロッパの大会に返り咲いた場合、昨季、昇格プレーオフで1部に上がり、シーズンがどこより長かった彼らが来季は7月下旬、EL予選3回戦でどこより早いシーズンインになるのはちょっと気の毒なところも。とはいえ、月曜に同じ残留決定組のレバンテとブタルケで対戦、突如、降り始めた大雨にお祝い気分に水を差されたか、0-3と大敗してしまったレガネスではガリターノ監督から、火曜に今季限りで退団という発表があったのとは対照的に、ボルダラス監督の続投はほぼ決定していても選手の入れ替えはかなりあるでしょうからね。休みが短いのはスタッフ以外、あまり気にしなくていいのかもしれませんね。

▽え、それよりヘタフェ戦終盤からバルに居座っていたのが大成功。珍しく私が席取りに苦労しなかったクラシコ(伝統の一戦)の話も聞きたいって?いやあ、これがすでにバルサの優勝が前節のデポルティボ戦で決まっていたため、戦前はdescafeinado(デスカフェイナードー/カフェインレス)なクラシコなんて言われていたんですが、始まってみればとんでもない。ええ、ワンダでの裏クラシコ(マドリーとバルサが対戦する時はいつもアトレティコとエスパニョールのカードになる)とは真逆の激しさで、それに油を注いだのがどちらも満足しなかったエルナンデス・エルナンデス主審のジャッジだったんですよ。

▽というのも前半10分、セルジ・ロベルトのクロスをルイス・スアレスが撃ち込んでバルサが先制、15分にはクリスチアーノ・ロナウドのtaconazo(タコナソ/ヒールキック)をエリア内左奥に持ち込んだクロースがゴール右前のベンゼマにクロス、彼が頭で落としたボールにロナウドが駆けつけて同点をゲットした際にピケに足首を蹴られてしまったなんて辺りまではまだ、普通だったんですけどね。だんだんゲームがヒートアップしていき、前半ロスタイムにはマルセロがセルジ・ロベルトに顔を殴られ、一発レッドで退場となってしまったから、驚いたの何のって。

▽おかげでハーフタイムが終わり、後半のピッチに出るのを選手たちがカンプ・ノウのトンネルで待っている間、ピケが「Sabes que ganamos las ligas con muchos puntos de ventaja/サベス・ケ・ガナモス・ラス・リーガス・コン・ムーチョス・プントス・デ・ベンタハ(ウチは大差の勝ち点差でリーガ優勝したのを知ってるかい?)」とからかって、温厚なナチョを激怒させたり、映像はないものの、メッシなど、セルジ・ロベルト退場前にウムティティのふくらはぎをスパイクで蹴ったベイルにレッドカードが出なかったことを根に持って、「Te cagas, te cagas, siempre estais igual/テ・カガス、シエンプレ・エスタイス・イグアル(ビビッたな、あんたたちはいつも同じだ)。ボクらがリーガ優勝してるんだから、もう奴らに試合を贈る必要はない」と主審に噛みついていたなんて話も発覚。

▽その件については、試合後のミックスゾーンでセルヒオ・ラモスも「Si, le ha metido un poco de presion al arbitro/シー、レ・ア・メティードー・ウン・ポコ・デ・プレシオン・アル・アルビトロ(そうだね、彼は少し、審判にプレッシャーをかけていた)」と証言していましたが、でもねえ。確かに後半7分、当人も「Es falta, porque Varane controla y le meto el pie/エス・ファルタ、ポルケ・バラン・コントロラ・イ・レ・メト・エル・ピエ(あれはファール、ボールをコントロールしているバランに自分は足をかけたから)」と言っていた通り、ルイス・スアレスが相手を倒しながら、止められることなくプレーを続行できたのはともかく、パスを受け取ったメッシにああも見事にラモスとカセミロがかわされ、シュートを決められてしまっては…。

▽それでもこの1点は28分、後半からロナウドに代わってプレーしていたアセンシオのラストパスをベイルが豪快に打ち込んで返してくれたため、オブラクとテア・シュテーゲンの失点差がまた3に広がっただけでなく、10人になったバルサに負けるという醜態は避けられたんですけどね。30分にはジョルディ・アルバがマルセロをエリア内で倒しながら、PKを取ってもらえないという不運もありましたが、結局、「11体10になった後半、ウチは忍耐が足りなくて、先走ったプレーをしてしまった」とジダン監督も反省していたように、試合はそのまま2-2で終了です。

▽いやあ、バルサが優勝決定してから、最初のホームゲームだったため、マドリー勢が引き揚げた後、選手たちが場内一周を始めたのは別に構わなかったんですけどね。そのシーンを中継していたGOL TVのアナウンサーが、「ピケがマイクを持っています!」とやたら興奮。そこで私もそのまま見ていると、「Como no nos han querido hacer el pasillo, le pido a nuestro staff que nos lo haga/コモ・ノー・ノス・アン・ケリードー・アセール・エル・パシージョ、レ・ピド・ア・ヌエストロ・スタッフ・ケ・ノス・ロ・アガ(ボクらに花道を作りたがらなかったから、やってくれるよう、スタッフに頼んだ)」と当人が説明、バルベルデ監督も含むチーム関係者が2列に並んで、その間を選手たちが通ってロッカールームに帰って行くって、わざわざこれみよがしにマイクで言うこと?

▽うーん、いくらジダン監督がクラブW杯優勝直後の前期クラシコでバルサが花道を作らなかったのを理由に今回、マドリーもこの慣習に従わないことにしたとはいえ、何だか子供っぽいリベンジのような気がしましたが、まあピケですからね。この日、最後のクラシコをプレー、翌日には中国の重慶当代力帆から一転、バルサのスポンサーである楽天の所有するヴィッセル神戸への移籍が浮上して、日本のファンをドキドキさせているイニエスタがラモスにメッセージ入りユニを贈っていたり(https://twitter.com/SergioRamos/status/993504736467935232)と、来週末にリーガが終わった後、スペイン代表として一緒にW杯に行く選手たちが試合後、仲良く談笑しているのを見られたのは何よりでしたっけ。

▽そして今週はマドリッド勢でマドリーだけ、コパ・デル・レイ決勝で延期されたセビージャ戦がミッドウィークにあるんですが、こちらも頭には26日のCL決勝しかないのは言う必要もなし。試合前日記者会見でジダン監督はすでに全体練習に復帰しているイスコはもちろん、現在、負傷中のロナウド、カルバハルもキエフでのリバプール戦には間に合うと太鼓判を押していましたが、当然、水曜午後9時30分(日本時間翌午前4時30分)からのリーガ消化試合はローテーションが大前提かと。クラシコをベストメンバーで戦ったばかりのため、おそらくマジョラル、セバージョス、ジョレンテ、テオら、Bチームの出場となると思うんですが、いやあ、この辺は私も痛し痒し。

▽だってえ、セビージャはヘタフェの直接ライバルのため、勝って弟分に恩義を売るいいチャンスとはいえ、そうなると2位のアトレティコとマドリーの勝ち点が並んでしまいますからね。モンテッラ監督を解任、前節から就任したカパロス監督がレアル・ソシエダに勝ち、向こうもいいムードになっているため、どちらが優勢とも言えないものの、何はともあれ、マドリーにとっては負傷者を出さない試合をするのが最優先事項でしょうか。
【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。
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やればできるんじゃない…/原ゆみこのマドリッド

「育ちの問題じゃなかったのか」そんな風に私が首を振っていたのは金曜日、未だに物議を醸しているシメオネ監督がCL16強対決ユベントス戦1stレグでヒメネスのゴールが決まった際に見せたポーズ(https://bit.ly/2XjnhQg)に対し、父親のカルロス・シメオネ氏が「Yo no se lo enseñé, no sé de dónde lo sacó/ジョ・ノー・セ・ロ・エンセニェ、ノー・セ・デ・デオンデ・ロ・サコ(自分は教えていない。どこで覚えたのかわからないよ)」と言っているのを聞いた時のことでした。いやあ、まだUEFAがこの件に関して動くのかどうかは不明なんですけどね。 元々、彼はベンチ入り禁止処分の常連ですし、昨季もヨーロッパリーグ準決勝アーセナル戦1stレグで退場させられた後、現場に最高指導者が不在ながらリヨンでEL優勝を果たし、UEFAスーパーカップでもレアル・マドリーを破った実績があるアトレティコだけにたとえ、トリノでの2ndレグでパルコ(貴賓席)観戦になったからといって、どうってことはない?とはいえ、そこはつい先日、クラブの契約を延長し、欧州一の高給取りになった今をときめくトップコーチですからねえ。 いくら、当人の戦略が怖いぐらいに当たり、「Tenemos muchos huevos/テネモス・ムーチョス・ウエボス(ウチはタマを沢山持っている/根性があるの意)」ということをファンにアピールしたかったというのはわかるものの、やっぱり女子的目線ではあまり品位が感じられなかったのも確かかと。同じアルゼンチン人でもお隣のソラリ監督がそんなジェスチャーをするのもちょっと、想像つかないため、その辺は少し反省してもらいたいと思ったものでしたが…。 ちなみに私も久々に強いアトレティコに感動できた水曜のユベントス戦がどんな試合だったか、お伝えしていくことにすると。まず驚かされたのは、いえ、キックオフ前にはアカペラのイムノ(クラブ歌)が響き渡り、ワンダ・メトロポリターノのスタンドが大いに盛り上がっているのには折しも、先日はマドリーダービーで落胆したばかり。よって、「プレーするのはファンではなく、選手たちだからなあ」とちょっと私も冷めた目で眺めていたんですけどね。そうではなく、世間の予想を裏切って、12月に左足第5中足骨のボルトを入れ替え、リーガ前節ラージョ戦で復帰。リハビリ中に体重が増えたせいもあって、まだ90分プレーはできないとシメオネ監督が前日記者会見でも認めていたジエゴ・コスタが先発したことの方でした。 でもねえ、そのコスタが開始8分、FKの壁を作る時、主審のスプレーした白線より少し前に出ようとしたのを見咎められ、いきなり累積警告で2ndレグ出場停止になるイエローカードをもらっているとなれば、一体、どうしたものやら。幸いクリスチアーノ・ロナウドの蹴ったFKはGKオブラクがparadon(パラドン/スーパーセーブ)で防いでくれたものの、26分には敵エリア内に駆け込んだコスタがデ・シリオに倒され、一旦は審判がPKを宣告しながら、VAR(ビデオ審判)により、ファールはエリアの外だったとジャッジが変更に。グリーズマンが蹴ったFKもGKシュチェスニーに弾かれ、前半終了間際にはトマスまでトリノでの試合に出られなくなるイエローカードをもらって0-0のまま、ハーフタイムに入ったところ…。 それが後半には様相がガラッと変わったんですよ。いえ、4分にコスタがグリーズマンのロングパスに抜け出して、ボヌッチに先んじて放ったGKと1対1のシュートがまさか、枠を外れてしまった時には場内が大きな溜息に包まれたものでしたけどね。その3分後、グリーズマンのvaselina(バセリーナ/ループシュート)もゴールバーに当たってしまい、得点にならず。すると、いよいよ負傷明けのコスタとコケのプレー可能時間が尽きて、事前に選手たちに伝えた計画通り、15分前後にシメオネ監督は2枚イエローカードをもらって退場したダービーの二の舞の恐れのあるトマスも含め、続けざまにモラタ、レマル、コレアを投入したんですが、とうとう24分、フィリペ・ルイスのクロスをモラタがヘッドでゴールにしてくれたから、スタンドもどんなに沸いたことか。 スピーカーから流れる「Goool de/ゴール・デ」というお馴染みのアナウンスに皆、「モラタ!」と絶叫していたんですが、え、何?またしてもVAR判定が入り、当人が直前にキエッリーニを倒すファールを犯したとして、得点が認められないなんてこと、あっていい?実際、これにはアトレティコ入団後、2度もペナルティを取ってもらえず、マドリー戦でのゴールもVARオフサイドで取り消された当人も「エリア内で接触は多々あるけど、ボクが疑問に思うのは、si hubiera sido al reves si hubiera sido penalti. Seguramente no/シー・ウビエラ・シドー・アル・レベス・シー・ウビエラ・シドー・ペネルティ。セグラメンテ・ノー(もし逆だったら、もしボクがペナルティを受けたのだったら、絶対、取ってくれない)」と文句を言っていたんですけどね。 シメオネ監督も「あの状況で187センチもある選手が倒れるなんて、君たちは信じられるのか」とキエッリーニが大袈裟にリアクションしたことを匂わせていましたが、とにかくモラタとVARの相性がこうまで悪いのでは、選手たちだって、相当ガックリしたはずだったかと。それが何と、この日の彼らには本当に根性があったんですよ!ええ、33分にはレマルのCKをモラタが頭で落とし、敵DFに当たってこぼれたボールをヒメネスが蹴り込んで待望の先制点が入ったから、ビックリしたの何のって。おまけにその5分後にはグリーズマンのFKがマンジュキッチにクリアされた後、ウルグアイ人CBの先輩、ゴディンが角度のないところから撃ち込んで、インテルに移籍する前に是非ともワンダでの決勝でCLトロフィーを掲げ、アトレティコへの置き土産にしたいという確固たる意志を示してくれるんですから、嬉しいじゃないですか。 結局、ロスタイム最後にベルナルデスキが放ったシュートもオブラクが弾き、そのまま2-0で勝ったアトレティコでしたが、シメオネ監督の術中に完璧にはまってしまったユベントスのアッレグリ監督の話を聞くと、どうやら「彼らは敵に悪いプレーをさせて、試合のテンポを遅くする」のだそう。いやあ、私もこのところ、ベティス戦やラージョ戦でとろとろやっていたアトレティコにイライラを感じていたものですが、もしやそれって、この大一番に備えての予行練習だった? まあ、そんなのはもちろん冗談ですが、この日はカウンターに移る際のメリハリが効いていたのと、オブラクからコスタ目掛けてのロングフィードを多用、鬼のように中盤でボールロストするのを避けたのは大正解。敵の司令塔、ピヤニッチをカンテラーノ(下部組織出身の選手)のコケ、サウール、トマス、ロドリゴのcuatrivote(クアトリボテ/4人ボランチのこと)で封じてラストパスを出させず、ロナウド、マンジュキッチ、ディバラを宝の持ち腐れにしたのもこれぞ、シメオネ監督の戦略の賜物と言って良かったと。 え、世が世なら、5-0での大敗もありえたのに相変わらず、どうしてああもロナウドは口が減らないのかって?いやあ、ピッチではアトレティコファンから、「Cristiano es un moroso/クリスティアーノ・エス・ウン・モロソ(クリスチアーノは税金滞納者)」とか、「violador(ビオラドール/レイプ犯)」とか、言いたい放題、悪口のカンティコ(節のついたシュプレヒコール)を浴びせられていた当人が、5本の指を離してヒラヒラさせていた時には、どうしてピケのmanita(マニータ/クラシコでバルサが5得点した時にやったイヤがらせ)の真似をするんだろうと思ったんですが、試合後のミックスゾーンではロナウド自身から解説が。 「Yo tengo cinco Champions y el Atleti, cero/ジョ・テンゴ・シンコ・チャンピオンズ・イ・エル・アトレティ、セロ(ボクは5回CLに優勝していて、アトレティコは0回)」と言いながら、スタスタ歩いて行くのを見た日にはもう、私も呆気に取られるばかりだったかと(https://bit.ly/2BO9f09)。いえ、丁度インタビューに答えていたコケなどは、そのうち2回には自分も貢献しているせいか、「Pues Bueno…habra que darle la enhorabuena por ello?/プエス・ブエノ…アブラ・ケ・ダールレ・ラ・エンホラブエナ・ポル・エジョ(そうだね…お祝いを言わないといけないのかな)」と苦笑していましたけどね。 本当のこととはいえ、失礼には違いないため、それこそ3月17日の2ndレグでは再び、強いアトレティコを見せつけて、ロナウドの鼻を明かしてほしいものですが、まだそれは先の話。ミッドウィークの試合が戻ったおかげか、チーム全体のリズムも良くなったようですし、この週末、日曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)からワンダにビジャレアルを迎えるリーガ戦でも効率的なプレーができるといいのですが、さて。ちなみに相手は木曜にEL32強対決スポルティングCP戦2ndレグをプレーし、総合スコア2-1で16強対決に進出。 丁度、日曜正午にブタルケに弟分を訪れるバレンシアも同日、セルティックに1-0で連勝し(総合スコア3-0)、次ラウンドではそれぞれ、ゼニト、クラスノダールというロシア勢と当たることになったんですが、ELはCLより決勝トーナメントの試合数が多くて大変ですからね。おまけにバレンシアには来週木曜、レンヌにホームで1-3と負け、総合スコア4-6でまさかのEL敗退となったベティスとのコパ・デル・レイ準決勝2ndレグも控えているとあって、13位のレガネスがジャンプアップを目指すには絶好のチャンスになるかも。 いえ、水曜にタツィオを総合スコア3-0で下し、3連覇を含む、5回のEL優勝経験のあるセビージャが次はスラビア・プラハと対戦と、我が道を進んで行けそうなのは結構とはいえ、今週末はバルサと当たるというのは勝ち点差7だの9だのとかなり離されていても、首位に少しでも近づきたいマドリッドの両雄にとってはあまり期待できなくて、残念なんですけどね。逆にCL出場圏最後の4位セビージャまであと勝ち点1と迫っている5位のヘタフェにとっては吉となるかもしれないというのは、捨てる神あれば拾う神ありといった今季のリーガの妙でしょうかね。 え、そうは言ってもボルダラス監督も「目標は残留達成」という姿勢ですし、土曜午後1時からのマドリー弟分ダービーでは降格圏にいるラージョを応援してあげた方がいいんじゃないかって?その通りなんですが、ここ3連敗中とはいえ、19位の彼らとセーフゾーンのセルタまではここもたったの勝ち点差1。前節のアトレティコ戦でも0-1の僅差負けと健闘していますし、今週はミチェル監督がずっと非公で特訓を続けていたため、コリセウム・アルフォンソ・ペレスではガッチリ五分に組んだいい試合が見られるのでは? そして最後に今週はようやくミッドウィークに試合がなくなり、火曜にオリンピック・リヨンとスコアレスドローしたバルサやお隣さんのCL戦を高みの見物と洒落込んでいたマドリーはどうしていたかというと。いやあ、この機会を利用して、ピントゥス・フィジカルコーチの指示の下、バルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場で日々、体力アップに励んでいたようですが、木曜には恒例のアウディからの車の貸与式があったり(https://bit.ly/2GEGx5R)、金曜にはIFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)から、モドリッチが2018年の最優秀プレーメーカー賞、クルトワが最優秀GK賞のトロフィーを受け取るなど、その辺はさすがCL王座占有が1000日にもなるクラブ。 華やかな話題には事欠きませんが、何せ前節はサンティアゴ・ベルナベウでジローナに1-2で負け、9試合ぶりの黒星を喫してしまいましたからね。この日曜午後8時45分(日本時間翌午前4時45分)から、シュタット・デ・バレンシアで対戦するレバンテにもシーズン前半戦のリーガでは1-2と負けているため、しっかり気を引き締めて挑んでほしいところかと。折しも相手は先週、エイバルに1-4と大勝して自信をつけていますしね。ジローナ戦で退場したセルヒオ・ラモスには来週水曜のコパ準決勝2ndレグ、そして来週土曜のリーガと続くクラシコ連戦に備え、英気を養ってもらうことになりますが、あとイエローカード1枚でリーガ戦が累積警告となるカセミロのバルサ戦欠場を避けるため、ローテーションするのかどうかは微妙。今はジョレンテが負傷中とあって、ソラリ監督もここは悩みどころでしょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.02.23 18:30 Sat
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勝てばいいって訳ではないけど…/原ゆみこのマドリッド

「自覚があるのはありがたいわね」そんな風に私が感心していたのは月曜日、いよいよ2日後に迫ったCL16強対決ユベントス戦前にUEFA.comに載ったグリーズマンのインタビューを読んだ時のことでした。曰く、「Sé que soy alguien importante/セ・ケ・ソイ・アルギエン・インポルタンテ(自分が大事な存在なのは知っている)。だから全力を尽くして、クラブができるだけ遠くまで行けるように助けるよ」と言っていたんですが、まさにその通り。実際、このところのアトレティコは彼以外、誰もゴールを挙げてくれませんからね。 おまけに1本決めても先日のマドリーダービーのように2本目が入らなかったため、最後は1-3で負けてしまうなんて痛い経験も身近にしているため、レアル・マドリーから移籍して1年目のユベントスですでに19ゴール。セリエAのピチチ(得点王)として君臨しているクリスチアーノ・ロナウドをワンダ・メトロポリターノに迎えるにあたっては、倍以上となる他のチームメートたちとの年棒格差を鑑みてもグリーズマンには最低、2ゴールは期待したいところですが、何せ高給取りだからといって、常に高パフォーマンスが保障されている訳でないのがサッカーですからね。 それこそ土曜のエスタディオ・バジェカスでなど、どの選手をとっても相手より、桁違いで稼いでいながら、アトレティコはピッチでその差を見せられなかったんですが、まずはそのラージョとのミニダービーの様子からお伝えしていくことにすると。いやあ、1月半ばにコパ・デル・レイ16強対決で敗退して以来、ずっと週1ペースで試合をしていた彼らなんですが、やっぱりミッドウィークに練習しかしていないのが悪影響しているんでしょうかね。この日も開始早々、サウールのヘッドが外れた後はスピード感ゼロのプレーを延々と披露。 加えてサウール、ビトロ、コレア、フィリペ・ルイスらが次から次へとボールロストのオンパレードとなれば、いくら「来た当初は敵陣に残ってボールを待つ方が良かったけど、ここでは全員が働かないといけない。ボールを取り戻して、攻撃の起点になってと、チームメートを守備でも助ける。Al final te acaba gustando/アル・フィナル・テ・アカバ・グスタンドー(最後はそれが好きになるんだよ)」と話していたグリーズマンだって、いつかはパスミス、キープミス前提のサッカーに疲れてしまわない? それは何度も守備ラインを突破され、エンバルバやラウール・デ・トマスのシュートを弾くことになったGKオブラクも同じじゃないかと思うんですが、一向に点が入らなかったため、後半15分までには両チーム共、2人の選手を交代。アトレティコは待望のジエゴ・コスタが足の手術後、7年前、レンタルでお世話になったバジェカスのスタンドから温かい拍手を浴びて初出場となったんですが、どちらのためにもならない不毛なスコアレスドローの結末が近づく中、後半28分のことでした。ようやく均衡が崩れたのは。 いやあ、フィリペ・ルイスが左サイドからクロスを入れた時、モラタはオフサイドの位置に立っていたんですけどね。それをアブドゥライ・バが頭でクリアしたため、線審の旗は上がらず、真下に落ちたボールをモラタがグリーズマンに繋いだところ、そのシュートがアマトに当たってゴールになったとなれば、それまで声を枯らして応援していたラージョファンたちが呆気に取られてしまったのも無理はなかったかと。おかげでロスタイムにはアブドゥライ・バの強烈ヘッドをオブラクのparadon(パラドン/スーパーセーブ)で凌ぎ、0-1の勝利で何とか、ベティス戦、マドリー戦の連敗を終わらせることができたアトレティコでしたが、でもねえ。 格下の弟分からrebote(レボテ/リバウンド)のラッキーゴールしか奪えず、おまけに次は2012年以来、ずっとイタリア王者に君臨しているユベントスを迎えるとあって、チームの調子を心配されてしまうのは当然のこと。そこを「いいプレーをするのを好むチームは悪いプレーをしても決勝に勝ちたいと言うが、nosotros queremos ganar siempre/ノソトロス・ケレモス・ガナール・シエンプレ(ウチは常に勝ちたい)」という言葉でシメオネ監督が済ましてしまったのはもしや、彼自身もチームがあんなひどいプレーばかりする理由がわからなかった? ここ2日間の練習を見たところ、ようやくコケの負傷が治り、水曜午後9時(日本時間翌午前5時)から、今季はCL決勝の舞台ともなるワンダではロドリ、トマス、サルール、コケのカンテラーノ(ユース組織出身の選手)によるcuatrivote(クアトリボテ/4人ボランチのこと)が実現しそうですが、だからといって、ボールロスト率が減るかどうかはまた別の問題ですしね。 それならいっそ、ラージョ戦の後、当人が「Hoy he dado una asistencia, el otro dia podia haberme ido con un gol, dos penaltis que no pitan.../オイ・エ・ダードー・ウナ・アシステンシア、エル・オトロ・ディア・ポディア・アベールメ・イドー・コン・ウン・ゴル、ドス・ペナルティス・ケ・ノー・ピタン(今日は1アシストできたけど、先日だってゴールが得点になっていてもおかしくなかったし、取ってもらえなかったけど2つのペナルティがあった)」と自身の働きをアピースしていたモラタをコスタ当人併用して、tridente(トリデンテ/スリートップのこと)を採用。取られたら、取り返すサッカーを目指すなんていうのは…やっぱり、決勝トーナメントではアウェイゴールもありますし、用心深いシメオネ監督はやりませんよね。 一方、これで3連敗となったラージョは翌日、ビジャレアルがセビージャに3-0で完勝したため、1つ順位を落として19位になってしまったんですが、残留ゾーンの17位セルタも負けたため、勝ち点差1のまま、開かなかったのは良かったかと。この冬の市場で中国から戻り、古巣を前に先発デビューしたマリオ・スアレスもこの先、大いに貢献してくれそうですね。今週末は土曜にコリセウム・アルフォンソ・ペレスで5位という眩しい高みにある、もう1つの弟分とのダービーが続くんですが、金曜にはエイバルに追いつかれ、2-2で引き分けてしまったヘタフェとはいえ、CL出場圏まで6位のアラベスと共にほんの勝ち点1とあって、こちらも頑張ってほしいところ。本当にもう、マドリッド勢5チームの今季は心の葛藤のある試合が多くて困ってしまいますよ。 そしてバジェカスからの帰りがけ、次の時間帯だったレガネスがアノエタでハーフタイムまで0-0だったため、勝利のシーンが見られるかと、自宅近くのバル(スペインの喫茶店兼バー)に寄った私だったんですが、これが大外れ。ええ、後半5分にヤヌザイのクロスからオジャルサバルにヘッドで先制点を決められると、14分にも同選手が2点目を追加。29分にはヤヌザイのFKをウィリアム・ホセに撃ち込まれ、前節ベティス戦3-0勝利をレアル・ソシエダに真似されてしまったから、まったくツイていない。 といってもレガネスは13位で降格圏とは勝ち点6差、ヨーロパリーグ出場圏の6位までも勝ち点7差と穏やかな位置にいるため、この敗戦を糧として、バレンシアをブタルケに迎える次節に集中してくれればいいだけですが、サプライズがあったのは翌日曜のことでした。ええ、土曜の最後の試合ではバルサがバジャドリーに1-0で辛勝していたと知りながら、今まさに昇り調子にあったマドリーがリーガでここ9試合勝っていない相手に躓いてしまうとは一体、どうしたことでしょう! 正午開催のサンティアゴ・ベルナベウは天気も良く、暖かくてスタンドで見ているファンには快適な試合だったんですけどね。始まってすぐ、GKクルトワがストゥアニのシュートを顔で止め、治療を受けるというアクシデントはあったものの、前半25分にはクリアされたCKをクロースが再びエリアに放り込み、カセミロのヘッドで先制もしたというのにその後、「コパ準々決勝での対戦より、敵のボールを出しにくくした」(エウセビオ監督)ジローナから、追加点を奪えず。それが相手に「向こうは1-0で勝てると思い、nosotros con solo un gol en contra hemos creido/ノソトロス・コン・ソロ・ウン・ゴル・エン・コントラ・エモス・クレイドー(1点しか取られていないウチは信じることができた)」(同)という結果に繋がるんですから、まったくリーガは油断がならないったらありません。 実際、後半頭から、ポロとポンスをロサノとアレックス・ガルシアに代えたジローナは後者がゴール前から撃ち上げて、せっかくの同点のチャンスを台無しにしたかと思ったら、とんでもない。13分にはストゥアニのヘッドがゴールポストを直撃した後、ドグラス・ルイスのシュートをセルヒオ・ラモスが手で触ってしまい、PKを献上。これをストゥアニに沈められ、1-1となったんですが、いやあ、この少し前にはソラリ監督もここ12試合、先発出場が続いていたため、ベンチスタートにしたビニシウスをルーカス・バスケスと交代で投入、追いつかれた後にはアセンシオに代えてベイルも出し、29分にはセバージョスをマリアーノへと、ベンゼマも含めて4人FW体制にしていたんですけどね。 まさかその1分後、ロサノのシュートはクルトワが弾いたものの、マルセロのカバーが遅れ、すでにゴールバーに当たるシュートも撃っていたポルトゥに頭で決められてしまったから、さあ大変!おまけに根性のremontada(レモンターダ/逆転劇)モードに入っていた44分、アルカラの目の前でchilena(チレナ/オーバーヘッドシュート)を試みたラモスがjuego peligroso/フエゴ・ペリグローソ(危険なプレー)と判定され、ペナルティのプレーに続いて2枚目のイエローカードで退場してしまったんですよ。 いえ、先週水曜のCLアヤックス戦1stレグで2ndレグに出場停止となるカードをわざともらった容疑でUEFAの調査が始まっている中、リーガでもこの試合前にあと1枚で累積警告だった彼が2節先のバルサ戦での出場を確かなものするため、カードを意図的にゲットするんじゃないかという予想はあったんですけどね。確かにこの退場で今週末のレバンテ戦は出場停止、よってリーガ・クラシコには出られることになったラモスですが、イエロー累積は4枚のままというのはアテ外れもいいところだったかと。 そしてロスタイムには「al ser el último minuto y como yo soy alto, mido dos metros/アル・セル・エル・ウルティモ・ミヌート・イ・コモ・ジョ・ソイ・アルト、ミド・ドス・メトロス(最後の分だったし、ボクは大きくて、身長2メートルある)。敵はそれで神経質になるからね」という理由でクルトワも加わったCKの全員攻撃では目論見通り、高い打点でボールをミートした彼だったんですが、残念ながら、そのヘッドは枠の外へ。結局、マドリーは1-2で負けてしまうことに。うーん、「El desgaste no es solo fisico, es mental, de concentracion/エル・デスガステ・ノー・エス・ソロ・フィシコ、エス・メンタル、デ・コンセントラシオン(疲労はフィジカル面だけじゃなくてメンタル的、集中力にも影響する)」という理由でアヤックス戦からスタメンを6人代えたとはいえ、今週のマドリーはミッドウィークに試合はなし。とりわけビニシウス温存やマルセロ先発など、ちょっとソラリ監督も選手ローテーションのサジ加減を誤りましたかね。 そんなこんなで先週にはお隣さんを抜いた彼らもまた3位に逆戻り、といっても勝ち点差は2だけなので、しばらくは熱い2位争いが繰り広げられるんじゃないかと思いますが、何せ首位のバルサとはアトレティコが7差、マドリーは再び9差ですからね。もうこうなると、本当にマドリッドの両雄はCL優勝を目指すしかない?もちろん、マドリーにはカノウ・ノウでの1stレグを1-1と拮抗して終えたコパ準決勝2ndレグが27日にあるため、こちらの方でのタイトル獲得の可能性もあるんですけどね。とりあえず、今週はバルサが火曜にCLオリンピック・リヨン戦1stレグに挑むのを横目で見ながら、日曜のレバンテ戦、来週のコパ、リーガのクラシコ連戦に備え、態勢を立て直してくれるのを期待するばかりでしょうか。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.02.19 13:00 Tue
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余計なことは言ってはいけない…/原ゆみこのマドリッド

「あまり気に病んでいる訳ではないみたい」そんな風な印象を私が受けたのは金曜日、先日のCL16強対決1stレグで次戦出場停止となるため、わざとイエローカードをもらったのではないかという容疑でUEFAがセルヒオ・ラモスの調査を開始。もしクロとされれば、最近は1試合余分に処分を課されるのが慣例になっているため、2ndレグのみならず、下手したら、バルサと当たることもある準々決勝1stレグにも出られなくなるとあって、当人も自分の口の軽さを大いに反省していると思っていたんですけどね。翌日には新しいタトゥーを入れてもらっているご機嫌な姿をインスタグラムで公開って(https://www.instagram.com/p/Bt4GM4YFHnI/)、もしやこれって、一種の現実逃避? いやあ、2011年にモウリーニョ監督の指示を受け、やはり同じアヤックス戦でシャビ・アロンソと共に彼もあからさまなファールで累積警告となるイエローカードを誘発し、突破決定済みのグループリーグ最終節で出場停止処分、懸念を残さず決勝トーナメントに挑もうと画策した際には監督に2試合のベンチ入り禁止処分、2選手は罰金2000ユーロ(約25万円)だけで済んだものでしたけどね。今回は敵の危険なカウンター攻撃を断ち切るためのファールとあって、黙っていれば、UEFAもスルーしたはずだったんですが、予想外のことが起こったのはヨハン・クライフ・スタジアムのミックスゾーン。 ええ、TVのマイクの前でラモスが「viendo el resultado mentiria si dijera que no la he forzado/ビエンドー・エル・レスルタードー・メンティリア・シー・ディヘラ・ケ・ノー・ラ・エ・フォルサードー(結果を見ながら、わざとやらなかったと言ったらウソになるだろう)」なんて言うとは、レアル・マドリー600試合出場達成のベテランにあるまじき不手際だったかと。その後すぐクラブの人に注意されたか、ツイッターで「Quiero dejar claro que me duele mas que a nadie, que no he forzado la tarjeta/キエロ・デハール・クラーロ・ケ・メ・ドゥエレ・マス・ケ・ア・ナディエ、ケ・ノー・エ・フォルサードー・ラ・タルヘタ(誰よりも辛いのはボクだよ。イエローカードをわざともらったりはしていない)」と否定。更に後日、「わざとやったというのはファールのことで、出場停止処分になろうとした訳じゃない」とマルカ(スポーツ紙)のインタビューで説明していましたが、いやいや。 彼がベンチに向かって、イエローカードをもらった方がいいかどうか訊いている映像も出回っていますしね。実際、本当のところはわかりませんが、UEFAの処分が出るのは2月末。それまでヤキモキしていないといけないのも何ですし、本当に2試合の処分になった場合、3月5日、サンティアゴ・ベルナベウでの2ndレグが無事終わっても落ち着いて準々決勝の抽選会を待てないというのはどうしたものかと思いますが…まずは水曜のアヤックス戦1stレグの様子をお伝えしていくことにすると。 いやあ、バランが風邪でお休みだったのはあまり関係ないかと思いますが、実は序盤からアヤックスの猛攻に遭い、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)で見ていた私もただただ、呆気に取られるばかり。相手の強いプレスにボールが持てず、自陣に閉じ込められている姿は全然、マドリーらしくなかったんですが、なかなかラストパスが通らないことに助けられます。それでも前半36分にはCKから、デ・リフトがシュートしたボールをGKクルトワがうっかり弾き、タグリフィコのヘッドでゴールを入れられてしまったんですが、この決勝トーナメントから導入されたVAR(ビデオ審判)が味方。ええ、マドリーの選手たちは抗議していなかったものの、イヤホンで連絡を受けたスコミナ主審がピッチ脇のモニターで確認し、テディッチがオフサイド、更にクルトワの邪魔をしていたと見なされ、このゴールは認められないことに。 おかげで前半を0-0で終えることができたんですが、やはりこのままではマズいとソラリ監督も悟ったんでしょうかね。マルカの暴露記事によると、ロッカールームで選手たちに「Estamos dejando que nos caguen y eso no lo podemos consentir/エスタモス・デハンドー・ケ・ノス・カゲン・イ・エソー・ノー・ロ・ポデモス・コンセンティル(ウチは脅かされるままになっていて、そんなのには同意できない)」と活を入れたのだとか。「2つ3つだけの感覚でプレーすることはできない。五感、そして自分の中の第六感を探すんだ。中盤のラインを上げて、各自があと一歩、前に出る。やられたらやり返せ。短いパスを繋いでサイドへ開く。根性を見せずにここから帰ることはできない」とまあ、こんな調子でハッパをかけたようですが、後半14分にはその効果が表れたんですよ。 ええ、またビニシウスがやってくれました!左サイドから切り込むと敵DF3人をかわし、ベンゼマにパス。そのシュートが決まってマドリーが貴重なアウェイゴールをゲットしたから、助かったの何のって。その後は試合の序盤に腰を打撲していたベンゼマがアセンシオに、ベイルがルーカス・バスケスに代わったんですが、29分にはアヤックスも意地を見せます。ネレスのクロスをツィエクがエリア内から撃ち込んで同点に持ち込まれたものの、大丈夫。41分、11才の時、亡くなったオランダ人の母方の親族がスタンドに駆けつけ、応援してくれていたアセンシオがカルバハルの入れたボールを押し込み、1-2となったとなれば、早速、ラモスがイエローカード獲得作戦を始めたのも無理はなかった? 結局は相手に押されながらもしっかり先勝した彼らでしたが、まあアヤックスのテン・ハグ監督も「ウチは正確さに欠けていた。マドリーは1つチャンスがあれば、逃さないんだから」と言っていたように、いくら優勢に攻めていてもサッカーはゴールが入らないとどうしようもありませんからね。もちろん2ndレグでは昨季も0-3で負けていたユベントスがサンティアゴ・ベルナベウで1-3と逆転突破に迫ったり、過去にはドルトムントやシャルケに危ういところまで追い詰められた記憶はあるものの、このスコアなら、準々決勝進出はほぼ安泰と思っていいんじゃないでしょうか。 そんなマドリーはコパ・レル・レイ準決勝1stレグのクラシコ、先週末のマドリーダービー、そしてCLアヤックス戦のハードなアウェイ連戦を満足いく結果で終え、今週末は日曜正午(日本時間午後8時)から、ホームにジローナを迎えるんですが、何せ相手は先日もコパ準々決勝で総合スコア7-3と圧勝し、リーガでもここ9試合、白星から見放されているチームですからね。まだイスコは個人メニューで背筋痛からのリハビリをしているものの、他にはケガ人のいないソラリ監督が先発ローテーションを実施するには願ってもないチャンスかと。ええ、ここずっと出ずっぱりのベンゼマやビニシウスなど、再来週にやって来るコパ準々決勝2ndレグ、リーガと続くクラシコ祭りに備え、ちょっと休養した方がいいかもしれませんし、調子を上げてきたアセンシオや復調が望まれるマルセロといった辺りにはチャンスをあげたいところですが、何とも先が読めないのはベイル。 というのも先日のマドリーダービーでチームの3点目を入れた際、一瞬ですが、corte de mangas/コルテ・デ・マンガス(前腕を直角に立て、二の腕をもう1つの手で叩くという挑戦ポーズ)をしている映像が見咎められ、リーガ協会がアンチ暴力委員会に訴えたため、複数試合の出場停止処分が下る可能性があるから。まあ、審判は試合公式記録に書いていませんし、そんな大ごとにはならないような気はしますけどね。いよいよリーガでもお隣さんを抜き、首位のバルサまで勝ち点6の2位となったマドリーだけに油断はせずにまた、勝利を重ねていけるといいんですが。 そして木曜はヨーロッパリーグでベティス(レンヌと3-3)、セビージャ(ラツィオに0-1で勝利)、バレンシア(セルティックに0-2で勝利)、ビジャレアル(スポルティングCPに0-1で勝利)が32強対決1stレグをアウェイで戦い、揃っていい結果を持ち帰って来たんですが、今年はCL決勝トーナメントに進出している昨季のEL王者は今週、どうしていたかというと。いやあ、フランスではベティスのウルトラ(過激なファン)同士での殴り合いがあったり、ローマではセビージャのウルトラ4人がラツィオのウルトラに刺されたりとELの試合が開催された各地では暴力沙汰が相次いだため、2ndレグが全てスペイン国内に集中する来週木曜(セビージャだけ水曜)はちょっと恐怖。そういう意味ではアトレティコがCLにいてくれるのは嬉しいんですけどね。 それでも来週水曜のユベントスとの1stレグで立ち直れない結果が出たら、ヨーロッパの試合はここで詰みですし、折しもダービーでお隣さんに負け、リーガ優勝の目も遠ざかってしまったばかりですからね。いきなり今季が終わってしまい、逆風が吹くかもしれないのを心配したか、クラブは先手を打って、この木曜にはシメオネ監督の契約を2020年から2022年へと延長したことを発表。年棒も1500万ユーロ(約19億円)から、チェルシー時代のモウリーニョ監督、マンチェスター・シティのグアルディオラ監督を超える2000万ユーロ(約25億円)にアップし、世界で最も稼いでいる監督となったんですが、その価値があるかどうか、まずはこの土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)、エスタディオ・バジェカスで行われる弟分ラージョとのミニダービーで試されることに。 一応、チームには朗報もあって、シメオネ監督も「Está bárbaro, está que se sale, con ambición y como es él, es un guerrero/エスタ・バルバロ、エスタ・ケ・セ・サレ、コン・アンビシオン・イ・コモ・エス・エル、エス・ウン・ゲレロ(凄いよ、際立っている。野心があって、根っからの戦士だ)」とその状態を褒めていたようにとうとう、12月に左足の第5中足骨に入れていたボルトを変える手術をしたジエゴ・コスタが招集リストに復帰。先発するかどうかはわかりませんが、ユベントス戦への足慣らしとなってくれれば、ファンも少しは心強いかと。DF陣ではリュカがまたヒザを痛めてしまったものの、1月中旬に太ももをケガしたサビッチが戻って来ましたしね。中盤はトマスが出場停止ですが、ヒザの痛みでダービーに先発できなかったロドリゴは回復、あとはコケだけで、こちらは来週のCL戦で復帰する予定だとか。 一方、アトレティコ同様にここ2連敗で、また降格圏に戻ってしまったラージョではベラスケスが累積警告で出場停止。ボランチのインブラもケガで出られないようですが、何せ17位のジローナとは勝ち点差1ですし、向こうはマドリー戦。ちょっと頑張れば、順位を上げられる可能性が高いとなれば、選手たちもかなり気合が入るはずかと。うーん、3位になってしまったとはいえ、アトレティコもお隣さんとは勝ち点差1ですから、今回はあまりミチェル監督のチームにハッスルされても困ってしまうんですけどね。マドリッドに5チームあると、しばしばこういう葛藤が起きるのは避けられないんですよね。 そして同じ土曜、続く時間帯にレアル・ソシエダとのアウェイ戦に挑むのがレガネスなんですが、この試合は彼らにとって、リーガ1部100試合目ということで、アノエタでは青白ストライプの第1ユニフォームでプレーさせてもらえるそう。これは昨季、ソシエダがブタルケを訪れた際、スポンサーとの関係で第1ユニを着用、ホームチームが第2ユニでプレーしてあげたんですが、シーズン後半の対戦で逆にすることを約束しながら、丁度それがクラブの顔だったシャビ・プリエトとカルロス・マルティネスのお別れ試合に当たったため、こちらでもレガネスは第2ユニを使用。そのお返しということで、ちょっと珍しいケースかも。11位のレガネスも9位のソシエダとは勝ち点差がたった2しかありませんしね。前節はエン・ネシリのハットトリックでベティスを見事、3-0と粉砕してしますし、最近のレガネスはただ守るだけでなく、いいプレーも時折見られるようになってきたため、更なる順位上昇を期待していてもいいかと。 え、それでボルダラス監督は「No pensamos en la posibilidad de dormir en Champions/ノー・ペンサモス・エン・ラ・ポシビリダッド・デ・ドルミル・エン・チャンピオンズ(CL出場圏に入って眠ることは考えていない)」とは言っていたものの、金曜に24節の先陣を切ってエイバル戦に挑んだヘタフェはどうしたのかって?いやあ、前半にはマタ、後半7分にもフルキエルがゴールを挙げ、一時は勝ち点差2で4位にいるセビージャを抜いたんですけどね。その後、柴崎岳選手は遠征に参加していなかったものの、この冬、ベティスからエイバルに近いビトリア(スペイン北部)のアラベスにレンタル移籍、月曜にはデビューも飾って余裕ができたか、古巣の試合を観戦に来ていた乾貴士選手が見守る中、ジェネのハンドからチャルレスにPKを決められ、残り10分にはカブレラのクリアミスから再びチャルレスにゴールを許し、最後は2-2で引き分けてしまうことに。 おかげで差は1ポイントに縮まったものの、4位の座を奪い取ることはできずに終わってしまいましたが、まだ試合は沢山ありますからね。来週末、コリセウム・アルフォンソ・ペレスにラージョを迎えての弟分ダービーでの楽しみが増えたと思えば、ファンもそんなにガッカリすることはない?とりわけここ1カ月はEL出場組がミッドウィークの試合で忙しいため、週1ペースのヘタフェにとっては差をつけるいいチャンスになると思いますよ。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.02.16 09:00 Sat
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全て自業自得ではあるけど…/原ゆみこのマドリッド

「見込み違いもいいところだわ」そんな風に私が怒っていたのは月曜日、前夜はバルサがアスレティックに勝てず、2試合連続引き分けとなり、アトレティコとの勝ち点差が7に。いやあ、1週間前にベティスに負け、バレンシアとドローだったバルサとの差を縮められず、逆に1ポイント開いたことに対し、「まだ向こうが引き分けで良かった」と言ったシメオネ監督なら、勝ち点差が9にならなかったことを喜んでいるんじゃないかと思ったんですけどね。よくよく考えると、アトレティコが2連勝していれば、今頃は同じ勝ち点で首位に並んでいたのに気がついた時のことでした。 それが何としたことか、26カ月ぶりのリーガ2連敗を喫した彼らは2位の座をお隣さんに奪われ、3位に転落。幸い、4位のセビージャとは勝ち点7と余裕があるんですが、それこそ首位バルサだって、そう感じているに違いない? 2位に浮上したとはいえ、レアル・マドリーとも勝ち点6差ありますしねえ。となれば、もしや今現在、もっとも手応えを感じているのはあと勝ち点2でCL出場圏入りできる5位のヘタフェや11位の高みに上がり、降格圏と勝ち点差6がついたレガネスら、マドリッドの弟分たちの方かも。 とりあえず、とうしてそうなったのか、先週末のリーガの結果をお伝えしていくことにすると、土曜は時間的に苦しかったため、コリセウム・アルフォンソ・ペレスには行かなかった私ですが、ヘタフェは開始早々、2分にアラウホのヘッドで1点を先行されてしまうことに。それがラッキーにも39分にはウーゴ・マジョがエリア内でアランバリを倒し、PKをもらえたばかりでなく、審判に猛抗議したマキシ・ゴメスがイエローカードを続けざまに2枚出され、退場してしまったとなれば、マタが決めて1-1とした彼らが後半、俄然優位に立ったのも当然だった? 実際、17分にはダミアンのクロスをマタが頭で落とし、ゴール前からホルヘ・モリーナが蹴り込んで逆転したヘタフェは、36分にもマタがセルタのGKルベンのゴールキックをエリア内で奪うという滅多にない幸運に遭遇。そこから3点目のゴールが入り、3-1で試合は決着したんですが、いえ、ウーゴ・マジョのゴールがVAR(ビデオ審判)でオフサイドになったのにも助けられたんですけどね。1週間前にはコパ・デル・レイ準々決勝2ndレグでバレンシアに痛恨の後半ロスタイム逆転敗退を喰らい、CBに3人も出場停止者がいた中、レバンテとスコアレスドローで凌いだヘタフェだったんですが、これで多分、大丈夫。 この先、金曜のエイバル戦を含め、あと2勝もすれば、1部残留も確定しますしね。CLは敷居が高くても、8年ぶりのEL出場権獲得に向け、その日はベンチからの見学に留まった柴崎岳選手も「スペイン・リーガはどこより要求が高いのだから、頑張るように言った。El lo ha entendido y seguro que dara un paso al frente/エル・ロ・ア・エンテンディードー・イ・セグロ・ケ・ダラ・ウン・パソ・アル・フレンテ(彼はそれを理解してくれたし、きっとあと一歩を踏み出してくれるはず)」と記者会見でボルダラス監督が語っていたように近々、チームに貢献できる日が来るんじゃないでしょうか。 そしてワンダ・メトロポリターノに開場以来、最多となる6万7752人のファンを集めマドリーダービーが始まったんですが、いやあ、キックオフ前の場内の雰囲気は最高だったんですけどね。スタジアム前の100試合以上出場選手の記念プレートをまた汚されていたクルトワに幾つか、ネズミのぬいぐるみが飛んではいたものの、心配する程のこともなく、スタンドが赤と白の旗で染められ、「Madrid, castiza y rohiblanca/マドリッド、カスティサ・イ・ロヒブランカ(生粋、そして赤白のマドリッド)」という大きな横断幕にも後押しされたか、序盤のアトレティコは果敢に攻め込んで行ったんですが、前半16分には最初の災難に襲われることに。 というのもマドリーのCKをクロースが蹴ったところ、おそらく、2014年CL決勝奇跡の93分弾を筆頭に、これまで何度も痛い目に遭っていたせいなんでしょうかね。アトレティコはセルヒオ・ラモスを選手4人、ヒメネス、リュカ、トマス、モラタがマーク。それだけでも呆気に取られたのに、ご丁寧に空中戦でも負け、頭でボールを落とされて、フリーのカゼミロにtijera(ティヘラ/シザーズヘッドシュート)を決められてしまうって、もしや反対サイドで見ていた、リスボンでは悲劇の側にいたGKクルトワなんて笑いが止まらなかった? でもこの1点は25分、コレアが自陣でヴィニシウスからボールを奪い、グリーズマンにスルーパス。敵ゴールに1人向かった彼がクルトワの股間を抜くシュートを決め、同点になってくれたから、まだ良かったんですよ。ええ、線審が挙げたオフサイドの旗もVAR判定により、撤回されましたしね。コレアがヴィニシウスを倒したファールも見咎められなかったため、この日のアトレティコはツイているんじゃないかと信じかけたところ…。 私が甘かったです。43分にはエリア内に駆け込もうとするヴィニシウスをヒメネスが倒してしまい、いえ、当人は「あれはファールだけど、踵の後ろに足で触れたのはエリアの外。その後、彼が倒れた時、自分の内モモに当たって、VARはそれを見た」と言っていましたけどね。大体がして、そんな微妙な場所でファールで相手を止めようという選択が悪かったのでは? 結果、ペナルティを取られ、ラモスが今季8本目のPKを成功させたため、マドリーが1点リードしてハーフタイムに入ります。 後半もアトレティコのツキは好転せず、8分にはヒメネスのロングボールに抜け出したモラタがクルトワの手前から、見事なvaselina(バセリーナ/ループシュート)を決めたにも関わらず、VARでオフサイドの判定が。ほんの数センチのことで、しかもラモスの方が前に出ているラインを引いた写真もあったため、正しかったのかどうか、真相は不明ですが、それに追い打ちをかけたのが22分、ゴール前でモラタがカゼミロに倒されたプレー。いやあ、カゼミロは「Claro que hay contacto, pero para mi no es penalti/クラーロ・ケ・アイ・コンタクトー、ペロ・パラ・ミー・ノー・エス・ペナルティ(もちろん接触はあったけど、ボクにしてみればあれはペナルティじゃない)」と言っていましたけどね。実はこのモラタ、前節のベティス戦でもかなりはっきりしたペナルティをスルーされていて、もしやこの冬期待のニューフェイスはアトレティコのカンテラ(ユース組織)育ちだけに、不幸体質を受け継いでいたりする? そうこうするうち、29分にはこの日、16回のコレアと双璧をなす計18回、ボールロストしたトーマスが自陣でパスミスを犯し、そこからマドリーのお家芸、速攻カウンターがスタート。ヴィニシウスに代わって入っていたベイルがモドリッチからパスを受けると、エリア内からのシュートでGKオブラクを破り、差が2点に開いてしまったから、さあ大変! おまけにその4分後、トーマスが2枚目のイエローカードをもらって退場とは泣きっ面に蜂とはまさにことのこと? いくらこの日はコケの回復が間に合わず、最近、中盤の要となっているロドリゴもベティス戦で痛めた太ももの痛みを木曜から再発、先発できなかったことでかなり烏合の衆化していたアトレティコとはいえ、こうもサッカー力の差を見せらつけられてしまうと、私もちょっと落ち込んでしまうんですが…。 え、それでも彼らが1-3で負けたのにVARの影響が大きかったのは否定できないんじゃないかって? うーん、シメオネ監督は「El rival ha sido mejor que nosotros, no hemos perdido por el VAR/エル・リバル・ア・シードー・メホール・ケ・ノソトロス、ノー・エモス・ペルディードー・ポル・エル(ライバルがウチより良かった。負けたのはVARのせいじゃない)」と言っていましたけどね。このダービーに至るまで、マドリーは先週水曜の準決勝1stレグのクラシコ(伝統の一戦)も含め、コパ・デル・レイでずっと連戦が続いているにも関わらず、16強対決で敗退して以来、週1試合が続いているアトレティコは前節もコパ生き残り組のベティスに敗戦。 こうなると、「Tenemos una semana larga para trabajar y hacer autocritica/テネモス・ウナ・セマーナ・ラルガ・パラ・トラバハール・イ・アセール・アウトクリティカ(ボクらには練習して自己批判をする長い1週間がある)」(サウール)方が却って、選手たちのリズムを崩しているんじゃないかと疑いたくもなりますが、さて。何せ、アトレティコにはこの後、次の時間帯でエスパニョールに後半ロスタイムに決勝点を取られ、2-1で負け、降格圏の18位に留まることになったラージョとのミニダービーが土曜にあるのはともかく、来週水曜にはいよいよCL16強対決でユベントスがワンダにやって来ますからね。リーガ首位が遠ざかった今、ここでまた躓いたら、ファンは一体、何を励みに6月まで過ごしたらいいんでしょう。 一方、ロペテギ監督から9位にいたチームを引き継いで2位まで躍進。とうとうカペッロ監督の下、根性のremontada(レモンターダ/逆転優勝)を達成した2006-07シーズンも首位バルサとこの時期、同じ勝ち点差だったなんて話まで引き合いに出されるようになったソラーリ監督は、「La clave son los jugadores/ラ・クラベ・ソン・ロス・フガドーレス(カギになったのは選手たちだ)。練習して、ピッチで体を張り、ハートでプレーするのは彼らだからね」と、最近の好調ぶりの原因が部下たちにあることを強調していましたが、ブラジルから来たばかりの18才、ヴィニシウスやRMカスティージャから昇格したレギロンをベイルやマルセロを差し置いて、先発に抜擢した当人の手腕も評価すべきかと。 最近はベンゼマやモドリッチらが牽引してくれるおかげで、金曜の練習で背中を痛め、イスコがしばらくお休みすることになったことなど、まったく影響なさそうですしね。今週水曜午後9時(日本時間翌午前5時)にはアトレティコより1週早く、CLアヤックス戦1stレグが到来するんですが、まあ、相手は先週末もヘラクレス戦を落とし、オランダ・リーグで首位PSVと勝ち点6差。来季からバルサでプレーすることが決まったデ・ヨングもその試合で負傷し、出場が微妙とあって、ちょっと見どころに欠けるものの、何はともあれ、CL決勝トーナメントが始まるのは気分が上がりますよね。 そして翌日曜はレガネスがブタルケにベティスを迎えたんですが、こちらは前節の兄貴分の失敗が大いに糧になったよう。ええ、相手のコパ疲れを見逃さず、開始から猛攻をかけると、2分までに新鋭、21才のモロッコ人FWエン・ネシリが2本もシュートを撃っているんですから、ベニト・ビジャマリンでとろとろパスを回していたアトレティコに爪の垢を煎じて飲ましてやりたいと思ったのはきっと、私だけではなかったかと。それでもしばらくはベティスがこの日も敵にボールをもたす作戦なのかという疑いが晴れなかったものの、いえいえ。だったら、22分にオスカルのクロスからエン・ネシリがのシュートがバラガンに当たってゴールに入り、レガネスが先制点をゲット。35分にも再び、エン・ネシリが押し込んで2点差になっても様子が変わらないなんてこと、ありませんって。 結局、カナレルもホアキンも今週も木曜にはEL32強対決レンヌ戦1stレグがあることを考えてか出場せず、後半も21分にブライトバイテのスルーパスに抜け出したエン・ネシリがハットトリックを達成したレガネスが3-0で勝利したんですが、閉口したのは試合後、ベティスのセティエン監督の口が減らなかったこと。いやあ、シーズン前半の対戦の後も守備的なレガネスのサッカースタイルを批判していたんですが、「No le importa tener que jugar bien, hace cuatro cosas que estan muy bien/ノー・レ・インポルタ・テネール・ケ・フガール・ビエン、アセ・クアトロ・コーサス・ケ・エスタン・ムイ・ビエン(いいプレーをすることはどうでもよくて、非常に上手くできることが4つある)。時には成功するし、しない時もあって、だから彼らは下位にいる」って、いや、たった勝ち点3しか違わない相手にそんなこと言える? それには「Estamos muy orgullosos de ser el Leganes y de lo que tenemos/エスタモス・ムイ・オルグジョーソス・デ・セル・エル・レガネス・イ・デ・ロ・ケ・テネモス(我々はレガネスであることに誇りがある。ウチが持っているものにね)」とペジェグリーニ監督は答えていましたが、そりゃそうですよ。こちとら毎年、半分以上選手が変わり、一からチームを作っていますからね。頭角を現したばかりのエン・ネシリだって、この夏、どこかに引き抜かれてしまうのは確実だと思いますが、今はこの土曜のレアル・ソシエダ戦に勝利、月曜には乾貴士選手がデビューしたアラベスがレバンテに勝ったため、EL出場圏外の7位に落ちたベティスと勝ち点で並び、セティエン監督の鼻を明かしてやれるかもっていうのはチームのいい励みになるかと。 そうそう、その試合を観戦に行ったついでにレガネスの広報の人に土曜に突如、話題になっていたアメリカ生まれの日本人、ドイツのアーヘム(4部)U23チームから移籍した井出ウィリアム航輔選手のことを訊いてみたんですが、どうやら契約はマドリッド州リーグでプレーするCチームとしたよう。リーガ3部でプレーするBチームの練習に呼ばれることはあるかもしれないものの、トップチームの試合に今季出ることはないだろうという話でしたが、うーん、これは来シーズン以降を楽しみにしたらいいんですかね。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.02.12 11:40 Tue
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気の抜けない試合が続いている…/原ゆみこのマドリッド

「まさか同調する人なんていないと思うけど」そんな風に私が肝を冷やしていたのは金曜日、マドリーダービーの日にネズミのぬいぐるみをクルトワに皆で投げてやろうという呼びかけがツィッターで出回っているという話をお昼のニュースで知った時のことでした。いやあ、先日は母国のメディアに「アトレティコ戦で物が飛んでくると思うか」と尋ねられて肯定。「それもモチベーションになる」と答えていたのを「翻訳の間違え」とレアル・マドリーがアラベスに勝った試合の後、懸命に言い訳していたクルトワだったんですけどね。 やはりアトレティコファンの中には面白くなく感じた向きもあったか、さりとてライターやペットボトルを投げては危ないですし、クラブが罰金を喰らってしまいますからね。昨年夏、クルトワのチェルシーからマドリーへの移籍が決まった際、ワンダ・メトロポリターノ正面の石畳にはめ込まれている100試合以上出場した選手の記念プレートにRATA(ラタ/ネズミ)と落書きされていたせいか、「イケアで1ユーロ(約125円)で買えるよ。ワンダに来る日に5万のぬいぐるみを投げなきゃ、俺たちは最低のファン」(https://bit.ly/2GwUt0U)とたきつけるとは、いやいや、フィギアスケートの羽生結弦選手の演技後にくまのプーさん人形で埋まるリンクじゃあるまいし、そんなことしたら、アトレティコの選手たちだって迷惑ですって。 え、大体がして直近の2シーズン、ホームのマドリーダービーで無得点(2016-17シーズンは0-3負け、17-18シーズンは0-0)のアトレティコなんだから、まずはクルトワの手を煩わせることができるかどうかの方が肝要だろうって?まあ、その通りで先週末のベティス戦でもゴールが決まらず、0-1で負けていたため、私も心配になり、金曜午前中にはマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場へ偵察に行ったんですけどね。モラタがチェルシーからレンタル移籍したとはいえ、ジェルソンがモナコに行ったため、トップチーム20人という少数精鋭体制は変わらず、ゴディンとサウールはケガが治って合流していたものの、ジエゴ・コスタ、サビッチ、そして400試合出場を達成したウエスカ戦で負傷して、リハビリが遅れているコケも不在とあって、グラウンドにいたプロの選手は17人だけ。 その人出不足を補うヘルプのカンテラーノ(アトレティコBの選手)が10人程いて、何せこのクラブ、マスコミが見学できるのは常に15分だけですからね。準備運動が終わるか終わらない頃には追い出され、私もコパ・デル・レイ16強対決敗退でミッドウィークに試合がなくなったのをいいことに、リーガ2部Bのスピードに合わせてノホホンと練習していないかどうか、確かめたかったため、顔なじみの記者たちと、去年の秋ぐらいから、敷地を囲む金網にビッチリ張られた目隠しカバーに隙間がないかと、外縁を一周してみたんですが…。 なかったです。”モノ”・ブルゴス第2監督が「Niko, bien, muy bien!/ニコ、ビエン、ムイ・ビエン(ニコ、とてもいいよ)」と褒めていたのはおそらく、カリニッチがシュートに成功したんじゃないかと推測するぐらいしかできず、もうこうなったら,シメオネ監督が記者会見で「Nos faltó profundidad y verticalidad ante el Betis/ノス・ファルトー・プロフンディダッド・イ・ベルティカリダッド・アンテ・エル・ベティス(ベティス戦では奥行きと縦の動きがかけていた)。明日はそれができるように期待している」と言っていたのに望みを懸けるしかない? そんなアトレティコと真逆で今週の水曜、最高に難易度が高い試合、コパ準決勝1stレグのクラシコ(伝統の一戦)に挑んだお隣さんはというと。いやあ、先今季のリーガでは10月にカンプ・ノウで5-1と惨敗していたため、どうなることやらと気を揉んでいたマドリーファンも多かったと思うんですが、週末のリーガでルーカス・バスケスを温存したソラリ監督の采配がバッチリ当たったんですよ。そう、開始6分にはビニシウスのパスから、絶好調のベンゼマがジョルディ・アルバを抑えてゴール前にボールを送ると、レングレに邪魔されながらもルーカス・バスケスが蹴り込んで先制点を挙げてくれたから、私も驚いたの何のって。 その後もベイルとは違い、「ルーカスはスペイン人選手の特徴として自分が一番評価する美徳を持っている。Es solidario y valiente/エス・ソリダリオ・イ・バリエンテ(連帯感があって勇敢だ)」とソラリ監督も言っていたように、守備にも精力的に動く彼のおかげでリーガ・クラシコではガンガン、上がっていたジョルディ・アルバに見せ場を作らせず。VAR(ビデオ審判)が入ったら危うかったオフサイドから、1対1でマルコムが撃ったシュートもGKケイロル・ナバスが弾き、ラキティッチのヘッドも枠に助けられ、0-1のまま、試合はハーフタイムに入ります。 でもねえ、後半12分にはローテーションの外れの方が出てしまって、いえ、もちろん近年の実績からすれば、マルセロが先発で今季、トップチームに上がったレギロンがマリアーノと共にスタンド観戦になってしまったのは仕方ないんですけどね。この日もブラジル人左SBの戻りが遅れ、ルイス・スアレスが撃ったボールはゴールポストに当たったものの、反対サイドにいた伏兵マルコムがノーマーク。そのシュートをゴール前にいたセルヒオ・ラモスも逸れると思ったか、体を張って止めに行かなかったため、1点返されてしまうとは、まったくもって悔しいじゃないですか。 え、それでも17分には前節のバレンシア戦で太ももを打撲、「状態は良かったが、チームの今後の予定を考えて危険を冒さないことにした」(バルベルデ監督)という理由でそれまでベンチにいたメッシが出場。同じぐらいの時間に投入して、1-1だったレガネスに3-1で勝った3節前の試合の二匹目のドジョウを狙ったバルサにマドリーは最後まで追加点を許さず、そのまま引き分けられたのはラッキーだったんじゃないかって?そうですね、偶然にもマルコス・ジョレンテの負傷交代も重なっていますし、ビニシウスの代わりに入ったベイルも残念ながら、違いを見せることができませんでしたからね。 幸い、クラシコ前の月曜には芸能人の彼女,ピラル・ルビオさんが出演するオルミゲーロ(バラエティ番組)にゲストとして呼ばれ、ギター演奏を披露するわ、踊るわ、6月15日に挙式することを発表するわとお楽しみだったセルヒオ・ラモスも2枚目のイエローカードをもらって退場、2ndレグ出場停止を免れましたしね。「Estuvimos mejor, tuvimos mas ocasiones que ellos, el empate no es justo/エストゥビモス・メホール、トゥビモス・マス・オカシオネス・ケ・エジョス、エル・エンパテ・ノー・エス・フストー(ウチの方が良かった。彼らよりチャンスがあったし,引き分けは妥当な結果じゃない)」(ルーカス・バスケス)という意見はあるもの、翻って「Fuimos superiores tras haber encajado el 0-1/フイモス・スペリオーレス・トラス・アベール・エンカハードー・エル・セロ・ウノ(0-1にされた後はウチが上だった)」(ブスケツ)という見方もできなくはなし。 一応、27日の2ndレグではサンティアゴ・ベルナベウで戦えて、0-0で勝ち抜けられるマドリーが若干有利ということになるかと思いますが、用心したいのは、「リーガとCLがより重要だけど、por mucho que queramos a veces tirar competiciones, nuestro ADN no nos lo permite/ポル・ムーチョ・ケ・ケラモス・ア・ベセス・ティラール・コンペティシオネス、ヌエストロ・アーデーエネ・ノー・ノス・ロ・ペルミテ(どんなに望んでも大会を捨てるのはボクらのDNAが許してくれない)」とピケも言っていたバルサのコパにおける優位性。ええ、これまでマドリーが19回優勝しているところ、向こうは30回、しかもここ4年連続王座についているとなれば、全然安心はできませんよね。 そして続く2日間、ダービーに向けてトレーニングしていたマドリーなんですが、実は木曜には10年前に健康問題で23歳の若さで現役引退、最近はマドリッド郊外にできた広州恒大のサッカースクールで中国人ユース選手のコーチをしているOBのデ・ラ・レッドとクラシコでも出番がなかったイスコの間で論争が勃発。というか、恒例のダービー前のイベントに出席した前者が、「El Real Madrid no espera a nadie/エル・レアル・マドリッド・ノー・エスペラ・ア・ナディエ(マドリーは誰も待たない)。全員が優秀だから、そのレベルに達しない者は他の選手に追い抜かれる」と言ったところ、後者がお得意のツィートで反論しちゃったんですよ。 曰く、「デ・ラ・レッドには同意するけど、他のチームメートと同じチャンスがないと状況は変わってくるんだよ」(https://bit.ly/2GkUJke)だそうですが、何せ当人が金曜のセッションで背中を痛め、早退してしまってはねえ。例のごとく、記者会見でイスコ関連の質問を複数受けたソラリ監督も「El trabajo del futbolista profesional es entrenarse al 100%/エル・トラバッホ・デル・フトボリスタ・プロフェシオナル・エス・エントレナールセ・アル・シエン・ポル・シエントー(プロサッカー選手の仕事は練習で100%出すこと)」と言っていましたし、まだ当分、彼の復権は難しいかも。ええ、ダービーが土曜午後4時15分(日本時間翌午前0時15分)と早い時間のため、金曜夜にバルデベバス(バラハス空港の近く)の複合練習施設で合宿に入ったメンバーの中にも太もものケガで全治4~6週間となったジョレンテ、バジェホと共にイスコの名前はありませんでしたっけ。 そしてこの週末、マドリッドの弟分チームたちの予定もお伝えしておくと、まずはダービー前、土曜午後1時から、ヘタフェがコリセウム・アルフォンソ・ペレスにセルタを迎えることに。いやあ、先週はコパ準々決勝2ndレグのバレンシア戦、リーガのレバンテ戦と2度もバレンシア(スペイン南西部)に足を運んだ彼らですが、今週は月火と休養した後、平常運転に戻り、丁度、水曜にはこの冬の市場で加入したフラミニ(フリー)、サム・サイス(リーズからレンタル)、マティアス・オリベイラ(アルバセテへのレンタルから復帰)の合同入団プレゼンがあったため、アジアカップ参加の日本代表から戻って来た柴崎岳選手の様子も確かめようと私も行ってみたんですけどね。 クラブのオフィシャルウェブの予定表(https://bit.ly/2UNBJxR)でセッションはCiudad Deportiva(シウダッド・デポルティーバ/練習場)となっていたにも関わらず、スタジアムの前を通ると元気のいい声が外にまで響いていたため、訊いてみたところ、中で非公開練習って、もうどうなっているのやら。おまけに特にpuerta cerrada/プエルタ・セラーダ(非公開)との記載がなくても今はアボナードー(年間指定席購入者)しか、練習場に入れないというのがデフォルトになってしまったようで、要は柴崎選手を見たくてヘタフェまで行っても機会は練習後、スタジアム併設の駐車場から出て来るのを待つか、試合でプレーする時しかないとは何とも世知辛い。 うーん、金曜の記者会見でボルダラス監督は「Tiene condiciones para poder dárselas al equipo/ティエネ・コンディシオネス・パラ・ポデール・ダールセラス・アル・エキポ(チームに貢献するコンディションは整っている)」と言っていましたが、今回は出場停止者もブルーノ以外、戻って来ますし、新加入選手のおかげでますますベンチ入りの18人に入るのが難しくなっていますからね。ヘタフェの招集リストは当日まで出ないんですが、できればまだ、アジアカップフル出場で試合のリズムが残っているうち、柴崎選手を使ってくれれば嬉しいかと。現在、ヨーロッパリーグ出場圏5位の彼らですが、6位のベティス、7位のアラベスとは同じ勝ち点。16位と降格圏に近いセルタもいよいよ、イアゴ・アスパスの負傷が完治したため、油断をせずに今の高みを維持してほしいものです。 そしてダービーの後の時間帯ではラージョがエスパニョールとアウェイ戦。前節はレガネスとの弟分ダービーで1-2と惜敗し、また降格圏の18位に戻ってしまったんですが、セーフゾーンとの差は勝ち点1しかありませんからね。向こうもたった2ポイント差の15位ですし、調子も今イチなため、先週の勝利で17位から13位にジャンプアップしたレガネスの後を追うにはいい機会かも。冬の市場で加入したマリオ・スアレス(貴州智誠から移籍)とアグボ(同スタンダール・リエージュ)のデビューがあるかもちょっと気になります。 そして日曜正午にはレガネスがベティスを迎えるんですが、相手はマドリーの翌日、木曜にコパ準決勝1stレグを決勝会場に選ばれたベニト・ビジャマリンで戦い、ホアキンのゴール・オリンピコ(CKから直接入ったゴール)などもあって2点を先行したものの、ロスタイム弾2発でヘタフェとの準々決勝を逆転突破したバレンシアが再び粘りを見せ、チェリシェフ、ガメイロのゴールで2-2と引き分けたばかり。前節は兄貴分のアトレティコが失敗しているだけに、連戦疲れに付け込めるかといったら、ちょっと疑問なんですが、とりあえず、好調なFWコンビ、ブライトワイテとエン・ネシリに加え、ようやくカリージョも復帰したため、あとはブタルケの熱い応援で白星を掴めるといいんですが。<hr>【マドリッド通信員】 原ゆみこ 南米旅行に行きたくてスペイン語を始めたが、語学留学以来スペインにはまって渡西を繰り返す。遊学4回目ながらサッカーに目覚めたのは2002年のW杯からという新米ファン。ワイン、生ハム、チーズが大好きで近所のタパス・バルの常連。今はスペイン人親父とバルでレアル・マドリーを応援している。 2019.02.09 19:55 Sat
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