【J1ピックアッププレビュー】青黒のレヴィー・クルピ、古巣桜を迎え撃つ春の大阪決戦《G大阪vsC大阪》
2018.04.20 14:30 Fri
▽Jリーグで幾多の名勝負を繰り広げてきた大阪ダービー。近畿の経済・文化の中心地である大阪の統制を懸けたガンバ大阪とセレッソ大阪によるダービーマッチ“春の陣”が21日開催の明治安田生命J1リーグ第9節で実現する。
◆青黒の意地と桜の意地
▽Jリーグ屈指の熱気を帯びる大阪ダービーは、今回が通算35度目の開催となる。通算成績は20勝5分け9敗でG大阪が大きくリード。しかし、今回は過去に記憶がないほど対照的な状況に身を置く両雄の大阪決戦となる。構図は、クラブ史上初の降格を味わった2012年を下回る成績で最下位に沈むG大阪が3位の好位置につけるC大阪をホームに迎え撃つ形。長らく関西の雄というフレーズを欲しいがままにしてきたG大阪だが、その立ち位置は危うい。
▽C大阪はクラブ初載冠のルヴァンカップと天皇杯の2冠を獲得。2年連続で無冠に終わるG大阪の落ち込みと裏腹に、C大阪は“もう1つの大阪のクラブ”という立ち位置から脱却しており、間違いなく力関係にも変化が生じている。タイトルホルダーとして自信に満ちた状態で再び吹田の地に乗り込んでくるC大阪に対して、低空飛行が続くG大阪がどのように威厳を示し、どのように対抗するのか。青黒のプライドと桜のプライドがぶつかり合う激戦必至のゲームだ。
◆愚直に〜ガンバ大阪〜
▽FWアデミウソンやMF今野泰幸ら主力の故障も相次ぎ、開幕から苦しい戦いが続くG大阪。前節のV・ファーレン長崎戦で屈辱の完敗(0-3)を喫した後、ミッドウィークに行われたルヴァンカップの浦和レッズ戦も0-1の苦杯をなめた。これで、公式戦2連敗。勝てば絶好の転機となり得る大阪ダービーを前にしても一向に状況が上向いてこない。
▽開幕から口癖のように「選手の見極め」を強調する新任のレヴィー・クルピ監督だが、FW食野亮太郎ら若手の積極起用も新たな力としてレギュラーを掴み取る者を生み出すまでに至っていない。絶対に負けてはならない相手に対して、愚直に挑戦者として挑むしかないのが実情だ。最下位に沈む状況を考えてもなりふり構ってはいられない。
▽対するC大阪の状況はG大阪と一転して好ムードだ。ミッドウィークに行われたACLで主力温存の影響もあり、クラブ史上3度目となるアジアの戦いを終えたものの、J1の戦いにおいて「ACLよりJリーグ」を掲げる尹晶煥監督の言葉どおり、目下4連勝中と初制覇にギアを上げている。低調な宿敵との一戦に向けて、死角はほとんどない。
▽だが、MF山口蛍や柿谷ら歴戦経験者は、「大阪ダービーに順位は関係ない」と口々に、低空飛行が続くG大阪を相手に警戒心を強めている。今回の一戦は、リーグ初制覇に向かうC大阪としては、勝てばさらなる勢いをつけることができる好カード。ACL敗退のショックを拭うためにも、確実に勝ち点3を掴み取りたいところだ。
◆レヴィー・クルピが主役に
▽ただでさえ意地と意地がぶつかりあうダービーマッチだが、レヴィー・クルピ監督の存在が否が応でも、もう1つの見どころになる。レヴィー・クルピ監督にとって、C大阪は古巣。今回は、都合7年間にわたってC大阪の指揮を執ったブラジル人名伯楽がライバルクラブの監督に就任して以来、初めてのダービーマッチとなる。
▽それだけに、かつてレヴィー・クルピ監督から才能を見いだされた柿谷やMF清武弘嗣らC大阪の多数面々にとっても、久々の再会の場であり、一回りもふた回りも成長した姿を披露する機会に。懐かしむ暇などない“絶対に負けられない”ダービーマッチであることに間違いないが、様々な思いが交差する一戦になることも確かだ。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆ガンバ大阪[4-2-3-1]
DF:オ・ジェソク、三浦弦太、ファビオ、初瀬亮
MF:遠藤保仁、マテウス、藤本淳吾、倉田秋、井出遥也
FW:ファン・ウィジョ
監督:レヴィー・クルピ
▽ダービーの重要性を説くレヴィー・クルピ監督は、ミッドウィークの浦和戦で今シーズン初のターンオーバーを採用。開幕から出ずっぱりだったGK東口順昭やDF三浦弦太、FWファン・ウィジョら多数主力の温存に成功した。長らく欠場が続く今野ら主力の故障者を除けば、万全の状態で宿敵を迎え撃つ格好になる。
◆セレッソ大阪[4-4-2]
DF:松田陸、マテイ・ヨニッチ、木本恭生、丸橋祐介
MF:山口蛍、山村和也、水沼宏太、高木俊幸
FW:杉本健勇、柿谷曜一朗
監督:尹晶煥
▽一方、Jリーグの戦いを優先する尹晶煥監督も、先のACLでGKキム・ジンヒョンや山口、MF水沼宏太、柿谷、FW杉本健勇ら多数の主力をごっそり帯同メンバーからも外してターンオーバー。ケガのMFソウザが引き続き欠場することになるが、吹田決戦に向けて盤石の面々をぶつけることが可能な状況だ。
【注目選手】
◆DF三浦弦太(ガンバ大阪)
◆MF山口蛍(セレッソ大阪)
◆青黒の意地と桜の意地
▽Jリーグ屈指の熱気を帯びる大阪ダービーは、今回が通算35度目の開催となる。通算成績は20勝5分け9敗でG大阪が大きくリード。しかし、今回は過去に記憶がないほど対照的な状況に身を置く両雄の大阪決戦となる。構図は、クラブ史上初の降格を味わった2012年を下回る成績で最下位に沈むG大阪が3位の好位置につけるC大阪をホームに迎え撃つ形。長らく関西の雄というフレーズを欲しいがままにしてきたG大阪だが、その立ち位置は危うい。
◆愚直に〜ガンバ大阪〜
▽FWアデミウソンやMF今野泰幸ら主力の故障も相次ぎ、開幕から苦しい戦いが続くG大阪。前節のV・ファーレン長崎戦で屈辱の完敗(0-3)を喫した後、ミッドウィークに行われたルヴァンカップの浦和レッズ戦も0-1の苦杯をなめた。これで、公式戦2連敗。勝てば絶好の転機となり得る大阪ダービーを前にしても一向に状況が上向いてこない。
▽開幕から口癖のように「選手の見極め」を強調する新任のレヴィー・クルピ監督だが、FW食野亮太郎ら若手の積極起用も新たな力としてレギュラーを掴み取る者を生み出すまでに至っていない。絶対に負けてはならない相手に対して、愚直に挑戦者として挑むしかないのが実情だ。最下位に沈む状況を考えてもなりふり構ってはいられない。
◆死角なし〜セレッソ大阪〜
▽対するC大阪の状況はG大阪と一転して好ムードだ。ミッドウィークに行われたACLで主力温存の影響もあり、クラブ史上3度目となるアジアの戦いを終えたものの、J1の戦いにおいて「ACLよりJリーグ」を掲げる尹晶煥監督の言葉どおり、目下4連勝中と初制覇にギアを上げている。低調な宿敵との一戦に向けて、死角はほとんどない。
▽だが、MF山口蛍や柿谷ら歴戦経験者は、「大阪ダービーに順位は関係ない」と口々に、低空飛行が続くG大阪を相手に警戒心を強めている。今回の一戦は、リーグ初制覇に向かうC大阪としては、勝てばさらなる勢いをつけることができる好カード。ACL敗退のショックを拭うためにも、確実に勝ち点3を掴み取りたいところだ。
◆レヴィー・クルピが主役に
▽ただでさえ意地と意地がぶつかりあうダービーマッチだが、レヴィー・クルピ監督の存在が否が応でも、もう1つの見どころになる。レヴィー・クルピ監督にとって、C大阪は古巣。今回は、都合7年間にわたってC大阪の指揮を執ったブラジル人名伯楽がライバルクラブの監督に就任して以来、初めてのダービーマッチとなる。
▽それだけに、かつてレヴィー・クルピ監督から才能を見いだされた柿谷やMF清武弘嗣らC大阪の多数面々にとっても、久々の再会の場であり、一回りもふた回りも成長した姿を披露する機会に。懐かしむ暇などない“絶対に負けられない”ダービーマッチであることに間違いないが、様々な思いが交差する一戦になることも確かだ。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆ガンバ大阪[4-2-3-1]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:東口順昭DF:オ・ジェソク、三浦弦太、ファビオ、初瀬亮
MF:遠藤保仁、マテウス、藤本淳吾、倉田秋、井出遥也
FW:ファン・ウィジョ
監督:レヴィー・クルピ
▽ダービーの重要性を説くレヴィー・クルピ監督は、ミッドウィークの浦和戦で今シーズン初のターンオーバーを採用。開幕から出ずっぱりだったGK東口順昭やDF三浦弦太、FWファン・ウィジョら多数主力の温存に成功した。長らく欠場が続く今野ら主力の故障者を除けば、万全の状態で宿敵を迎え撃つ格好になる。
◆セレッソ大阪[4-4-2]
(C)CWS Brains,LTD.
GK:キム・ジンヒョンDF:松田陸、マテイ・ヨニッチ、木本恭生、丸橋祐介
MF:山口蛍、山村和也、水沼宏太、高木俊幸
FW:杉本健勇、柿谷曜一朗
監督:尹晶煥
▽一方、Jリーグの戦いを優先する尹晶煥監督も、先のACLでGKキム・ジンヒョンや山口、MF水沼宏太、柿谷、FW杉本健勇ら多数の主力をごっそり帯同メンバーからも外してターンオーバー。ケガのMFソウザが引き続き欠場することになるが、吹田決戦に向けて盤石の面々をぶつけることが可能な状況だ。
【注目選手】
◆DF三浦弦太(ガンバ大阪)
(C)J.LEAGUE PHOTOS
▽G大阪の注目選手は、今シーズンから主将を務める三浦だ。身体能力を生かしたディフェンスを売りにする23歳の若きディフェンスリーダーだが、フィルター役を担う今野の不在や両サイドバックの無秩序な攻撃参加の影響もあり、ここまでソリッドさを欠く内容。G大阪が勝利を手にする近道は、C大阪のタレント集いし攻撃陣をどう抑え込むか。局面で強さを発揮することで、攻撃的なレヴィー戦術を成立させたい。◆MF山口蛍(セレッソ大阪)
(C)CWS Brains,LTD.
▽対するC大阪のキーマンとしては、今シーズンから主将に再就任した山口をチョイスする。日本を代表するボランチに成長を遂げた山口は、開幕からここまで全試合に先発出場。ゴールこそないものの、相棒のソウザが不在の中盤センターで読みの鋭いボール奪取や、的確なボールの供給役として攻守の舵取り、そしてバランスを司る。攻守のバランスが悪いG大阪との一戦は、この男の活躍度合いがチームの勝利の鍵を握るはずだ。
|
関連ニュース