【プレビュー】無敗優勝への最終防波堤“エル・クラシコ” 白い巨人が誇りをかける《バルセロナvsレアル・マドリー》
2018.05.07 01:00 Mon
▽日本時間5月6日27:45に伝統の一戦“エル・クラシコ”が、カンプ・ノウで幕を開ける。「クラシコを前に順位表は意味を持たない」とは、ブラウグラーナの旗頭、アンドレス・イニエスタの発言だ。“タイトルに匹敵する”とも表現される決戦、誇りを示すのはバルセロナか、レアル・マドリーか——。
▽一方、エルネスト・バルベルデ監督はこの試合を以ってバルセロナ指揮官として浴びていた「フィロソフィーに欠ける」との批判を一蹴している。獲得が疑問視されていたMFパウリーニョの直線的な動きを生かし、マンツーマンを採用していたマドリーディフェンスに穴を空け、FWルイス・スアレスの得点で先制。畳みかけるようにPKで追加点を決めると、試合終了間際には靴の脱げたFWリオネル・メッシのお膳立てからDFアレイシ・ビダルがトドメを刺した。
▽クラシコ以前から首位に立っていたバルセロナは、快勝後には本格的な独走態勢に。リーガ第35節時点で戦績は26勝8分け無敗(※1試合未消化)。勝ち点を「86」にまで積み上げ、既に優勝を決めている。一方のマドリーは、クラシコ敗戦以降の2試合で1分け1敗と不振に陥り、現在の勝ち点は「74」。戦績が21勝8分け5敗(※1試合未消化)の3位と、無敗優勝が見えている宿敵から大きく水をあけられている。また、コパ・デル・レイでもバルセロナが優勝、マドリーが準々決勝敗退と対照的な結果となった。
▽しかし、チャンピオンズリーグ(CL)となると話は別だ。バルセロナは、CL準々決勝でローマと顔を合わせ、ホームでの1stレグでは4-1で大勝したものの、アウェイでの2ndレグで0-3の敗北を喫し、アウェイゴール差により散ることに。対するマドリーは、パリ・サンジェルマン、ユベントス、バイエルンと各国リーグの覇者を撃破。3連覇を目指し、キエフの地でファイナルを戦うことが決定している。
▽先日、「チャンピオンズ優勝はリーガ、コパの2冠達成と同等かそれ以上のものだ」とDFセルヒオ・ラモスが語ったのは、“タイトルの獲得”そのものに留まらず“バルセロナを上回ったか”にも意識が向いているためだろう。国内2冠か、欧州制覇か。不毛な議論を終結に導くためにはライバルに勝利しなければならない。
▽バルセロナ予想スタメン
DF:セルジ・ロベルト、ピケ、ユムティティ、ジョルディ・アルバ
MF:ラキティッチ、ブスケッツ、イニエスタ
FW:メッシ、スアレス、コウチーニョ
負傷者:MFサンペール
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者としてMFサンペールが欠けたほか、DFディーニュ、DFミナ、DFアレイシ・ビダル、MFアンドレ・ゴメスが戦術的理由で招集外となった。
▽フォーメーションに関しては、MFイニエスタが最も輝く【4-3-3】を予想。その場合は、MFコウチーニョが得意とする左ウィングに入る。今シーズン多用している【4-4-2】であれば、MFコウチーニョが右サイドハーフに移動。また、FWデンベレが起用される場合は【4-4-2】の右サイドハーフに入る可能性が高く、コンビを組む右サイドバックは併用されている頻度の高いDFネウソン・セメドが務めるだろう。
▽レアル・マドリー予想スタメン
DF:L・バスケス、ナチョ、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:モドリッチ、カゼミロ、クロース、アセンシオ
FW:ベンゼマ、C・ロナウド
負傷者:DFカルバハル、ヴァラン、MFイスコ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、DFカルバハルがハムストリングのケガにより欠場濃厚なほか、MFイスコ、DFヴァランも出場が危ぶまれている。
▽フォーメーションは、今シーズンに基軸としている【4-4-2】を予想。負傷者を考慮した場合、右サイドバックにはチャンピオンズリーグ・バイエルン戦2ndレグ同様、MFルーカス・バスケスの起用が考えられる。本職の右サイドバックであるDFアクラフ、センターバックのDFバジェホが大一番で起用される可能性は低いだろう。
▽左サイドハーフには、MFイスコが欠けた場合は印象的な得点を多く奪っているFWアセンシオがファーストチョイスだ。守備面の強化を考えた場合にはインサイドハーフにMFカゼミロ、MFコバチッチを並べることも予想される。しかし、前回のクラシコではMFコバチッチの起用により敗戦したのではないかと厳しく批判されており、かなり勇気の要る決断となるだろう。
★注目選手
◆バルセロナ:MFフィリペ・コウチーニョ
◆レアル・マドリー:MFルカ・モドリッチ
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▽昨年12月23日、サンティアゴ・ベルナベウで開催されたリーガエスパニョーラ第16節では、バルセロナが3-0でマドリーに完勝。ホームでの一戦にMFイスコを外してMFマテオ・コヴァチッチを起用して敗戦したジネディーヌ・ジダン監督は、決定機を逸した同胞FWカリム・ベンゼマと共に苛烈な批判に晒されることとなった。▽クラシコ以前から首位に立っていたバルセロナは、快勝後には本格的な独走態勢に。リーガ第35節時点で戦績は26勝8分け無敗(※1試合未消化)。勝ち点を「86」にまで積み上げ、既に優勝を決めている。一方のマドリーは、クラシコ敗戦以降の2試合で1分け1敗と不振に陥り、現在の勝ち点は「74」。戦績が21勝8分け5敗(※1試合未消化)の3位と、無敗優勝が見えている宿敵から大きく水をあけられている。また、コパ・デル・レイでもバルセロナが優勝、マドリーが準々決勝敗退と対照的な結果となった。
▽しかし、チャンピオンズリーグ(CL)となると話は別だ。バルセロナは、CL準々決勝でローマと顔を合わせ、ホームでの1stレグでは4-1で大勝したものの、アウェイでの2ndレグで0-3の敗北を喫し、アウェイゴール差により散ることに。対するマドリーは、パリ・サンジェルマン、ユベントス、バイエルンと各国リーグの覇者を撃破。3連覇を目指し、キエフの地でファイナルを戦うことが決定している。
▽先日、「チャンピオンズ優勝はリーガ、コパの2冠達成と同等かそれ以上のものだ」とDFセルヒオ・ラモスが語ったのは、“タイトルの獲得”そのものに留まらず“バルセロナを上回ったか”にも意識が向いているためだろう。国内2冠か、欧州制覇か。不毛な議論を終結に導くためにはライバルに勝利しなければならない。
▽バルセロナに求められるのは、無敗優勝を目標とした「引き分け以上」の結果ではない。カンプ・ノウの大観衆の前で、ロス・ブランコスに「ダブル」の屈辱を与えることだ。対するマドリーは、「無敗優勝の阻止」が最低条件。国内のタイトル争いで味わった苦い思い出を消し去るためには、「3-0以上の勝利」で痰飲を下さなくてはならないだろう。通算対戦成績はバルセロナの93勝49分け95敗。激戦の歴史に今、新たな1ページが加わる。
◆バルセロナ◆
【4-3-3】
【4-3-3】
▽バルセロナ予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:テア・シュテーゲンDF:セルジ・ロベルト、ピケ、ユムティティ、ジョルディ・アルバ
MF:ラキティッチ、ブスケッツ、イニエスタ
FW:メッシ、スアレス、コウチーニョ
負傷者:MFサンペール
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者としてMFサンペールが欠けたほか、DFディーニュ、DFミナ、DFアレイシ・ビダル、MFアンドレ・ゴメスが戦術的理由で招集外となった。
▽フォーメーションに関しては、MFイニエスタが最も輝く【4-3-3】を予想。その場合は、MFコウチーニョが得意とする左ウィングに入る。今シーズン多用している【4-4-2】であれば、MFコウチーニョが右サイドハーフに移動。また、FWデンベレが起用される場合は【4-4-2】の右サイドハーフに入る可能性が高く、コンビを組む右サイドバックは併用されている頻度の高いDFネウソン・セメドが務めるだろう。
◆レアル・マドリー◆
【4-4-2】
【4-4-2】
▽レアル・マドリー予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ケイロル・ナバスDF:L・バスケス、ナチョ、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF:モドリッチ、カゼミロ、クロース、アセンシオ
FW:ベンゼマ、C・ロナウド
負傷者:DFカルバハル、ヴァラン、MFイスコ
出場停止者:なし
▽出場停止者はいない。負傷者に関しては、DFカルバハルがハムストリングのケガにより欠場濃厚なほか、MFイスコ、DFヴァランも出場が危ぶまれている。
▽フォーメーションは、今シーズンに基軸としている【4-4-2】を予想。負傷者を考慮した場合、右サイドバックにはチャンピオンズリーグ・バイエルン戦2ndレグ同様、MFルーカス・バスケスの起用が考えられる。本職の右サイドバックであるDFアクラフ、センターバックのDFバジェホが大一番で起用される可能性は低いだろう。
▽左サイドハーフには、MFイスコが欠けた場合は印象的な得点を多く奪っているFWアセンシオがファーストチョイスだ。守備面の強化を考えた場合にはインサイドハーフにMFカゼミロ、MFコバチッチを並べることも予想される。しかし、前回のクラシコではMFコバチッチの起用により敗戦したのではないかと厳しく批判されており、かなり勇気の要る決断となるだろう。
★注目選手
◆バルセロナ:MFフィリペ・コウチーニョ
(C)Getty Images.
▽バルセロナの注目プレーヤーは、初のクラシコ参戦となるMFフィリペ・コウチーニョだ。コウチーニョは、今年の冬にバルセロナに入団。凄まじいスピードでチームに適合すると、得意とする左サイドだけではなく右サイドでも抜群の存在感を発揮するようになった。とりわけ、柔軟なポジションチェンジ、素早い判断の中で発揮される切れ味鋭いドリブル、高精度のシュートはキラリと光る。マドリーがFWメッシに気を取られるようであれば、容易く混乱を招くだろう。◆レアル・マドリー:MFルカ・モドリッチ
(C)Getty Images.
▽レアル・マドリーの注目プレーヤーは、チームの心臓を担うMFルカ・モドリッチだ。ジダン監督の現役時代を彷彿とさせるこのエレガントなミッドフィルダーは、[4-4-2]であればMFコウチーニョとのマッチアップが必至。ここでの鍔迫り合いが試合の明暗を分け、周囲との連携にも秀でた両者の対決は、チーム全体を巻き込んだ暴風雨を呼び込む。FWメッシ、FWスアレスらを見張るディフェンダー陣やMFカゼミロからの援護はリスクの増大を意味するため、FWクリスティアーノ・ロナウドまでの道程はモドリッチが“舗装”しなくてはならない。PR
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