【質疑応答5】田嶋幸三JFA会長、西野朗新監督の契約は「ロシアW杯まで」…好成績が残せなかった場合の責任は?
2018.04.09 22:35 Mon
▽日本サッカー協会(JFA)は9日、JFAハウスで緊急会見を開き、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督(65)の解任を発表した。
▽ハリルホジッチ監督は、2015年3月にハビエル・アギーレ監督の後任として日本代表の監督に就任。ロシア・ワールドカップ アジア最終予選では、初戦のUAE代表戦で敗れながらも、その後は順調に結果を残し、グループ首位で6大会連続6度目のワールドカップ出場に導いた。しかし、その後のヨーロッパ遠征やEAFF E-1サッカー選手権では成績が振るわず。3月下旬のマリ代表、ウクライナ代表といったロシアW杯グループリーグの相手を見据えた試合でも敗れていた。
▽同会見に出席し、ハリルホジッチ監督の解任とJFA技術委員長を務める西野朗氏(63)が後任として日本代表を指揮することを発表したJFAの田嶋幸三会長はメディア陣からの質疑に応対。西野朗監督の契約期間や、本大会で好成績が残せなかった際の責任について明かしている。
◆田嶋幸三会長(日本サッカー協会)
──4年前のW杯が終わった後に『W杯を知っている・世界のトップを知っている』ことが監督の条件でした。(当時と会長・技術委員長が違うこともあるが)西野氏を選んだことで今までの流れとの矛盾が生まれているが、西野さんを選んだことのポジティブな理由は
「ザッケローニ監督が成果を出すことが出来なかったことの反省、技術委員会の反省で『ザッケローニ監督がW杯で指揮していなかった』という指摘がありました。それでW杯経験がある人として、アギーレさん、そして次にハリルホジッチ監督になりました。これまでW杯で素晴らしい成果を上げていました」
「ここは緊急事態になってしまったということです。最後までハリルホジッチ監督をサポートし続けた西野さんを選んだということです。スタッフはみんなサポートを惜しまなかったわけですけども、その中でも西野さんが今までの経験等であったということで、今外部の全く関係ない人を連れてきて指揮をさせる方がリスクが高いと思いました。そのため、内部の人を選びました。ただ、もしこのロジックを続けていくと岡田(武史)監督以外は日本代表の監督ができなくなるということで、W杯後は考えないといけないと思っています」
「契約期間はロシアW杯までです。後任の技術委員長は人選しており、木曜までに理事会で出したいなと思います」
──ウクライナ戦後に解任を決めていたか
「ウクライナ戦を前に法務的な手続きについて調べたことはありません。それくらいハリルホジッチ監督を信頼・サポートをしていくという結論になっていました。今回、マリ戦・ウクライナ戦の後に様々な情報を収集した中で、これは最終的な決断になるかもしれないと思い、様々なことを分析し始めたということです。そのために時間がかかったというのはあります」
──誰と話し合って決めたか
「最終的な意思決定は、会長の専権事項だと監督に対しては認識していました。ただ、多くの方に相談しました。よく漏れなかったなと思うくらい、いろんな人に相談しました。ただ、緊急を要する結論ですから私が決めました」
──これまでの話からいかに技術委員会が機能していなかったかがなんとなく分かりました。その中での英断について、W杯ベスト16入りがノルマになると思うが、達成できなかった場合の会長ご自身の責任は
「この決断をしなければ私の責任はなかったのか? ということです。会長というのはその時、その時で日本サッカー界の発展のために必要な決断をしていくことが責任だと思っています。辞める辞めないを軽々に言うつもりはありません。1%でも2%でもベスト16に入れる可能性を上げるための選択をしたと考えています。それが私の責任です」
「技術委員会が全く機能していなかったというのは、そんなことありません。彼らは必死になってこの代表チームをサポートし、改善していくために動いていたことは事実です。ただ、監督が主導的な立場にあり、監督主導でやっているように思われたと思いますが、そのサポートをやってきているのを私はよく見ています。全く機能していなかったというのは、僕は当たっていないと思っています」
「ベスト16が突破できたか、できなかったかという責任についてはその都度考えなくてはいけないと思います。誰かが辞めれば済むのかという問題も含めて私は考えているつもりです。その責任を恐れて何もしないのではなく、少しでも勝つ可能性を考えてやっていく、その決断をしたということが責任だと思います」
──ハリルホジッチ監督は『メンバー発表は2段階』であることを言っていたが
「大筋なところを変えるつもりはありません。ただ、今後どうしていくかは木曜日までに分かればお伝えしたいと思います」
「ありがとうございました。この危機を良い方向に持っていきたいと思っています。オールジャパンで我々のコーチングスタッフ、アドミニストレーション、トレセンコーチ、サッカー協会、JFAハウスにいる人、みなさん、メディアを通して応援してくださっている皆様、本当に日本が団結していく良いチャンスにしたいと思います。残念ながら今、違った方向であったと認識しています。良い方向に向く日本代表にしていきたいと思います。ぜひ応援よろしくお願いします」
▽ハリルホジッチ監督は、2015年3月にハビエル・アギーレ監督の後任として日本代表の監督に就任。ロシア・ワールドカップ アジア最終予選では、初戦のUAE代表戦で敗れながらも、その後は順調に結果を残し、グループ首位で6大会連続6度目のワールドカップ出場に導いた。しかし、その後のヨーロッパ遠征やEAFF E-1サッカー選手権では成績が振るわず。3月下旬のマリ代表、ウクライナ代表といったロシアW杯グループリーグの相手を見据えた試合でも敗れていた。
◆田嶋幸三会長(日本サッカー協会)
──4年前のW杯が終わった後に『W杯を知っている・世界のトップを知っている』ことが監督の条件でした。(当時と会長・技術委員長が違うこともあるが)西野氏を選んだことで今までの流れとの矛盾が生まれているが、西野さんを選んだことのポジティブな理由は
「ザッケローニ監督が成果を出すことが出来なかったことの反省、技術委員会の反省で『ザッケローニ監督がW杯で指揮していなかった』という指摘がありました。それでW杯経験がある人として、アギーレさん、そして次にハリルホジッチ監督になりました。これまでW杯で素晴らしい成果を上げていました」
「ここは緊急事態になってしまったということです。最後までハリルホジッチ監督をサポートし続けた西野さんを選んだということです。スタッフはみんなサポートを惜しまなかったわけですけども、その中でも西野さんが今までの経験等であったということで、今外部の全く関係ない人を連れてきて指揮をさせる方がリスクが高いと思いました。そのため、内部の人を選びました。ただ、もしこのロジックを続けていくと岡田(武史)監督以外は日本代表の監督ができなくなるということで、W杯後は考えないといけないと思っています」
──西野監督の契約期間と、後任の技術委員長は
「契約期間はロシアW杯までです。後任の技術委員長は人選しており、木曜までに理事会で出したいなと思います」
──ウクライナ戦後に解任を決めていたか
「ウクライナ戦を前に法務的な手続きについて調べたことはありません。それくらいハリルホジッチ監督を信頼・サポートをしていくという結論になっていました。今回、マリ戦・ウクライナ戦の後に様々な情報を収集した中で、これは最終的な決断になるかもしれないと思い、様々なことを分析し始めたということです。そのために時間がかかったというのはあります」
──誰と話し合って決めたか
「最終的な意思決定は、会長の専権事項だと監督に対しては認識していました。ただ、多くの方に相談しました。よく漏れなかったなと思うくらい、いろんな人に相談しました。ただ、緊急を要する結論ですから私が決めました」
──これまでの話からいかに技術委員会が機能していなかったかがなんとなく分かりました。その中での英断について、W杯ベスト16入りがノルマになると思うが、達成できなかった場合の会長ご自身の責任は
「この決断をしなければ私の責任はなかったのか? ということです。会長というのはその時、その時で日本サッカー界の発展のために必要な決断をしていくことが責任だと思っています。辞める辞めないを軽々に言うつもりはありません。1%でも2%でもベスト16に入れる可能性を上げるための選択をしたと考えています。それが私の責任です」
「技術委員会が全く機能していなかったというのは、そんなことありません。彼らは必死になってこの代表チームをサポートし、改善していくために動いていたことは事実です。ただ、監督が主導的な立場にあり、監督主導でやっているように思われたと思いますが、そのサポートをやってきているのを私はよく見ています。全く機能していなかったというのは、僕は当たっていないと思っています」
「ベスト16が突破できたか、できなかったかという責任についてはその都度考えなくてはいけないと思います。誰かが辞めれば済むのかという問題も含めて私は考えているつもりです。その責任を恐れて何もしないのではなく、少しでも勝つ可能性を考えてやっていく、その決断をしたということが責任だと思います」
──ハリルホジッチ監督は『メンバー発表は2段階』であることを言っていたが
「大筋なところを変えるつもりはありません。ただ、今後どうしていくかは木曜日までに分かればお伝えしたいと思います」
「ありがとうございました。この危機を良い方向に持っていきたいと思っています。オールジャパンで我々のコーチングスタッフ、アドミニストレーション、トレセンコーチ、サッカー協会、JFAハウスにいる人、みなさん、メディアを通して応援してくださっている皆様、本当に日本が団結していく良いチャンスにしたいと思います。残念ながら今、違った方向であったと認識しています。良い方向に向く日本代表にしていきたいと思います。ぜひ応援よろしくお願いします」
|
関連ニュース